2011年6月30日

半側空間無視の画期的治療法 → プリズム順応療法


Prism Adaptation Therapy Enhances Rehabilitation of Stroke Patients With Unilateral Spatial Neglect: A Randomized, Controlled Trial.
2011  6月 日本




半側空間無視があるとリハビリが思うようにはかどらない。



そこで、プリズム順応療法を併用することで

どの程度 自立が促されるのか調べてみたそうな。



38人の半側空間無視患者をプリズム順応療法グループと

比較グループとに分けた。



プリズム順応療法はプリズム眼鏡をかけて正しい方向を指し示すだけの

単純なトレーニングで、1日2回、週5日の頻度で2週間おこなった。


比較グループも普通の眼鏡をかけて同様のトレーニングをおこなった。


その結果、


プリズム順応療法グループで自立スコアの著しい改善があった、

というおはなし。





感想:

眼鏡はかけっぱなしではないようだし、

これでなぜ効果があがるのかよくわからない。


すでに98年にはこの療法が提唱さてれいる。
Prism adaptation to a rightward optical deviation rehabilitates left hemispatial neglect.

これほどシンプルなのに未だ実用化に至っていないことから、

おそらく実験室限定の、ほんのわずかな効果 なんだと思う。
プリズム順応療法で半側空間無視のADLは改善しない

写真:半側空間無視
逆に、半側空間無視そのものに順応した事例(カレイ)

2011年6月29日

発症後3日間まったくの無言 → 覚悟が必要


Global aphasia as a predictor of mortality in the acute phase of a first stroke.
2011 6月 ブラジル



失語症と脳梗塞の予後との関連について調べたそうな。



発症後72時間以内の脳梗塞患者37人について、



・全体のおよそ88%が言語機能になんらかの障害を示した。

・8人が42日以内に死亡した。

・全失語症は11人で、そのうち5人が42日以内に死亡した。

・全失語症11人の全てに左脳に大きな梗塞があった。

・全失語症11人のうち9人は声をだすことも出来ない状態であった。




急性期の全失語症は死亡のリスク要因であることがわかった、


というおはなし。


写真:失語症

2011年6月28日

若年脳卒中患者の特徴 → 歯が少ない


The evaluation of oral health in stroke patients.
2011 6月 日本




歯の喪失は脳卒中のリスクと関連があると考えられている。


これを実際に調べてみたそうな。



リハビリ病院を退院した358人の元患者について、


・脳卒中グループ

・別の病気グループ


に分けて、残っている歯の本数を各グループの同年代の人たちと比較した。




その結果、

50、60歳代の脳卒中経験者の歯の本数は約18本で、

同年代の別の病気のグループの人の本数(約24本)よりも

著しく少なかった。



若い人の脳卒中と 歯の喪失とは関連がありそうである


という結論。








感想:

こういう時って親知らずを含めるものなのだろうか…と思う。



ちなみに自分はいまのところ2本喪失。




写真:歯の喪失

2011年6月27日

脳卒中後の慢性疲労感が仕事への復帰を妨げる


Post-stroke fatigue and return to work: a 2-year follow-up.
2011 6月 デンマーク




脳卒中後の慢性疲労(Post Stroke Fatigue: PSF)と

復職との関連を調べたそうな。


60歳未満で職に就いていた脳卒中患者83人について、

2年間追跡調査した。



週に10時間以上働くことを復職の条件とし、

彼らの疲労度も測定した。



その結果、

2年間で58%の人が復職できた。

また、慢性疲労度の高い人ほど復職が難しいことがわかった、


というおはなし。






感想:

とてもわかるような気がする。


筋肉ではなくて脳が疲れてしまう。


なにをやっても

すぐに眠くなり、

思考が停止する。


ホント

2011年6月26日

嚥下障害に効くツボの効果が実証される


Randomized controlled study on dysphagia after stroke treated with deep insertion of Chonggu (EX-HN 27) by electroacupuncture.
2011 6月  中国



脳卒中後の嚥下障害に良いとされるツボ(崇骨:Chonggu)の効果を調べたそうな。


283人の嚥下障害を持つ脳卒中患者を次の3つのグループに分けた。


・崇骨に深く(70mm)鍼を刺すグループ

・崇骨に浅く(30mm)鍼を刺すグループ

・従来の複数のツボに鍼を刺すグループ


それぞれについて電気刺激も加え、

1日に30分間x 2回、合計30回の治療をおこなった。


その結果、

効果があった人数の割合は、


崇骨に深く→97%

崇骨に浅く→65%

従来の方法→70%

であった。


ツボ崇骨を狙って深ーく刺す鍼は、嚥下障害の治療にとても効果がありそうである、

というおはなし。




崇骨の位置:第6,7頚椎の棘突起の間






感想:

脊髄の真上から7センチも針を刺すなんて、

恐ろしすぎて食事がのどを通らなくなる気がする。

2011年6月25日

たまにはパソコンから離れて日に当たれ


Sunlight exposure is important for preventing hip fractures in patients with Alzheimer's disease, Parkinson's disease, or stroke.
2011  6月 日本



日光浴による脳卒中患者の骨折予防について調べたそうな。


一般に、

栄養不良や日光の不足でビタミンD欠乏になり、

骨吸収が進んで骨密度が下がる。

その結果、転倒や骨折が起きやすくなる。



脳卒中、アルツハイマー、パーキンソン病患者の

骨折リスクと日光浴との関連についての過去の研究を探したところ、

信頼の置けそうな研究が3つ、みつかった。



それらを再解析したところ、



日光浴することで、股関節骨折のリスクが77%も下がることがわかった、

というおはなし。







感想:

最近の暑さは異常。

骨が強くなる前に熱中症で倒れる予感。

2011年6月24日

"やればデキる" と "常に出来る" は別のはなし


Disparity Between Functional Recovery and Daily Use of the Upper and Lower Extremities During Subacute Stroke Rehabilitation.
2011 6月 イスラエル




リハビリ入院中の脳卒中患者がマヒした手足を

日常的にどの程度使っているのかを調べたそうな。



計60人の患者に3週間にわたり運動測定器を取り付け、

毎日のOT,PTのリハビリ時間を含めた歩数、上肢の運動合計回数を記録した。


また、比較のために40人の健常な高齢者についても同様の記録を行った。



その結果、


・この間に患者の上下肢の運動機能は著しく向上した。

・PTの時間を含め、毎日の歩数も増えた。

・しかし歩数の増加は主に、入院時に歩くことができず車椅子だった患者で起きた。

・健常人の毎日の歩数は脳卒中患者の17倍であった。

・PTの時間も通して上肢の運動回数は増えなかった。




上下肢の機能が向上したからといって

必ずしも日常的に使用するようになるとは限らないことがわかった、


というおはなし。






感想:

一度マヒになった手足は、かなり意識しないと動いてくれないものである。


タイピングの時や食事の時、

特に人の目がないと、左腕が下がったままのことがいまでもよくある。

2011年6月23日

右マヒは入院期間が長い


The effect of hemiplegia/hemiparesis, diabetes mellitus, and hypertension on hospital length of stay after stroke.
2011 6月 サウジアラビア




脳卒中片麻痺患者の在院日数に影響する要因を調べたそうな。


平均年令62歳、687人の患者について調べたところ、


・左片麻痺の在院日数は43.5日間

・右片麻痺の在院日数は47.3日間

・糖尿病、高血圧症があると在院日数がグッと延びる

ことがわかった、


というおはなし。





感想:

右マヒは利き手と言語に影響がありそうだから

長くなるのも理解できる  けど、


みなさん思いの外 早くに退院してしまうようだ。




日本の
写真:疾病別の平均入院日数






アメリカの場合は…

2011年6月22日

【飯食ったか?】 栄養不良で脳卒中


Dynamics of nutritional status in dying patients with acute cerebral infarction in central China: a preliminary study.

2011 6月 中国



中国では脳卒中が死因の第一位である。


脳梗塞の急性期に死亡してしまった患者の

栄養状態について調べてみたそうな。


さかのぼって、脳梗塞発症から30日以内に

死亡した185人の患者の記録を分析したところ、


・そのうち約半数は再発だった。

・再発患者では嚥下障害、肺炎、消化管出血が頻発し、

・血中タンパク質の量が顕著に低下していた。



中国では、再発脳梗塞患者の低タンパク血症、

栄養不足が非常に深刻である、


というおはなし。


写真:中国の食卓

2011年6月21日

さかなをたべると、あたまあたまあたま、あたまがよくなる…


Systolic Blood Pressure Predicts Cardiovascular Mortality in a Farming but Not in a Fishing Community.


2011 6月 日本


血圧と脳卒中との関係を、農村と漁村の住人について調べたそうな。



福岡県、田主丸:農村と

熊本県、牛深:漁村の住人 1000人あまりについて

40年間以上追跡調査したデータを解析した結果、



田主丸の住人では収縮期血圧が高くなると

脳卒中のリスクが4倍以上になるのに対し、


牛深の住人は収縮期血圧が高くなっても

脳卒中のなりやすさは1.7倍程度にしかならなかった。



漁村の人は魚をいっぱい食べるからいいんじゃね、

というおはなし。






感想:

まさにこの歌のとおりである。

おさかな天国

2011年6月20日

病院に行ったらなぜか目を覗かれた


Age-Related Macular Degeneration and the Risk of Stroke: The Rotterdam Study.
2011 6月 オランダ




加齢黄斑変性と脳卒中との関連を調べたそうな。

加齢黄斑変性
は欧米での失明原因第1位のよくある病気。



6000人以上を14年間追跡調査した結果から、


加齢黄斑変性は脳梗塞とではなく、脳内出血と強い相関がある


ことがわかった、


というおはなし。





感想:

いま通っている病院の医者が

しきりに目を覗いていた理由がわかったような気がする。

眼底出血の有無をみているんだ、ってなことを言っていた。



加齢黄斑変性



写真:加齢黄斑変性

2011年6月19日

女性の便秘は脳卒中のもと


Constipation and Risk of Cardiovascular Disease among Postmenopausal Women.
2011 6月 アメリカ



女性の便秘と脳卒中との関連を調べたそうな。


7万人以上の女性について調査した結果、



脳卒中を含む心血管系疾患にかかる割合は、

1年間に 1000人中、

・中程度の便秘→ 14人

・重症の便秘→ 19人

・便秘なし→ 9人

であった。



他の様々な要因を考慮に入れると、

重度の便秘があると23%発症しやすくなる

ことがわかった、
図:便秘と脳卒中リスク

というおはなし。

2011年6月18日

脳梗塞は 風、火、炭

A study of traditional Chinese medicine syndromes correlated to neurologic function or to coagulation function in patients with acute cerebral infarction.
2011  6月 中国


伝統中国医学のエレメントの考え方からみた

急性期脳梗塞の特徴を調べてみたそうな。

223人の患者について検証したところ、

次の6つのエレメントが関連していることがわかった。


・風

・火

・炭

・血瘀

・気虚

・陽


急性脳梗塞には、主に 風、火、炭

が関連し、

血瘀と気虚が血液の凝固しやすさに関連が

あることがわかった、

というおはなし。





感想:

意味がよく分からないので検索してみても

中国関連のこの種の資料はほとんどグーグルでは

見つからなかった。



参考資料(PDF)

2011年6月17日

【わたしたちは猿?】HANDS療法の効果がついに実証される


Effectiveness of Hybrid Assistive Neuromuscular Dynamic Stimulation Therapy in Patients With Subacute Stroke: A Randomized Controlled Pilot Trial.
2011 6月 日本



HANDS療法の効果を検証するべく、

発症後60日以内の入院患者24人を、


HANDS療法ありのグループ と

・HANDS療法なしのグループ

とに分けて


3週間後の上肢機能の回復具合を比較評価したら、


HANDS療法グループで著しい改善が見られた、

という おはなし。







感想:

よく読むと、

HANDS療法グループの患者の手首にはスプリント(固定具)を着け、

ア○ビスという電子装置をつないでいる。


一方の比較グループには、

スプリントのみで その電子装置はない。



これで果たして比較になるのかな?  と激しく思った。



通常は比較グループにも同じ電子装置を取り付けて、

偽の弱い電気刺激の設定にし、

見た目では同じ治療を受けているようにするものである。



LEDライトがチカチカする電子装置を取り付けられ、

毎日毎日、3週間もの間、装置に詳しい担当者が

目を輝かせながら電極を貼ったり剥がしたりしにやってくる。



患者は よほど脳がやられていない限り、

自分がなにかとてもスペシャルな治療を受けていることを理解するに違いない。


事前に実験参加への同意も交わしているはずなので、

担当者の期待するところも容易に予想がつく。



自分の回復をとても気にしてくれる実験担当者との人間関係を損ねたくない、

なんとかして期待に応えたい…  という気持ちになる。




一方の比較グループはスプリントを着けただけで放置である (ごくフツーのリハビリだけってこと)





これだけの状況を整えれば 効果に否定的な結果が出ようはずがない!



そう考えるのである。





もちろん、

猿やネズミが相手ならこの実験プロトコールでもなんら問題はない






人間に適用した例:ビデオ


2011年6月16日

オリーブオイルをよく使うひとは脳卒中にとてもなりにくい


Olive oil lovers show lower stroke risk
2011 6月 フランス




オリーブオイルの摂取と脳卒中との関連を調べたそうな。


65歳以上の7千人あまりの人を対象に調査した結果、


オリーブオイルを料理やドレッシングなどによく使う人は


まったく使わない人に比べて4割以上も脳卒中になる危険が減る


ことがわかった。



しかし、因果関係は不明なので、


オリーブオイルばっかり摂らないで、

多くの食材をバランス良く食べなさい、


という いまさらな おはなし。






感想:

オリーブオイルのような比較的高価な油をちゅうちょなく使用できる

人は社会経済的に安定した状態にあり、

医療機関による健康管理もバッチリなはず…


といったことも書いてあったけど


まさに そのことが理由 だと思う。


写真:オリーブオイル

Olive oil consumption, plasma oleic acid, and stroke incidence: The Three-City Study.

2011年6月15日

魚を食べてれば安心…というわけでもないらしい


Associations between types of dietary fat and fish intake and risk of stroke in the Caerphilly Prospective Study (CaPS).
2011  5月 イギリス



魚に含まれる脂肪酸の種類と脳卒中との関連を調べたそうな。



飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂の乗った魚、白身魚

などの摂取量を2710人の中年男性について18年間調査した。



この間に225件の脳卒中があった。(脳梗塞209、脳出血19)




解析の結果、

不飽和脂肪酸を多く含む魚を摂る人で若干のリスク低下があったものの、

含まれる脂肪酸の種類によらず

魚の摂取量と脳卒中のなりやすさとの間に

強い関連は見られなかった、

というおはなし。


写真:魚料理

2011年6月14日

ハム・ソーセージ好きの男性は脳梗塞になりやすい


Red meat consumption and risk of stroke in Swedish men.
2011 6月 フィンランド


肉の消費と脳卒中の発生との関係を調べたそうな。


男性に限定して、

45-79歳の約4万人ついて

10年間の追跡調査の結果、  2409件の脳卒中が起きた。


内訳は、

脳梗塞:1849件、

脳出血:350件、

詳細不明:210件 であった。




解析の結果、

新鮮な赤肉ではなく、加工肉の消費が多いと

脳卒中(特に脳梗塞)になりやすくなることがわかった、


という なんの意外性もないおはなし。

2011年6月13日

脳卒中経験者が葬式で笑いがとまらなくなる可能性について


Pseudobulbar affect: an under-recognized and under-treated neurological disorder.
2011 6月 アメリカ


スードバルバーアフェクトPBA:Pseudobulbar Affect)は

感情の抑制、コントロールが利かなくなって、

場違いなシーンで大笑い または泣いたり して

社会生活上の困難をきたす神経症状を指す。



PBAがどの程度見られるものなのかを、

脳の病気を持つ患者にアンケートを送付して調べた。




対象は、

脳卒中や外傷性脳損傷のほか計6種類の脳の病気を持つ患者約4万人。



8000人あまりから回答があった。




解析の結果、

脳に問題のある病気を持つ患者のうちおよそ10%PBAの経験があることがわかった、

というおはなし。







感想:

脳卒中後、感情が泣く方に振れたことはまったくない。



笑い暴走はあった。

ねぇ PBA:スードバルバーアフェクトって知ってる?

2011年6月12日

脳卒中患者がみる幻肢の特徴とは


Atypical supernumerary phantom limb and phantom limb pain in two patients with pontine hemorrhage.
2011  6月 韓国




幻肢は通常、切断された手や足の跡に現れる。


稀に 脳卒中患者の場合、麻痺した手や足に重なって幻肢をみることがある

これを余剰幻肢という。



脳卒中によって余剰幻肢を経験した事例の報告。



患者自らが描いた余剰幻肢の絵。
写真:余剰幻肢の絵
絵の左側上方の腕が幻肢に相当する。
実際の腕(下方)よりもはっきりと描かれている。
ちなみに膝から もう1本の足が生えている。

見えるわけではなく、その存在を強く感じるのだという。


この状態が1ヶ月くらい続いた。


余剰幻肢は案外とありふれたことなのかも知れない、

というおはなし。





感想:

似たような経験の思い出。

発症1週間くらいの頃、

見舞い客を見送る際に

何の違和感もなく左手を振っている自分に気がついて、

フッと横をみると左腕がデレンと垂れ下がっているだけだった。


身体感覚的には明らかに左腕を振っていて、

その腕の慣性までも はっきりと感じていた。


しかしその腕が見えるわけではなく

目で確認することで状況をすぐに理解することができた。



このほかにもイメージのなかだけで異様にリアルに

手のひらをグーパーさせたり指を動かしたりができたものだった。

2011年6月11日

【ひじき推奨】 食物繊維を多く摂る日本人女性は脳卒中になりにくい


Dietary fiber intake and risk of cardiovascular disease in the Japanese population: the Japan Public Health Center-based study cohort.
2011 6月 日本



日本人の 食物繊維摂取量と脳卒中との関連を調べたそうな。



45-65歳の8万人あまりの日本人について

10年ほど追跡調査し、


899141人.年中 2553件の脳卒中が起きた。



その分析の結果、


・食物繊維摂取量が多いほど脳卒中発生率は下がった。

・脳梗塞、脳内出血について同様であった。

・この傾向は女性にのみ見られた。

・特に非喫煙者で顕著であった。

・水溶性食物繊維摂取量はほとんど無視出来るレベルだった。



というおはなし。







食物繊維が多い食べ物ってなんですか?
Yahoo知恵袋


血圧が高くて脳卒中が心配な女性にはひじきがおすすめ



女性はとりあへずひじき食べとけばOK

2011年6月10日

麻痺手をスプリントで固定しても歩行に影響なし


Short- and long-term effects of an inhibitor hand splint in poststroke patients: a randomized controlled trial.
2011 6月 トルコ



麻痺手の装具(スプリント)が歩行機能に与える影響を調べたそうな。


19人の慢性期脳卒中患者について、

痙性抑制装具を腕に装着したグループと

そうでないグループに分け実験の6ヶ月後まで比較した。


装具の着用は歩行時 または1日約2時間とした。



結果は、

両グループ間でバランス、歩行能力に差はみられなかった、

というおはなし。

2011年6月9日

運転中 話しかけて返事がなくても、無視しているわけじゃないんだよ


Dual-task demands of hand movements for adults with stroke: a pilot study.
2011 6月 アメリカ




一般に、脳卒中患者に歩きながら頭を使う作業をさせると

歩行スピードが遅くなったりする。



上肢の運動が、歩行や話す機能に影響があるかどうかを調べたそうな。



19人の脳卒中経験者について、

麻痺手もしくは健常手を振りながら、

狭い道を歩き、かつ、または、話す、

という作業をさせてその様子を録画し、

腕の振り、歩行のリズム、話すスピードを解析した。




その結果、

・話しながらだと健常手の腕の振りの頻度が増える。

・麻痺手を振りながらだと歩行スピードが遅くなる。

・腕を振りながらだと話すスピードが速くなる。




などの傾向が見られた、


というおはなし。







感想:

こういうことが普通にあると知って安心した。



自分の場合は、特に、

自動車運転中に同乗者に話しかけられると言葉が出ない。


ごく簡単な質問でも答えられなくなる。




きっと、緊張を強いる作業の最中には

脳みその余力が枯渇してしまうのだと思う。






最近では物事を考えるのが面倒くさくなってきて、

"人生なるようになるさ理論" を信奉するようにしている。

2011年6月8日

CI療法が適している患者は、実は ほとんどいないことが判明


Recovery of upper extremity motor function post stroke with regard to eligibility for constraint-induced movement therapy.
2011 6月 ノルウェー

CI療法に適した患者がはたしてどの程度居るのか、
発症時期別に調べたそうな。


発症後1~2週間以内の 脳卒中で上肢麻痺の患者100人について、
4週間後、3ヶ月後までの上肢機能を評価して
CI療法の適否を判定した。

この間、通常のリハビリを受けさせた。

ちなみに、CI療法の適応基準は


・認知機能に問題がない。

・病状が安定している。

・手首と3指が外に10度以上開く。
である。


結果、

・100人のうち54人は主に認知機能の問題のため除外された。

・残りの46人のうち25人は手首、指が開かない、
もしくは既に充分に回復しているため除外された。

・結局、発症後1~2週間の時点でのCI療法適合者は21人であった。

・この人数は回復者の増加により、4週間後には14人に減った。

・3ヶ月後にはCI療法適合者は7人のみであった。

CI療法を用いなくても通常のリハビリでほとんど事足りることがわかった。


特に 発症から4週間以内の回復過程は重要なので、
CI療法のような効果の実証されていないものを受けさせてはいかん!


というおはなし。



感想:

6ヶ月以上のもっと長いスパンでみると、
CI療法の適応になりうる者は おそらく100人中1人を下回るのではないか、と考える。

思っていた通りではあるけれど、
わざわざ それを調べて明らかにすることからして、
この研究は おそらくCI療法に良い見解をもっていない人たちの仕業である、

と考えてしまう…

2011年6月7日

ヨーガ教室で片麻痺バランス訓練


Yoga may help improve balance for older stroke patients
2011 6月  アメリカ


高齢の脳卒中経験者はバランスを崩して転倒、骨折しやすい。


そこで、ヨーガのバランス改善効果について調べてみたそうな。



平均年令66の脳卒中経験者20名を週に2回の

ヨーガ教室に参加させた。




始めは椅子に座ったままで、次第に床の上、立位での

ポーズをとるように訓練を進めた。




その結果、

バランス評価の指標:Berg Balance Scale

平均で 40→47に大きく向上した、

というおはなし。






感想:

他人から教えられて知ったのだけど、

発症当初、自分の顔が半分 ひどく歪んでいたとのこと。


そんな人のための顔面ヨーガ教室がこちら


STに同じようなことを何度もさせられた記憶

2011年6月6日

脳卒中の前兆:睡眠呼吸障害は意外と多い


The prevalence of sleep-disordered breathing among commercial drivers and analysis of predictive factors based on health examinations
2011 4月 日本




睡眠呼吸障害は脳卒中、心筋梗塞の発生と関連があるとされ、

また 日中の強い眠気のため交通事故の元にもなる。


睡眠呼吸障害がどの程度一般的なものなのか、調べてみたそうな。



81人の商業ドライバーに呼吸障害発見装置を付け、

その健康診断記録も分析した結果、


・軽症を除く睡眠呼吸障害28%に見られた。

・糖尿、肥満、加齢がその要因として考えられた。




睡眠呼吸障害を早期に発見して

交通事故を減らしましょう、

というおはなし。





感想:

3人に1人が睡眠呼吸障害というのはやけに多い気がした。


検索すると、

睡眠呼吸障害というのは

よく耳にする睡眠時無呼吸症候群の自覚症状がない状態を指し、

睡眠時無呼吸症候群の有病率は数%



とある。



つまり自覚の無い潜在的な患者は10倍くらいいるので、


みなさん 遠慮しないでどんどん病院に通いましょう

というマーケティング活動の一環、と理解。

2011年6月5日

このブログは自らの正気を保つため


Neuropsychological outcome after a first symptomatic ischaemic stroke with 'good recovery'
2011 6月  フランス




めっちゃ回復の良かった脳梗塞患者の神経心理面への影響を調べてみたそうな。



初めて脳梗塞になって、もともと認知機能に問題のなかった患者のうち


運動、感覚、言語に何の障害も残さずに回復できた60人を対象とし、

年齢や教育レベルが同等の健常人40人と比較した。




その結果、

・健常人と比較して多くの認知面での能力低下が見られた。

・実行力の欠如、注意力、記憶力の低下が見られた。

・うつ症状はみられなかった。

・物事への無関心さが目立った。






一見 元通りに回復しているようでも、

内面にいろんな問題を抱えているんだよ、


というおはなし。







感想:

自分の事を言われているようで気味が悪かった。


・とっさに言葉が出ない。

・なにをやってもすぐに眠くなる。

・物事への関心が続かない。

・おかしな考えで頭がいっぱいになる。


などなどなど

2011年6月4日

病気の全国調査も今やキーワードを打ち込むだけ


Determination of geographic variance in stroke prevalence using Internet search engine analytics.
2011 6月 アメリカ



脳卒中がどの地域で多いのかを調べるのはとても骨の折れる仕事である。


そこでインターネットでの検索件数をもとに

脳卒中発生件数の地域比較ができるかも知れない、と考えた。



グーグルインサイトという無料のサービスを使うと

地域別の検索量の比較が好きな期間についてできる。


全米の脳卒中の初期症状を検索する量を過去5年間について調べた。


結果はこちらをクリック




アラバマ州、テネシー州で多く、

カルフォルニア州、バージニア州で少なかった。


この結果は従来の方法で調査した過去の研究結果と

非常に良く一致していた。



グーグル先生はこういう分野にも ホント頼もしい、

というおはなし。





感想:

グーグルインサイトの

検索キーワードとしてほかの語を入れてみると飽きない。

脳出血




季節の周期があるのも面白い

花粉症



いま大変ホットな
シーベルト

2011年6月3日

こまった…  パスタ食べるとなぜか おなかをこわす


A Priori-Defined Dietary Patterns Are Associated with Reduced Risk of Stroke in a Large Italian Cohort.
2011 5月  イタリア




食事内容と脳卒中発生率との関係を調べたそうな。

次の4つの食事パターンに限定して、

・Healthy Eating Index 2005
(アメリカ人が考えた健康的な食事)

・Dietary Approaches to Stop Hypertension
(アメリカ人が考えた高血圧予防を目的とした食事)

・Greek Mediterranean Index
(ギリシャ地域の食事)

・Italian Mediterranean Index
(イタリア地域の食事)




4万人以上について8年間近く追跡調査した。

この間に178人の脳卒中があった。(脳梗塞100人、脳出血47人)


分析の結果、


どの食事パターンにも脳卒中のいずれかのタイプに予防効果が見られた。


しかしイタリア人にとっては、

イタリアの食事パターンが一番脳卒中予防効果があった、


というおはなし。







感想:

外国人の薦める食事なんか気にせずに

自国の伝統的な食事を摂るのがいちばん、

っていいたいのか?

2011年6月2日

【いまや常識】 カルシウムサプリメントは脳梗塞の素


Calcium supplementation: Balancing the cardiovascular risks.
2011 5月  ニュージーランド
カルシウムサプリメントは

骨折予防効果は証明されていないにもかかわらず、

骨粗鬆症対策としていまだ広く利用されている。


一方でカルシウムサプリメントが心筋梗塞、脳卒中の発生を促すとする

研究成果がいくつも発表されている。


29000人あまりを対象にした最新の研究ではカルシウムサプリメントに

ビタミンDを付加してもこの危険性はまったく改善しないことがわかった。


カルシウムサプリメントによる骨折予防効果件数よりも、

心血管系疾患の発生件数の方が多い状況にあると考えられる。


カルシウムサプリメントを摂るメリットはなにもないばかりか危険である。

ちゃんと食事から摂るようにしなさい、


というおはなし。



写真:カルシウムサプリメントで心筋梗塞



感想:

最近、この種の記事をときどき見かける。


自分も昔カルシウムサプリを飲んでいた。

粒が大きくて飲むのが苦痛でヤメた記憶。

2011年6月1日

脳卒中についてお勉強 → 再発予防


Effect of socioeconomic status on secondary prevention of stroke.
2011 5月 中国




心血管系疾患のリスク要因と脳卒中の再発とは関連がある。


これらリスク要因と患者の社会経済状況との関連を調べたそうな。



脳卒中を経験したことのある外来患者に

アンケートで調査した結果、


次のことがわかった。



高血圧症持ちのうち

 ・67%は自覚があり、 ・63%が治療中 ・54%はコントロール良し


高コレステロール症持ちのうち

 ・47%に自覚あり、 39%は治療中、 ・4%がコントロール良し


糖尿病持ちのうち

 ・28%に自覚あり、 ・26%は治療中、 ・4%がコントロール良し





また、これらリスク要因のコントロールと患者の教育レベルとの間に

強い相関があることがわかった、


というおはなし。

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