2012年12月31日

ボツリヌス毒素を脳に直接打ち込む計画が着々と進行中


Intracerebrally Applied Botulinum Neurotoxin in Experimental Neuroscience.
2012  10月  ドイツ



ボツリヌス毒素は神経筋疾患や美容目的で広く利用されている。


ボツリヌス毒素はシナプス間の伝達物質の放出をブロックすることができるので

現在、新たな応用として

ボツリヌス毒素を中枢神経系へ直接注入する方法が検討されている。



すでにネズミの脊髄や神経核、大脳辺縁系と皮質神経回路への

ボツリヌス毒素の影響が研究されている。



これら動物実験の結果から

疼痛、癲癇、脳卒中、パーキンソン病への応用が期待されている、


というおはなし。





感想:

2013年のあたらしいトレンドはコレにちがいない。


頭に針を突き立ててボトックスを注入、

脳が麻痺して全ての悩みから解放される。

2012年12月30日

健康なほうの脳を磁気刺激したら、麻痺した手が動き出した


Low frequency repetitive transcranial magnetic stimulation to the non-lesioned hemisphere improves paretic arm reach-to-grasp performance after chronic stroke.
2012  12月  タイ



rTMS(反復経頭蓋磁気刺激)治療の

上肢麻痺改善効果を検証してみたそうな。



発症5年前後で上肢麻痺のある

9人の脳卒中経験者について、

健常側の脳に1ヘルツのrTMSを20分間与えたあとの

手の動き、運動誘発電位等を調べた。

また、比較のための偽刺激の際には、

本刺激と同様の音を発生させるようにした。




次のようになった。


・磁気刺激後、麻痺していない方の指筋肉への運動誘発電位が大きく下がった。

・麻痺手の動作速度、動作範囲が大きくなり、正確さも増した。

・偽刺激ではこのような変化はなかった。

・非麻痺手の運動を抑制することと麻痺手の動作向上との間に相互関連が見られた。





健常側の脳を抑制するrTMSが

麻痺手の運動機能を改善することがわかった



というおはなし。





感想:

最近、rTMS関連の研究を目にする機会が減った気がする。

あらたな進展が無く、途上国にブームが移りつつある感。

2012年12月29日

脳卒中で外国語様アクセント症候群になり一躍世界から注目される爺さん


Englishman wakes up from stroke speaking fluent Welsh
2012  12月  イギリス



脳卒中がきっかけで突然別の言語をしゃべるようになった爺さんがいるそうな。


イギリスの81歳の爺さんが、脳卒中で3週間昏睡したあと

英語をすっぱりと忘れて、ウェールズ語をしゃべるようになった。



彼は第二次世界大戦中にウェールズに疎開していたことがあるものの、

ウェールズ語を勉強したことはなかった。



お医者さん曰く、

これは失語症の一種で外国語様アクセント症候群である、

とのこと。



現在は再び英語を話せるように訓練中、


というおはなし。



その爺さんへのインタビュービデオ




感想:

外国語様アクセント症候群はときどき記事になる。

脳卒中のあとでいきなり関西弁になってたらオレは泣く (;_:)

歯医者にかかったばかりに大阪弁になったらオレは泣く (;_:)



本人がでてくるのは珍しいんじゃないかな。

2012年12月28日

コーヒーを4カップ以上飲むと脳卒中予防になる!


Coffee Consumption and Stroke Risk: A Meta-analysis of Epidemiologic Studies.
2012  11月  韓国

コーヒーと脳卒中との関連を調べてみたそうな。


世界の研究データベースから

2001-2011の関連する論文を抽出し、

データを統合、再解析した。



次のようになった。

・9件の研究を厳選した。

・コーヒーを多く摂る人はほとんど摂らない人に比べ脳卒中リスクが17%減だった。

・その傾向は女性や脳梗塞について大きかった。

・特に、1日に4カップ以上飲む場合に顕著だった。





コーヒーを1日に4カップ以上飲むと

脳卒中予防効果が得られることがわかった



というおはなし。


写真:コーヒー飲みましょう

感想:

コーヒー関連の過去記事↓を思い出した。
コーヒーをたまに飲むと脳卒中になりやすい

久しぶりにコーヒーでも飲んで頑張っちゃおうかな →脳卒中で救急車

1日一杯のコーヒーが脳梗塞を防ぐ. 但し、女性限定.


2012年12月27日

脳梗塞でもないのにrt-PA治療されてしまうことがたまにある


Exclusion Criteria for Intravenous Thrombolysis in Stroke Mimics: An Observational Study.
2012  12月  チリ


脳卒中の類似症状で入院してくる患者は珍しくない。

そして彼らが血栓溶解治療(rt-PA)を受けてしまうことが稀にある。


類似症状患者を除外するための手がかりを調べてみたそうな。




2004-2011に急性期脳梗塞の疑いで入院した患者のデータを解析した。

次のようになった。

・この間に842人の入院患者があった。

・このうち113人(13.4%)が脳卒中類似症状と考えられた。

・彼らは、若く、糖尿気味で、到着が遅く、神経症状も軽く、

MRIで梗塞を確認できない、という特徴があった。

・よくある原因症状は、毒物中毒、けいれん、失語だった。

・彼らの多くは複数のrt-PA禁忌症状を持っていた。

・禁忌症状の多くは、rt-PA有効時間外、見てわからないほど軽い神経症状だった。

・家族によりrt-PA治療を拒否されることもあった。

・結局、全体の12%がrt-PA治療を受けた。





脳卒中でないのに類似症状で病院に担ぎ込まれた患者は、

運良く到着時間が遅れたおかげで

血栓溶解治療を受けずに済むことがよくある



というおはなし。





感想:

血栓溶解治療は出血の危険と隣合わせ。

症状が軽かったら、積極的な治療はお断りしたほうが無難、

ってことと理解した。



ちょっとまえの記事↓を思い出した。
【マメ知識】tPA治療は丁重にお断りしたほうが早く退院できる


2012年12月26日

脳卒中後の痛みで自殺してしまう患者がいる


Is Pain Associated with Suicidality in Stroke?
2012  12月  香港


脳卒中後の疼痛と自殺傾向との関連を調べたそうな。



発症後3ヶ月の脳梗塞患者496人について、

疼痛と自殺傾向の有無および程度を調査し、関連を解析した。




次のようになった。

・7.5%(37人)に自殺傾向が見られた。

・自殺傾向があるグループの疼痛経験者は60%、自殺傾向がない場合は38%だった。

・また、その平均疼痛レベルは6だった。

・他の要因を考慮に入れると、疼痛レベルが4以上になると自殺傾向が高くなった。




脳卒中患者の疼痛対策が、自殺を減らすことになるかもしれない


というおはなし。




痛みを点数化する方法
写真:顔痛みスケール
Faces Pain Rating Scale 左から0-10

2012年12月25日

脳卒中後の肩の痛みは感覚過敏が原因だった


Central hypersensitivity in chronic hemiplegic shoulder pain.2013  1月  アメリカ



脳卒中後の肩の痛みの原因を調べてみたそうな。



慢性期脳卒中で片麻痺の、

・肩に痛みのある患者20人と

・肩に痛みのない患者20人

について、

肩の各所で圧痛閾値を測定した。



次のようになった。

・肩の痛みがある患者の圧痛閾値は、

両肩とも、痛みのない患者のそれよりも低かった。


・肩の痛みのある患者の麻痺側の圧痛閾値は、

非麻痺側よりも低かった。






脳卒中後、肩の痛みを訴える患者の

圧痛閾値が低くなっていることがわかった。

これは中枢性感覚過敏と関連があるのかも知れない



というおはなし。




感想:

リハビリ病院に入院中、

自分を含め 肩が痛いという患者が何人かいた。

でも その理由はだれも知らなかった。


いまは左を下にして寝るときだけ やや痛い。



過去記事↓

この肩の痛みは脳卒中経験者でないとわかるまい

脳卒中後、肩の痛みがなかなか治まらない人の特徴

ボツリヌス療法で肩の痛みは治るのか?



2012年12月24日

発症時刻がわかると、元気に退院できるかどうかもわかる


Timing of stroke onset determines discharge-functional status but not stroke severity: A hospital-based study.
2013  1月  台湾



脳卒中発症時刻と回復程度との関連を調べたそうな。



274人の急性期脳梗塞患者について、

発症時刻で4時間毎の6つのグループに分けて、

彼らの退院時の自立度との関連を解析した。



次のようになった。

・午前4時から8時に発症した場合、最も良好に回復していた。

・午後8時から12時の発症の場合、回復は最悪だった。

・性別、高血圧、糖尿、喫煙等を考慮に入れてなお、

 発症時刻は予後を推定する重要な因子だった。






脳梗塞患者の回復程度にも24時間周期があることがわかった


というおはなし。



写真:脳卒中24時間周期

2012年12月23日

脳卒中の医療費、入院日数、台湾、アメリカ、カナダ、中国


The Impact Factors on the Cost and Length of Stay among Acute Ischemic Stroke.
2012  12月  台湾



急性期脳卒中患者の医療費と入院日数について調べてみたそうな。



台湾のある病院で2005-2007の患者について調べたところ、

次のようになった。


・1084件の脳卒中事例があった。

・平均年齢は68、平均医療費はUS$1400(~12万円)だった。

・平均入院日数は14日間。

・医療費が高くなる要因は、入院日数、喫煙、投薬だった。

・入院日数が増える要因は、糖尿病、心房細動、再発、脳卒中の種類だった。






他の国も比較すると、

・カナダが最も医療費が高く、台湾は最も低い。

・入院日数はアメリカが6日間で最も短く、カナダは34-47日間。

・1日あたりの脳卒中医療費はアメリカが最も高く、中国が最低だった



というおはなし。





感想:

アメリカこわい。

2012年12月22日

半側空間無視が音楽で治った


Pleasant music improves visual attention in patients with unilateral neglect after stroke.
2012  12月  台湾



半側空間無視への音楽療法の効果を調べてみたそうな。


右脳の脳卒中で半側空間無視になった19人について、


・楽しい音楽、
・不快な音楽、
・ホワイトノイズ をそれぞれ聴かせたあとの

行動無視検査、視野探索課題などを行い、

眼球運動、気分、覚醒状態、心拍、皮膚電気抵抗も記録した。


楽しい音楽、不快な音楽は事前に被験者に選ばせた。




次のようになった。

・楽しい音楽を聴いたあとには、気持ちがポジティブになり、覚醒レベルも向上し、

・全ての課題で、不快な音楽またはホワイトノイズの場合よりも著しく高いスコアを記録した。






脳卒中で半側空間無視の患者に

楽しい音楽を聴かせることで、

視覚的注意力を改善できることがわかった



というおはなし。

2012年12月21日

体外衝撃波療法とボツリヌス療法を組み合わせたら上肢の痙縮が治った


Sbote Study: Extracorporeal Shock Wave Therapy Versus Electrical Stimulation After Botulinum Toxin Type A Injection For Post-Stroke Spasticity-A Prospective Randomized Trial.
2012  12月  イタリア



体外衝撃波療法は整形分野での疼痛治療に用いられている。

これとボツリヌス療法を組み合わせてみたそうな。



上肢に痙縮のある脳卒中患者について、

ボツリヌス療法にプラスして、

・電気刺激療法   または、

・体外衝撃波療法


を5日間施し、痙縮の回復程度を90日後まで追跡し、比較した。



次のようになった。


電気刺激グループに比べ、

体外衝撃波グループでは痙縮が著しく緩和され、

その効果が90日後にも充分に持続していた。






体外衝撃波療法はボツリヌス療法の効果を

大いにアップさせることがわかった



というおはなし。






感想:

週間天気予報によると、今日は世界終了の日。
写真:週間天気予報



この日を迎えられて とても感慨深い。

2012年12月20日

よくイビキをかく閉経後女性には脳卒中の素質がある


Self-reported Snoring and Risk of Cardiovascular Disease Among Postmenopausal Women (from the Women's Health Initiative).
2012  12月  アメリカ



女性のイビキと脳卒中との関連について調べたそうな。


42244人の閉経後女性について、

イビキの状況について自己申告してもらい、

その後10年間ほど追跡し、脳卒中を含む心血管系疾患の有無を調べた。




次のようになった。

・よくイビキをかく場合、脳卒中リスクが4割増しになった。

・肥満、高血圧などの要因を考慮にいれてなお、イビキがあるとリスク2割増しだった。





よくイビキをかく閉経後女性には脳卒中の素質があることがわかった


というおはなし。

2012年12月19日

ボバース法で脳卒中の上肢痙縮がおおきく改善した


NDT-Bobath method in normalization of muscle tone in post-stroke patients.
2012  12月  ポーランド



ボバース法の脳卒中上肢リハビリ効果を評価してみたそうな。



60人の脳梗塞患者について、2週間に10セッションのボバース法治療を施した。


治療前後での上肢筋肉の緊張度合いを測定した。


次のようになった。

・16人(27%)で改善効果が見られた。

・1人(2%)で悪化。

・8人(13%)で微かな変化があった。






ボバース法により脳卒中患者の上肢筋緊張が大きく改善した


というおはなし。





感想:

ボバース法って、よく目にするわりには中身が不明。

ネットで調べても具体的な説明はほとんど出てこない。


この研究ではボバース以外の療法の比較グループを設けていない。



あとは推して知るべし。

2012年12月18日

メタボリックシンドロームと脳梗塞の再発について


Metabolic Syndrome and Stroke Recurrence in Chinese Ischemic Stroke Patients - The ACROSS-China Study.
2012  12月  中国



メタボリックシンドロームと脳梗塞の再発との関連を調べたそうな。


過去の患者データを見直して、メタボリックシンドロームの有無、

脳梗塞発症から1年以内の再発を調査、解析した。




次のようになった。


・2639人の脳梗塞患者のうち51.4%がメタボリックシンドロームだった。

・発症1年以内に7.4%が再発していた。

・関連する諸要因を考慮に入れると、メタボリックシンドロームと

 脳梗塞再発との関連は見られなかった。






中国人脳梗塞の再発とメタボリックシンドロームとの間には

関連がなさそうであることがわかった



というおはなし。


写真:メタボリックシンドローム中国人

2012年12月17日

週に3.5時間以上歩く女性は脳卒中になりにくい


Physical Activity and Risk of Cerebrovascular Disease in the European Prospective Investigation Into Cancer and Nutrition-Spain Study.
2012  12月  スペイン



身体活動と脳卒中との関連を調べてみたそうな。



29-69歳の男女3万2千人あまりについて、

彼らの運動の種類と量についてアンケート調査し、

脳卒中を含む心血管系疾患の有無を12年間追跡調査した。



次のようになった。

・この間に210件のTIA、442件の脳卒中があった。

・レクリエーション活動をする女性の心血管系疾患は少なかった。

・週に3.5時間以上ウォーキングする女性の脳卒中リスクは低かった。

・これらの関連は男性には見られなかった。

・余暇にする運動や激しい身体活動と心血管系疾患との関連は男女ともに見られなかった。






中強度のレクリエーション活動は女性の脳卒中リスクを下げることがわかった。

しかし男性についてはその効果はなかった。

女性はウォーキングなどの時間を増やすと脳卒中予防に良いかも知れない



というおはなし。





2012年12月16日

カラーセラピーで脳卒中患者と介護者の生きがいアップ


Effects of art therapy using color on purpose in life in patients with stroke and their caregivers.
2012  12月  韓国



カラーセラピーで脳卒中患者とその介護者の生きがいが

向上するかどうか、調べてみたそうな。




28組の脳卒中患者+介護者をカラーセラピーあり、なしグループに分けた。


週2時間×6ヶ月間のカラーセラピー前後での生きがいスコアを調査し、比較した。



次のようになった。


・カラーセラピーグループでは、その前後で被験者の生きがいスコアが著しく向上した。

・カラーセラピー無しグループではほとんど変化はなかった。

・カラーセラピーが進むにつれ、より多く種類の、より明るい色を好むようになった。



カラーセラピー前(左図)、後(右図)での色選択の結果。
color therapy
楕円が脳卒中患者、長方形が介護者が好んだ色。





カラーセラピーによって、脳卒中患者とその介護者の生きがいが

改善されることがわかった


というおはなし。





感想:

カラーセラピーなんて聞いたことがなかったけど、

検索すると広告がバンバン出てきて

すでにちょっとした市場を形成している感。

2012年12月15日

両親の離婚経験を持つ男性の脳卒中リスクは3倍


Gender differences in the association between parental divorce during childhood and stroke in adulthood: findings from a population-based survey.
2012  12月  カナダ


子供の頃に両親が離婚した場合の

その後の脳卒中のなりやすさを男女別に調べたそうな。



親の薬物中毒、虐待、家庭内暴力などの例を除いた

男性4074人、女性5886人分の該当するデータサンプルについて、

年齢、人種、経済状況、健康状況

などを考慮にいれて解析した結果、


次のようになった。


・18歳以前に両親の離婚を経験した男性は、

 両親が離婚しなかった男性に比べ脳卒中リスクが3倍だった。


・女性については、男性ほどの強い関連は見られなかった。






さまざまな影響要因を考慮に入れてなお、

男性の両親の離婚経験と脳卒中との間に強い関連が見られた。

ここにどんな因果関係があるのかは不明



というおはなし。




感想:

たいへん関心がある。

なぜなのか知りたい。

2012年12月14日

【マメ知識】tPA治療は丁重にお断りしたほうが早く退院できる


Patient refusal of thrombolytic therapy for suspected acute ischemic stroke.
2012  12月  アメリカ


脳梗塞が疑われて入院した際に、血栓を溶解するtPA治療を

拒否した患者の予後と特徴について調べたそうな。



過去の患者データを見直し、tPA治療の有無、

人的特徴、回復程度について調べ関連を解析した。



次のようになった。

・7年半の間に30件(4.2%)のtPA治療拒否があった。

・tPA治療の拒否者に偏った人的特徴はなかった。

・tPA治療拒否者の割合は時と共に減少傾向にあった。

・tPA治療拒否者には次の特徴が共通していた。

病院到着時間がギリギリ

神経症状が軽い

脳卒中でない可能性大 

入院期間が短い


・脳梗塞と確定診断された者に限ると、軽症でなくても

tPA拒否者のほうが入院期間が非常に短かった。

・軽症、類似症状者を除くと、tPA治療を受けた者も

拒否した者も予後は変わらなかった。





tPA治療が増えない理由は、拒否されるからかも知れない。

軽症患者ほどtPA治療を拒否する傾向がある。

また、tPA 治療拒否者の6人に1人(17%)は

実は脳梗塞ですらなかったことが判明した



というおはなし。






感想:

けっこうイイカゲンな根拠でtPA治療を勧めてくるので

少なくとも治療同意を自ら判断できるほどに

頭がハッキリしている人は、

tPA治療は断った方が早く良くなる、


ってことだと理解した。




でもこれって、何かがおかしい...

2012年12月13日

1日に13時間以上労働すると脳出血リスクが2倍


Excessive work and risk of haemorrhagic stroke: a nationwide case-control study.
2012 12月  韓国




過重労働と脳出血との関連を調べたそうな。


患者データベースから940件の脳出血事例

(498人の脳内出血、442人のクモ膜下出血)を抽出し、

1880人の健常人とともに

彼らの職種、労働時間、労働強度などを面談調査して関連を解析した。




次のようになった。

・ホワイトカラーよりブルーカラー労働者の方が脳出血リスクが高かった。


・労働時間が長くなると脳出血リスクも高くなり、

1日4時間以下労働に比べ 8-12時間では4割増し、

13時間以上ではリスクが2倍になった。


・週8時間以上の激しい労働があると脳卒中リスクが6割増しになった。


・シフト勤務と脳出血リスクは関連がなかった。







ブルーカラー、長い労働時間、奮闘を要する仕事内容は

脳出血リスクを高めることがわかった



というおはなし。

過重労働

感想:

通勤時間は含まれるのかな?

2012年12月12日

【リハビリ革命】HANDS療法と促通反復療法

【脳卒中リハ】脳からの信号捉え、麻痺側を動かす注目されるHANDS療法と促通反復療法
2012  12月  日経メディカル


         ↑ ↑ ↑ ↑ ↑
脳卒中で重度麻痺の上肢機能を改善する画期的な2つの治療法についての解説記事(無料)。





HANDS療法促通反復療法

いずれも マスコミ媒体への露出機会が多く、

脳卒中の上肢リハビリ法を調べているとほぼ必ず出会う。



その改善効果は、従来の作業療法など比較にならないほど凄まじい。


以下、記事本文より引用

『...120人ほどの慢性期脳卒中片麻痺患者に施行したところ、約半数が麻痺手の指の分離運動ができるようになった』(HANDS療法)

『...一般的にリハビリテーションとして行われている他動運動を、患者に運動を指示して大脳からの信号に合わせて動かす自他動運動に変えるだけで治療効果は2~3倍になる』(促通反復療法)






しかしその割にはリアルな体験談を目にすることがほとんどない。



関心のある脳卒中経験者は是非これらを試して、

その感想をブログやホームページなどで紹介してもらいたいと考える。

2012年12月11日

禁煙で脳卒中再発リスクが低下


Baseline Smoking Status and the Long-Term Risk of Death or Nonfatal Vascular Event in People with Stroke: A 10-Year Survival Analysis.
2012  12月  オーストラリア



脳卒中になった際の喫煙習慣の影響について調べてみたそうな。


脳卒中経験者1589人について10年間にわたり、

死亡、再発、心筋梗塞などの発生を追跡調査し、

喫煙習慣との関連を解析した。



次のようになった。

・現在喫煙者もしくは前喫煙者は、非喫煙者よりも予後が悪かった。

・現在喫煙者は前喫煙者よりも再発リスクが高かった。






現在喫煙者または前喫煙者は

非喫煙者よりも死亡、再発リスクが高かった。

前喫煙者の再発リスクが現在喫煙者よりも低いことから、

禁煙の効果があることがわかった



というおはなし。

写真:禁煙

2012年12月10日

授動と触覚刺激で慢性期脳卒中患者の手が動いた


The effects of Mobilization and Tactile Stimulation (MTS) on chronic upper-limb sensorimotor dysfunction following stroke.
2012  11月  イギリス



脳卒中麻痺手への"授動と触覚刺激" の効果を調べてみたそうな。



脳卒中後1年以上経過している患者8人

(左麻痺4人、右麻痺4人)について、

1日1時間の麻痺手への授動と触覚刺激を6週間行い、

その前後での改善程度を評価した。




次のようになった。


・実験前、患者の上肢機能の回復は明らかに止まっていた。

・実験後、4人の患者で特に著しい運動機能の回復が見られた。

・実験開始から改善効果が出るまでに最長で1ヶ月程度を要した。

・実験終了後も改善効果は維持された。







脳卒中で1年以上も弱っていた上肢機能を

授動と触覚刺激によって改善できることがわかった。

効果はすぐに現れることもあるし、若干の時間を要することもある



というおはなし。






感想:

麻痺した手に授動(×受動)して さする。

これって、いわゆる促通手技のことだと思う。


なぜかちょっとガッカリ。

2012年12月9日

牛乳をよく飲む日本人女性は脳卒中にならない


Consumption of Dairy Products and Death From Cardiovascular Disease in the Japanese General Population: The NIPPON DATA80.
2012  12月  日本


牛乳など乳製品の摂取量と脳卒中との関連を調べたそうな。


日本中から募集した30歳以上の男女9243人について、

1980年から24年間追跡調査した結果、


次のようになった。


・この間に417人が脳卒中で死亡した。

・乳製品をほとんど摂らない女性は、たくさん摂る女性に比べ脳卒中リスクが3割増しになった。

・乳製品の摂取量が一日に100g増えるごとに女性の脳卒中リスクが2割減少した。

・男性については乳製品との関連はみられなかった。






牛乳など乳製品の摂取量が増えるほど日本人女性の脳卒中が減ることがわかった



というおはなし。


写真:乳製品日本人

2012年12月8日

筋トレは脳卒中患者の不安を癒す


The influence of resistance exercise training on the levels of anxiety in ischemic stroke.
2012  11月  



筋力トレーニングが脳卒中患者の不安解消になるか、調べてみたそうな。



50歳前後の脳梗塞患者を次の2グループに分けた。


・週3回×12週間の筋トレグループ 11人、


・なにもしない比較グループ 13人



この前後で不安尺度分析を行い、比較した。




次のようになった。

・筋トレグループの特性不安スコア(43→40)、

 状況不安スコア(47→45)共に減少した。


・比較グループの特性不安スコア、状況不安スコアはほとんど変わらなかった。






筋力トレーニングで脳卒中患者の不安が癒えることがわかった



というおはなし。





感想:

いつの間にか、筋トレが日課になっている。


スクワット、腕立て、腹筋、背筋など。

2012年12月7日

右脳梗塞の犬は余命が極端に短いことが判明!(∪^ω^) わんわん


Survival and clinical outcome of dogs with ischaemic stroke.
2012  11月  デンマーク


脳梗塞になった犬の余命と予後について調べてみたそうな。



犬の過去の医療データを解析したところ、

次のようになった。

・MRIで脳梗塞と診断された22匹のデータがみつかった。

・5匹(23%)は発症30日以内に死亡した。

・30日以上生きた犬の余命の中央値は505日だった。

・右脳梗塞の死亡率は極端に高く、余命中央値は24日だった。

・左脳梗塞の余命中央値は602日だった。

・30日以上生存した犬17匹のうち7匹(41%)の予後はすこぶる良かった。

・他の7匹の犬は6-17ヶ月に別の急性神経症状を示し、そのうち2匹は脳梗塞の再発だった。





犬の脳梗塞は急性期に亡くなる場合もあるが、

その予後は概ね良好であった。

ただし、右脳の梗塞の場合あまり長生きしないことがわかった



というおはなし。






感想:

ペット間格差を思い知った。

MRIまで撮ってもらえる犬がいる一方で、

家族旅行の邪魔というだけの理由で保健所に捨てられるネコちゃん。
↓↓↓↓↓


2012年12月6日

脳卒中、男性と女性の違い in イタリア


Sex differences in clinical presentation, severity and outcome of stroke: Results from a hospital-based registry.
2012  11月  イタリア



脳卒中の症状、予後について男性と女性の違いを調べてみたそうな。



イタリアの4つの都市で2011年に入院した脳卒中患者1272人について調査した。



次のようになった。


・脳梗塞1152人、脳出血120人があった。

・内訳は、女性567人、男性705人だった。

・女性の方が平均年齢が高かった。(75歳vs72歳)

・女性の方が入院時の神経症状が重かった。

・女性は予後(自立度、死亡率)があまりよくなかった。

・血栓溶解治療の件数は男女で違いはなかった。

・女性は心房細動由来の脳梗塞が多かった。





脳卒中になった際の重症度と回復の程度は女性の方が悪かった


というおはなし。



感想:

これは世界共通のようだ。

2012年12月5日

歩きながら話すと歩幅が狭くなる脳卒中患者は転びやすい


Gait analysis with cognitive-motor dual-tasks to distinguish fallers from non fallers among rehabilitating stroke patients.
2012  11月  ベルギー



歩行中に別のことをする能力と転倒のしやすさとの関連を調べてみたそうな。



自立歩行のできる脳卒中患者32人について、

次の2つのグループに分けた。


・いつものスピードでただ歩いてもらうグループ。


・2重課題グループ→

 歩きながら動物の名前をできるだけたくさん挙げてもらう。

 または、歩きながら引き算をどんどん続けてもらう。






この際の歩行の様子を記録し、

その後6ヶ月間の転倒状況との関連を解析した。





次のようになった。

・この6ヶ月間に56%が転倒を経験していた。

・31%は転倒1回だけ、25%は複数回転倒していた。

・転倒者は2重課題中の歩幅、健常足の踏み出し幅が狭かった。

・特に、複数回転倒者は麻痺足の踏み出し幅も狭かった。







2重課題中の歩幅には、その人の作業記憶能力が反映されるので、

それを調べることで転倒しやすいかどうかがわかる



というおはなし。





感想:

これはよくわかる気がする。


同時に2つ以上のことをする能力が激しく低下している。


いまだに

ドライブ中の会話はムリ、音楽を楽しむ余裕もない。

2012年12月4日

『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』


High-intensity unilateral dorsiflexor resistance training results in bilateral neuromuscular plasticity after stroke.
2012  11月  カナダ


脳卒中で麻痺した足のつま先を上げる筋肉を鍛えることが出来れば、

歩行能力がより回復することがわかっている。



両側性転移でこれを解決できるか試してみたそうな。

両側性転移は一方の手足でトレーニングした力やスキルが

もう一方の手足に自動的にコピーされる現象を指す。




発症7年前後の慢性期脳梗塞患者19人について、


麻痺していない方の足の背屈筋に負荷をかけて

おもいっきり力を入れるだけのトレーニングを6週間行った。



その後、筋力や歩行能力を詳細に分析した。




次のようになった。


・つま先を上げる力が健常側で31%、麻痺側で34%アップした。

・同様に筋肉の活動量も両側で20%以上アップした。

・特に、4人の患者は足首の背屈ができなかったのにトレーニング後できるようになった。


脳卒中後何年も経って諦めていた麻痺足の筋肉が、

両側性転移を応用した健常足のトレーニングによって

再び元気にできることがわかった



というおはなし。

図:両側性転移で背屈筋

感想:

過去記事↓

麻痺してない方の足を鍛えると麻痺足もついでに強くなる

両側性転移で麻痺手が勝手に良くなるフシギ

両側性転移ですぐにリハビリ成果を出す方法について





今日からこのブログは4年目に突入。

これからもおもしろいネタが見つかりますように...

2012年12月3日

iPS細胞で脳梗塞治療をしたらメッチャ大きな腫瘍ができちゃったゾ☆(ゝω・)v


iPS cell transplantation for ischemic brain.
2012  12月  日本

iPS細胞をつかった脳梗塞治療の可能性を検証してみたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミの脳に、

未分化のiPS細胞を移植し、

28日後に行動検査をしたあと

解剖して脳を観察したところ、


次のようになった。


・梗塞のあとに巨大な腫瘍ができていた。

・iPS細胞を移植しなかったネズミに比べ症状の回復が遅かった。

・腫瘍のほかにも梗塞位置に多くの神経芽細胞や神経細胞のあらたな存在が確認できた。





腫瘍形成をコントロールできさえすれば

iPS細胞での脳梗塞治療は有望であることがわかった



というおはなし。

2012年12月2日

脳卒中患者の靴の中敷きを細工して歩きやすくしてみた


Compelled body weight shift approach in rehabilitation of individuals with chronic stroke.
2012  12月  アメリカ



慢性期脳卒中患者への強制体重移動の効果を調べてみたそうな。


強制体重移動は、

麻痺していない足の靴の中敷きをちょっと厚くして

麻痺足側へ重心を戻す操作を言う。



18人の慢性期脳卒中片麻痺患者について、

強制体重移動の有無で2グループにわけて

リハビリを6週間行いその後の歩行、バランス能力

について3ヶ月後まで追跡調査した。



次のようになった。

・強制体重移動グループでは麻痺足の体重支持能力が大きく改善していた。

・同様に、歩行速度も10%ほど優れていた。

・これらの効果は3ヶ月後にも持続していた。





強制体重移動リハビリを6週間続けたところ、

慢性期脳卒中患者の歩行速度、体重支持能力

の対称性が著しく改善し、その効果も持続することがわかった



というおはなし。






感想:

リハビリ病院にいたころ、私を担当してくれた療法士さんが

靴の中敷きをいじるのが好きだったので、なんとなく共感できた。


そのときにはすごくイイと思った。

2012年12月1日

自宅でCI療法ができるハイテクゲームをオハイオ大学が開発


XBOX Kinect Helps with Stroke Rehabilitation
2012  11月  アメリカ


アメリカでは年間70万人の脳卒中患者が生まれ、

その多くがリハビリテーションを必要としている。

しかし、自宅で必要なリハビリができている患者はその3分の1程度にとどまる。



自宅での上肢リハビリを楽しいものにするために

オハイオ大学では5000万円あまりの費用を投入して

マイクロソフトのキネクトセンサーを応用したリハビリゲームを開発した。



このゲームを使うと軽症上肢麻痺患者向けのCI療法を自宅に居ながら実践できる。



病院に通ってリハビリを受ける場合、その時間は非常に限られるため、

麻痺した手は次第に使用されなくなる。


このゲームを使えば、自宅に居ながら

コンピュータが患者の身体の動きを解析し、

適切な運動方法をゲームプレイを通して促してくれるので、


従来の病院で受けるリハビリよりも大きな効果が期待できる。


しかも人件費が節約できるので

患者にとっても 病院経営にとってもハッピーである、



というおはなし。




感想:

考え方が合理的過ぎて身も蓋もないと思う。


わざわざ病院に通うのは、

寂しいから療法士さんにかまってもらいたい、

っていう理由もけっこうあると思う。



それで、

かまってもらったお礼に

しばし回復したかのように振る舞ってあげる。



こういう相互依存の関係があるから

CI療法でも成果がでるし、論文も書ける。



なのに

『CI療法の指導はコンピュータにやらせておけ』

『患者は家でゲームでもやっていろ』

と言うのは 

どこか ちょっと違う と思うんだよね。






補足:CI療法は指をある程度開くことのできる麻痺の非常に軽い患者のみを対象にした上肢トレーニング法である。

1日に数時間、麻痺していない手の動きを制限して2週間生活するだけで麻痺手の使用率を高めることができると信じられている。


2012年11月30日

麻痺した脚に焼きを入れたあと急冷する拷問を8週間続けたら脳卒中患者が歩き出した


Effects of Noxious versus Innocuous Thermal Stimulation on Lower Extremity Motor Recovery 3 Months after Stroke.
2012  11月  台湾
脳卒中下肢麻痺患者への温度刺激効果を調べてみたそうな。


発症3ヶ月程度の脳卒中患者34人について、

下肢に与える温度別に

次の2つのグループに分けた。


47℃/2℃:痛みを感じるほどの高温、低温刺激グループ 

・40℃/24℃:比較グループ


各グループとも、

各回30分間×週3回×8週間 の温度刺激と

通常のリハビリを行い、12週間後まで追跡調査した。




次のようになった。

・痛いほどの温度刺激を受けたグループでは下肢運動機能が凄まじく改善した。

・比較グループではほとんど改善はなかった。

・この改善効果のグループ間の差は12週間後に最大になった。


8週間に及ぶ高温、低温刺激と

通常のリハビリとの組み合わせにより

下肢の運動機能が大きく改善し、

その効果が3ヶ月以上持続することがわかった




というおはなし。

図:温冷刺激と脳卒中麻痺

感想:

動物実験かと思ったら人間だったのでオドロイタ。

この記事↓を思い出した。
温度刺激治療で麻痺脚が動いた

2012年11月29日

ホームページでできる半盲治療


Web-based therapies help thousands of stroke survivors
2012  11月  イギリス




脳卒中で半盲になった人向けの

無料Webリハビリサービスが始まったそうな。



イギリスの大学が開発したWebサイト Read-Right にアクセスすると、

半盲リハビリに必要なアプリケーションを利用することができる。



これまでに194名の脳卒中半盲患者で検証実験をし、

半盲で弱っていた読字能力の回復を促してきた。


おかげで復職できた人も続出している。



インターネットを介して半盲脳卒中患者の自立支援をできることがわかった

というおはなし。




感想:

このサービスの紹介ビデオ


Read-Right ホームページ

画面上で右から左に流れる文字を一生懸命に読んでいると

目の走査能力が改善して自然に半盲が良くなるらしい。


このほかにもEye-Searchというサービスも用意されている。




ニコニコ動画もコメントが右から左にどんどん流れる。


使えるかもしれない。

2012年11月28日

リハビリウム"起立くん" が凄いと海外で話題に


Kinect game helps stroke victims walk again
2012  11月  オーストラリアのブログ




脳卒中患者の歩行リハビリ支援のゲームを日本の大学が開発したそうな。



キネクトセンサーを応用して九州大学が開発したゲーム(起立くん)

は 患者の起立動作を促すよう設計されている。



立ったり座ったりすることでゲーム中の樹が成長してゆき、

リハビリ意欲が持続する仕組み。


この樹のアイデアは "となりのトトロ" からヒントを得たという。




すでに80人を超える患者での検証実験も行われており、良好な結果が得られている。


このゲームは今年(2012)の12月に発売予定で、

価格は $1,166 - $1,748(10-15万円)になる、


というおはなし。





感想:

これ↓


たくさん売れるものではないから

15万円は良心的な価格だと思う。


欲しいと思うかは 別。


リハビリウム起立くん ホームページ

2012年11月27日

牛肉、ハム、ソーセージは脳梗塞のもと


Red and processed meat consumption and risk of stroke: a meta-analysis of prospective cohort studies.
2012  11月  中国


赤肉(牛肉、羊肉)、加工肉と脳卒中との関連を調べたそうな。


医学データベースから関連する過去の5つの研究を厳選した。

これら研究の患者データを統合し、

計23万人の被験者、9500件あまりの脳卒中事例を再解析したところ、


次のようになった。

・赤肉や加工肉を多く摂ると脳梗塞リスクが約1割増しになった。

・脳出血との関連は見られなかった。

・赤肉の摂取量が1日100g増えるごとに脳梗塞リスクが13%増加した。

・加工肉の摂取量が1日50g増えるごとに脳梗塞リスクが11%増加した。





過去の研究を再解析した結果、

赤肉や加工肉を摂ると脳梗塞リスクが高くなることがわかった



というおはなし。


牛肉、加工肉


感想:

これ↓思い出した。
牛肉を避けて脳卒中予防

【脳梗塞予防】 牛丼はやめて豚丼にしろ


2012年11月26日

脳出血の子供の予後について


Outcomes in Children With Hemorrhagic Stroke.
2012  10月  アメリカ
子供の脳出血の予後について調べてみたそうな。

脳出血で救命センターに入院した49人の子供の医療データを解析し、

患者と両親への面談を行い予後を調査した。


次のようになった。

・20人が脳出血で死亡した。

・生き残った者の多くは軽、中程度の神経症状だった。

・しかし、学業や身体機能に低下を来した者も多かった。

・血管奇形による患者の予後は非常に良かった。

・出血量が多かった者は予後も悪かった。

・入院初期の昏睡が必ずしも悪い予後につながるわけではなかった。


子供の脳出血死亡率は大人よりも低く、後遺症も比較的軽い。

しかし、学業能力の著しい低下を来す場合があることもわかった



というおはなし。
図:子供の脳内出血 予後


感想:

出血の場所によってはヤル気が吹き飛ぶから

学業成績の低下は全く不思議じゃない。


でも、それが悲しむべきことかどうかは考え方次第。



過去記事
子供の脳卒中、傾向と死亡率


2012年11月25日

両側性転移ですぐにリハビリ成果を出す方法について


Motor strategies and bilateral transfer in sensorimotor learning of patients with subacute stroke and healthy subjects. A randomized controlled trial.
2012  11月  イタリア



両側性転移は、例えば一方の手を使って学んだスキルが

もう一方の手に自動的にコピーされる性質を指し、

脳卒中患者の上肢リハビリの助けになるとして注目されている。


この性質をもう少し詳しく調べてみたそうな。




40人の脳卒中患者と40人の健常人を

2つのグループに分けて、

9つの穴に棒を挿すテスト(9ホールペグテスト)を

計2回させた。




各グループは次の順番でテストを行った。

・先に動きにくい方の手で1回、次によく動く方の手で1回。

・先によく動く方の手で1回、次に動きにくい方の手で1回。


各テストを完遂する時間、棒を挿すスピード、等を評価した。




結果は次のようになった。


・先によく動く手で行ったグループの方が、テスト完遂時間の合計が明らかに短かかった。


・先の回の動作方法が次の回の動作速度に影響していた。






よく動く手から、動きにくい方の手への両側性転移を観察できた。

両側性転移は必ずしも繰り返し練習から生じるものではなく、

その直前の動作に影響を受ける性質があることがわかった


というおはなし。




感想:

これ↓思い出した。

両側性転移で麻痺手が勝手に良くなるフシギ



2012年11月24日

【Wii 対 プレステ】上肢リハビリに適したゲーム機が判明


Sony PlayStation EyeToy elicits higher levels of movement than the Nintendo Wii: implications for stroke rehabilitation.2012  11月  カナダ


最近では、バーチャルリアリティ技術を応用したゲーム機が

脳卒中リハビリ現場でも利用されている。



そこで、任天堂のWii とソニーのプレーステーションEyeToy とで、

どちらが上肢リハビリに適しているか実験してみたそうな。




成人の脳卒中患者と健常人 それぞれ10人ずつについて、

被験者の手首に加速度センサーを着けて

各ゲーム中の上肢運動の強さと量を計測した。

また、ゲームの感想や使い勝手についてアンケートをとった。



結果は次のようになった。

・使いやすさやゲームの楽しさの点で両ゲーム機でおおきな違いは見られなかった。

・健常者にとってはEyeToyの方がWiiよりもずっと大きな運動量になった。

・動きの強さは脳卒中患者も健常者も EyeToyの方が激しかった。





Wii も プレステEyeToy も脳卒中リハビリに使いやすい楽しいゲーム機である。

でも、EyeToyの方が よりおおきな運動量、運動強度を得られることがわかった



というおはなし。




感想:

プレーステーションEyeToy を知らなかった。


こんな感じ。


コントローラを握らないぶん有利なんだろな。

2012年11月23日

【ゾマホン】ベナン共和国の脳卒中事情


Stroke in sub-saharan Africa: an urgent call for prevention.
2012  11月  フランス



アフリカ、ベナン共和国の脳卒中事情について調べてみたそうな。


・脳卒中発生率は1000人中4.6人。

・人口900万人中、脳神経科は2施設のみ。

・総ベッド数はそれぞれ14床、6床で、

・脳卒中患者専用ベッドは2床のみ。

・MRIは無く、CTは3台あるが、

・血管治療を施す設備はない。






サブサハラ・アフリカの多くの国は

こんな感じで大変なんですよ



というおはなし。





感想:

ベナン共和国は駐日大使ゾマホンの故郷。



ちなみに

日本の脳卒中発生率はベナンの5分の1くらい。

CT台数は人口あたりで数100倍に相当。

2012年11月22日

ダメ。ゼッタイ。 → 若者の脳卒中予防


Trends in Substance Abuse Preceding Stroke Among Young Adults: A Population-Based Study.
2012  11月  アメリカ



成人脳卒中患者の5%は44歳以下の若者に相当している。

これら若年脳卒中のリスク要因として薬物乱用がある。

そのトレンドを調べてみたそうな。



1993→2005の若年脳卒中患者798人について

患者医療データを解析したところ、

次のようになった。



・喫煙、アルコール、違法ドラッグの乱用は女性よりも男性、白人よりも黒人に多く見られた。

・これら薬物の乱用者割合は45%→62%に増加した。

・特に、違法ドラッグは3.8%→19.8%に激増していた。

・若年脳卒中患者の半数は喫煙者で、5分の1は違法ドラッグ乱用者だった。





若年脳卒中患者の薬物乱用は珍しくないことがわかった。

若い脳卒中患者が入院して来たら、この辺の指導をきちんとしないとね



というおはなし。





"illegal drug" で検索したら出てきた画像
写真:違法ドラッグ



ダメ。ゼッタイ。



2012年11月21日

脳出血 この大きさなら 大丈夫


Prediction of Clinical Outcome in Acute Hemorrhagic Stroke from a Single CT Scan on Admission.
2012  10月  インド



脳出血での血腫の大きさと予後との関連について調べたそうな。


150人の急性期脳出血患者の入院時にCT画像を撮影し、

その結果と神経症状の程度との関連を解析した。



次のようになった。

・30日以内に死亡した患者の平均血腫体積は33.16ccだった。

・30日以上生存した患者の平均血腫体積は15.45ccだった。

・重症患者の平均血腫体積は29.03ccだった。

・中、軽症患者の血腫体積は13.69ccだった。

・30cc以上だと予後が非常に悪かった。






脳出血の場合、入院時に撮影したCT画像から

30日時点での死亡率、回復程度がおおかた予想できる。

特に、血腫の大きさが30ccを超える場合には覚悟が必要



というおはなし。






感想:

わたしの場合、コンピュータ画像解析の結果、

血腫の大きさは29.7ccだった。

my_hamatoma.png
ギリギリセーフ

2012年11月20日

ウォーキングで脳卒中予防 そのポイントは


For non-exercising people, the number of steps walked is more strongly associated with health than time spent walking.
2012  11月  香港




日頃運動しない人にとっての

歩行と高血圧、脳卒中、ガンなど との関連を調べたそうな。




普段、歩く以外の運動をしない2417人について

加速度センサー付き歩数計を用いて

1日あたりの歩数、歩行時間、歩行強度を計測した。


この結果と健康状態との関連を解析したところ、


次のようになった。


・1日あたりの歩数が増えるほど、高血圧、脳卒中、ガン、ウツが減った。


・歩行時間や歩行強度は健康パラメータにあまり関連がなかった。






普段 運動をしない人や できない人は

できるだけたくさん歩数を重ねるようにすると

脳卒中などになりにくくなることがわかった



というおはなし。

2012年11月19日

もやもや病とダウン症候群との関連について


Prevalence and Characteristics of Concurrent Down Syndrome in Patients with Moyamoya Disease.
2012  11月  アメリカ




経験的に、もやもや病ダウン症候群 は一緒に起きやすいとされている。


これを確認してみたそうな。




アメリカの全国入院患者データベースから

518人の

もやもや病ダウン症候群患者

を抽出した。




解析の結果、次のようになった。


・もやもや病患者中のダウン症候群の割合は3.8%で、

・15歳未満に限ると9.5%だった。


・白人とヒスパニックに多くみられた。


・この518人中、15.3%に脳梗塞が、2.7%に脳出血が見られた。






もやもや病があると、通常よりも26倍多くダウン症候群が見られた。

この関連がこれら病気の理解に役立つかも知れない



というおはなし。

2012年11月18日

小脳、脳幹の梗塞って重症なんですか?


The Relatively Good Outcome of Cerebellum-Brainstem Ischemic Strokes.
2012  11月  イスラエル



小脳や脳幹の梗塞患者の予後について調べてみたそうな。



259人の小脳または脳幹梗塞の患者と

1029人の大脳半球の梗塞患者について、

病因、重症度、回復度等について比較した。




次のようになった。


・小脳、脳幹梗塞患者は若く、

・心臓に原因があることは少なかった。

・入院時の症状は軽く、

・退院時に自立度が低下している患者は稀だった。

・多くは自宅に帰ることができた。

・半年、1年後の死亡率も低く、

・その死亡率は半分程度だった。





小脳、脳幹梗塞患者は心臓に問題があることは少なく、

症状も軽く、予後もとても良いことが確認できた



というおはなし。





感想:

まったく同じ印象を持っていた。


メールで体験談を聞いていると


脳幹や小脳の梗塞のケースって

一見、重症そうに思うんだけど、


痺れもなくフツーの生活に戻っている人が

実はおおい。

2012年11月17日

超越瞑想(TM)をやらせたら血圧が下がって脳卒中予防になった


Stress Reduction in the Secondary Prevention of Cardiovascular Disease: Randomized, Controlled Trial of Transcendental Meditation and Health Education in Blacks.

Meditation may reduce risk of dying from heart attack, strokes

2012  11月  アメリカ


超越瞑想(TMの脳卒中予防効果について調べたそうな。



201人の肥満の黒人系アメリカ人について

次の2グループに分けた。

・瞑想グループ:1日に、20分間の超越瞑想(TM)を2回

・学習グループ:食事と運動についての20分間のお勉強



これらを3月間継続したあとその後の状況を5年間フォローアップし、比較した。


次のようになった。

・瞑想グループでは血圧が約5mHg低下した。

・また、怒りの感情スコアも下がった。

・禁煙が進み、

・脳卒中を含む心血管系疾患と死亡率も低下した。




TMには脳卒中予防効果が期待できることがわかった


というおはなし。





感想:

中学生のときに、このTMプログラムを受講したことがある。


瞑想の際、頭の中で繰り返しイメージするマントラっていう "音"

教えてもらうだけの非常にシンプルな講義内容。


当時は日本に入って来たばかりで5000円程度だったけど、

今では10倍以上の受講料になっている。



でも結局、高血圧で脳出血になったわけで…

2012年11月16日

【OT革命】ロボットアーム "マイヨモ" を試してみた


Portable upper extremity robotics is as efficacious as upper extremity rehabilitative therapy: a randomized controlled pilot trial.
2012  11月  アメリカ




上肢運動支援ロボットMyomo(マイヨモ)を試してみたそうな。


Myomo(マイヨモ)は上肢筋肉の電気信号を検出して

モーターでその動きを支援して訓練を円滑にする装具である。



16人の慢性期脳卒中患者を

Myomoあり、なしのグループに分けて

作業療法士の指導のもと、

30分間×週3回×8週間の上肢訓練を行った。




その結果、

グループ間で劇的な違いは無かったものの、

Myomoの有効性を確認できた



というおはなし。





感想:

調べてみると多くの動画が見つかった。

思いのほか普及しているのかも知れない。


ニュース報道



使い方がよくわかる




NEDO海外レポート: ロボット装具で脳卒中の回復を補助(pdf)



2012年11月15日

疲れやすいのは尾状核のせいだった


Poststroke fatigue is associated with caudate infarcts.
2012  11月  香港



脳卒中後疲労と梗塞の位置との関係を調べたそうな。



500人の急性期脳梗塞患者について、

疲労度、運動機能、ウツ症状、自立度等を評価し、梗塞位置との関連を解析した。




次のようになった。


・125人(25%)が脳卒中後疲労を経験していた。

・脳卒中後疲労は 女性や、高脂血症、ウツ症状のある患者によくみられた。

・脳卒中後疲労がある患者は尾状核や被殻に梗塞がありがちだった。

・脳幹部の梗塞と脳卒中後疲労との関連はみられなかった。

・特に尾状核に梗塞があると非常に高確率で脳卒中後疲労になった。





脳卒中後疲労の患者には尾状核に梗塞があることが多い


というおはなし。




尾状核の位置
写真:尾状核



感想:

この↓記事を思い出した。

脳のこのあたりにダメージを受けて無気力になってしまった女性



2012年11月14日

同名半盲を改善する訓練法 VRTとは


Reading Performance After Vision Rehabilitation of Subjects With Homonymous Visual Field Defects.
2012  11月  ドイツ


同名半盲患者の視野を回復するトレーニング効果を検証してみたそうな。



後頭頂部の脳卒中で同名半盲のある11人の患者について、

自宅のパソコン画面を使って行う視野再生トレーニングVRT)を1日1時間×6ヶ月間行った。




その結果、

・視野が大きく拡がり、

・1分間に読める単語が109→122個に増えた。

・視野の拡がりと読字速度との間に高い相関が見られた。

・眼球の動きとの関連はなかった。





VRTによって同名半盲患者の視野と文字を読むスピードが改善した。

これは役に立つ訓練かも知れない



というおはなし。

図:VRTの同名半盲治療効果


感想:

VRTってこんな感じの訓練。

中心を見つめて、画面のどこかが光ったらクリックする。




今回、半側空間無視と同名半盲の違いに無関心だった自分に気づいた。

2012年11月13日

脳卒中患者は口の中が汚いから清潔にね


A randomized clinical trial of oral health promotion interventions among patients following stroke.
2012  11月  香港



脳卒中患者への口腔衛生指導の効果を調べたそうな。



リハビリ病院に入院中の102人の脳卒中患者について、


・口腔衛生教育のみ

・口腔教育+クロルヘキシジンでうがい

・口腔教育+クロルヘキシジンでうがい+歯磨き指導

の3グループにわけて、


歯垢や歯ぐきの出血等の改善程度を評価した。





次のようになった。


・教育前は口腔衛生状態が非常に悪かった。

・クロルヘキシジンでうがいをする2つのグループでは歯垢が大幅に減った。

・クロルヘキシジンでうがいをするグループでは歯ぐきの出血も激減した。

・この間、肺炎の発生はなかった。





脳卒中患者にクロルヘキシジンをつかった歯磨き指導をすると

口腔衛生を良好にできることがわかった



というおはなし。





感想:

クロルヘキシジンって唯一歯周病予防効果が確認されている薬効成分らしいけれど、

それを含むデンタルリンス商品が見つからない。

一説によるとサンスターのデンタルリンスGUMが相当するらしい。


試してみるか…




同じ研究者の過去記事↓
脳卒中患者の口の中は病原菌でいっぱい


2012年11月12日

麻痺側の触覚を刺激し続けると梗塞を最小限にできる可能性について


Mild sensory stimulation protects the aged rodent from cortical ischemic stroke after permanent middle cerebral artery occlusion.
2012  8月  アメリカ


一般に、高齢になるほど脳卒中による脳のダメージは大きくなる。


若いネズミを使った研究では、

脳虚血にしてもヒゲを刺激するだけで梗塞を防げることがわかっている。



老齢ネズミでも同様のことが起きるか実験してみたそうな。



老齢ネズミを人為的に脳虚血状態にした直後に、


・虚血にした脳と反対側のヒゲをチロチロと2時間、間欠的に刺激するグループ


・ヒゲ刺激なしグループ


とに分けて、


その後の梗塞の大きさ、感覚運動機能を測定、比較した。



次のようになった。


・ヒゲ刺激ありの老齢ネズミは若いネズミと同様の回復をみせた。


・ヒゲ刺激が無いと立派な梗塞ができたが、ヒゲ刺激があると脳梗塞ゼロだった。

図:ヒゲ刺激で梗塞が消えた



脳虚血ネズミのヒゲ刺激により、

老齢であっても脳がしっかりと保護されることがわかった。

はやく人間で実験してみたい



というおはなし。



感想:

入院当初、

麻痺した左手足を右手で一生懸命さすりなさい、と誰かが言ってくれて、


ずっとそうしていた記憶…


過去記事↓
脳卒中後の感覚刺激で脳ダメージを防ぐ

脳卒中になったらとにかく刺激を与えなさい


2012年11月11日

宮古島に見る脳卒中のトレンド


Trends in the Incidence of Stroke and Cardiovascular Risk Factors on the Isolated Island of Okinawa: The Miyakojima Study.
2012  11月  日本




近年、沖縄では肥満が急速に問題になっている。

これが脳卒中の発生に影響しているか調べたそうな。



宮古島住人の医療データを2つの期間、

1988-1991、2002-2005に分けて比較した。



次のようになった。

・それぞれの期間で257人、370人の脳卒中患者があった。

・年齢を考慮に入れた時の10万人あたりの脳卒中発生率はそれぞれ、124人、144人だった。

・この発生率は脳梗塞で増加、脳出血では低下傾向にあった。

・血圧は全年齢で低下傾向にあった。

・ボディマス指数は50歳以上で増加傾向にあった。

・血糖値、コレステロール値は著しい増加傾向にあった。






宮古島では血圧がかなり低下してきているのに

脳卒中発生率があまり改善していない。

これはメタボによって脳梗塞が増えているためかもしれない



というおはなし。

2012年11月10日

脳卒中後にやたらトイレが近くなったのは 自分だけではなかった


Burden of overactive bladder symptom on quality of life in stroke patients.
2012  11月  日本



脳卒中患者に過活動膀胱(ヤバイほどトイレが近くなる)

がどれくらいあるか調べてみたそうな。




500人の慢性期脳卒中患者について

過活動膀胱スコア質問票および

QOLに関するアンケートをとった。



次のようになった。

・141人(28%)が過活動膀胱と診断された。

・そのうち103人は脳卒中以前にはこの症状はなかった。

・過活動膀胱患者は生活の質スコアが低くかった。

・高齢男性ほど過活動膀胱が重症だった。

・脳梗塞、脳出血で過活動膀胱の程度はおなじだった。





過活動膀胱の可能性について知ることは

脳卒中後の生活の質をよいものにする上で

とても重要であることがわかった



というおはなし。





感想:

この問題は関心がある。

過活動膀胱症状スコア質問票


で自己診断の結果、

5点で軽症になっちゃった。



よく読むとこの研究では過活動膀胱の原因を

脳神経の状態と結び付けたがっているようなんだけど


自分の経験から言うと、

その原因は、

明らかに

降圧薬にある。



降圧薬を飲まない日は、先のスコアは0点でなんの問題もない。



周囲にも同じような人が何人かいる。

2012年11月9日

運動イメージトレーニングで歩行が上手になる


Effects of motor imagery training on balance and gait abilities in post-stroke patients: a randomized controlled trial.
2012  11月  韓国



歩行リハビリに運動イメージトレーニングを組み合わせてみたそうな。



28人の慢性期脳卒中患者について、


・15人は運動イメージトレーニング15分間+歩行リハビリ30分間


・13人は歩行リハビリ30分間のみ(比較グループ)


を週に3回のペースで行った。




歩行やバランス能力を4種類のテストで評価した結果、

次のようになった。


・イメトレグループは4つ全てのスコアが大きく改善した。


・比較グループはフーゲル・マイヤー・アセスメント以外は改善した。


・イメトレグループは全てのテストでスコアが比較グループを大きく上回っていた。







脳卒中歩行リハビリに運動イメージトレーニングを組み合わせると

歩行、バランス能力が大きく改善することがわかった



というおはなし。

2012年11月8日

【わかった】脳卒中リハビリで最大効果を得るためには1日合計3時間半!


Daily Treatment Time and Functional Gains of Stroke Patients During Inpatient Rehabilitation.
2012  11月  アメリカ



脳卒中リハビリ病院での各訓練にかける時間と

機能回復との関連を調べてみたそうな。




脳卒中でリハビリ病院に入院していた360人の患者データから、

理学療法、作業療法、言語療法に要した時間を合計し、

機能検査スコアとの関連を解析した結果、


次のようになった。


・リハビリ訓練に要した合計時間は1日当たり、平均190.3分間だった。

・訓練時間が長いほど機能回復の程度も大きくなった。

・特にリハビリ訓練時間が3時間未満の場合、機能回復の程度が非常に低かった。

・しかし、3.5時間を超えると効果は頭打ちになった。







脳卒中リハビリ病院での訓練時間と回復程度との関係が明らかになった。

また、訓練に要する適切な時間もわかった



というおはなし。






感想:

自分は言語訓練がほとんど無かったので

1日合計2時間程度だった。


ただ、長い人でも3時間以上やっているケースは

無かったように記憶している。

2012年11月7日

【警告】左脳卒中は感染症に注意!


Left brain injury associated with more hospital-acquired infections during inpatient rehabilitation.
2012  10月  アメリカ



一般に 院内感染は脳卒中患者の予後を悪化させる。


優位脳(左脳)が免疫バランスに非常に重要であるとする

左脳優位免疫ネットワーク仮説が

入院中の脳卒中患者の感染症と関連があるかどうか調べてみたそうな。




過去の脳卒中または外傷性脳損傷患者の記録を見直して、

脳の左右損傷側と、院内感染の有無について関連を解析した。




次のようになった。

・左右脳のどちらかに損傷を抱えた2236人の脳卒中、外傷性脳損傷患者のデータを取得した。

・そのうち163人が院内感染に遭っていた。

脳損傷患者の院内感染割合は60.1%(98人)だった。

脳損傷患者の院内感染割合は39.9%(65人)だった。




左脳優位免疫ネットワーク仮説の通り

左脳損傷患者で院内感染が多かった。


損傷脳の側に応じたケアの仕方があるんじゃないのかな



というおはなし。





感想:

左脳優位免疫ネットワークを初めて知った。

日本語の資料はほとんどなくて、下記ページがみつかった。

左脳の手術で免疫力が後退




優位でないほうの脳が損傷すると逆に免疫力がアップするらしい。

不思議だ。




メモ

Role of cerebral lateralization in control of immune processes in humans.



2012年11月6日

食物繊維の脳卒中予防効果が明らかに


Dietary fiber intake and stroke risk: a meta-analysis of prospective cohort studies.
2012  10月  中国



食物繊維と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


食物繊維 摂取量と脳卒中リスクに関する

過去の研究を厳選し、データを統合し、再解析した。



次のようになった。

・314864人が参加し、8920人の脳卒中事例を含む6件の研究が見つかった。

・食物繊維を多く取る人は、少ない人に比べ脳卒中リスクが13%低かった。

・男女の差や、脳梗塞、脳出血での大きな違いはなかった。

・1日あたり10gの食物繊維が増えるごとに脳卒中リスク12%の低下が予想された。







食物繊維の多い食事にすると

かなり脳卒中予防になることがわかった



というおはなし。




感想:

この↓記事を思い出した。

【ひじき推奨】 食物繊維を多く摂る日本人女性は脳卒中になりにくい



2012年11月5日

脳卒中なのに病院にも行かず呑気にネット検索している人を大量に発見


A cross-sectional study of individuals seeking information on transient ischemic attack and stroke symptoms online: a target for intervention?
2012  10月  アメリカ



一過性脳虚血発作(TIA)や脳卒中の症状があってもすぐに病院に行かない人が多い。

そういった人たちをネットで見つけ出すことができるか実験してみたそうな。



以下のような仕組みを作った。

1. TIAや脳卒中をキーワードにした英語のGoogle検索広告をアメリカを対象地域として出稿する。

2. この広告にアクセスするとWebサイトに誘導されアンケートと電話番号を入力する。

3. すぐに血管神経学の専門家と電話でつながり、症状が評価される。




結果は次のようになった。

・122日間継続し、計25292人のサイト訪問者があった。

・訪問者の1%にあたる251人がアンケートに回答した。

・このうち175人(平均年齢59、女性63%)と電話でつながった。

・その37人は24時間以内に症状があり、また60人は医者にかかっていなかった。

・結局、39%にあたる68人がTIAまたは脳卒中だった。

ABCD2スコアはあまりアテにならなかった。






TIAや脳卒中の症状があって、それをネットで調べている人をみつけることは難しくなかった。

しかもそのうちの何割かは病院にも行っていなかった。


うまく自己診断できる仕組みを作ってあげると きっと喜ばれると思う



というおはなし。








感想:

脳卒中は高齢者が多い。

彼らがネットで一生懸命に検索している姿を今は想像しにくい。


でも今後はどんどん増えると思う。

2012年11月4日

マルチビタミンを10年以上飲んでも脳卒中予防にならないことが判明


Multivitamins in the Prevention of Cardiovascular Disease in Men: The Physicians' Health Study II Randomized Controlled Trial.
2012  11月  アメリカ



マルチビタミン剤の脳卒中を含む心血管系疾患への影響を調べてみたそうな。



50歳以降の男性内科医師14641人ついて、

マルチビタミン剤を毎日飲むグループと偽薬グループとに分けて

1997-2011まで心血管系疾患の有無を追跡調査した。

このうち754人には心血管系疾患の既往があった。



結果は次のようになった。

・この間に1732件の心血管系疾患があった。

・心血管系疾患の発生率はマルチビタミングループと偽薬グループとで違いは無かった。

・心筋梗塞、脳卒中に分けても差は見られなかった。

・死亡率との関連も見られなかった。

・疾患の既往の有無にも関連はなかった。







毎日10年以上マルチビタミン剤を飲んでも

脳卒中や心筋梗塞の予防にはならないことがわかった



というおはなし。




   これ↓を飲んでいたらしい


写真:マルチビタミン

成分の詳細は画像をクリック

2012年11月3日

脚の力が強いとどんどん歩けるようになる


Relationship between lower limp muscle strength and 6-minute walk test performance in stroke patients.
2012  10月  フランス




脳卒中患者の下肢の筋力や痙縮が、歩行能力に与える影響を調べてみたそうな。



男女12人ずつの脳卒中患者について、

・下肢の筋力テストと痙縮の程度を測定した。

・次に6分間歩行テストを行い、

・その間の心拍数を記録した。



筋力テストの結果が高い者と低い者に分類し、

6分間歩行テストの結果との関連を解析した。


次のようになった。

・6分間に歩行できた距離と、下肢筋力との間には強い関連があった。

・痙縮の程度や心拍数と 6分間歩行距離との関連は見られなかった。






下肢筋力を鍛えれば歩行能力が向上するのかも知れない


というおはなし。





感想:

リハビリ病院に移ったその日に、

リハ医が 脚に力がどの程度入るのか

調べていたのを思い出した。


これが後にも先にもリハ医が関心を示してくれた唯一の機会だった。

2012年11月2日

ボトックス注射で日常生活が改善するかな?


Consequences of neurologic lesions assessed by Barthel Index after Botox(R) injection may be underestimated.
2012  10月  アメリカ



ボツリヌス療法の効果が日常生活動作に反映されるのか調べてみたそうな。


脳卒中などの脳損傷による痙縮対策として

ボトックス注射を受けた患者の記録を見直し、

バーセルインデックス(日常生活動作から自立度を評価する指数)

との関連を解析した。



結果は、


痙縮改善の程度とバーセルインデックスとの間に何の関連も見られなかった。






ボツリヌス療法は痙縮を緩和できるのかも知れないけれど

日常生活動作に反映されるほどではないことがわかった


というおはなし。





感想:

期待しすぎると

ガッカリするよ…


ってことなんだと思う。



バーセルインデックス


2012年11月1日

脳卒中を素早く見分ける方法について


FAST enough? The U.K. general public's understanding of stroke.
2012  10月  イギリス



脳卒中の初期症状を周知し、

入院にかかる時間を短くすることはとても大切なことである。



脳卒中キャンペーンによる啓蒙活動の成果を検証してみたそうな。



バーミンガムの住人356人について脳卒中のFASTキャンペーン

についてどのくらいわかっているのかアンケートをとった。



次のようになった。


・知識の平均点は15点中11.8点だった。


・糖尿病、高血圧、高コレステロールが

脳卒中のリスクになることを知っていたのは54.2%だった。


・60.2%がFASTキャンペーンを耳にしたことがあったが、

多くはその意味を知らなかった。


・若者、高齢者、非白人系の脳卒中への理解が低かった。






FASTキャンペーン…もっと頑張んなきゃ


というおはなし。





感想:

自分が経験するまで

脳卒中って、突然すごい頭痛がして意識がフッ飛ぶもの

となんとなく思っていた。



でもそういうひとはほんのわずかで、

ほとんどはこのビデオ↓にあるような地味な症状から始まるようだ。

脳卒中がわかるFASTとは。(3分間)


2012年10月31日

脳卒中で植物状態は珍しいことなの?


Causes and Outcomes of Persistent Vegetative State in a Chinese Versus American Referral Hospital.
2012  10月  アメリカ




植物状態になった主な原因を中国とアメリカで比べてみたそうな。


次のようになった。


・合計36例の植物状態患者のデータを得た。


・北京での19例について、

・その原因のトップ3は、
 
 脳内出血21%、脳梗塞11%、心拍停止26%だった。


・バルチモアでの17例について、

・その原因のトップ3は、

 脳梗塞18%、心拍停止18%、外傷性脳損傷18%だった。







中国、アメリカ共に、植物状態になる原因の第一位は

脳卒中であることがわかった



というおはなし。

2012年10月30日

やっぱり 身体をよく動かす人は脳卒中になりにくい


Association between Physical Activity and Risk of Stroke Subtypes: The Atherosclerosis Risk in Communities Study.
2012  10月  ドイツ



身体活動度と脳卒中との関連を調べたそうな。

45-64歳の男女13069人について、

その身体活動度を3段階に分類し、

脳卒中の有無を約19年間追跡調査した。



次のようになった。


・この間に648件の脳卒中が起きた。

・身体活動度が高いと脳卒中が起きにくかった。

・身体活動度が高いグループは低いグループに比べ脳卒中リスクが2-3割低かった。







普段よく動いている人は脳卒中になりにくいことがわかった


というおはなし。



写真:身体活動度

2012年10月29日

【蘇生措置拒否】脳卒中患者はどう扱われるのか?


Do-not-resuscitate orders, quality of care, and outcomes in veterans with acute ischemic stroke.
2012  10月  アメリカ



蘇生措置拒否(DNR)指令が出ている患者には

積極的な治療がおろそかになる懸念がある。



3965人の脳梗塞患者について、

DNR指令の有無とケアの質を計測し、関連を解析した。


次のようになった。


・13.5%の患者にDNR指令が出ていた。

・彼らの71%は入院初日にDNRに文書で同意していた。


・全体の4.9%は入院中に死亡または退院後ホスピスに移動しており、

・そのうちDNRありの患者が3割だった。


DNRありの患者は、高齢で、別の病気も抱えていて、脳卒中も重症だった。


DNRの有無とケアの質との間に関連はほとんどなかった。





蘇生措置拒否の有無で

脳卒中患者のケアの質が変わることはなかった



というおはなし。




Do-Not-Resuscitate (DNR)

2012年10月28日

観察したりイメージするだけのニューロリハビリテーションの効果とは


Action Imagery Combined With Action Observation Activates More Corticomotor Regions Than Action Observation Alone.
2012  10月  ドイツ




動作観察や運動イメージが脳卒中リハビリに良いと言われている。

それらの神経メカニズムを調べてみたそうな。



26人の健常人について脳機能MRIを施行した。


・動作観察ビデオのみの場合と

・動作観察+運動イメージを促す手の動きのビデオを見せた。


それぞれ得られた脳活動領域を比較したところ、


次のようになった。


・動作観察だけの場合、両脳半球の頭頂葉、後頭葉を含む対称的な神経活動が増加した。

・動作観察に運動イメージを加えた場合、さらに

両小脳半球と尾状核、運動前野、補足運動野の活動が増加した。






動作観察に運動イメージを加えることで

運動に関連した脳のより広範の領域を

活発にできることがわかった。


これをもとに効果的な脳卒中リハビリができるかも知れない



というおはなし。





脳機能MRIではこんな風に見える。(ビデオ2分間)

右手の指を動かしているときのわたしの脳

左脳運動野と右の小脳が頑張っている様子がわかる。

2012年10月27日

【ビタミンB】ラクナ梗塞の予防にひょっとしたら効くかも知れない


B Vitamins and MRI-Detected Ischemic Brain Lesions in Patients With Recent Transient Ischemic Attack or Stroke: The VITAmins TO Prevent Stroke (VITATOPS) MRI-Substudy.
2012  10月  オーストラリア



血中ホモシステイン濃度が高いと脳小血管病(≒ラクナ梗塞)になりやすい。

ビタミンB6,9,12はホモシステインを減らす働きがある。

そこで、ビタミンBサプリメントの脳小血管病予防効果を調べたそうな。




359人のTIAを含む脳卒中患者について、

ビタミンBサプリメントまたは偽薬を与えるグループに分けて

脳小血管病の進行程度をMRIを使って2年間、追跡調査した。




次のようになった。

・両グループでおおきな違いはなかった。

・しかし重症の脳小血管病については、

ビタミンBサプリメントグループで脳の白質病変の体積が

著しく(5分の1以下に)減少していた。





脳卒中患者にビタミンBサプリメントを2年間与えてみたけど

脳小血管病の進行を明らかに抑えることはできなかった。

でも、重度の脳小血管病には効くかもしれないことがわかった



というおはなし。




なにかと話題のビタミンBサプリ

ビタミンBサプリメントは脳卒中を予防するか?

脳卒中経験者にとってビタミンBサプリは諸刃の剣

ビタミンBサプリメントが脳卒中後うつを防ぐ

ビタミンBサプリは脳卒中の再発予防にまったく効果なし


2012年10月26日

都内に住んでいると、脳卒中になっても電話して7分で救急車が来るらしい


Relationship Between Time from Ambulance Call to Arrival at Emergency Center and Level of Consciousness at Admission in Severe Stroke Patients.
2012  10月  日本



脳卒中になってから病院に到着するまでの時間と意識障害の程度について調べてみたそうな。


東京の救急センターに入院した重症脳卒中患者

712人の医療記録を解析した結果、


次のことがわかった。


・救急車要請してから現場に到着するまでの平均時間は7分間だった。

・救急車要請してから病院に到着するまでの平均時間は37分間だった。

・これらの時間が長いと入院時の意識障害の程度が著しく悪かった。





脳卒中から入院まで時間がかかった患者ほど意識レベルが低かった。

入院時の意識障害の程度は予後を大きく反映するから

もっと早く患者を運べるようにしたいものである…



というおはなし。






感想:

7分で救急車が来るって既に充分早いと思う。

帰りにも7分だから、 37-(7x2)=23分間現場に居ることになる。

頑張ってこれを10分縮めたとして、


患者の状態は良くなるのかな?

この10分で お医者さんはなにかできることあるのかな??


写真:救急車

2012年10月25日

脳卒中になるとH(エッチ)をしちゃいけないんですか?

There’s sex life after a stroke, doctors say
2012  10月  フィリピン


脳卒中患者のセックスについて、

フィリピン神経学会の会長いわく


・脳卒中患者にとってセックスは "禁忌" ではない。


・ちゃんと血圧の薬を飲んでいれば

・行為の前に血圧測定する必要もない。


・ひと月も経ったらやっていい。


・よほど広く脳を損傷していない限り、生殖器まで麻痺することはない。

・セックスの障害になるのは おもに心理的な問題である。


・もちろん、普通の人よりは再発率が高いのは事実である。

・ひと月にわたり血圧が120/80程度に保たれていれば やってOK.


・通常、男性はヤル気マンマンだけれど、

・女性が心理的に自信を失ってしまうことが多い。



というおはなし。

2012年10月24日

ソフトドリンクをよく飲む日本人女性はとても脳梗塞になりやすいという


Soft drink intake in relation to incident ischemic heart disease, stroke, and stroke subtypes in Japanese men and women: the Japan Public Health Centre-based study cohort I.
2012  10月  日本


ソフトドリンク(清涼飲料、乳飲料)と脳卒中との関連を調べたそうな。



40-59歳の男女39786人を18年間追跡調査したところ、


次のようになった。



・この間に859件の脳出血、1047件の脳梗塞が起きた。

・ソフトドリンクの量と女性の脳卒中リスクに関連があった。

・特に、ソフトドリンクを多く摂る女性は脳梗塞リスクが8割増しだった。







清涼飲料水をよく飲む日本人女性は

脳梗塞に非常になりやすいことがわかった



というおはなし。


写真:ソフトドリンク

Women who drink even ONE fizzy drink a day raise their risk of stroke by 80%

2012年10月23日

退院後、リハビリ病院からハガキが届いたらうれしいと思う


ImProving Outcomes after STroke (POST): results from the randomized clinical pilot trial.
2012  10月  オーストラリア




退院した脳卒中患者にハガキを送ってみたそうな。


脳卒中患者のおよそ3分の1はウツを経験する。

脳卒中後のウツを防ぐために、多くの人をサポートできる経済的かつ害の無い方法が必要と考えた。


そこで、

・100人の脳卒中患者に退院後5ヶ月間にわたり、月に1度の頻度でハガキを送った。

・別の101人の脳卒中患者にはハガキを送らなかった。


6ヶ月時点でのウツの割合を評価、比較したところ、


・両グループでまったく差がなかった。

・ハガキグループの約半数はハガキサポートに好意的だった。






今回は効果がなかったけれど、

ハガキ送付は退院後もコンタクトを継続するいい方法なんじゃないかな…



というおはなし。






感想:

e-メール使えばいいじゃん、って思った。

自動送信プログラムも使えば、

もっと高頻度で、しかも

ほとんどタダで何万人もサポートできる。

2012年10月22日

脳卒中 太っているほど 長生きをする


Overweight and obesity are associated with improved survival, functional outcome, and stroke recurrence after acute stroke or transient ischaemic attack: observations from the TEMPiS trial.
2012  10月  ドイツ



脳卒中患者のBMI(ボディマス指数)と死亡率との関連を調べたそうな。



1521人の脳卒中またはTIA患者について

BMI別に

低体重 、標準 、過体重、肥満 、超肥満 に分類して

30ヶ月後の死亡率、機能障害の程度を比較、解析した。



次のようになった。

・BMIが大きくなるほど死亡率がグングン下がった。

・同様に、再発率も肥満であるほど低かった。

・低体重の患者は死亡率、再発率、後遺症等の危険度が最も高かった。






肥満の脳卒中患者は体重が軽い者に比べて

生存率や回復の程度がはるかに良いことがわかった



というおおはなし。






感想:

いくら食べても太れないので

少しうらやましい気がする。



【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明


2012年10月21日

脳卒中患者への胃瘻(いろう)ってどうなのよ?


Long-term nasogastric tube feeding in elderly stroke patients - an assessment of nutritional adequacy and attitudes to gastrostomy feeding in asians.
2012  10月  マレーシア




嚥下障害のある脳卒中患者には、

経鼻栄養よりも胃瘻栄養のほうが長期的には優れている、とされている。


でもアジアでは胃瘻栄養はあまり普及していない。


経鼻栄養と胃瘻栄養の問題点を調べてみた。




高齢の脳卒中患者(70名の経鼻栄養患者と 70名の経口摂取患者)

について、長期的な栄養状態を調べ、

並行して 治療に携わる関係者への面談を行った。





次のようになった。


・経鼻栄養グループは上腕周囲経が著しく小さく、栄養状態が非常に悪かった。


・経鼻栄養グループの多くで、管が取れたり、食べ物が気管に入ったり、

傷がついたりなどの問題が起きた。


・現場医療関係者の約半数のみが胃瘻栄養に積極的だった。


・神経学者的には胃瘻栄養がベストである、との考えだった。


・介護する側としては "必要な情報の欠如" が胃瘻栄養をためらう理由の大半だった。







高齢脳卒中患者への長期に及ぶ経鼻栄養には問題が多すぎる。

一方、胃瘻栄養が進まない理由は、

現場医療関係者が乗り気でないためであることがわかった



というおはなし。







感想:

胃瘻問題はネガティブな印象ばかりで、ほとんど考えたことがなかった。


この↓記事を思い出した。

脳梗塞後、胃ろうが必要でない患者の特徴



2012年10月20日

歩いている脳卒中患者の前に、でかい石を30個落としてみた


Deficits in Motor Response to Avoid Sudden Obstacles During Gait in Functional Walkers Poststroke.
2012  10月  オランダ




脳卒中経験者の歩行順応能力とそのメカニズムを調べてみたそうな。



退院後の脳卒中経験者25人と健常人25人について、

トレッドミル歩行をしている最中に30個の障害物を前に落とす。


これらを避ける成功率、回避動作の解析、

関連する各筋肉の筋電波形を記録、比較した。




次のようになった。


・脳卒中経験者の障害物の回避率は明らかに低かった。

・その避け方は普通だけれど、

・筋電反応の遅れ、低下が見られ、

・回避動作中の足や関節の動きが小さかった。







軽度の脳卒中であっても、

歩行順応能力は低下し、転倒につながる可能性がある。

その背景には筋肉反応の遅れによる回避行動のミスが考えられる。


この辺りを承知してリハビリに励みましょう



というおはなし。






感想:

これはよく分かる。

瞬間的に足に力が入らないんだ。


筋力は充分に強いんだけど、

なぜか反応が 0.数秒遅れる。


だから急いで階段を登ると

高頻度で左足がつまづく。

2012年10月19日

最新Webサービスで脳卒中患者家族のウツ予防に成功


Reducing depression in stroke survivors and their informal caregivers: A randomized clinical trial of a web-based intervention.
2012  8月  アメリカ



脳卒中患者とその家族を支援するインターネットを介した

ウェブベースの情報システムを構築し、

その活用効果を検証したそうな。




ウェブ上から、脳卒中回復についての

・ビデオ教材

・専門家との面談

・チャット

・掲示板

・メール

・学術情報

等のサービス機能にアクセスできるシステムをつくった。



32組の脳卒中患者とその家族について

このウェブサービスにアクセスできる組とそうでない組とに分けて、

11週間後の精神心理的な状況を比較評価した。




その結果、

患者自身に おおきな影響はなかったものの、

家族のウツの程度が著しく軽減した。






ウェブ経由の情報サービスにより

脳卒中患者を抱える家族を効果的にサポートできることがわかった



というおはなし。






感想:

このブログも多少は役に立っているかもね。

2012年10月18日

ボツリヌス療法で肩の痛みは治るのか?


Does Botulinum Toxin Type A Decrease Pain and Lessen Disability in Hemiplegic Survivors of Stroke with Shoulder Pain and Spasticity?: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial.
2012  10月  アメリカ



脳卒中で肩の痛みと痙縮に悩まされている患者への

ボツリヌス療法の効果を調べてみたそうな。




肩の痙縮と痛みのある37人の脳卒中患者を、

A型ボツリヌス毒素または生理食塩水を筋肉注射する

グループに分けて2,4,12週間後の状態を比較した。




次のようになった。


・両グループともに痛みが減少したが、その程度にグループ間で差はなかった。

・ボツリヌスグループでは手を洗う動作が改善した。

・同様に、ボツリヌスグループで着衣動作が改善した。






ボツリヌス療法は脳卒中後の肩の痛み

の改善には役に立たないことがわかった



というおはなし。






感想:

この研究で評価基準になった
Disability Assessment Scale(DAS)
についてこのページが参考になった。


わずかな違いをなんとかして むりやり評価するための基準…


つまりこれは、

劇的な改善は最初からまったく想定していない、

ってことなんだと思った。

2012年10月17日

【喫煙と脳卒中】中国人で調べてみた


Incidence of ischaemic and haemorrhagic stroke and the association with smoking and smoking cessation: A 10-year multicentre prospective study in China.
2012  10月  中国



喫煙と禁煙の 脳卒中への影響を調べてみたそうな。




2万6千人あまりを約10年追跡調査した結果、

次のようになった。

・この間に1100人以上が脳卒中になった。


・喫煙者の脳卒中リスクは高く、

・特に脳梗塞のリスクが非常に高かった。


・一日15本以上タバコを吸う男性および

・25年以上喫煙を続けてきた男性の脳卒中リスクが非常に高かった。


・禁煙に至る率は非常に低く、脳出血の予防効果は認められなかった。






喫煙が脳卒中を招くことがわかった。

禁煙をもっと広めよう



というおはなし。



写真:中国人の喫煙

2012年10月16日

全身振動トレーニングを1回だけやってみたら…


Effects of a single session of whole body vibration on ankle plantarflexion spasticity and gait performance in patients with chronic stroke: a randomized controlled trial.
2012  10月  台湾



全身振動トレーニングの歩行改善効果を調べてみたそうな。



30人の慢性期脳卒中患者について、

半数の15人に全身振動トレーニングを1セッションだけ行い、

足首の痙縮、歩行能力、バランス機能等を調べ、

残りの15人と比較した。




その結果、

・足底屈筋の痙縮が大いに減った。

・歩行速度が大きく改善した。

・両足にかかる体重バランスもたいへん良くなった。






たった1回の全身振動トレーニングで

慢性期脳卒中患者の足の痙縮を減らすことができた。

これは歩行リハビリに大いに役立つに違いない


というおはなし。






全身振動装置の揺れ がわかる動画。


2012年10月15日

頭を鍛えておくと脳卒中になったあとも安心


Educational History Is an Independent Predictor of Cognitive Deficits and Long-Term Survival in Postacute Patients With Mild to Moderate Ischemic Stroke.
2012  8月  フィンランド




脳卒中患者の学歴と 認知機能の低下、再発率、死亡率との関連を調べたそうな。



486人の軽中程度の脳梗塞患者を

神経心理テストの対象とし、12年間追跡調査した。




解析の結果、次のようになった。

・学歴の長い患者は年齢、性別等に係わらず、遂行機能障害が少なかった。

・学歴があると記憶障害、失語症、視空間障害、痴呆になりにくかった。

・学歴と脳卒中再発率とは関連はなかった。

・学歴があると生存率がよかった。







脳卒中患者の学歴が長いほど認知障害や痴呆が少なく、予後も良い。


学歴が長いってことは脳が良く鍛えられているわけで、

脳卒中による障害への耐性が強いのかも知れない



というおはなし。

2012年10月14日

山元式鍼療法で脳卒中のハンガリー人がミラクル回復!


Rehabilitation of stroke patients using yamamoto new scalp acupuncture: a pilot study.
2012  10月  ハンガリー



日本の医師が考案した山元式新頭鍼療法(YNSA)

脳卒中リハビリ効果を検証してみたそうな。



脳卒中患者をランダムに

YNSAグループ、

・比較グループ

に分けて、

回復の程度を2年間追跡調査した。




その結果、

YNSAグループでは自立度、運動機能、関節の動き等、ブッチギリで回復がよかった。


特にバーセルインデックス(100点満点)は、4→95に跳ね上がった。

(寝たきりの人が飛び起きるレベル)



山元式新頭鍼療法は脳卒中患者の回復を大いに促すことがわかった


というおはなし。




感想:

詳しくはこの↓ニュースビデオを是非最後まで観て欲しい。

宮崎にトキ現る! 

2012年10月13日

片麻痺患者の感覚異常は、両側に及んでいることが判明


Position Sense of the Hemiparetic and Non-Hemiparetic Ankle after Stroke: Is the Non-Hemiparetic Ankle also Affected?.
2012  10月  トルコ



片麻痺患者の麻痺していない側の位置感覚について調べてみたそうな。


20人の脳卒中患者と10人の健常人について、

足首の位置感覚テストを行った。


次のようになった。


・足首を底屈5度、10度、背屈15度

にされた時の位置認識の誤差を計測したところ、


・健常人の利き足での結果に比べ、


・脳卒中患者では、麻痺側、非麻痺側共に

誤差が非常に大きかった。






脳損傷の影響を受けていない健常な側の脳の

支配下にあるはずの足首に

感覚異常が及んでいることがわかり

大変ビックリした



というおはなし。






感想:

これは実感ないね。


もし本当なら 自分の自動車運転の

アクセルコントロールが

危なくてしょうがないと思う。

2012年10月12日

55歳未満の脳卒中患者がどんどん増えている件について


Stroke rates rise among adults younger than 55
2012  10月  アメリカ




脳卒中患者の若年化を示す研究が出たそうな。


130万人のアメリカ人を調査した結果、

次のことがわかった。


過去10年間に、

・脳卒中になる平均年齢が 71→69 になった。

・55歳未満が占める割合が 13%→19% になった。

・55歳未満の発症率が10万人あたり 109人→176人 になった。






この背景として

糖尿病、肥満、高コレステロールの増加、

診断装置の高性能化
、などが考えられる、


というおはなし。




感想:

リハビリ病院に居た経験では、

55歳未満は10%くらいだった気がする。

2012年10月11日

【やってみた】iPS細胞を使った脳梗塞治療の可能性とは


Therapeutic Potential of Human Induced Pluripotent Stem Cells in Experimental Stroke.
2012  10月  韓国


脳梗塞の治療法は非常に限られている。


動物実験では神経幹細胞治療が

神経症状の改善に役立つとされている。




そこで、今注目のiPS細胞を使って早速、実験してみた。




ヒトの体細胞からiPS細胞を作り、

それをさらに神経幹細胞に誘導した。


これを人為的に脳梗塞にしたネズミの梗塞領域に移植したところ、


・壊死した領域を補うように、周囲の組織と馴染んで定着した。

・炎症反応や、グリオーシス、細胞壊死が減り、

・神経組織の再生が促された。




iPS細胞から作った神経幹細胞が

脳梗塞の治療に有効であることがわかった



というおはなし。





感想:

この実験で ものすごく賢いネズミができそうな気がした。

写真:iPS細胞
iPS細胞

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