2012年8月31日

【お迎えが来てるかも】延命治療はしないでください


Early stroke mortality, patient preferences, and the withdrawal of care bias.
2012  8月  アメリカ


脳卒中の早期死亡率は病院治療の質

を大きく反映していると考えられている。



この院内死亡率の差が治療技術に依るものなのか、

患者やその家族の延命治療への考え方の違いに依るものなのか

を調べてみたそうな。




2009年度のある病院での脳梗塞患者の死亡率を調査したところ、


・37件の死亡またはホスピスへの転院があった。


・そのうち36件は患者もしくは家族による延命治療の中止決定のあとに起きていた。


・3人個々の血管神経の専門家によると、これら早期死亡例のうち ある程度の件数は

 もし患者や家族が延命治療を希望すれば、30日以上死亡を遅らせることができたとしている。






どうやら早期死亡例の4割程度は

患者本人や家族による延命治療拒否が原因と考えられる




というおはなし。





感想:

おとといNHKで似たような話をやっていたので興味を持った。

クローズアップ現代 「天国からの“お迎え”~穏やかな看取(みと)りとは」

以下引用
『死を間近に、この世にいない人間を見るという“お迎え”現象について、医師と社会学者による日本初の学術調査が進んでいる。自宅で看取(みと)られた人の4割が“お迎え”を体験し、そのうちの8割が死への恐れや不安が和らぎ、穏やかに看取られていった。一方、「生」を求める過剰な延命治療は、患者が「死」と向き合う妨げになっていることも分かった。いかにより良く生き、自然な死を迎えるか、医療現場の取り組みを見つめる。』


2012年8月30日

脳卒中後のあるある - 疲労 疼痛 ウツ -


The effects of fatigue, pain, and depression on quality of life in ischemic stroke patients: The Bergen Stroke Study.
2012  6月  ノルウェー



脳梗塞のあと 多くの患者が疲労、疼痛、ウツを訴える。


これら症状を複数持つ患者の割合を調べてみたそうな。




脳梗塞発症後1年前後の患者にアンケートを送り、

328人より回答を得た。




解析の結果、次のことがわかった。

疲労、疼痛、ウツの3つ全てを経験している割合は10.1%だった。

・いずれか2つの症状の者は26%だった。

・症状が多いと健康関連QOLが著しく下がり、死亡率が上がった。








脳卒中後の疲労、疼痛、ウツはよくある症状であり、

これらの有無は生活の質を決定づけることがわかった



というおはなし。

2012年8月29日

【死亡率5倍】 やっと退院できた。 まずは一服すっか …


Smoking after stroke increases death risk by three-fold
2012  8月  欧州心臓病学会にて




脳卒中から退院して喫煙を再開した人の死亡率を調べたそうな。



脳梗塞で入院する以前に喫煙していた921人の患者について、

退院後、1, 6, 12ヶ月での喫煙再開状況を追跡調査した。



彼らは入院中禁煙しており、

禁煙を続けるためのカウンセリングを受けていた。

ニコチンパッチなどは薦めていない。



次のことがわかった。

・1年以内に53%が喫煙を再開していた。

・1年以内に89人(9.6%)が死亡した。

・喫煙を再開した者の年内死亡率は禁煙を続けた者の3倍だった。

・退院後10日以内に喫煙再開した者は死亡率が5倍に達した。






早く死んでしまいたい場合には、

退院後すぐに喫煙を再開しなさい



というおはなし。

2012年8月28日

高気圧酸素療法が脳梗塞患者を救う


Effects of repetitive hyperbaric oxygen treatment in patients with acute cerebral infarction: a pilot study.
2012  8月  台湾



急性期脳梗塞への高気圧酸素療法の効果について調べてみたそうな。



急性期脳梗塞患者46人について、


高気圧酸素療法グループ16人

・比較グループ(酸素療法なし)30人

に分けた。



高気圧酸素療法は、

脳梗塞発症後3-5日にかけて

60分×10回の治療を行った。



この効果を、2週間後、1か月後に評価、比較した。





次のことがわかった。


高気圧酸素療法グループでは神経症状の改善が1ヶ月後も続いていた。

・比較グループでは、神経症状の改善がすぐに止まってしまった。





高気圧酸素療法は脳梗塞の治療に効果的であることがわかった


というおはなし。





脳卒中で動かなくなった手が、高気圧酸素療法のあと動くようになった例。(動画)



[高気圧酸素療法]の関連記事

2012年8月27日

フェイスブックは脳卒中診断にも役立つことが判明


Facebook: can it be a diagnostic tool for neurologists?
2012  8月  アメリカ

Facebook helps doctors with diagnosis
CNN



フェイスブック(Facebook)のおかげで脳卒中から生還できた女性の例だそうな。



ある56歳の女性が病院に行った。


担当した医師は彼女の顔を見て、

右のまぶたが下がり、瞳も少し縮んでいるように見えた。


普段の彼女の顔を知らない医師は、

彼女とその夫に これがいつもの顔なのか

尋ねてみたが よくわからないという。



運転免許証や携帯電話の写真も手元になかった。


しかし彼女はフェイスブックに数ヶ月前に撮った写真があることに気がついた。


その写真をみると顔がもっと対称的だった。



これが決め手となって彼女の脳に異常が起きていることが診断された。


すぐに詳しい検査と治療が施され、5日後には元気に退院できた。



フェイスブックのおかげで脳卒中の早期診断ができた、

なんと素晴らしいことだろう…



というおはなし。







感想:

所構わぬフェイスブックのマーケティング手法に

ウンザリしている人は多いと思う。



わたしはもちろん使っていない。

2012年8月26日

リオ・セラピー:麻痺上肢リハビリの支援ロボット


Rehabilitation of the Upper Extremity after Stroke: A Case Series Evaluating REO Therapy and an Auditory Sensor Feedback for Trunk Control.
2012  8月  アメリカ


バーチャルリアリティを用いたロボット支援の

上肢リハビリ装置を検証してみたそうな。

写真:リオセラピー


リオ・セラピー(REO Therapy)というシステムを用いて

3人の慢性期脳卒中患者について6週間12セッションの

トレーニングを施したところ、

納得のゆく成果が得られた


というおはなし。



これがリオ・セラピーだ。(動画)





感想:

今回の記事のURLを見たらいつの間にか 通し番号が1000を超えていた。

盆暮れ正月、計画停電の日も 旅行先でも毎日更新してきた。



これからも おもしろいネタが見つかりますように…

2012年8月25日

【無料】脳卒中で弱った腕を評価するアイフォンアプリ


An Objective Pronator Drift Test Application (iPronator) Using Handheld Device.
2012  7月  韓国


手の回内運動検査は、両手を肩の高さにまっすぐ出し、

手のひらを上に向けて目を閉じ、この状態を維持する。

脳卒中などの原因で運動神経経路に問題が起きると、

つきだした腕が勝手にねじれ、下がる。

回内運動検査の動画:20秒



この現象を定量化できるアイフォンアプリを

作成したのでその動作を検証してみたそうな。



アプリ名:iPronator (←無料リンク)

加速度センサーを内蔵したiPhoneまたはiPod touch 計2台にインストールする。


写真:ipronator



これを使って10人の急性期脳梗塞患者と

10人の健常人について回内運動検査を行い数値を比較した。



次のことがわかった。

・計測した腕のねじれ角度と下がり具合に強い関連があった。

・患者では健常人よりもはるかにねじれ角度のズレが大きかった。

・手の震えの程度は患者も健常人も変わらなかった。

・フォローアップにより改善する様子を数値評価できた。





このアイフォンアプリは脳卒中患者の上肢の障害をいち早く見抜き、

機能回復の検出にも役に立つことがわかった



というおはなし。




感想:

実は 試していない。

2012年8月24日

【ニッポンの技術力】ウォークメイトで脳卒中歩行リハビリ革命


Interactive cueing with walk-Mate for Hemiparetic Stroke Rehabilitation.
2012  8月  日本



最新コンピュータテクノロジーを応用した

歩行リハビリ支援装置の効果を検証したそうな。



日本人が開発した、ウォークメイト(Walk-Mate)

という装置を脳卒中患者に装着すると、

理想の歩行ステップのタイミングで

"ピッポ" という音がヘッドフォンを通して聴こえてくる。


写真:ウォークメイト



この装置による歩行改善効果を調べたところ、

次のことがわかった。


・歩行の対称性が著しく改善した。

・歩行リズムも著しく改善した。

・他の同様な装置よりもずっと効果的だった。







近い将来、

ウォークメイトは脳卒中患者の歩行リハビリに

無くてはならないものになるであろう!



というおはなし。





感想:

ウォークメイトの詳細ページ
どうやら東京工業大学が開発したらしい。


・2年ほどまえにこれに似た装置の記事を載せた。
バーチャルリアリティで脳卒中後の歩行訓練支援


・実は 歩行に合わせて音を鳴らすアイデアは古くからあり、
身近なところでは、幼児の歩行学習訓練に活用されている。

picopico sandals (動画:55秒)



別の事例(動画:79秒)

2012年8月23日

パニック障害は脳卒中の親戚かもしれない


Panic Disorder and Risk of Stroke: A Population-Based Study.
2012  8月  台湾




パニック障害と脳卒中との関連を調べてみたそうな。



国民健康保険データベースを使って、

2001-2007にパニック障害と診断された1725人について、

2009までの脳卒中発生件数を調べた。


同様に 38万人の健常人についてのデータと比較し、解析した。



次のことがわかった。

・この間の、健常人の脳卒中発生率は4.9%だった。

・一方、パニック障害患者の脳卒中発生率は5.1%だった。

パニック障害患者の脳卒中リスクは健常人の1.38倍だった。






パニック障害があると脳卒中になりやすいことがわかった


というおはなし。



パニック障害(wikipedia)

2012年8月22日

自殺しやすい脳卒中患者は脳に特徴があった


Cerebral Microbleeds and Suicidality in Stroke.
2012  8月  中国




無症候性微小脳出血と自殺傾向との関連を調べてみたそうな。



367人の急性期脳梗塞患者について


・MRIで微小脳出血の有無とその位置を調べ、


・自殺傾向とウツ症状を確認するテストを行い、


それらの関連を解析した。






次のことがわかった。


・自殺傾向のある患者は、無い患者に比べ微小脳出血がありがちだった。

・特に、大脳皮質または視床におおかった。

微小脳出血は自殺傾向と強い関連があった。







微小脳出血は自殺したくなる原因かも知れないので

持っているひとは注意してね



というおはなし。






感想:

微小脳出血…


自慢じゃないけど、 いくつかあります!

2012年8月21日

ヨーガで脳卒中後のウツ気分が晴れるのか


Yoga and exercise for symptoms of depression and anxiety in people with poststroke disability: a randomized, controlled pilot trial.
2012  8月  オーストラリア




脳卒中片麻痺患者のメンタルヘルスにヨーガ

役に立つかどうか調べてみたそうな。



慢性期脳卒中患者14人について、


ヨーガ+エクササイズ

・エクササイズ のみ


の2グループに分けて、

6週間継続した。


その後、抑ウツや不安の程度を調べるアンケート調査を行い比較した。





結果は、


・ヨーガグループでは抑ウツや不安が、皆 大きく改善していた。

ヨーガに副作用はなく、皆 楽しんで参加していた。







ヨーガリハビリは気分の改善に良さそうなので

もっと研究してみたい



というおはなし。





感想:

↓顔色の悪い先生がこの論文の著者(Dr. Maarten Immink)




よけいに気分が落ち込みそう。

2012年8月20日

【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明


Dynamics of obesity paradox after stroke, related to time from onset, age, and causes of death.
2012  8月  韓国

病気になったとき 太っている人ほど長生きするという

"肥満パラドックス"が脳梗塞にも当てはまるのかどうか、

調べてみたそうな。


韓国脳卒中データベースから34132人分の脳梗塞患者の

データを抽出し、肥満度と死亡率との関連を解析した。


次のことがわかった。

・標準的なボディマス指数(BMI)20-23の死亡危険率を1.0とすると、


・BMI18.5以下だと 危険率1.36

・BMI18.5-20で 危険率1.14

・BMI27.5-30で 危険率0.83

BMI30-32.5で 危険率0.77  だった。


・この傾向は発症90日以内では目立たず、

・発症から1年経ったあたりで顕著になった。


・全年齢でこの傾向が見られたが、

・特に65歳未満で明らかだった。


・他の死因を含めてもこの傾向が見られた。

脳梗塞患者はおデブさんであるほど

しぶとく生き残ることがわかった



というおはなし。



感想:

メタボとはいったいなんだったのか?

写真:肥満パラドックス


過去記事:
肥満も極めれば 脳梗塞すら敵ではない

2012年8月19日

【アロマテラピー】ラベンダーの香りが脳梗塞にすごく効く


Neuroprotective activity of lavender oil on transient focal cerebral ischemia in mice.
2012  8月  中国

ウイグル自治区では古来より、乾燥粉末にした

ラベンダーの香りを脳卒中の治療に用いてきた。


脳梗塞に対するラベンダーの神経保護効果

について調べてみたそうな。



人為的に脳の血の巡りを悪くしたネズミにラベンダーオイルを与え、

神経症状や梗塞の大きさ、脳組織に含まれる様々な物質の解析を行った。


次のことがわかった。


ラベンダーオイルを与えたグループは与えなかったグループに比べ、

・神経症状、梗塞の大きさ、酸化ストレス物質が著しく減少した。

・また、ストレスや活性酸素の除去に関わる様々な酵素が増加した。


ラベンダーオイルの抗酸化作用が、脳梗塞から神経を護ることがわかった



というおはなし。

図:ラベンダーオイルの脳梗塞治療効果


写真:ラベンダーオイル
サフランの香りの素が脳梗塞に効く理由

2012年8月18日

急に音痴になったら脳卒中を疑え


Amusia for Pitch Caused by Right Middle Cerebral Artery Infarct.
2012  8月  アメリカ



脳卒中で失音楽症になった事例。




高血圧で脂質代謝異常のある右利き61歳の男性が

ある日、カーステレオから流れる曲に合わせて歌っていたところ、

ひどく音痴になっていることに気がついた。



6日後、病院で脳をMRI検査してもらうと

右頭頂葉と島皮質に梗塞が見つかった。



突然音痴になったことがきっかけで

脳の関連する部位の異変が発見できた珍しい例である。





ある日いきなり歌が下手クソになったら

脳卒中を疑った方がよいかも知れない



というおはなし。





感想:

この記事↓思い出した。


失音楽症という脳卒中症状がある



音楽がわからなくなる失音楽症は右脳損傷と関連する


2012年8月17日

【脳卒中急性期】なぜ病院到着が遅れるのか?


Prehospital delay in acute stroke and TIA.
2012  8月  ノルウェー




脳卒中の発症から病院到着までの遅れの原因を調べてみたそうな。




平均年齢71、440人の脳卒中患者について調査した結果、


次のことがわかった。


・66%が脳梗塞、14%が脳出血、23%がTIA だった。

・発症から病院到着までの中央値は3時間だった。

・病院へ行こうと決めるまでの時間は1.5時間だった。

・310人(71%)は救急車で病院に来た。

・神経症状が重くて、救急車で来る 比較的若い患者は到着が早かった。








病院到着が遅れる要因の半分以上は、

『病院に行こうかな… どうしようかなぁ…』

と躊躇する時間にあることがわかった



というおはなし。






感想:

そのとおりだと思う。


手足のちからが急速に抜けてゆき、

明らかに脳に問題が起きたことを認識していて なお、

アパートに帰ってしばらく眠ればなんとかなるだろう…


と考えていた自分を思い出す。

2012年8月16日

両手リハビリはそんなにすごいのか?


Comparison of unilateral versus bilateral upper extremity task performance after stroke.
2012  8月  アメリカ




脳卒中後の上肢リハビリは片手だけで行うよりも

両手の方が効果的、と言われている。


その効果を検証してみたそうな。





16人の脳卒中片麻痺患者と12人の健常人について、


手を伸ばして物を掴んで持ち上げて離す動作 


両手および片手で行い、


掴むまでの時間、手の軌跡、指の動き、握力、離すタイミング

などを解析、比較した。






次のことがわかった。


両手運動が片手運動を上回っているという動作要素は見つからなかった。


・むしろ、両手運動時は手を離すタイミングが遅れる傾向があった。


・他の動作要素にも違いはなかった。








両手運動が片手運動よりも圧倒的に優れている

わけではない ことがわかった



というおはなし。





感想:

そりゃそうだろな。





両手訓練と聞いて …

【決着】 CI療法(片手訓練) vs 両手訓練

手のリハビリは両手をシンクロさせて対称に動かすとよい

両手運動リハビリが優れている理由を東大の天才科学者が解明



2012年8月15日

【また奇跡】乾電池のマイナス極を頭に貼ったら、手の痙縮が治った


Effects on decreasing upper-limb post-stroke muscle tone using transcranial direct current stimulation: A Randomized Sham-Controlled Study.
2012  8月  中国




経頭蓋直流電気刺激(tDCS)で

脳卒中後の上肢痙縮を和らげることができるかどうか試してみたそうな。




上肢痙縮のある90人の脳卒中患者について、

tDCSグループ 45人

・偽刺激グループ 45人

に分けた。


tDCS治療は、損傷側脳の運動野に相当する頭皮に

乾電池のマイナス極を貼り、20分間通電する。


これを週5日×4週間継続し、回復具合を計測、比較した。



次のことがわかった。

tDCSグループは偽刺激グループに比べ、筋緊張が著しく減少した。

・さらに、運動機能も自立度も激しく向上した。






損傷側脳へのマイナス極のtDCSにより

脳の過活動が抑えられ、上肢筋肉の緊張を減らせることがわかった



というおはなし。





感想:

これまでは

脳卒中により活動の落ちた病側脳を補うべく、

健常な側の脳が過活動になるとされ、

健常側の脳を抑制対象としてきた。



ところが今回は逆に、

病側脳を抑制するという

あらたなチャレンジを行い、

おまけに思惑通りの結果も得ている。



やっぱりtDCSは奇跡の治療法にちがいない。

2012年8月14日

高血圧性 脳内出血の再発率は 〇〇 %


Clinical analysis of factors predisposing the recurrence of primary intracerebral hemorrhage in patients taking anti-hypertensive drugs: A prospective cohort study.

2012  8月  韓国




血圧の降圧薬治療をしている高血圧性脳内出血患者の再発率を調べてみたそうな。



原発性脳内出血(≒高血圧性脳内出血)と診断され

降圧薬治療を受けている患者1317人についてその再発を5-6年追跡調査した。




次のことがわかった。


・1211人(92.0%)は血圧が140/90mmHg未満にコントロールできていた。

・この間に129人(9.8%)が再発した。

・高齢で最初の脳内出血が重かったりすると再発リスクが高かった。




高血圧性脳内出血は、薬で血圧を下げていても1割近くが再発する。


薬だけで安心せず、生活習慣を改善するなど

予防努力を怠らないようにね



というおはなし。






感想:

まさに自分へのアドバイス、と理解した。





参考:原発性脳内出血

2012年8月13日

【鍼治療 vs 理学療法】リハビリに効くのはどっち?


An effectiveness study comparing acupuncture, physiotherapy, and their combination in poststroke rehabilitation: a multicentered, randomized, controlled clinical trial.
2012  7月  中国




鍼治療理学療法の効果の違いを検証してみたそうな。



7病院の310人の脳卒中患者について、

次の3グループに分け、通常のケアにプラスして


鍼治療   または

理学療法   または

鍼治療理学療法


を、1日1回×週6日×4週間継続した。


2週間後、4週間後の回復具合を比較、解析した。





次のことがわかった。

・2週間後、すべてのグループで運動機能、自立度共に改善していた。

・4週間後、すべてのグループでさらに改善していた。

・グループ間での改善具合に統計学的な差は見られなかった。








鍼治療も理学療法も同程度の改善効果であり、

重ねて適用しても相加相乗効果はまったく見られなかった




というおはなし。





感想:

なぜかこの研究では

なにもやらない場合(鍼治療なし+理学療法なし)

を調べていない。



もしそれをやったら、

きっと大変なことが明らかになってしまう

と わかっているのだと思う。

2012年8月12日

ヒップホップが脳卒中患者を救う… なぜなのか?


Long-term learning of stroke knowledge among children in a high-risk community.
2012  8月  アメリカ



ヒップホップで子供達に脳卒中の初期症状を学習させる

授業プログラム(ヒップホップ脳卒中)の効果を検証してみたそうな。


ニューヨークハーレム地区にある2つの小学校で

計104人の5,6年生について1日1時間×3日間の

ヒップホップ脳卒中の授業を行った。


ここで学習した知識を元に、電話で救急車要請することが

できるか否か、授業前後、および15ヶ月後にテストを行った。





次のことがわかった。


・適切に救急車を呼べた生徒の割合は、

ヒップホップ前55.8%→ヒップホップ後85.6% だった。


・テストの総合点は、

ヒップホップ前3.24→ヒップホップ後5.3015ヶ月後4.73 だった。






貧困地域に住む小学5.6年生への

脳卒中症状と救急車要請判断を学習させる

ヒップホップ脳卒中プログラムは非常に有効で、

その学習効果は15ヶ月後にも確認できた



というおはなし。




感想:

またこれを貼るか…




ニューヨークの子供らに大人気、"ヒップホップ脳卒中" とは



2012年8月11日

車の排ガスに曝されているひとは脳卒中になるとすぐに死ぬ


Ambient Air Pollutants and Acute Case-Fatality of Cerebro-Cardiovascular Events: Takashima Stroke and AMI Registry, Japan (1988-2004).
2012  8月  日本




大気汚染と脳卒中急性期死亡率との関連を調べてみたそうな。




人口55000人で比較的大気汚染の少ない滋賀県高島郡

の住民を対象にした16年間の健康調査データと、

その間の大気汚染状況との関連を解析した。





次のことがわかった。


・この間に2038件の脳卒中があり、307人が28日以内に死亡した。

二酸化窒素濃度が高いと死亡率が6割ほど上昇した。

・この関連は特に脳梗塞で顕著だった。

・他の汚染物質(浮遊粒子状物質、二酸化硫黄、光化学オキシダント)には関連は見られなかった。








自動車排気ガスにより生まれる二酸化窒素と

脳卒中の急性期死亡率との間に関連があることがわかった



というおはなし。




感想:

滋賀高島と聞いて、これ思い出した。

脳卒中になるなら昼食のあとがオススメ



2012年8月10日

めまい は脳卒中の前兆か?


Vertigo and Stroke: A National Database Survey.
2012  8月  台湾



めまいと脳卒中との関連を調べてみたそうな。



2006年度の台湾健康保険局のデータベースから

めまい発作のあった事例を抽出して

脳卒中の発生を1年間追跡調査し、その関連を解析した。





次のことがわかった。

・成人人口の3.1%に相当する約53万人分のめまい発作事例が見つかった。

・めまい持ちの年間脳卒中発生率は0.5%で、めまい無しの0.3%より高かった。

・脳卒中の内訳は、脳梗塞67%、脳出血4%、その他29%だった。

・めまい+脳卒中の場合、多くが高血圧や糖尿病を併せ持っていた。

・特にめまいで高血圧だと脳卒中リスクが非常に高かった。






めまいをよく経験するひとは

かなり脳卒中になりやすいことがわかった




というおはなし。






感想:

たしかに、めまいはよく経験した。

前兆と最初の異常と例の場所


2012年8月9日

脳卒中後 たった3ヶ月間で脳が増えたり減ったり


Changes in regional brain volume three months after stroke.
2012  7月  オーストラリア




脳卒中のあとの脳の体積の変化を調べてみたそうな。



脳卒中後3時間以内の患者12人と健常人10人について、


MRIで脳を高精細に撮影して、

特別なソフトウェアを使って

脳皮質の厚さを部位ごとに計測した。



3ヶ月後にも同様の計測を行い、その変化を比較した。





次のことがわかった。


・健常人では脳皮質の厚さに変化は見られなかった。


・脳卒中患者ではダメージの無い側の脳半球の

運動機能に関係する皮質の厚さが増加していた。


・ダメージ側の視床の体積が著しく減少していた。








脳卒中後、たった3ヶ月間で脳の体積が変化していた。

機能の代償により増加する場合と、

損傷で萎縮する場合とが確認できた




というおはなし。




感想:

似たような話を思いだした。


脳卒中のおかげで脳が増量する可能性について



2012年8月8日

あたまの中でバランス良くきれいに歩いているイメージ


The impact of mental practice on stroke patients' postural balance.
2012  8月  スウェーデン



脳卒中患者の多くはバランス能力が低下し、

歩行時の姿勢が乱れ転倒する機会も増える。


この姿勢バランスの改善にイメージトレーニングが有効かも知れない。



イメージトレーニングは、身体を動かさずに

頭のなかでリハーサルして、脳を鍛えることができる。


その効果を実際に調べてみたそうな。





平均年齢48、30人の脳卒中患者について、

・イメージトレーニンググループと

・比較グループに分けて、


イメトレ訓練前後での改善程度を比較した。





その結果、

イメージトレーニングによって脳卒中患者の

姿勢バランス能力が著しく改善することがわかった



というおはなし。







感想:

これはやった。


転びそうで怖くて仕方がなかったとき


とても効果的だったと思う。

2012年8月7日

【脳梗塞予防】 牛丼はやめて豚丼にしろ


Red Meat Consumption and Risk of Stroke: A Meta-Analysis of Prospective Studies.
2012  7月  スウェーデン




赤肉(牛肉、羊肉)と脳卒中リスクとの関連を調べてみたそうな。



研究データベースから赤肉と脳卒中リスクに関する

過去の研究論文を厳選し、データを再解析した。




40万人近くのデータを解析した結果、

次のことがわかった。


赤肉を使った食事が1日1品増えるごとに、脳卒中リスクが1割上昇した。


・この関連は脳梗塞に強く見られ、脳出血では統計的な有意差はなかった。








牛肉を頻繁に食べると脳梗塞になることがわかった

というおはなし。







感想:

赤肉 red meat :牛肉、羊肉


白肉 white meat:鶏肉、豚肉



へぇー

2012年8月6日

食事のタンパク質と脳卒中について 女性の場合


Dietary protein intake and risk of stroke in women.
2012  7月  スウェーデン




タンパク質の摂取量と脳卒中との関連を調べたそうな。



34670人の女性について食事アンケートをとり、10年あまり追跡調査した。




次のことがわかった。


・この間に1680件の脳卒中があった。(脳梗塞1310件、脳出血154件ほか)

・動物性タンパク質の摂取量が増えると脳卒中が著しく減った。

タンパク質を多く摂る人はそうでない人に比べ脳卒中リスクが3割近く低下した。

・特に、高血圧症の女性の場合、そのリスクが半分程度になった。







高血圧の女性はタンパク質の豊富な食事が

脳卒中予防になることがわかった



というおはなし。



写真:タンパク質

2012年8月5日

鍼治療は麻痺側に打つべきか、健常側に打つべきか…


Contra-lateral needling in the treatment of hemiplegia due to acute ischemic stroke.
2012  8月  中国




脳卒中片麻痺に鍼治療を行う際、

麻痺側の手足に鍼を打つのか、

それとも健常側に打つべきなのか実はよくわかっていない。


それを調べてみたそうな。




106人の脳梗塞患者を次の3グループに分けた。

健常側に鍼を打つグループ45人

麻痺側に鍼を打つグループ45人

・鍼だけ打たないグループ16人


各グループとも1日45分間×30日間治療を行った。




次のことがわかった。

・奏効率は健常側48%、麻痺側31%、鍼なし19%だった。

・神経障害スコアは健常側グループがいちばん下がった。

・自立度、運動機能も健常側グループがダントツに向上した。




脳梗塞後の片麻痺を鍼治療する際には、

麻痺していない方の手足に鍼を打った方が

より効果的であることがわかった



というおはなし。





感想:

ものすごく基本的に思えることに未だ合意がなくて、


しかもどっちに打っても ほどほどに効果が上がっている。


感覚麻痺した手足に鍼を刺しても

チクリとする実感がないぶん効果も下がる…



そう考えると、

脳卒中の鍼治療効果って、

まさに "気"のせい なんだと思う。

2012年8月4日

飲酒の心筋梗塞、脳梗塞予防効果について


Influence of mild-to-moderate alcohol consumption on cardiovascular diseases in men from the general population.
2012  7月  日本




飲酒量と心筋梗塞、脳梗塞との関連を日本人について調べたそうな。


40-80歳、8014人について、病気の発生を5年半追跡調査した。



1日に摂取するアルコール量ごとに次の3グループに分けた。

・ほとんど 0g

・25g以下

・25gより多い






次のことがわかった。

・心筋梗塞の危険率は25g以下グループで最も著しく低く、

25gより多く摂るグループは、ほとんど0gグループよりも危険率が低かった。

・脳梗塞については3つのグループ間で危険率の違いは見られなかった。





飲酒には心筋梗塞の予防効果があることがわかった。

でも脳梗塞には効果ないよ



というおはなし。





感想:

アルコール25gはビール500cc、ワイングラス1杯に相当する。


狭心症で飲酒を止められている友人がいるので、

こんど教えてあげようと思う。

2012年8月3日

脳卒中後すぐに復職できる人の特徴


Returning to Paid Employment after Stroke: The Psychosocial Outcomes In StrokE (POISE) Cohort Study.
2012  7月  オーストラリア

復職できる脳卒中患者の特徴について調べたそうな。


17-65歳で発症1ヶ月以内の脳卒中患者441人について

12ヶ月以内に復職できたかどうかを追跡調査した。


次のことがわかった。

・仕事に就いていた者のうち、75%の患者が12ヶ月以内に同じ仕事に復職できた。


・若くて、発症から1ヶ月時点での日常生活動作が自立できている患者が復職していた。


・仕事のストレスや脳卒中後ウツと復職との関連は見られなかった。


日常生活動作(ADL)のレベルが高い人ほど復職が容易であることがわかった



というおはなし。
図:脳卒中後の日常生活自立度 と復職率

2012年8月2日

【ここを押せ】脳梗塞が治るツボを発見!


Electroacupuncture at the Quchi and Zusanli acupoints exerts neuroprotective role in cerebral ischemia-reperfusion injured rats via activation of the PI3K/Akt pathway.
2012  7月  中国


治療が脳梗塞に効くメカニズムを調べてみたそうな。

人為的に脳梗塞にしたネズミの麻痺した側の手足のツボ

Quchi (曲池)

Zusanli(足三里)


を電気で刺激したところ、


次のことがわかった。

・神経症状と梗塞が著しく改善した。

・リン酸化酵素の働きが活性化し、細胞死が減った。

・血中の神経栄養因子などが増えた。


ツボ曲池 と足三里への刺激は脳梗塞での神経保護作用があることがわかった



というおはなし。
図:鍼の脳梗塞治療効果


感想:

実はこの2つのツボはとても有名で、

10年以上前からその位置を知っていた。


だから入院してすぐ、

麻痺した手足のこれらのツボを押しまくっていた。




あと、ネズミのツボをどうやって知るのか不思議に思っていたけど

研究しているひとがいっぱいいるみたいでオドロイタ。

ラット足三里穴(ST36)の部位に関する文献研究(pdf)


追記:
鍼の脳卒中治療メカニズムと人気のツボランキング

Stroke誌:脳卒中後の認知障害に効くツボがわかった

2012年8月1日

お茶を何杯飲めば脳卒中予防になるのか?


Tea consumption and risk of stroke: a dose-response meta-analysis of prospective studies.
2012  8月  中国




お茶と脳卒中との関連を調べたそうな。




データベースから関係する研究を厳選し、

51万人あまりの11年以上にわたる追跡調査データを再解析した。




次のことがわかった。


お茶を飲む量が1日3杯増えるごとに、脳卒中リスクが13%減少した。


・この傾向は脳出血、クモ膜下出血ではなく、主に脳梗塞に見られた。







お茶をいっぱい飲むと脳卒中にならないかも知れない


というおはなし。

写真:お茶



感想:

3杯で13%減だから、

20杯くらい飲むとリスクがほぼゼロになる?


この↓記事を思い出した。

緑茶を飲んで脳卒中後遺症の対策



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