2012年10月31日

脳卒中で植物状態は珍しいことなの?


Causes and Outcomes of Persistent Vegetative State in a Chinese Versus American Referral Hospital.
2012  10月  アメリカ




植物状態になった主な原因を中国とアメリカで比べてみたそうな。


次のようになった。


・合計36例の植物状態患者のデータを得た。


・北京での19例について、

・その原因のトップ3は、
 
 脳内出血21%、脳梗塞11%、心拍停止26%だった。


・バルチモアでの17例について、

・その原因のトップ3は、

 脳梗塞18%、心拍停止18%、外傷性脳損傷18%だった。







中国、アメリカ共に、植物状態になる原因の第一位は

脳卒中であることがわかった



というおはなし。

2012年10月30日

やっぱり 身体をよく動かす人は脳卒中になりにくい


Association between Physical Activity and Risk of Stroke Subtypes: The Atherosclerosis Risk in Communities Study.
2012  10月  ドイツ



身体活動度と脳卒中との関連を調べたそうな。

45-64歳の男女13069人について、

その身体活動度を3段階に分類し、

脳卒中の有無を約19年間追跡調査した。



次のようになった。


・この間に648件の脳卒中が起きた。

・身体活動度が高いと脳卒中が起きにくかった。

・身体活動度が高いグループは低いグループに比べ脳卒中リスクが2-3割低かった。







普段よく動いている人は脳卒中になりにくいことがわかった


というおはなし。



写真:身体活動度

2012年10月29日

【蘇生措置拒否】脳卒中患者はどう扱われるのか?


Do-not-resuscitate orders, quality of care, and outcomes in veterans with acute ischemic stroke.
2012  10月  アメリカ



蘇生措置拒否(DNR)指令が出ている患者には

積極的な治療がおろそかになる懸念がある。



3965人の脳梗塞患者について、

DNR指令の有無とケアの質を計測し、関連を解析した。


次のようになった。


・13.5%の患者にDNR指令が出ていた。

・彼らの71%は入院初日にDNRに文書で同意していた。


・全体の4.9%は入院中に死亡または退院後ホスピスに移動しており、

・そのうちDNRありの患者が3割だった。


DNRありの患者は、高齢で、別の病気も抱えていて、脳卒中も重症だった。


DNRの有無とケアの質との間に関連はほとんどなかった。





蘇生措置拒否の有無で

脳卒中患者のケアの質が変わることはなかった



というおはなし。




Do-Not-Resuscitate (DNR)

2012年10月28日

観察したりイメージするだけのニューロリハビリテーションの効果とは


Action Imagery Combined With Action Observation Activates More Corticomotor Regions Than Action Observation Alone.
2012  10月  ドイツ




動作観察や運動イメージが脳卒中リハビリに良いと言われている。

それらの神経メカニズムを調べてみたそうな。



26人の健常人について脳機能MRIを施行した。


・動作観察ビデオのみの場合と

・動作観察+運動イメージを促す手の動きのビデオを見せた。


それぞれ得られた脳活動領域を比較したところ、


次のようになった。


・動作観察だけの場合、両脳半球の頭頂葉、後頭葉を含む対称的な神経活動が増加した。

・動作観察に運動イメージを加えた場合、さらに

両小脳半球と尾状核、運動前野、補足運動野の活動が増加した。






動作観察に運動イメージを加えることで

運動に関連した脳のより広範の領域を

活発にできることがわかった。


これをもとに効果的な脳卒中リハビリができるかも知れない



というおはなし。





脳機能MRIではこんな風に見える。(ビデオ2分間)

右手の指を動かしているときのわたしの脳

左脳運動野と右の小脳が頑張っている様子がわかる。

2012年10月27日

【ビタミンB】ラクナ梗塞の予防にひょっとしたら効くかも知れない


B Vitamins and MRI-Detected Ischemic Brain Lesions in Patients With Recent Transient Ischemic Attack or Stroke: The VITAmins TO Prevent Stroke (VITATOPS) MRI-Substudy.
2012  10月  オーストラリア



血中ホモシステイン濃度が高いと脳小血管病(≒ラクナ梗塞)になりやすい。

ビタミンB6,9,12はホモシステインを減らす働きがある。

そこで、ビタミンBサプリメントの脳小血管病予防効果を調べたそうな。




359人のTIAを含む脳卒中患者について、

ビタミンBサプリメントまたは偽薬を与えるグループに分けて

脳小血管病の進行程度をMRIを使って2年間、追跡調査した。




次のようになった。

・両グループでおおきな違いはなかった。

・しかし重症の脳小血管病については、

ビタミンBサプリメントグループで脳の白質病変の体積が

著しく(5分の1以下に)減少していた。





脳卒中患者にビタミンBサプリメントを2年間与えてみたけど

脳小血管病の進行を明らかに抑えることはできなかった。

でも、重度の脳小血管病には効くかもしれないことがわかった



というおはなし。




なにかと話題のビタミンBサプリ

ビタミンBサプリメントは脳卒中を予防するか?

脳卒中経験者にとってビタミンBサプリは諸刃の剣

ビタミンBサプリメントが脳卒中後うつを防ぐ

ビタミンBサプリは脳卒中の再発予防にまったく効果なし


2012年10月26日

都内に住んでいると、脳卒中になっても電話して7分で救急車が来るらしい


Relationship Between Time from Ambulance Call to Arrival at Emergency Center and Level of Consciousness at Admission in Severe Stroke Patients.
2012  10月  日本



脳卒中になってから病院に到着するまでの時間と意識障害の程度について調べてみたそうな。


東京の救急センターに入院した重症脳卒中患者

712人の医療記録を解析した結果、


次のことがわかった。


・救急車要請してから現場に到着するまでの平均時間は7分間だった。

・救急車要請してから病院に到着するまでの平均時間は37分間だった。

・これらの時間が長いと入院時の意識障害の程度が著しく悪かった。





脳卒中から入院まで時間がかかった患者ほど意識レベルが低かった。

入院時の意識障害の程度は予後を大きく反映するから

もっと早く患者を運べるようにしたいものである…



というおはなし。






感想:

7分で救急車が来るって既に充分早いと思う。

帰りにも7分だから、 37-(7x2)=23分間現場に居ることになる。

頑張ってこれを10分縮めたとして、


患者の状態は良くなるのかな?

この10分で お医者さんはなにかできることあるのかな??


写真:救急車

2012年10月25日

脳卒中になるとH(エッチ)をしちゃいけないんですか?

There’s sex life after a stroke, doctors say
2012  10月  フィリピン


脳卒中患者のセックスについて、

フィリピン神経学会の会長いわく


・脳卒中患者にとってセックスは "禁忌" ではない。


・ちゃんと血圧の薬を飲んでいれば

・行為の前に血圧測定する必要もない。


・ひと月も経ったらやっていい。


・よほど広く脳を損傷していない限り、生殖器まで麻痺することはない。

・セックスの障害になるのは おもに心理的な問題である。


・もちろん、普通の人よりは再発率が高いのは事実である。

・ひと月にわたり血圧が120/80程度に保たれていれば やってOK.


・通常、男性はヤル気マンマンだけれど、

・女性が心理的に自信を失ってしまうことが多い。



というおはなし。

2012年10月24日

ソフトドリンクをよく飲む日本人女性はとても脳梗塞になりやすいという


Soft drink intake in relation to incident ischemic heart disease, stroke, and stroke subtypes in Japanese men and women: the Japan Public Health Centre-based study cohort I.
2012  10月  日本


ソフトドリンク(清涼飲料、乳飲料)と脳卒中との関連を調べたそうな。



40-59歳の男女39786人を18年間追跡調査したところ、


次のようになった。



・この間に859件の脳出血、1047件の脳梗塞が起きた。

・ソフトドリンクの量と女性の脳卒中リスクに関連があった。

・特に、ソフトドリンクを多く摂る女性は脳梗塞リスクが8割増しだった。







清涼飲料水をよく飲む日本人女性は

脳梗塞に非常になりやすいことがわかった



というおはなし。


写真:ソフトドリンク

Women who drink even ONE fizzy drink a day raise their risk of stroke by 80%

2012年10月23日

退院後、リハビリ病院からハガキが届いたらうれしいと思う


ImProving Outcomes after STroke (POST): results from the randomized clinical pilot trial.
2012  10月  オーストラリア




退院した脳卒中患者にハガキを送ってみたそうな。


脳卒中患者のおよそ3分の1はウツを経験する。

脳卒中後のウツを防ぐために、多くの人をサポートできる経済的かつ害の無い方法が必要と考えた。


そこで、

・100人の脳卒中患者に退院後5ヶ月間にわたり、月に1度の頻度でハガキを送った。

・別の101人の脳卒中患者にはハガキを送らなかった。


6ヶ月時点でのウツの割合を評価、比較したところ、


・両グループでまったく差がなかった。

・ハガキグループの約半数はハガキサポートに好意的だった。






今回は効果がなかったけれど、

ハガキ送付は退院後もコンタクトを継続するいい方法なんじゃないかな…



というおはなし。






感想:

e-メール使えばいいじゃん、って思った。

自動送信プログラムも使えば、

もっと高頻度で、しかも

ほとんどタダで何万人もサポートできる。

2012年10月22日

脳卒中 太っているほど 長生きをする


Overweight and obesity are associated with improved survival, functional outcome, and stroke recurrence after acute stroke or transient ischaemic attack: observations from the TEMPiS trial.
2012  10月  ドイツ



脳卒中患者のBMI(ボディマス指数)と死亡率との関連を調べたそうな。



1521人の脳卒中またはTIA患者について

BMI別に

低体重 、標準 、過体重、肥満 、超肥満 に分類して

30ヶ月後の死亡率、機能障害の程度を比較、解析した。



次のようになった。

・BMIが大きくなるほど死亡率がグングン下がった。

・同様に、再発率も肥満であるほど低かった。

・低体重の患者は死亡率、再発率、後遺症等の危険度が最も高かった。






肥満の脳卒中患者は体重が軽い者に比べて

生存率や回復の程度がはるかに良いことがわかった



というおおはなし。






感想:

いくら食べても太れないので

少しうらやましい気がする。



【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明


2012年10月21日

脳卒中患者への胃瘻(いろう)ってどうなのよ?


Long-term nasogastric tube feeding in elderly stroke patients - an assessment of nutritional adequacy and attitudes to gastrostomy feeding in asians.
2012  10月  マレーシア




嚥下障害のある脳卒中患者には、

経鼻栄養よりも胃瘻栄養のほうが長期的には優れている、とされている。


でもアジアでは胃瘻栄養はあまり普及していない。


経鼻栄養と胃瘻栄養の問題点を調べてみた。




高齢の脳卒中患者(70名の経鼻栄養患者と 70名の経口摂取患者)

について、長期的な栄養状態を調べ、

並行して 治療に携わる関係者への面談を行った。





次のようになった。


・経鼻栄養グループは上腕周囲経が著しく小さく、栄養状態が非常に悪かった。


・経鼻栄養グループの多くで、管が取れたり、食べ物が気管に入ったり、

傷がついたりなどの問題が起きた。


・現場医療関係者の約半数のみが胃瘻栄養に積極的だった。


・神経学者的には胃瘻栄養がベストである、との考えだった。


・介護する側としては "必要な情報の欠如" が胃瘻栄養をためらう理由の大半だった。







高齢脳卒中患者への長期に及ぶ経鼻栄養には問題が多すぎる。

一方、胃瘻栄養が進まない理由は、

現場医療関係者が乗り気でないためであることがわかった



というおはなし。







感想:

胃瘻問題はネガティブな印象ばかりで、ほとんど考えたことがなかった。


この↓記事を思い出した。

脳梗塞後、胃ろうが必要でない患者の特徴



2012年10月20日

歩いている脳卒中患者の前に、でかい石を30個落としてみた


Deficits in Motor Response to Avoid Sudden Obstacles During Gait in Functional Walkers Poststroke.
2012  10月  オランダ




脳卒中経験者の歩行順応能力とそのメカニズムを調べてみたそうな。



退院後の脳卒中経験者25人と健常人25人について、

トレッドミル歩行をしている最中に30個の障害物を前に落とす。


これらを避ける成功率、回避動作の解析、

関連する各筋肉の筋電波形を記録、比較した。




次のようになった。


・脳卒中経験者の障害物の回避率は明らかに低かった。

・その避け方は普通だけれど、

・筋電反応の遅れ、低下が見られ、

・回避動作中の足や関節の動きが小さかった。







軽度の脳卒中であっても、

歩行順応能力は低下し、転倒につながる可能性がある。

その背景には筋肉反応の遅れによる回避行動のミスが考えられる。


この辺りを承知してリハビリに励みましょう



というおはなし。






感想:

これはよく分かる。

瞬間的に足に力が入らないんだ。


筋力は充分に強いんだけど、

なぜか反応が 0.数秒遅れる。


だから急いで階段を登ると

高頻度で左足がつまづく。

2012年10月19日

最新Webサービスで脳卒中患者家族のウツ予防に成功


Reducing depression in stroke survivors and their informal caregivers: A randomized clinical trial of a web-based intervention.
2012  8月  アメリカ



脳卒中患者とその家族を支援するインターネットを介した

ウェブベースの情報システムを構築し、

その活用効果を検証したそうな。




ウェブ上から、脳卒中回復についての

・ビデオ教材

・専門家との面談

・チャット

・掲示板

・メール

・学術情報

等のサービス機能にアクセスできるシステムをつくった。



32組の脳卒中患者とその家族について

このウェブサービスにアクセスできる組とそうでない組とに分けて、

11週間後の精神心理的な状況を比較評価した。




その結果、

患者自身に おおきな影響はなかったものの、

家族のウツの程度が著しく軽減した。






ウェブ経由の情報サービスにより

脳卒中患者を抱える家族を効果的にサポートできることがわかった



というおはなし。






感想:

このブログも多少は役に立っているかもね。

2012年10月18日

ボツリヌス療法で肩の痛みは治るのか?


Does Botulinum Toxin Type A Decrease Pain and Lessen Disability in Hemiplegic Survivors of Stroke with Shoulder Pain and Spasticity?: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial.
2012  10月  アメリカ



脳卒中で肩の痛みと痙縮に悩まされている患者への

ボツリヌス療法の効果を調べてみたそうな。




肩の痙縮と痛みのある37人の脳卒中患者を、

A型ボツリヌス毒素または生理食塩水を筋肉注射する

グループに分けて2,4,12週間後の状態を比較した。




次のようになった。


・両グループともに痛みが減少したが、その程度にグループ間で差はなかった。

・ボツリヌスグループでは手を洗う動作が改善した。

・同様に、ボツリヌスグループで着衣動作が改善した。






ボツリヌス療法は脳卒中後の肩の痛み

の改善には役に立たないことがわかった



というおはなし。






感想:

この研究で評価基準になった
Disability Assessment Scale(DAS)
についてこのページが参考になった。


わずかな違いをなんとかして むりやり評価するための基準…


つまりこれは、

劇的な改善は最初からまったく想定していない、

ってことなんだと思った。

2012年10月17日

【喫煙と脳卒中】中国人で調べてみた


Incidence of ischaemic and haemorrhagic stroke and the association with smoking and smoking cessation: A 10-year multicentre prospective study in China.
2012  10月  中国



喫煙と禁煙の 脳卒中への影響を調べてみたそうな。




2万6千人あまりを約10年追跡調査した結果、

次のようになった。

・この間に1100人以上が脳卒中になった。


・喫煙者の脳卒中リスクは高く、

・特に脳梗塞のリスクが非常に高かった。


・一日15本以上タバコを吸う男性および

・25年以上喫煙を続けてきた男性の脳卒中リスクが非常に高かった。


・禁煙に至る率は非常に低く、脳出血の予防効果は認められなかった。






喫煙が脳卒中を招くことがわかった。

禁煙をもっと広めよう



というおはなし。



写真:中国人の喫煙

2012年10月16日

全身振動トレーニングを1回だけやってみたら…


Effects of a single session of whole body vibration on ankle plantarflexion spasticity and gait performance in patients with chronic stroke: a randomized controlled trial.
2012  10月  台湾



全身振動トレーニングの歩行改善効果を調べてみたそうな。



30人の慢性期脳卒中患者について、

半数の15人に全身振動トレーニングを1セッションだけ行い、

足首の痙縮、歩行能力、バランス機能等を調べ、

残りの15人と比較した。




その結果、

・足底屈筋の痙縮が大いに減った。

・歩行速度が大きく改善した。

・両足にかかる体重バランスもたいへん良くなった。






たった1回の全身振動トレーニングで

慢性期脳卒中患者の足の痙縮を減らすことができた。

これは歩行リハビリに大いに役立つに違いない


というおはなし。






全身振動装置の揺れ がわかる動画。


2012年10月15日

頭を鍛えておくと脳卒中になったあとも安心


Educational History Is an Independent Predictor of Cognitive Deficits and Long-Term Survival in Postacute Patients With Mild to Moderate Ischemic Stroke.
2012  8月  フィンランド




脳卒中患者の学歴と 認知機能の低下、再発率、死亡率との関連を調べたそうな。



486人の軽中程度の脳梗塞患者を

神経心理テストの対象とし、12年間追跡調査した。




解析の結果、次のようになった。

・学歴の長い患者は年齢、性別等に係わらず、遂行機能障害が少なかった。

・学歴があると記憶障害、失語症、視空間障害、痴呆になりにくかった。

・学歴と脳卒中再発率とは関連はなかった。

・学歴があると生存率がよかった。







脳卒中患者の学歴が長いほど認知障害や痴呆が少なく、予後も良い。


学歴が長いってことは脳が良く鍛えられているわけで、

脳卒中による障害への耐性が強いのかも知れない



というおはなし。

2012年10月14日

山元式鍼療法で脳卒中のハンガリー人がミラクル回復!


Rehabilitation of stroke patients using yamamoto new scalp acupuncture: a pilot study.
2012  10月  ハンガリー



日本の医師が考案した山元式新頭鍼療法(YNSA)

脳卒中リハビリ効果を検証してみたそうな。



脳卒中患者をランダムに

YNSAグループ、

・比較グループ

に分けて、

回復の程度を2年間追跡調査した。




その結果、

YNSAグループでは自立度、運動機能、関節の動き等、ブッチギリで回復がよかった。


特にバーセルインデックス(100点満点)は、4→95に跳ね上がった。

(寝たきりの人が飛び起きるレベル)



山元式新頭鍼療法は脳卒中患者の回復を大いに促すことがわかった


というおはなし。




感想:

詳しくはこの↓ニュースビデオを是非最後まで観て欲しい。

宮崎にトキ現る! 

2012年10月13日

片麻痺患者の感覚異常は、両側に及んでいることが判明


Position Sense of the Hemiparetic and Non-Hemiparetic Ankle after Stroke: Is the Non-Hemiparetic Ankle also Affected?.
2012  10月  トルコ



片麻痺患者の麻痺していない側の位置感覚について調べてみたそうな。


20人の脳卒中患者と10人の健常人について、

足首の位置感覚テストを行った。


次のようになった。


・足首を底屈5度、10度、背屈15度

にされた時の位置認識の誤差を計測したところ、


・健常人の利き足での結果に比べ、


・脳卒中患者では、麻痺側、非麻痺側共に

誤差が非常に大きかった。






脳損傷の影響を受けていない健常な側の脳の

支配下にあるはずの足首に

感覚異常が及んでいることがわかり

大変ビックリした



というおはなし。






感想:

これは実感ないね。


もし本当なら 自分の自動車運転の

アクセルコントロールが

危なくてしょうがないと思う。

2012年10月12日

55歳未満の脳卒中患者がどんどん増えている件について


Stroke rates rise among adults younger than 55
2012  10月  アメリカ




脳卒中患者の若年化を示す研究が出たそうな。


130万人のアメリカ人を調査した結果、

次のことがわかった。


過去10年間に、

・脳卒中になる平均年齢が 71→69 になった。

・55歳未満が占める割合が 13%→19% になった。

・55歳未満の発症率が10万人あたり 109人→176人 になった。






この背景として

糖尿病、肥満、高コレステロールの増加、

診断装置の高性能化
、などが考えられる、


というおはなし。




感想:

リハビリ病院に居た経験では、

55歳未満は10%くらいだった気がする。

2012年10月11日

【やってみた】iPS細胞を使った脳梗塞治療の可能性とは


Therapeutic Potential of Human Induced Pluripotent Stem Cells in Experimental Stroke.
2012  10月  韓国


脳梗塞の治療法は非常に限られている。


動物実験では神経幹細胞治療が

神経症状の改善に役立つとされている。




そこで、今注目のiPS細胞を使って早速、実験してみた。




ヒトの体細胞からiPS細胞を作り、

それをさらに神経幹細胞に誘導した。


これを人為的に脳梗塞にしたネズミの梗塞領域に移植したところ、


・壊死した領域を補うように、周囲の組織と馴染んで定着した。

・炎症反応や、グリオーシス、細胞壊死が減り、

・神経組織の再生が促された。




iPS細胞から作った神経幹細胞が

脳梗塞の治療に有効であることがわかった



というおはなし。





感想:

この実験で ものすごく賢いネズミができそうな気がした。

写真:iPS細胞
iPS細胞

2012年10月10日

トメィトゥが脳梗塞を予防する!


Tomato compound tied to lower stroke risk
2012  10月  フィンランド




ビタミンA、E、リコピン等の栄養素と脳卒中との関連を調べたそうな。



42-61歳の男性1031人について12年間追跡調査したところ、

次のようになった。


・67人が脳卒中になった。

・血中リコピンレベルの高い人はそうでない人に比べ脳卒中リスクが55%低かった。

・この関連は特に脳梗塞で顕著だった。

・ビタミンA、Eとの関連は見られなかった。






リコピンはトマトソースを使った料理に多く含まれる。

いっぱい食べて脳卒中を予防しましょう



というおはなし。


写真:トマト

英語でトマトは「トメィトゥ」と習ったのですが、イギリスに行ったとき、イギリス...Yahoo知恵袋



Serum lycopene decreases the risk of stroke in men: A population-based follow-up study.

2012年10月9日

大学を出ておくと脳卒中になったあと なにかと有利


Association Between Socioeconomic Status and Functional Impairment 3 Months After Ischemic Stroke: The Berlin Stroke Register.
2012  10月  ドイツ



脳梗塞患者の社会経済的状況と回復具合との関連を調べてみたそうな。


ベルリンの14の施設に入院した1688人の脳梗塞患者に

アンケートをとった。

また、発症3ヶ月時点での自立度を調べた。


社会経済的状況の指標として最終学歴を使用した。




次のようになった。


・40%が女性で50%が70歳以上だった。


・若く、発症前自立していて、合併症のない、重症でない患者は回復が良かった。


・大学を卒業している患者はそうでない者に比べかなりの高確率で回復が良かった。







どういうわけか、学歴の低い脳卒中患者は回復がよくないことがわかった


というおはなし。

2012年10月8日

鉄を多く摂っていると、脳梗塞治療でかえってひどくなることが明らかに


Iron overload, measured as serum ferritin, increases brain damage induced by focal ischemia and early reperfusion.
2012  10月  スペイン



一般に、血液中の鉄(フェリチン)が多いと脳卒中予後が悪い。


そこで、脳梗塞でフェリチンが増えるのか、それとも

過剰なフェリチンが予後を悪くするのか実験してみたそうな。




普通食のネズミと鉄サプリを与えたネズミを用意して、

それらを人為的な脳梗塞、または脳虚血状態にした。




次のようになった。


・鉄サプリを与えたネズミの血中フェリチン濃度は上昇した。


・脳梗塞によってフェリチン濃度は変わらなかった。


・グループ間で脳梗塞のサイズは同じだった。


・1時間の虚血後、血液を再還流した場合、

鉄サプリネズミの梗塞は拡大し、出血も起きた。








高い血中鉄は脳梗塞のせいではなかった。

また血中鉄が多いと再還流治療をしたときに

脳梗塞が余計に悪くなることがわかった、


というおはなし。




感想:

この記事↓を思い出した。

【初耳】鉄を多く摂る日本人男性は、脳卒中で死亡することが判明




鉄はヤバイのか!?


2012年10月7日

【歩行リハビリ】あなたは 距離派? スピード派?


Is walking faster or walking farther more important to persons with chronic stroke?
2012  10月  アメリカ



歩行リハビリはスピード重視にするべきか、

距離重視にするべきか、患者の意見を調べたそうな。



77人の慢性期脳卒中患者についてアンケートと歩行能力の調査を行った。



次のようになった。


・76%の患者は自由に外出するためには 歩行"距離" が重要であると答えた。


・18%の患者は 歩行"スピード" が重要、と考えていた。


・両グループで歩行能力に違いはなかった。


・"スピード" 重視の理由は、1)スピード=歩行能力が高いから、

 2)目的地にすぐに着くから、だった。


・"距離" 重視の理由は、1)家事や地域活動に携われるから、

 2)のんびり遠くまで行けるから、3)持久力がつくから、だった。






歩行能力についての考え方は人によって違うので

ちゃんと訊いてリハビリに反映させたいものである



というおはなし。





感想:

わたしはスピード派。

全力疾走に挑戦中。

2012年10月6日

脳卒中後疲労になりやすい患者の特徴


Prevalence and Predictors of 6-Month Fatigue in Patients With Ischemic Stroke: A Population-Based Stroke Incidence Study in Auckland, New Zealand, 2002-2003.
2012  10月  ニュージーランド



脳梗塞後に疲労を訴える患者の特徴を調べてみたそうな。


ニュージーランドの脳梗塞患者613人について

発症6ヶ月時点での疲労度を計測、解析した。



次のようになった。


疲労患者の割合は30%(男性28%、女性33%)だった。

・高齢になるほど疲労を訴える患者も増えた。

・発症前から失禁のある人や、ヨーロッパ系ニュージランド人に疲労が多かった。

・自立して一人暮らししている人は疲労になりにくかった。

・重度のウツがあると疲労になりやすかった。




高齢で、以前から失禁があって、ウツの脳卒中患者は

疲労問題が起きるであろうことがわかった



というおはなし。

2012年10月5日

脳卒中後の視力障害は1ヶ月以内に回復する


Recovery From Poststroke Visual Impairment: Evidence From a Clinical Trials Resource.
2012  9月  イギリス



脳卒中後の視力障害からの回復について調べてみたそうな。



11900人分の脳卒中患者データベースから、

発症後30日、90日時点での水平眼球運動、半盲の有無について

データ抽出し、90日時点での自立度との関連も解析した。




次のようになった。


・61%の患者が視力障害を経験していた。

30日以内に完全回復した割合は、43%

90日以内に完全回復した割合は、45% だった。

・持続性の視力障害の割合は、30日で28%、90日で21%だった。

・部分的注視麻痺、固定した偏視、完全半盲の患者の90日時点での自立度はとても低かった。






脳卒中後の視力障害の回復は

最初の1ヶ月間に起きることがわかった



というおはなし。

2012年10月4日

【試されるコミュ力】あなたの手はもう動かないんだからね!


Breaking bad news in stroke rehabilitation: a consultation with a community stroke team.
2012  8月  イギリス



脳卒中医療の現場では患者に悪い知らせを

伝えなければならないシーンがよくある。



かといってそのための特別なトレーニングや

マニュアルがあるわけでもない。



そこで脳卒中リハビリに携わる関係者へ

心理コンサルティングを受けてもらい、

患者への悪い知らせの伝え方、内容、その影響

などについてチームでいろいろ考えてもらった。




その結果、

コンサルティングを受けたリハビリ関係者達は、

患者への難しいメッセージを伝えるための

自信と技術を身につけることができ、

この心理コンサルティングを高く評価した。


後日、現場でもこの心理的変化が実務に反映されていた。





脳卒中患者へ良くない知らせを伝えるためには

コミュニケーション能力が要求される。

そのための技術や自信は

心理コンサルティングによって補強できることがわかった



というおはなし。






感想:

当初、20代前半のカワイイ療法士さんに

『あなたの手がまた動くようになることはありません』

ってキッパリ言われた。 2度も。


でも可愛かったのでまったく不愉快に感じなかったし

悲しい気持ちにもならなかった。

(このひと月後に手は動くようになった)



思い出しながら、カワイイもコミュ力のうち… と思った。

2012年10月3日

女性と男性の違い 脳梗塞 日本


Effects of Sex Difference on Clinical Features of Acute Ischemic Stroke in Japan.
2012  8月  日本




脳梗塞の性別による違いを、日本人について調べたそうな。



2000-2007に日本中の162施設から

33953人ぶんの脳梗塞患者データを収集した。




次の結果が得られた。


・13323人の女性患者を含んでいた。

・脳梗塞発症平均年齢は男性69、女性75だった。

・女性は高血圧、脂質異常、心塞栓などが多かった。

・女性は、発症から病院到着までの時間が長く、

・神経症状も重く、入院期間が長かった。

・また、退院時の自立度も低かった。







日本の女性脳梗塞患者は男性に比べ

重症であることが多く、

入院も長く回復が遅いことがわかった



というおはなし。





感想:

リハビリ病院のころ、

食事どき、食堂に集められて

ごはんを食べさせてもらっている患者は、

たしかに女性が多かった。


でも、いつも大勢集まって

明るく井戸端会議をしていたのも

女性だった。

2012年10月2日

【鍼治療】脳卒中 嚥下障害に効くのか?本当に


A meta-analysis of the efficacy of acupuncture in treating dysphagia in patients with a stroke.
2012  9月  中国




脳卒中嚥下障害の鍼治療効果について調べてみたそうな。




世界中の論文データベースから関連する過去の研究を抽出し、

データを再解析したところ、

次のようになった。


・72件の研究、3208人の鍼治療患者と

2926人の鍼治療なし患者のデータを厳選抽出した。


・多くは研究精度を高めるための工夫について具体的な記述が無かった。


・また、鍼治療は非常に効果があった、とする研究がほとんどだった。


・しかし研究の質は低く、一般の嚥下障害患者に

鍼治療を勧められるレベルではなかった。







脳卒中で嚥下障害になった患者への鍼治療は

効果があるのかもしれないが、

まだまだ詳しい研究が必要であることがわかった



というおはなし。

2012年10月1日

脳卒中対策はどこにお金がかかるのか


Economic burden of stroke in a large county in Sweden.
2012  9月  スウェーデン




脳卒中の経済負担の内訳を調べてみたそうな。



スウェーデンの人口150万人都市での

3074人の脳卒中患者にかかった発症から1年間の

直接的、間接的コストを推し量った。



次のことがわかった。


・男性は急性期病院での治療に主にコストがかかった。


・女性は、退院後のリハビリに要するコストが大きかった。


・若い患者は、病気による生産性の低下と健康維持のためのコストが非常に大きかった。







脳卒中により生じるコストの50%は急性期病院に、

40%はリハビリ等のケアに、10%が生産性の低下で説明できた



というおはなし。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇■

 脳卒中をやったなら
 おぼえておきたい回復のヒント100(無料
メールアドレス  例:stroke@example.co.jp


過去7日間で人気の記事ベスト10