2013年2月28日

松果体の石灰化は脳梗塞のもと?


Pineal Calcification is Associated with Symptomatic Cerebral Infarction.
2013  2月  タイ



松果体の石灰化と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


松果体は睡眠リズムの調節に関わるメラトニンを分泌する脳の器官。

石灰化はCT画像で診断できる。


15歳以上の入院患者のCT画像と、関連する医療情報を解析したところ、

次のようになった。

・1614人の患者のうち620人が脳梗塞だった。ただし心原性梗塞と脳出血患者は除外した。

・この620人のうち、男性57%、50歳以上85%、高血圧58%、糖尿32%だった。

・松果体の石灰化は、1614人のうち1081人(67%)に見られた。

・松果体の石灰化があると脳梗塞リスクが3割増しだった。





松果体の石灰化は脳梗塞リスクの1つかもしれない


というおはなし。





感想:

退院後、自分のCT画像を見ていて松果体の石灰化(矢印)を見つけた。

松果体の石灰化

宇宙人のインプラントかっ!? と非常に驚いた思い出。

2013年2月27日

左手を動かしてあげる → 半側空間無視対策


Limb activation ameliorates body-related deficits in spatial neglect.
2012  12月  ドイツ



半側空間無視患者は損傷脳と反対側の身体のイメージが弱くなっている。


そこで、注意喚起をするために手を動かす方法と、音による方法との比較をしてみたそうな。



8人の右脳卒中で半側空間無視の患者について、

スクリーンに手の平または手の甲の絵を表示して

それが左右どちらの手に相当するのかを瞬時に答えさせるテストを行った。


・実験者が被験者の腕を曲げ伸ばしをしながら行う場合と、

・絵を表示する直前に音を鳴らす場合、

の両方でのエラー率を比較した。




次のようになった。

・左手の絵のときにエラーが圧倒的に多かった。

・左腕に曲げ伸ばし刺激を与えた場合にエラーが激減した。

・音刺激時のエラー減少効果はあまりなかった。

・右手の絵に関しては なにをやっても同じような結果だった。





半側空間無視患者の左手を曲げ伸ばし刺激すると

身体のイメージが改善されるのかもしれない



というおはなし。




感想:

半側空間無視はないけれど、

左半身密度の希薄感がずーっとあるので、

これはわかるような気がする。

2013年2月26日

血圧がちょっとでも高かったら降圧薬を飲むべきなのか?


Pharmacotherapy for mild hypertension.
2012  12月  ブラジル



軽い高血圧(140-159/90-99 mmHg)の人への降圧薬治療の効果について調べたそうな。


関連する論文をデータベースから抽出し、再解析した結果、


次のようになった。

・被験者8900人を含む4つの研究を厳選した。

・死亡率は降圧薬と偽薬とで差がなかった。

・脳卒中や冠動脈疾患などの疾病率も変わらなかった。

・副作用で服薬をやめるひとが少なくなかった。




軽度の高血圧症への降圧薬治療は

死亡率も脳卒中発症率も改善しなかった。

しかも9%が副作用のため服薬をやめていた



というおはなし。
写真:高血圧



感想:

血圧問題は若いころから悩まされた。

健診のたびに再呼び出しをくらった。

血圧を自在に下げる方法をマスターしたおかげで

一時的にこの問題から解放されたが、結局 脳卒中になった。

一時的に大きく血圧を下げる方法



降圧薬もこれと一緒で、

簡単に変えられる数値を薬でごまかしているだけ…の気がする。

2013年2月25日

脳卒中のあと無気力そうに見えるのはフツーのことなんだからね!


Apathy secondary to stroke: a systematic review and meta-analysis.
2013  2月  ポルトガル


脳卒中のあとのアパシー(無気力、無感情)の頻度や予後について調べてみたそうな。



医学研究データベースから関連する論文を抽出、データ統合して再解析した結果、


次のようになった。

・1399件の論文から患者2221人を含む19件の研究を厳選した。

・アパシーの割合は36.3%だった。

・急性期もそれ以降も割合はほぼ同じだった。

・アパシーはウツよりもかなり多かった。

・アパシーになる人はやや歳を喰っていた。

・男女で差はなかった。

・アパシーがあるとウツや認知障害もついてきた。

・脳梗塞、脳出血、左脳、右脳で違いはなかった。

・脳卒中からの回復程度にアパシーの有無で差はなかった。





脳卒中のあとのアパシーはウツよりも頻繁だけれども、

予後に影響があるわけではなさそうである



というおはなし。


2013年2月24日

歯医者さんが好きなひとは脳梗塞になりにくい


Dental Prophylaxis and Periodontal Treatment Are Protective Factors to Ischemic Stroke.
2013  2月  台湾



歯周病と脳卒中との関連は明らかになっている。

そこで、歯科の予防や治療が脳梗塞の発生率を抑えることができるのか、調べてみたそうな。


歯周病患者51万人と、歯周病のない20万人について

脳梗塞の発生を10年間追跡調査したデータを解析した。



歯周病患者は、・歯科予防していた ・集中治療した ・治療しない、の3グループに分けた。


次のようになった。


・歯周病のないグループでは脳梗塞発生率は年0.32%だった。

・歯科予防していた歯周病患者の脳梗塞発生率は年0.14%だった。

・抜歯したり集中治療した歯周病患者の脳梗塞発生率は年0.39%だった。

・予防も治療もしていない歯周病患者の脳梗塞発生率は年0.48%だった。

・予防や治療をしていた歯周病患者の脳梗塞危険率は歯周病でない人よりも低かった。

・治療をしない20-44歳の若い歯周病患者では

脳梗塞危険率が歯周病でない人の2倍以上だった。






いつも歯医者さんに行って手入れしてもらっているひとは

歯周病になっても脳梗塞の心配はいらない



というおはなし。






感想:

よし数十年ぶりに歯医者に行くか、と一瞬思ったが

なんど通ってもいつ終わるとも知れない歯科治療

のことを考えたら 行く気がなくなった。

2013年2月23日

半側空間無視になったら好きな音楽を聴け


Effects of listening to pleasant music on chronic unilateral neglect: A single-subject study.
2013  1月  台湾



好きな音楽で気持ちがポジティブになると認知機能が改善する。

脳卒中で半側空間無視になった2人の患者について

好きな音楽を聴かせて症状が改善するかどうか実験してみたそうな。



好きな音楽を毎日、5週間聴かせた後、

・星印☆抹消課題

・線分二等分課題

・視野探索課題

の成績を介入前後で比較したところ、

次のようになった。

・2人ともテスト成績が著しく向上した。

・ただし1人の線分二等分テストスコアは変わらなかった。

・この効果は音楽終了の2週間後も持続していた。





好きな音楽を聴かせると半側空間無視の症状が緩和することがわかった。

もっと詳しい研究をしたい



というおはなし。


写真:音楽を聴く



感想:

こういう話にはとても関心がある。

2013年2月22日

あるく練習したかったのにPTずっと脚もんでたは…


Physiotherapists systematically overestimate the amount of time stroke survivors spend engaged in active therapy rehabilitation: an observational study.
2013  2月  オーストラリア



理学療法士さんが見積もるトレーニング時間の正確さを調べてみたそうな。



8人の理学療法士が作成した脳卒中患者向け47件のリハビリスケージュールについて、

その現場をビデオ撮影し、見積もった時間と実際に費やした時間とを比較した。



次のようになった。

・見積もり時間と実時間とのズレの平均は、

 1セッション全体で+7.7分、患者の実働時間は+14.1分、

 じっとしている時間は-6.9分だった。


・実働時間を過大評価、じっとしている時間を過小評価してしまう傾向が理学療法士全員にみられた。






理学療法士が見積もるセラピー中の患者の実働時間は正確さを欠いていた。

客観的に評価する方法を導入するべきかもしれない



というおはなし。


写真:PT


感想:

リハビリ入院しているとき、

PTの1セッション40分間のうち、30分間脚を揉んでくれて、

実際に歩いたのは5分足らず…

なんてことが何度かあったので関心をもった。

2013年2月21日

【ラクナ梗塞予防】日本人は飽和脂肪酸をたくさん摂るべし


Dietary intake of saturated fatty acids and incident stroke and coronary heart disease in Japanese communities: the JPHC Study.
2013  2月  日本



飽和脂肪酸と脳卒中、冠動脈疾患との関連を調べたそうな。



日本人男女8万人あまりについて10年以上追跡調査したデータを解析した結果、

次のようになった。

・飽和脂肪酸を多く摂ると脳卒中全般が減った。

・特に脳内出血の危険率が3-4割減った。

・ラクナ梗塞の危険率も3割近く減った。

・冠動脈疾患の危険率は増えた。

・飽和脂肪酸とクモ膜下出血、心臓突然死との関連はなかった。





日本人が飽和脂肪酸をたくさん摂ると

脳内出血やラクナ梗塞が減ったけど心筋梗塞は増えた



というおはなし。




感想:

ラクナ梗塞が減るとは思わなかった。

欧米人なみに脂肪を摂るひとが少ないから らしい。


飽和脂肪酸が含まれる食品、多く含まれる食品は何ですか?(Yahoo知恵袋)



2013年2月20日

近赤外線ニューロフィードバック装置で重症片麻痺患者の指が動いた


Near-infrared Spectroscopy-mediated Neurofeedback Enhances Efficacy of Motor Imagery-based Training in Poststroke Victims: A Pilot Study.
Brain Feedback Helps Move Hands After Stroke
2013  2月  日本



近赤外線をつかったニューロフィードバック装置が

実際に脳卒中患者のリハビリに役だつのか調べてみたそうな。

(この記事の続き: 脳卒中リハビリの最先端イメージトレーニング装置を日本で開発


20人の脳卒中片麻痺患者に

この装置を使った運動イメージトレーニングを週3回のペースで2週間施した。


近赤外線センサーで検出した運動野のヘモグロビン由来の信号をフィードバックするリアルグループと、

デタラメな信号をフィードバックする偽グループとに分けて実験した。


その後の上肢機能を評価した。



次のようになった。

・フィードバック信号の平均は偽グループ1.8、リアルグループ2.6だった。

・平均の皮質信号強度にグループ間で違いはなかった。

・リアルグループで手指の機能スコアが59.7→68.6と大きく改善した。

・重症の麻痺患者でも同様の改善が見られた。

・運動前野の活動がかなり活発になった。

・これらの改善は偽フィードバックグループでは見られなかった。





近赤外線ニューロフィードバック装置を使うと

運動イメージ訓練がはかどり、

脳卒中で重症片麻痺患者のリハビリにも役立ちそうなことがわかった



というおはなし。



感想:

重症麻痺患者にも効果があるってところに注目したい。

2013年2月19日

【本邦初】経頭蓋直流電気刺激を用いた嚥下障害治療


Transcranial Direct Current Stimulation Improves Swallowing Function in Stroke Patients.
2013  2月  日本


非侵襲的な脳刺激法で嚥下障害の改善を試みたそうな。



20人の脳卒中嚥下障害患者について、

損傷側の脳の運動野付近に乾電池のプラス極を

20分間貼り付ける治療(tDCS)を10日間行った。


通常の嚥下訓練も行い、比較のため偽の刺激を与えるグループも作った。


治療前、直後、1ヶ月後の嚥下能力を評価した。



次のようになった。

・電気刺激グループでは治療直後に嚥下障害スコアが1.4ポイント、1か月後には2.8ポイント改善した。

・偽刺激グループでは直後に0.5ポイント、1か月後に1.2ポイント改善した。





脳卒中で損傷した脳の側にプラス電極を貼り付けるtDCS治療を行うと、

嚥下障害が大きく改善されることがわかった



というおはなし。
図:tDCSの嚥下障害 治療

感想:

tDCSはあまり信用していなかった。
嚥下障害患者の頭に乾電池のプラス極を貼ってみた

でも ちょっと前のGVSの記事を知って、
前庭感覚電気刺激で半側空間無視をやっつけろ!

ひょっとして…

と思うようになった。

2013年2月18日

サプリを飲んで筋トレ頑張るぞ → 脳出血で半身麻痺


Hemorrhagic stroke in young healthy male following use of sports supplement Jack3d.
2012  12月  アメリカ



26歳の男性が、筋トレ用サプリメントJack3d(ジャック3D)を摂った直後に激しい頭痛を訴えたそうな。


他にも神経症状があるので検査したところ、右脳の視床に出血があった。

・Jack3dは、原材料として ジェラナミン、シサンドールA、カフェイン、クレアチン、ベータアラニンなどを含んでいる。

・これら成分の影響について文献調査したところ、脳出血の原因を示唆する事例がいくつかみつかった。

・また東洋医学でも使用される薬草成分シサンドールAについてはほとんどデータがなかった。

・Jack3dにはその危険性や成分についての明確な表示や詳細な注意書きがない。

・栄養補助食品として登録されているために、FDAの薬事規制の対象となっていない。

・副作用の報告が増えてそのうち取り締まりの対象になるだろう。




というおはなし。




感想:

サプリメントが安全でなかったら試す意味ないと思う。

今回のそれは脱法ハーブみたいなものなのかな。

ジャック3D、日本でも買える。
楽天市場 その他1 その他2

2013年2月17日

脳卒中後のウツはすぐに治るけど10年経っても再発する


The Natural History of Depression up to 15 Years After Stroke: The South London Stroke Register.
2013  2月  イギリス



脳卒中後のウツの時間変化を15年先まで調べたそうな。



1995-2009までの1233人分の患者データを解析した。


ウツの程度は脳卒中発症から3ヶ月後、1年後、以降15年後まで毎年調査した。



次のようになった。

・ウツの年間新規発生率は7%-21%の幅で推移した。

・累積の発生率は55%で、同時期に29%-39%の患者がウツを経験していた。

・ウツの多くは1年以内に起きており、33%のケースは3ヶ月以内だった。

・10年を過ぎると新たなウツの発症はほとんどなかった。

・3ヶ月時点でウツだった患者の半数は1年以内に治っていた。

・再発ウツが占める割合は2年後で38%、14年後には100%だった。





脳卒中後ウツの発生は時期によって変わる。

概ね個々のウツは短期間で落ち着くが、

再発のリスクはその後も長くつづくことがわかった



というおはなし。




感想:

さいきんは脳卒中のあとのウツってそんなに悪いことじゃないんじゃないか...

って思うようになってきた。


自分の内側へ目を向けるおおきなきっかけになる。

2013年2月16日

前庭感覚電気刺激で半側空間無視をやっつけろ!


Galvanic Vestibular Stimulation Improves Arm Position Sense in Spatial Neglect: A Sham-Stimulation-Controlled Study.
2013  2月  ドイツ



半側空間無視のある脳卒中片麻痺患者は麻痺側の腕の位置感覚が非常に低下する。

これを前庭感覚電気刺激GVS)によって改善できるかどうか実験してみたそうな。


GVS(Galvanic Vestibular Stimulation)は
左右の耳の後ろに電極を付け微弱電流を流すと
プラス極側に身体が傾いたと感じる現象を指す。


・半側空間無視のある左片麻痺患者7人、
・半側空間無視のない左片麻痺患者15人、
・健常人10人

について

GVSの有無、偽刺激、電極を入れ替えたときそれぞれについて腕の位置感覚を調べるテストを行った。

結果は、次のようになった。

・半側空間無視があると麻痺側の腕の位置感覚が他のグループに比べ大きく劣った。

・左マイナス、右プラスのGVSのとき腕の位置感覚が大きく改善し、20分後も効果が続いた。

・半側空間無視のない患者にはGVSはまったく効果がなかった。

・健常人に左プラス、右マイナスのGVSを与えると左側の腕位置感覚が大きく乱れた。




GVSにより半側空間無視患者の腕位置感覚が大きく改善された。

今回はGVSが1回きりだったので、繰り返した時の効果を調べてみたい



というおはなし。





感想:

おもしろそう。

乾電池の電流で内耳に刺激を与えて視床皮質ネットワークに影響を与える。

大阪大学のこのビデオ(前半)がよくわかる。


2013年2月15日

中国では株価が動くと脳卒中死亡者が増える


Stock volatility and stroke mortality in a Chinese population.
2013  2月  中国


株価の変動性と脳卒中死亡率との関連を調べたそうな。



上海での日々の脳卒中死亡者数と株価の変動を2年間調査し、関連を解析したところ、

次のようになった。

・株価が下がっても上がっても死亡者数が増えた。

・株価変動の小さいときは死亡者数も少なかった。

・1日の株価の変動幅が100ポイント拡大する毎に、脳卒中死亡率が3.22%増えた。




脳卒中死亡者数が株価と連動していることがわかった


というおはなし。



感想:

どういうことなんだ?

上海は株をやっているひとが多いのか?


台湾でも似たような研究があった。
よぉし 株で人生大逆転だ!→ 脳卒中で半身麻痺

2013年2月14日

【中国発】ひどい大気汚染のおかげで脳卒中死亡率との関連が明らかに!


Acute Effect of Ambient Air Pollution on Stroke Mortality in the China Air Pollution and Health Effects Study.
2013  2月  中国



大気汚染が脳卒中死亡率に与える影響を調べたそうな。


中国の8つの都市について、日々の大気汚染程度と脳卒中死亡率との関連を解析したところ、


次のようになった。


各大気汚染物質と、その濃度が10μg/m3 増える毎に

上昇する脳卒中死亡率はそれぞれ


・PM10未満の浮遊粒子状物質→0.54%

・二酸化硫黄→0.88%

・二酸化窒素→1.47%  だった。





大気汚染が進むと脳卒中死亡率が上昇することが明らかになった


というおはなし。

写真:中国の大気汚染



感想:

中国が言うんだからこの研究は信用できる。

2013年2月13日

リハビリ病院へ転院できない脳卒中患者の特徴、理由


Determining the Need for In-Patient Rehabilitation Services Post-Stroke: Results from Eight Ontario Hospitals.
2013  2月  イギリス



リハビリ入院が必要な脳卒中患者の割合を調べたそうな。


8つの地域病院に入院した脳卒中患者339人について調べたところ、


次のようになった。

・37%がリハビリ入院が必要であると選考された。

・そのうちの75%はリハビリ病院に転院した。

・残り25%がリハビリ病院に転院できなかった理由の1番は、ベッドが足りないから、だった。


・リハビリ入院が必要と判断されなかった63%の患者のほとんどは、

 症状が軽いか非常に重いかのどちらかで、結局 自宅または長期療養所へ送られた。





脳卒中患者のおよそ4割にリハビリ入院が必要であることがわかった


というおはなし。




感想:

これに関連したメールをよくもらうので関心をもった。


リハビリ病院に移ったから良くなるわけではなくて、

良くなりそうだからこそ優先的にリハビリ病院に移れる。


これって悲しい現実のようにみえるけど、

一方でリハビリ病院は実は大して役に立っていない、

って解釈もできる。

そう考えると、選考に落ちたからといって

落ち込む必要はないと思うんだ。

2013年2月12日

てんかんになるリスクは10年経ってもつづく


Incidence and Associations of Poststroke Epilepsy: The Prospective South London Stroke Register.
2013  1月  イギリス


脳卒中のあとのてんかんについて調べたそうな。



元々てんかんのない脳卒中患者3373人について、

てんかん発作の有無を平均3.8年間追跡調査し、

発症後3ヶ月、1年、5年、10年での てんかん発生率を求めた。



次のようになった。

・6.4%(213人)の脳卒中患者がてんかんになった。

・時期別に、3ヶ月後:1.5%、1年後:3.5%、5年後:9.0%、10年後:12.4%が

 てんかんになると推定できた。

・性別、人種、社会経済的状況はてんかんと関連がなかった。

・若年で入院時の神経症状が重く、脳の皮質を含む広い範囲が

 損傷しているとてんかんになりやすかった。





脳卒中後のてんかんは珍しいことではなく、

急性期を脱してもそのリスクは永く持続することがわかった



というおはなし。


写真:てんかん

2013年2月11日

ドイツでは春に脳内出血が増える


Stroke seasonality associations with subtype, etiology and laboratory results in the Ludwigshafen Stroke Study (LuSSt).
2013  2月  ドイツ



季節による脳卒中のちがいについて調べてみたそうな。


2006-2010のドイツ西部都市での脳卒中患者1779人について調べたところ、


次のようになった。


・脳卒中患者は夏に少なく、冬と春に多かった。

・特に、脳梗塞が冬、脳内出血は春に多かった。

・冬の脳梗塞は心原性が多かった。

・入院時血圧は夏に低かった。

・入院時の白血球数は夏に少なく、冬に多かった。





脳梗塞は冬に、脳内出血は春に多いことがわかった。

血圧や白血球数の季節変動が関係しているのかも知れない



というおはなし。




感想:

季節との関連はいままでもあったけど、

春に脳内出血は初めて。

ドイツの春は何かが違うのか?


脳内出血は冬に多いことが確認される

脳出血が増える季節 それは...



脳梗塞患者は春に多く、夏に少ない。

脳梗塞の季節がやってまいりました。 水分、すいぶん




安心できるのは秋だけ。

2013年2月10日

慢性副鼻腔炎は脳卒中リスクが高い


Chronic rhinosinusitis increased the risk of stroke: A 5-year follow-up study.
2013  2月  台湾



慢性副鼻腔炎と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


台湾の健康保険データベースから1万5千人の慢性副鼻腔炎患者と

比較のための4万7千人をランダムに抽出して、脳卒中発生件数を5年間 追跡調査した。



次のようになった。


・慢性副鼻腔炎があると、年間100人中10.65人が脳卒中になった。

・慢性副鼻腔炎でない場合、脳卒中になる割合は、7.53人だった。

・解析の結果、慢性副鼻腔炎があると特に脳梗塞になりやすかった。

・一方、クモ膜下出血や脳内出血との明らかな関連は見られなかった。





慢性副鼻腔炎があると脳卒中になりやすいことがわかった


というおはなし。

写真:慢性副鼻腔炎



感想:

慢性副鼻腔炎には関心がある。

2013年2月9日

脳卒中はガンの倍くらい自殺希望者が多い


One out of 12 stroke survivors contemplates suicide
2013  2月  アメリカ




脳卒中患者の自殺傾向を他の病気の場合と比較したそうな。

きのうの国際脳卒中学会での南カルフォルニア大学の発表。


健康な17000人と、脳卒中678人、心臓発作758人、

ガン1242人、糖尿病199人について、

自殺願望を調べるアンケートをした結果、


次のようになった。


・脳卒中:8%、心臓発作:6%、ガン:4%、糖尿病:5%

 の患者が死んだ方がまし、と考えていた。


・うつ症状がある患者にこの傾向が強かった。





脳卒中患者の12人に1人は自殺したがっていて、

その割合は他の病気に比べかなり高いことがわかった



というおはなし。

2013年2月8日

1日に6000歩以上で脳卒中の再発予防になることを日本の研究者が解明


After stroke, 6,000 steps a day for better health
2013  2月  日本

現在開催中の国際脳卒中学会で昨日発表された内容だそうな。


軽い脳卒中になって間もない142人の日本人について、

歩数計を着けて日々の歩数を記録させたところ、

3年の追跡期間に29人が脳卒中を再発した。


解析の結果、

1日に6000歩以上が脳卒中の再発予防に良いことがわかった


というおはなし。



感想:

続きがあって、

記者:『脳卒中になって間もない患者がそんなに歩けるわけないだろ!?常識的に考えて』

研究者:『症状の軽い脳卒中患者を選んだから6000歩くらい余裕っしょ、健康にいいし...』

という会話が載っている。


なんとなくおもしろいと感じた。

2013年2月7日

脳卒中のあとのけいれん発作について


Post-stroke seizure.
2013  2月  イラク



脳卒中のあとのけいれん発作について調べてみたそうな。

176人の脳卒中患者について調査したところ、

次のようになった。

・24%でけいれん発作があった。

・83%が1回限りのけいれん発作だった。

・けいれん発作があった者のうち67%が脳波に異常が認められた。

・けいれん発作の60%は脳梗塞患者だった。

・69%は全身けいれん発作だった。

・50%のけいれん発作は脳卒中後1週間以内におきていた。





脳卒中後のけいれん発作は珍しくなく、

多くは1回限りで主に最初の2週間に見られる


というおはなし。





感想:

seizure(けいれん発作)が てんかんと ごっちゃになっていたが、

その違いを意識するようになった。


1回こっきりではてんかんに昇格できないようだ。


写真:けいれん発作

2013年2月6日

これが可塑性か? 内側前運動野が生まれ変わった


Stroke damage in mice overcome by training that 'rewires' brain centers
2013  2月  アメリカ



より有効な脳卒中リハビリ法を探るべくネズミを使った実験をしてみたそうな。


ネズミに餌をこぼさずに握って取れるよう訓練を施したのち、

人為的に脳梗塞にして運動機能の中枢でもある一次運動野を破壊した。

もちろん餌を握れなくなったが、48時間後に再び餌を取る訓練を開始したところ、

1週間後に再び餌をこぼさずに握れるようになった。

このときの脳の働きを調べたら、内側前運動野という部位が活動していた。

さらにこの内側前運動野を梗塞にしたところ、餌を握ることができなくなった。






普段はなにをやっているのかよくわからない内側前運動野が、

一次運動野の代わりの機能を担うようになった。

脳卒中のあとは集中的なリハビリを速やかに始めた方がよいのではないか



というおはなし。

2013年2月5日

片頭痛があると脳出血リスクが2倍


Increased Risk of Hemorrhagic Stroke in Patients with Migraine: A Population-Based Cohort Study.
2013  1月  台湾



片頭痛と脳出血との関連を調べたそうな。


2万人の片頭痛持ちと、そうでない1万人について

2年間追跡して脳出血の頻度を調べたところ、



次のようになった。

・片頭痛持ちグループでは0.54%が脳出血になった。

・片頭痛がないグループでは0.24%だった。

・片頭痛があると脳出血リスクが2倍以上になった。





片頭痛と脳出血との関連が明らかになった


というおはなし。


写真:片頭痛



感想:

"へんずつう"には偏頭痛と片頭痛があることを知った。

どちらも同じ意味だが、片麻痺を かたまひ、へんまひ

というのと似ている...と思った。

2013年2月4日

舌を観察すると脳梗塞の症状がわかる


A pilot study on the relationship between tongue manifestation and the degree of neurological impairment in patients with acute cerebral infarction.
2013  1月  中国



脳梗塞患者の舌の状態と神経症状の程度との関連を調べたそうな。



200人の脳梗塞患者について調べた結果、


次の状態の時に神経症状が重かった。


・舌の色がピンクではなく赤、青紫。

・舌苔(ぜったい)が厚い。

・舌苔が乾いている。

・舌苔が脂ぎっている。

・舌苔が白でなく黄色。





脳梗塞患者の舌の状態と

神経症状との間に関連があるかもしれない



というおはなし。




感想:

なぜ舌なのか?と思ったが、

"舌診" で検索したらすでに世界が出来上がっていた。


2013年2月3日

運転復帰できる人の特徴


Predictors of Return to Driving After Stroke.
2013  1月  アメリカ



リハビリ病院に入院してきた脳卒中患者が

その後自動車運転ができるようになるか否か

を知る方法を調べてみたそうな。




156人の脳卒中患者データから

運転復帰ができた者、できなかった者の特徴を抽出した。


次のようになった。


・31%の患者は6ヶ月以内に運転復帰ができた。

・機能的自立度評価、および認知力、足関節の屈曲

 を評価すると運転復帰の可否を75%の精度で予見できた。






リハビリ病院に入院する時点で、

自立度が低く、ボケ気味で、足がうまく動かない脳卒中患者は

自動車運転できるようにはならないだろう



というおはなし。





感想:

運転可否の検査ってけっこうイイカゲンで、

自分がすんなりOKサインが出た時には心の隅ですこし驚いた。


その後、なんども危ない目に遭った。


おかげで脳卒中前よりも安全運転には自信がある。

2013年2月2日

痙縮は整形外科手術でよくなるかもしれない


Myotendinous lengthening of the elbow flexor muscles to improve active motion in patients with elbow spasticity following brain injury.
2013  1月  アメリカ



肘関節筋の腱延長手術で痙縮が改善するか調べたそうな。



肘関節に痙縮があり腱延長手術を受けた患者について、術前、術後の状態を評価したところ、

次のようになった。

・患者内訳は、脳卒中患者30人、外傷性脳損傷11人、脳性麻痺1人だった。

・発症から手術までの平均年数は6.6年だった。

・手術から14ヶ月後、腕の伸展と関節可動域がめっちゃ広くなった。

・筋緊張テストスコアも大きく下がった。

・手術の傷が開いた患者が2名いたがすぐに治った。





痙縮した肘関節筋の腱延長手術のおかげでかなり自由に動くようになった


というおはなし。




感想:

ちょっと前に

『整形外科選択的痙性コントロール手術』についてメール相談をもらった。

そのときは予備知識がまったくなかったので、今回関心を持った。


この種の手術ってどのくらい一般的なのだろうか?

2013年2月1日

脳内出血で手術はしないけどすぐに亡くなってしまうひとの特徴


Prognosis of Intracerebral Hemorrhage After Conservative Treatment.
2013  1月  ドイツ


脳内出血になって手術なしの保存的治療を受けた患者の予後について調べたそうな。


平均年齢72、594人の脳内出血患者について調査した結果、


次のようになった。

・10日前後の入院期間中に12%が死亡した。

・この中には80歳以上、入院時昏睡の患者が多かった。

・退院して3ヶ月以内にさらに18%が死亡した。

・この中には80歳以上、脳卒中歴あり、入院時昏睡、

入院中の肺炎、脳浮腫の特徴を持つ患者が非常に多かった。





これらを知っていると脳内出血患者を抱えたときの覚悟ができますよ


というおはなし。




感想:

自分が脳内出血の保存治療だったのと、

患者家族からメールでたまに相談されるんだけど、返事する間もなく死亡しましたって連絡をもらうのがこういったケースなので関心をもった。

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