2013年6月30日

チェルノブイリ事故でPTSDになった人を調べたら脳卒中になりやすそうなことがわかった


Cerebral basis of posttraumatic stress disorder following the Chernobyl disaster.
2013  4月  ウクライナ

チェルノブイリ事故で心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった人たちの脳の働きについて調べてみたそうな。


PTSDと診断された219人を含む241人の事故経験者について調査した。


・内訳、115人は現場の清掃に携わり、34人が急性放射線症だった。

・76人は立ち入り禁止区域からの避難者だった。

・28人はアフガニスタンからの退役軍人、22人は被曝していない健常人だった。

・被曝関連PTSDには将来への恐怖、ウツ、不安、記憶障害などの症状が見られた。

・超音波検査で、内頚動脈壁の肥厚、狭窄率の上昇が確認された。

・脳波検査で、β,θ波の減少、α波の増加が見られた。



放射線事故関連PTSDでは、精神病理的、神経認知的問題および脳卒中やアテローム性動脈硬化の原因になる脳血管の変化が観察された。
これらに加え、脳内の異常な働きも示唆された。
福島第一原発事故避難民へのちゃんとした心理的、精神的ケアが望まれる、


というおはなし。

写真:チェルノブイリ事故

2013年6月29日

脳梗塞になった若い女性に性生活を詳しく尋ねてみた


Ischaemic stroke provoked by sexual intercourse.
2013  6月  イタリア

性交がきっかけで脳梗塞になったと考えられる若い女性の例が2件あったそうな。


1人目は心原性脳塞栓で、卵円孔開存と血栓傾向が重なった、と考えられた。

2人目は、オルガスム時に頭痛を訴えた例で、線条体内包に梗塞があると考えられた。


性交は、特に若い女性にとっては 脳梗塞のきっかけになりうる特別の出来事と考えるべきである、


というおはなし。



感想:

あんまり熱心に性生活の聴取をすると 訴えられる可能性があると思った。


「性生活聴取されうつ状態に」女性が警察官告訴 3時間半もSEXを聴取した警官を和...(Yahoo知恵袋)

TVニュース(ニコニコ動画)

2013年6月28日

【新たなる希望】水素療法が脳梗塞患者を救う!


Safety of intravenous administration of hydrogen-enriched fluid in patients with acute cerebral ischemia: initial clinical studies.
2013  6月  日本

水素療法の脳梗塞患者への応用はほとんど前例がない。

そこで実際に人間で試してみたそうな。


38人の急性期脳梗塞患者に水素を添加したブドウ糖溶液を静脈点滴した。

必要な患者には血栓溶解療法t-PAも併用した。


次のようになった。

・合併症が2件起きた。(下痢、心不全)

・それ以外の問題はなく、患者は順調に回復した。


水素療法は急性期脳梗塞患者にt-PAと併用して使っても安全だった、


というおはなし。




感想:

水素療法なるものを初めて知った。

検索すると何やら???なサイトしかヒットしない。

なのに、この研究は防衛医大のもので、倫理委員会の承認もあるという。


数日前のクローズアップ現代を思い出した。
追跡 再生医療トラブル~体性幹細胞治療の闇~
体性幹細胞治療は効果や副作用がはっきりしていない“未知の医療”にも関わらず、法的な規制がないため自由診療の下、全国のクリニックで実施されている。規制のない日本に海外のバイオベンチャーが患者を送り込み治療を行うケースも急増。患者が死亡したり失明したりするケースも出ている。
といった内容だった。


ちょっと思い出しただけ。

2013年6月27日

背屈筋を鍛えれば歩けるようになるという根拠について


Ankle dorsiflexor, not plantarflexor strength, predicts the functional mobility of people with spastic hemiplegia.
2013  6月  香港

脳卒中片麻痺患者の歩行能力と足首の筋力との関係を調べたそうな。


73人の片麻痺患者について、アップアンドゴーテストの時間と足首筋肉の痙縮の程度、筋肉別の筋力を測定し関連を解析した。


次のようになった。

・アップアンドゴーテストに要した時間は、麻痺側の足首背屈筋力が強いほど短かった。

・足底屈筋力とはあまり関連がなかった。



麻痺側のつま先を持ち上げる背屈筋力はアップアンドゴーテストで好タイムを出す重要なポイントだった。つまり、これを鍛えれば歩けるようになるかもしれない、


というおはなし。




これがアップアンドゴーテストだ




感想:

このテーマはときどき出てくる。

つま先を上げる筋肉を鍛えると速く歩けるようになる

2013年6月26日

ヨーガや瞑想の脳卒中リハビリ効果ってどうなの?


Yoga and mindfulness as therapeutic interventions for stroke rehabilitation: a systematic review.
2013  5月  アメリカ

ヨーガやマインドフルネス瞑想法を使った脳卒中リハビリの効果を調べてみたそうな。


医学データベースを検索して、関連のある研究を抽出し、内容を検証した。


次のようになった。

・5件のランダム化比較試験と4件の事例報告、1件の定性的研究が見つかった。

・概ねポジティブな内容で、認知、気分、バランスの改善、ストレスの低減が報告されていた。

・研究毎に実践手法が大きく異るため比較が困難だった。


ヨーガやマインドフルネス瞑想法は脳卒中患者の自己管理能力の改善に役立つかも知れないが、
さらなる研究が必要だろう、


というおはなし。

2013年6月25日

持ち家がない中年女性は脳卒中にとてもなりやすいことが判明


Educational and homeownership inequalities in stroke incidence: a population-based longitudinal study of mid-aged women.
2013  6月  オーストラリア

中年女性の脳卒中と社会経済的状況との関連を調べてみたそうな。


1946-51年生まれの女性の3年毎の調査データを解析した。


次のようになった。

・47-52歳の女性11468人のうち、12年間に177件の脳卒中が発生した。

・学歴と持ち家の有無が脳卒中と大きく関連していた。

・生活習慣(喫煙、運動、飲酒、肥満)や既往歴、抑うつ、夫婦間の状況などの因子を考慮に入れると、学歴と脳卒中の関連はさほど強くなかった。

・しかし、持ち家が無い場合の脳卒中リスクは依然高く、持ち家がある人に比べ1.6倍だった。


学歴の低い中年女性は脳卒中リスクが高かったが、これは生活習慣などで説明がついた。一方、持ち家がない場合にも脳卒中リスクが高く、この理由は不明だった、


というおはなし。

写真:持ち家

2013年6月24日

週末の脳内出血は死亡リスクが2.5倍


The influence of the day of the week of hospital admission on the prognosis of stroke patients.
2013  4月  ブラジル

平日入院と週末入院とで脳卒中患者の予後に違いがあるのか調べてみたそうな。


2006-2008に入院した35歳以上の脳卒中患者430人を1年間追跡したデータを解析した結果、


次のようになった。

・曜日ごとの脳梗塞、脳内出血の入院患者数に差はなかった。

・週末入院した脳内出血患者の1年生存率は平日入院より低かった。

・脳内出血出血の場合、週末入院での死亡リスクは平日入院患者の2.5倍だった。

・脳梗塞患者ではこのような傾向は見られなかった。


週末入院の脳内出血患者は生き残るのが難しい


というおはなし。



感想:

週末問題は何度か取り上げたことを思い出した。
週末に入院するなら "総合脳卒中センター" を選べ

週末の脳卒中入院は少しキケン

週末の脳梗塞患者はtPAをいただきやすい

2013年6月23日

喫煙習慣のある脳梗塞患者はなぜか死亡率が低い


Paradoxical association of smoking with in-hospital mortality among patients admitted with acute ischemic stroke.
2013  6月  アメリカ

喫煙習慣があると、心筋梗塞患者の死亡率が低くなるという報告がある。

脳梗塞でも同様の傾向があるか、確かめてみたそうな。


脳梗塞患者4305人分の医療データについて、喫煙習慣の有無と院内死亡率との関連を解析した結果、


次のようになった。

・喫煙者は概ね若く、男性が多かった。また、高血圧や高脂血症、糖尿病などの危険因子も少なかった。

・喫煙者の神経症状は軽く、tPA治療を受ける者も少なかった。

・喫煙者の院内死亡率は6.6%、非喫煙者は12.4%だった。

・年齢、高血圧、糖尿、高脂血症、神経症状、tPA治療の有無等の危険因子を考慮に入れてなお、喫煙者の院内死亡リスクは、非喫煙者に比べ36%低かった。


心筋梗塞の場合と同様に、喫煙習慣のある脳梗塞患者の院内死亡率は明らかに低かった、


というおはなし。

写真:喫煙習慣


感想:

かと言ってタバコを吸うと、脳梗塞になりやすいわけで、

結局、タバコは毒にも薬にもならないってことでいいんじゃないかな と思う。



2013年6月22日

ミラーセラピーで運動機能が改善する


Mirror therapy for improving motor function after stroke.
2013  1月  ドイツ

脳卒中患者へのミラーセラピーの効果についてこれまでの研究を総まとめしてみたそうな。


医学データベースから信頼の置ける14件、総計567人の被験者を含む研究がみつかった。

これらを統合、再解析した結果、

次のようになった。

・ミラーセラピーは運動機能の改善に著しい効果があり、6ヶ月後も効果が持続する。

・日常生活動作の改善にも効果がある。

・疼痛対策にもなる。

・半側空間無視には効きそうにない。



というおはなし。



感想:

この研究者は以前この↓研究を行なっていて、
ミラーセラピーの最新成果: 麻痺していた手が…
今回とはまったく逆の結果を得ている。

これで改心したのだろうか。

2013年6月21日

脳卒中経験者の4人に1人が心的外傷後ストレス障害(PTSD)と判明


Prevalence of PTSD in Survivors of Stroke and Transient Ischemic Attack: A Meta-Analytic Review
2013  6月  アメリカ

TIAを含む脳卒中経験者に、心的外傷後ストレス障害(PTSD)がどれくらい見られるのものなのか、調べてみたそうな。


医学データベースから関連のある研究を厳選して、データ統合の後、再解析した結果、


次のようになった。

・計1138人の被験者が参加する9件の研究が見つかった。

・発症後1年以内のPTSDの割合は、23%だった。

・1年以上にわたりPTSDが続く者の割合は11%だった。


PTSDは戦闘や性的暴行により生じると考えられているが、脳卒中患者の4人に1人はPTSDであり珍しいものでは無かった


というおはなし。

図:PTSDと脳卒中

2013年6月20日

血圧のくすり?面倒だからもういいよ... → 再発して死亡


Impact of a better persistence with antihypertensive agents on ischemic stroke outcomes for secondary prevention.
2013  6月  中国

脳卒中で高血圧治療中の患者の服薬遵守率と予後について調べてみたそうな。

8409人の脳梗塞患者について、発症後3,6,12ヶ月後に電話アンケートを行い、
高血圧治療薬をちゃんと飲んでいるか調べ、その後の再発や死亡との関連を解析した。


次のようになった。

・参加者の40%は女性、平均年齢67だった。

・1年後、32%の参加者が服薬遵守率75%以上で、68%はそれ未満だった。

・高遵守率グループは、低いグループに比べ、再発リスクが22%、死亡リスクが56%低かった。


少なくとも脳卒中後1年間は、まいにち降圧薬を飲んだほうが良いでしょう


というおはなし。




感想:

現在 降圧薬は、効き過ぎるので最低用量のタブレット1個を1日置きに飲んでいる。

トイレがやたら近くなるので、すぐにでも飲むのやめたいけど、ビビってやめられない。

これでますますやめられない。

2013年6月19日

で、結局 rTMSの磁気刺激治療ってどうなのよ


Repetitive transcranial magnetic stimulation for improving function after stroke.
2013  5月  中国

反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)を使って、健常側の脳活動を抑制したり、損傷側の脳を活発にすることで脳卒中リハビリがはかどると言われている。

その効果を検証するべく、世界の医学論文データベースから、信頼の置ける研究を2名の調査員が厳選し、その内容を吟味したそうな。

次のようになった。

・19件の論文が見つかった。これら被験者の総計は588人に及んだ。

・183人が関わった2つの研究ではrTMS治療による自立度の改善は見られなかった。

・73人参加の4つの研究では、運動機能に何の影響もなかった。

・刺激の頻度や発症からの適用時期を変えた研究でも、何の違いも見られなかった。

・有害事象として、ごく稀に軽い一時的な頭痛が見られた。


現在のところ、rTMS治療が脳卒中リハビリに有効であるとする証拠は見つからなかった


というおはなし。

写真:rTMS



感想:

歴史もないし、いまはしょうがないと思う。

にしても最近はrTMSリハビリ関連の論文をすっかり見かけなくなった...気がする。


2013年6月18日

電気刺激装置を脚に埋め込んだらすごく良かった


Towards physiological ankle movements with the ActiGait implantable drop foot stimulator in chronic stroke.
2013  6月  ドイツ

体内埋め込み型の神経電気刺激装置で脳卒中患者の歩行が改善するのか調べてみたそうな。


5人の慢性期脳卒中患者について、腓骨神経刺激装置(ActiGait)を着けた。
これは埋め込み型のため、電極やケーブルを貼り付ける必要がない。

装着前後での足首の角度と、歩行速度、歩行距離を計測したところ、


・尖足が改善され、歩行速度も距離も向上した。

というおはなし。



これがActiGaitだ。






感想:

日本で使ってる例はないか調べてたら、

唯一 2009脳卒中治療ガイドラインの中で、このActiGaitが


『埋め込み型腓骨神経刺激装置も合併症なく、歩行速度・歩行距離を改善する』
と好評価されていた。

きっと経験ないけど論文読んだだけなんだろうな...と思った。

2013年6月17日

脳梗塞のあと、すぐに運動させると脳に血管が増え たくさんの血が流れる


Early exercise improves cerebral blood flow through increased angiogenesis in experimental stroke rat model.
2013  4月  中国


脳卒中後の早期運動がほんとうに脳の血管新生と脳血流を改善するものかどうか調べてみたそうな。

ネズミの脳を人為的に90分間虚血状態にした。
24時間後に運動させるグループと運動しないグループに分けて、
2週間後に虚血にした領域の脳血流、血管密度、梗塞の大きさ、運動機能などを測定、比較した。


次のようになった。

・早期運動グループで、脳血流、血管密度、血管保護タンパク質濃度、が高くなった。

・また、梗塞の大きさも小さくなり、運動機能の回復も大きかった。



脳虚血後の早期運動により脳血流が改善し、梗塞が縮まり、機能回復が促された。これは虚血領域での血管新生と関連があった、


というおはなし。



虚血後の血管と脳血流
写真:虚血後のCBF

早期運動で 虚血なしよりも脳血流が増える(1.3倍)不思議

2013年6月16日

脳卒中後のウツは年齢で違うのかネズミさんで試してみた


The influence of aging on poststroke depression using a rat model via middle cerebral artery occlusion.
2013  6月  イスラエル

脳卒中後のウツと年齢との関連をネズミで実験してみたそうな。


計143匹のネズミについて、生まれて20週または26週で人為的に脳梗塞にした。比較のため、脳梗塞にしないグループも設けた。

脳梗塞後24時間で脳損傷の程度を確認。
3週間後に行動テストと脳由来神経栄養因子(BDNF)の量を測定、比較した。


次のようになった。

・脳の損傷程度は高齢ネズミで大きかった。

・脳梗塞にされたネズミは、若年も高齢も同程度にウツ様行動を示し、共にBDNFは少なかった。



高齢ネズミの方が脳損傷は大きかったのに、行動面では若年ネズミと違いがなかったことから、脳卒中後のウツは年齢に依らないであろう、


というおはなし。


写真:ネズミ、ウツ

2013年6月15日

脳卒中1年後でも無気力でアパシーな人の特徴


Post-Stroke Apathy: An Exploratory Longitudinal Study.
2013  6月  ポルトガル

脳卒中後のアパシー(無気力)の1年後と急性期の比較、影響する要因などを調べてみたそうな。


失語や意識障害のない脳卒中患者について、認知機能テスト、心理テスト、自立度、生活の質を調査し、関連を解析した。


次のようになった。

・平均年齢63、76人の脳卒中患者のうち、アパシーは急性期で17人、1年後に18人いた。

・1年後アパシー患者の41%は急性期から続いていた。

・アパシーは認知障害の既往、抽象言語理解力の低下、低自立度と関連があった。

・特に、抽象言語理解力低下と急性期アパシーは、1年後アパシーの強力なリスク要因だった。

・アパシーがあっても生活の質は悪くならなかった。



脳卒中急性期にアパシーの患者はずっとアパシーになりやすく、抽象言語理解力に問題があるとさらにその傾向は強くなる。しかし生活の質には影響しない、


というおはなし。




感想:

apathyの意味。 【名詞】1無感動.2無関心,冷淡,しらけ


抽象言語理解力って、たぶんこういうこと。


2013年6月14日

発症時、頭痛が起きる人の特徴


Headache as a symptom at stroke onset in 4,431 young ischaemic stroke patients. Results from the "stroke in young fabry patients (SIFAP1) study"
2013  6月  ドイツ

脳梗塞患者と頭痛との関連を調べてみたそうな。


18-55歳(平均45)の若年脳梗塞患者4431人について調査した結果、


次のようになった。

・頭痛は、男性では両側に起き易かった。

・女性の頭痛は、左、右、両側、ほぼ同程度で偏りはなかった。

・男女共に、後頭部の虚血で頭痛が起き易かった。

・梗塞が大きいほど頭痛もひどかった。

・若年、女性といった要因との関連も強かった。


脳梗塞発症時の頭痛は、女性、若い、大きな 後頭部の梗塞といった条件があるときに起き易かった、


というおはなし。

写真:頭痛

感想:

ちょっと前の記事を思い出した。
脳梗塞発症時、頭痛があればラッキー!

2013年6月13日

病院に行くたびに血圧が大きく変わる人は、脳卒中で死んでしまうのか?


Blood Pressure Variability and the Risk of All-Cause Mortality, Incident Myocardial Infarction, and Incident Stroke in the Cardiovascular Health Study.
2013  6月  アメリカ

長期的な血圧の変動と、脳卒中など心血管系疾患との関連を調べてみたそうな。


高齢者の年1回の外来での血圧測定記録のうち、降圧薬なし、疾病発作なし で過ごせた1642人の5年分のデータについて、

血圧変動の程度と、のちの健康状態との関連を解析したところ、


次のようになった。

・約10年の調査期間中、844人が死亡、203件の心筋梗塞、195件の脳卒中があった。

・個人の収縮期血圧の変動は、死亡リスクと心筋梗塞リスクの上昇に関連していた。

・一方、脳卒中との関連はなかった。


収縮期血圧の長期的な変動は、総死亡率と心筋梗塞に関連があり、脳卒中との関連は見られなかった


というおはなし。



感想:

若い頃から安定して高かったのでひと安心。

2013年6月12日

動作観察療法で麻痺した手が動き出す可能性について


Modulating the Motor System by Action Observation After Stroke.
2013  6月  アメリカ

動作観察療法の脳卒中リハビリへの関心が高まっている。

動作観察中の脳皮質活動が脳卒中でどう影響されるものなのかを調べてみたそうな。


右利きの健常人と、元右利きの脳卒中で左脳損傷(右片麻痺)患者について、左右の手を使った動作の観察中の脳活動状況をMRIで計測、比較した。


次のようになった。

・健常人の場合、左手動作の観察時に左右の脳に大きな活動が見られた。

・一方、脳卒中患者は右手動作の観察時に損傷脳側に大きな活動が見られた。

・両グループ共に、運動能力の劣る方の手の動作を観察したときに脳に より大きな活動が見られた。

・脳卒中患者の損傷側の脳活動の拡がりは梗塞体積と関連していた。


動作観察により、脳卒中で損傷した脳回路を活性化することができた。
動作観察療法は本当に脳卒中リハビリに役立つかも知れない

というおはなし。



感想:

動作観察療法はこれまでも何度か記事にしてきたけど、
ミラーセラピーやイメージ訓練と区別がしにくい印象がある。

観察したりイメージするだけのニューロリハビリテーションの効果とは

ミラーニューロンに基づく観察療法 その威力とは

麻痺手を動かさなくても脳を鍛える運動イメージ訓練のススメ



リハビリを始められない患者に、ジャッキーチェンの酔拳を見せてあげたら元気になるかも。



2013年6月11日

脳卒中を予防する7つの簡単な方法


Life's Simple 7 and Risk of Incident Stroke: The Reasons for Geographic and Racial Differences in Stroke Study.
2013  6月  アメリカ

米国心臓協会は脳卒中リスクを推定するための7つの簡単な方法( Life's Simple 7)を提唱している。

このスコアと脳卒中発生率との関連を実際に調べてみたそうな。


Life's Simple 7は、
・血圧、・コレステロール、・血糖、・肥満、・喫煙、・運動、・食事
の7つの項目について、理想的な状態を2点として合計14点満点で評価する。

さらにこの合計点を、不適、ふつう、理想の3つに分類した。


次のようになった。

・45歳以上の22914人の健常人について5年間追跡調査した結果、432件の脳卒中が起きた。

・Life's Simple 7の3つのカテゴリが1段改善すると脳卒中リスクが25%低下した。

・白人も黒人も同様だった。

・スコアが1点高くなる毎に脳卒中リスクが8%低下した。



Life's Simple 7で脳卒中リスクがわかった。
・血圧、・コレステロール、・血糖、・肥満、・喫煙、・運動、・食事
の各項目を少しずつでも改善することが大切だよ、

というおはなし。


写真:LS7

2013年6月10日

脳卒中を経験すると精神疲労に悩まされるよね


Mental fatigue and cognitive impairment after an almost neurological recovered stroke.
2013  6月  スウェーデン

脳卒中のあとの精神疲労は復職や社会復帰を妨げるもととなる。

この精神疲労とウツ、認知機能との関連を調べたそうな。


発症後1年以上経ち、リハビリもうまくいった脳卒中経験者24人について、心理テストを行い、精神疲労、ウツ、認知機能を評価し、健常人と比較した。


次のようになった。

・脳卒中経験者では精神疲労スコアが高かった。

・脳卒中経験者はウツと不安の傾向も高かった。

・彼らは注意とスピードを要するテストで情報処理速度が遅く、エラーも多かった。

・この情報処理スピードテストの結果が精神疲労とよく関連していた。



脳卒中後の精神疲労は情報処理スピードの認知機能障害に関連していると考えられる。

これはウツと症状が似ているけれど分けて考えるべきだと思う


というおはなし。


写真:精神疲労



感想:

なんとなくわかる気がする。

電車に乗って流れる外の景色を見ているだけで頭が疲れ切っちゃうんだよ。

2013年6月9日

カフェイン含有薬品で脳出血リスクが急上昇!


Caffeine-Containing Medicines Increase the Risk of Hemorrhagic Stroke.
2013  6月  韓国

カフェイン含有薬品と脳出血との関連を調べてみたそうな。

30-84歳の非外傷性脳出血患者940人について、発症当日から3日前までにカフェイン含有薬品を摂ったかどうかを調査し、関連を解析したところ、


次のようになった。

・カフェイン含有薬を摂ると脳出血(脳内出血、クモ膜下出血)リスクが2倍以上になった。

・普段コーヒーを飲む習慣の無い者にとっては、そのリスクは3倍だった。


カフェイン含有薬品の摂取は、クモ膜下出血や脳内出血のリスクを上昇させることがわかった


というおはなし。

写真:カフェイン含有薬品


感想:

普段カフェインを摂っていない人がいきなりカフェインをがっつり摂ると危ない、ってことと理解。

そういえば、眠眠打破や、Rootsっていうブラックコーヒーは当時よく飲んでた。


最近はめっきり コーヒーは飲まないけど、

たまーに薄いインスタントコーヒーを飲むと左半身が痺れて立っていられなくなる。

これはどういう理由なのかな。

2013年6月8日

急性期脳卒中患者のウツ


Depressive symptoms in acute stroke: A cross-sectional study of their association with sociodemographics and clinical factors.
2013  5月  ノルウェー

急性期脳卒中患者のウツについて調べてみたそうな。


109人の患者に面談して調べたところ、

次のようになった。

・軽度-重度のウツは27%の患者に見られた。

・脳卒中後ウツは疲労、不眠とも関連があった。

・ウツのある患者は疼痛も訴えることがあった。

・脳卒中の種類、部位、社会的特徴のいずれもウツとは関連しなかった。



急性期脳卒中患者の睡眠、疲労、疼痛とウツとの関連をさらに詳しく調べてみたい


というおはなし。




2013年6月7日

喫煙者のクモ膜下出血死亡リスクは4倍


Smoking and Hemorrhagic Stroke Mortality in a Prospective Cohort Study of Older Chinese.
2013  5月  香港

喫煙と脳内出血、クモ膜下出血との関連を調べてみたそうな。


65歳以上の中国人66820人について10年間追跡調査した結果、


次のようになった。

・648人が脳出血で死亡した。

・そのうち530人(82%)は脳出血だった。

・現在喫煙者の脳内出血死亡リスクは2倍、クモ膜下出血では4倍だった。



喫煙は脳出血死亡リスクと強く関連していて、特にクモ膜下出血でそのリスクが高い


というおはなし。

写真:喫煙中国人

2013年6月6日

血糖が上がりそうな物をやたら食べていると脳出血や脳梗塞になる


Dietary Glycemic Load and Glycemic Index and Risk of Cerebrovascular Disease in the EPICOR Cohort.
2013  5月  イタリア

食べ物のグリセミック指数とグリセミック負荷が脳卒中とどう関連するか調べてみたそうな。

グリセミック指数は炭水化物が消化されて糖に変化する速さ。

グリセミック負荷は血糖値を上昇させる程度を表す指標。

イタリア人44099人について食事アンケートを行い11年間追跡調査した結果、

次のようになった。


・この間に355件の脳卒中(脳梗塞195件、脳出血83件)があった。

・炭水化物の摂取量が多いと、少ない者よりも脳卒中リスクが2倍になった。

・グリセミック指数およびグリセミック負荷が高い食物の摂取で脳卒中リスクが高くなった。

・この傾向は脳梗塞と脳出血でほぼ同様に見られた。


グリセミック負荷の高い食事とグリセミック指数の高い炭水化物の摂取は脳梗塞と脳出血のリスクをすごく上昇させることがわかった


というおはなし。



感想:

ごはん、パン、ジャガイモをドカッと食べる習慣がまずいらしい。

気をつけよっと。


2013年6月5日

脳卒中に鍼治療は効かないことが明らかに


Acupuncture in Subacute Stroke: No Benefits Detected.
2013  5月  中国

脳卒中への鍼治療の効果は未だはっきりとは確認されていない。

そこでちゃんとした研究をやってみたそうな。


江蘇省の4つのリハビリテーション施設で、亜急性期の188人の脳卒中患者について、無作為に2グループに分けて、一方には頭皮と身体への鍼治療を施した。

また、両グループには通常のリハビリテーションも施した。

6ヶ月後まで追跡して、回復の程度を複数の指標で評価したところ、


次のようになった。

・両グループ共に身体機能が著しく改善した。

・6ヶ月間通して、グループ間での改善程度に統計学的に有意な差はまったく見られなかった。


亜急性期の脳卒中患者への鍼治療は運動機能や自立度の改善にまったく役に立たないことがわかった


というおはなし。

写真:鍼治療


感想:

本場中国の南京医科大学の研究なんだからきっとそうなんだろう。

2013年6月4日

交通量の多い道路そばの脳梗塞患者は死亡率が高い


Residential Proximity to High-Traffic Roadways and Poststroke Mortality.
2013  5月  アメリカ

大気汚染と脳梗塞、総死亡率との関連は明らかになっている。

そこで、自動車道からの距離と脳卒中患者の死亡率との関連を調べてみたそうな。


過去10年間の脳梗塞患者について、住居の位置と1日に10000台以上の自動車が通行する道路までの距離を割り出し、その後の死亡件数との関連を解析したところ、


次のようになった。

・1680人の脳梗塞患者データが得られ、調査期間中にそのうちの950人が死亡した。

・交通量の多い道路から100m以内に暮らす脳梗塞患者の死亡率は、400m以上離れて暮らす者よりも20%高かった。



交通量の多い道路の近くに住んでいる脳梗塞患者はかなり死んでしまいやすいことがわかった


というおはなし。

写真:交通量が多い


感想:

1日に10000台の交通量は、平均して1分あたり7台に相当する。

夜間は通行量が減ると考えると、日中で だいたい10台/分くらい。

この程度の交通量の道路って、まったく珍しくないと思う。


2013年6月3日

CA『お客様の中にお医者さまはいらっしゃいませんか!』『リハ医だけどOK?』


Outcomes of medical emergencies on commercial airline flights.
2013  5月  アメリカ

民間航空機内で発生した緊急医療事態の内訳を調べてみたそうな。


5つの国内外の航空会社の過去2年間の記録を調査した結果、

次のようになった。

・604便に1件の割合で航空機内の医療緊急事態が発生していた。

・その多くは失神(37%)、呼吸器症状(12%)、嘔吐(10%)だった。

・48%のケースで乗客中の医師が対応した。

・着陸後、25%が病院へ搬送され、9%が入院し、0.3%が死亡した。

・入院の主な理由は、脳卒中の可能性、呼吸器疾患、心疾患だった。


航空機内での緊急医療事態は失神で始まり、多くは乗客中の医師が対応し、主に脳卒中が疑われた。

けど、緊急着陸や死亡に至るケースは少なかった


というおはなし。





感想:

日本だと医師の数は約30万人で、1.2億人で割ると400人に1人の割合になる。

飛行機の1便の乗客数が200人とすると、2便に1人は医師が乗っている。

だから乗客中のお医者様対応率48%って数字はアメリカではあるけど妙にしっくりくる。


そういえば発症以来飛行機には乗っていないな...


2013年6月2日

ちゃんと学校に行けなかった脳梗塞患者の死亡リスクは2倍


Predictors of long-term survival among first-ever ischemic and hemorrhagic stroke in a Brazilian stroke cohort.
2013  5月  ブラジル

脳梗塞と脳出血患者の長期的な生存率に影響する要因について調べたそうな。


ブラジルの脳卒中患者665人について、病気のリスク要因および年齢、性別、人種、教育歴などを調査し、4年間の生存率との関連を解析した。


次のようになった。

・患者の割合は 脳梗塞が83%で、脳出血が17%だった。

・調査期間中の生存率が脳出血で44%、脳梗塞で52%だった。

・脳梗塞患者の死亡リスクは8年以上の教育歴がないと、ある場合に比べ2倍になった。

・脳梗塞患者の死亡リスクは糖尿病があると、ない場合に比べ1.5倍になった。

・年齢は脳梗塞、脳出血のどちらに対しても死亡リスクを上げる大きな要因であった。


脳梗塞患者は十分な教育を受けていなかったり 糖尿病がある場合、遠からず死んでしまうことがわかった


というおはなし。



2013年6月1日

脳内出血経験者が13年後も生きている割合が判明


Long term (13 years) prognosis after primary intracerebral haemorrhage: a prospective population based study of long term mortality, prognostic factors and causes of death.
2013  5月  スウェーデン

脳内出血経験者の長期的な生存率と死因について調べたそうな。

脳内出血患者323人について13年間追跡調査し、同年齢の一般人と比較した。


次のようになった。

・1年後53%(172人)が生き残った。

・5年後39%(127人)が生き残った。

・13年後18%(57人)が生き残った。

・1年以上生存した172人(平均年齢68)の死亡率は一般人よりもかなり高かった。

・脳内出血1年生存者の13年後の生存率は34%、一般人は61%だった。

・脳内出血1年生存者の13年間の死亡者115人の死因のうち、36%が脳血管疾患、19%が虚血性心疾患だった。

・脳内出血1年生存者の死亡リスク要因は、年齢、糖尿病、抗凝血薬療法だった。


脳内出血で1年生き延びた者のその後の死亡率は、一般人に較べてかなり高い状態が続く。その主な死因は、別の脳卒中や心筋梗塞などである


というおはなし。

図:脳内出血 生存率曲線

感想:

脳内出血だから参考になる。

しょうがない、がんばってあと30年くらい生きてみるか。
脳卒中患者の15年後の運命がわかった

5年以内に再発したり死んじゃう人はどれくらいいるの?

若年脳卒中経験者の17年後の死亡率が明らかに

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