2014年3月31日

ボディアウェアネス療法の脳卒中リハビリ効果とは


Body awareness therapy in persons with stroke: a pilot randomized controlled trial.
2014  3月  スウェーデン

ボディアウェアネス療法の脳卒中歩行リハビリへの効果を調べてみたそうな。

発症後6ヶ月以上で100メートル程度は歩くことのできる脳卒中患者46人について、
*週1回×8週間のボディアウェアネス療法のグループと
*なにもしない比較グループに分けた。

その後、バランスや歩行能力等を評価、比較した。


次のようになった。

・両グループ共に歩行能力に改善があった。

・しかしグループ間で明らかな違いは見られなかった。


8週間のボディアウェアネス療法は脳卒中歩行リハビリについて特筆すべき効果は確認できなかった、


というおはなし。

写真:ボディアウェアネス療法


感想:

ボディアウェアネス療法を初めて知った。

日本での事例は?だけど、海外では盛んなようだ。

多分に心理的要素を含んだ 理学療法のひとつの考え方らしい。

ボバースとか促通とか なにかそういう漠としたものと並ぶ印象を持った。

2014年3月30日

ゲームリハビリの現状


Commercial gaming devices for stroke upper limb rehabilitation: A systematic review.
2014  3月  イギリス

任天堂Wiiやソニーのプレイステーションなど商用ゲーム機を、脳卒中リハビリのシーンで積極的に利用しようとするあらたな動きがある。

それら活用報告が数多く上がってきているのでまとめてみたそうな。


医学研究データベースから2人の評価者によって 関連する研究を厳選し、内容を吟味した結果、


次のようになった。

・215人の被験者を含む19件の研究がみつかった。

・いずれの研究も小規模なものが多く、一般化した結論を出せるほどのものではなかった。

・ほとんどの被験者はゲームリハビリを楽しみ、週180分の訓練になんの問題もないと考えられた。

・特に上肢の運動機能の改善に適していた。

・日常生活への影響や被験者の訓練体験理解を対象とした研究はほとんどなかった。


商用ゲーム機を使うと上肢の高強度訓練が可能である。しかしそのリスクや日常生活、上肢運動機能への影響について 信頼性の高い結論はまだ得られていない、


というおはなし。

2014年3月29日

ニュージーランド名物キウイフルーツは血圧にイイのか


Daily kiwifruit consumption did not improve blood pressure and markers of cardiovascular function in men with hypercholesterolemia.
2014  3月  ニュージーランド

果物や野菜の豊富な食生活は高血圧の予防と治療に重要である。キウイフルーツはアンギオテンシン変換酵素の抑制効果を持ち、血圧コントロールに適していると言われている。

そこで1日2個のキウイフルーツが血圧を改善するものかどうか調べてみたそうな。


高コレステロール血症の男性85人について、健康的な食生活を4週間実行させた。
そのうちの2週間を、キウイフルーツを1日2個摂るグループとそうでないグループに分けて血圧や心機能を測定、運動状況も調査した。


次のようになった。

・被験者の44%は正常血圧、51%が前高血圧だった。

・80%以上に1日30分以上の活発な身体活動があった。

・グループ間で血圧、心拍などの点で明らかな差は見られなかった。


1日に2個のキウイフルーツを摂っても血圧への特別な影響は確認できなかった、


というおはなし。

写真:キウイ

2014年3月28日

脳卒中の治療中 治療後の死亡率と地域の貧困との関連


Mortality following stroke during and after acute care according to neighbourhood deprivation: a disease registry study.
2014  3月  フランス

居住地域の貧困がひどいほど脳卒中患者の死亡率が高くなることがわかっている。

急性期の治療中にもこの傾向があるものかどうか、調べてみたそうな。


1998-2010の平均年令75、1760人の脳卒中患者の医療記録を解析したところ、


次のことがわかった。

・284人(16.1%)が発症90日以内に死亡した。

・急性期治療の運用管理状況は地域の貧困レベルによって違いはなかった。

・急性期治療中の患者の死亡率と貧困との間に関連はなかった。

・この状況は脳卒中の種類、重症度に依らなかった。


地区の貧困がひどくなるにつれて脳卒中後の死亡率が高くなる傾向は、入院中ではなく退院したあとで顕著になるであろうことがわかった、


というおはなし。

写真:貧困地区フランス


感想:

貧乏人への治療がぞんざいになるというわけではなさそう。

2014年3月27日

流行りの動作観察療法を詳しく調べてみた


Motor excitability changes during action observation in stroke patients.
2014  3月  ドイツ

動作観察療法で運動神経の興奮性が変わるかどうか、麻痺手と健側手で違いはあるか、運動麻痺と感覚麻痺とで違いがあるかどうか、実験してみたそうな。


発症6ヶ月未満 18人の脳卒中患者(運動麻痺10人、感覚麻痺8人)について指先で物をつまむ動作のビデオを見せた。

この間TMSを使って脳から指の筋肉までの運動誘発電位を測定した。


次のようになった。

・TMSによる指筋肉の反応は、安静時よりも動作ビデオを見ている時に麻痺手、健側手共に著しく高かった。

・この効果はビデオに映っている手と同じ側の手で顕著だった。

・運動麻痺患者、感覚麻痺患者で差はなかった。

・11人の患者の麻痺手に、動作観察と明らかに関連した運動誘発電位の増加があった。

・15人の患者の健側手に、動作観察と明らかに関連した運動誘発電位の増加があった。


動作観察療法はリハビリに使えるかも知れない、


というおはなし。

写真:動作観察療法


感想:

動作観察療法の報告を最近よく見かける。

エスカレータの乗り降り動作をビデオにしたものを観たかったな、入院中に…

2014年3月26日

ブログを通して見る脳卒中体験の男女差と特徴


Stroke experiences in weblogs: a feasibility study of sex differences.
2014  3月  アメリカ

脳卒中患者の医療記録を分析すると非典型的な症状(心理的変化や痛み)についての報告が女性で多いという。

脳卒中を体験した際の症状の男女差をブログから読み解くことができるものかどうか、試してみたそうな。


インターネットの脳卒中体験者のブログから経験談を自動取得できるソフトウェア(StoryUpgrade)を用いてデータを集め、複数人の研究者により分類、解析した。


次のようになった。

・191件の脳卒中体験ブログが見つかった。

・そのうち174件で症状についての記述があった。(女性52%、男性48%)

・脳卒中症状が典型的(半身麻痺、言語障害、顔の歪みなど)か否かについて男女の差は見られなかった。

・語り手が患者自身である場合、心理的変化について記述は女性の方が多かった。

・ただし第三者が患者を語る場合、性別の差はなかった。

・非典型的な症状を1つ以上挙げる報告は患者自身が語る場合45%で、第三者が語る場合は26%だった。

・正確な診断名を挙げているケースは、脳梗塞67件、脳出血29件だった。

・1つ以上の非典型的な症状についての報告は脳出血患者の79%、脳梗塞患者の54%で見られた。


ネットのブログからの情報はこれまでの研究を裏付ける結果になった。語り手の人称で非典型的症状への言及度が変わる点はユニークだった。
ただ、この方法は体験者の年齢等の詳しい情報を得にくいという問題もあった。
高齢者もネットを使う機会が増えてきているのでこういった調査方法もアリではないか、


というおはなし。

写真:StoryUpgrade

感想:

検索エンジンの人工知能はどんどん賢くなってるから今後が楽しみだわ。

2014年3月25日

動作観察療法と運動イメージ訓練の脳波に与える影響は


Differences in Brain Waves of Normal Persons and Stroke Patients during Action Observation and Motor Imagery.
2014  2月  韓国

動作観察療法や運動イメージ訓練の際の脳波がどんな特徴や違いがあるか調べてみたそうな。


平均年令56の慢性期脳卒中患者12人と平均年令22健常な12人について動作観察時、運動イメージ時の脳波を3分間計測して比較した。

動作観察療法では立ったり座ったり、身体をひねったりといった動作を記録したビデオを観る。

運動イメージ訓練では同様の動作を口頭で指示し、頭のなかに思い描く。


次のようになった。

・脳卒中患者と健常人いずれも動作観察時にアルファ波の強度がおおきく低下した。

・しかし運動イメージ時ではアルファ波強度に大した変化は生じなかった。

・ベータ波の強度は両グループともに同じような分布で増加したが、

・ベータ波は動作観察時のほうが運動イメージ時よりも顕著に強かった。


動作観察と運動イメージは運動学習を促す効果がある。しかし動作観察の方がより強い認知活動をもたらすであろう(α↓β↑)ことから 動作観察療法の方が脳卒中リハビリには向いているのかも知れない、


というおはなし。


写真:脳波


2014年3月24日

リタリン飲んで頭に乾電池の電極を貼ると上肢機能が大きく改善するそうです


Combination of transcranial direct current stimulation and methylphenidate in subacute stroke.
2014  3月  アメリカ

経頭蓋直流電気刺激(tDCS)や精神病治療薬メチルフェニデートは脳卒中患者の運動機能の改善効果があると言われている。

両者を組み合わせたときの相互作用を調べてみたそうな。


脳卒中患者を
*tDCSのみ
*メチルフェニデートのみ
*tDCS+メチルフェニデート
の3グループに分けて上肢機能を評価、比較した。

次のようになった。

・上肢機能テストのスコアはtDCS、メチルフェニデート単体の場合よりも組合せたときのほうが大きく向上した。

というおはなし。


写真:メチルフェニデート
リタリンの主成分がメチルフェニデート


感想:

ハーバード大の研究。STAP細胞で有名なだけにtDCSに手を出してもなんら不思議はない。

2014年3月23日

触覚刺激で脳がすぐに回復し その効果が10年以上続く可能性について


Sensory Stimulation-Based Complete Protection from Ischemic Stroke Remains Stable at 4 Months Post-Occlusion of MCA.
2013  11月  アメリカ

ネズミを使った実験で、脳梗塞の直後にヒゲの触覚刺激を行ったら24時間後には脳のダメージがほぼ完全復活した。

この効果が長く続くものかどうかさらに実験してみたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミに同様の実験(直後にヒゲ刺激)を行い、4ヶ月後(人間の10-15年に相当)の脳と行動を評価し、健康ネズミと比較した。

ヒゲ刺激は脳梗塞にした直後に、秒間5回ほどの刺激を数十秒間隔で2時間行った。


次のようになった。
・4ヶ月ののちも神経、血管、行動、組織学的に健康ネズミと同様だった。



脳梗塞直後の感覚刺激による皮質活動が、神経の完全保護に働きその効果が持続した、


というおはなし。
写真:ヒゲ刺激



感想:

脳卒中になったら身体の敏感なところをしばらく擦ってあげる 「くすぐり療法」みたいなものがあってもいいかもな・・・

と思って検索したら「くすぐり療法」がいくつもみつかった。

ただ、熱心にやりすぎて逮捕されてしまった理学療法士の例もあった。

2014年3月22日

患者「車乗ってもいいですか?」OT「とりあえずそのへん運転してみて」


Evaluating medically at-risk drivers: a survey of assessment practices in Canada.
2013 12月  カナダ

患者の自動車運転適性を調べる方法は定まっていない。

カナダの運転検査機関がどうやっているのか調べたそうな。


90の運転検査施設にeメールを送ってアンケートをとった。


次のようになった。

・47の施設から回答があった。

・返信者の88%は作業療法士だった。

・1ヶ月あたり平均8人(最大40人)の評価を行っていた。

・被験者の62%は脳卒中、痴呆、外傷性脳損傷、軽度認知症、多発性硬化症患者だった。

・1検査あたり約3時間を要していた。

・64%が病状にかかわらず常に路上でのテストを行っていた。

患者の運転適性検査内容にばらつきが大きかった。ガイドラインの作成が必要だろう、


というおはなし。


感想:

病院で運転免許更新用の診断書をお願いしたら作業療法士が握力と眼球運動の確認をして数分でOKがでた。

その診断書を持って免許センターに行き、おもちゃの運転席に座ってペダルを踏めることを確認してすぐに免許が更新出来た。

もっと厳しくした方がいいと強く思った。


2014年3月21日

リハビリはいつ始めれば良いのか


When should physical rehabilitation commence after stroke: a systematic review.
2014  3月  オーストラリア

早期リハビリの効果を評価してみたそうな。


関連する過去の研究論文を厳選しデータを統合、再解析したところ、


次のことがわかった。
・5つの治療試験と38の臨床研究がみつかった。

・発症後24時間以内の身体リハビリは死亡率が増加傾向にあった。

・その一方、48時間後のリハビリと回復成果は変わらなかった。

・88%の研究が7日以内のリハビリ病院への転院を勧めていた。


発症24時間以内の身体リハビリの効果は未だ明らかではない。7日以内のリハビリ開始もしくはリハビリ施設への転院が望ましいのかも知れない、


というおはなし。

写真:リハビリ


感想:

せっかく入院したんだから まる1日くらいはベッドで寝ていたいと思う。

2014年3月20日

リハビリのまえに訓練ビデオを見せるとイイと思うの


Training Videos Help Restore Motor Function, May Aid in Stroke Rehabilitation
2014  3月  イタリア
トレーニングビデオを見せることによる運動スキル改善効果について実験してみたそうな。

4月の米国神経学会議で発表される予定の研究成果。


36人の健常人について、2週間にわたり10回のトレーニングを行った。

トレーニング内容は、利き手を使った動作で、はさみやペン、ハンマー、タイピング、ピアノなどを用いる。

事前に動作内容の詳しい説明を受ける。

2グループに分け、一方には他人が行った当該動作のビデオを見せ、もう一方には風景動画を見せた。


2週間後、次のようになった。

・トレーニングビデオを見たグループでは運動スキルが著しく向上した。

・特に力強さが改善した。

・さらに脳機能MRIでは運動と視覚を司る領域の活動範囲が拡がっていた。


トレーニングビデオによる動作スキル向上効果は脳卒中患者のリハビリにも有効であるにちがいない、


というおはなし。



感想:

動作観察療法っていうのかな。さいきん多い。

ビデオをみるまでもなくイメージができてしまうような単純な動作について、こういった効果はあるのかな? と思った。



2014年3月19日

下肢治療に使える新しい磁気刺激はどこが違うのか?


Deep repetitive transcranial magnetic stimulation with H-coil on lower limb motor function after stroke: a pilot study.
2014  3月  イタリア

反復経頭蓋磁気刺激治療(rTMS)の下肢への効果を検証してみたそうな。


10人の慢性期脳卒中患者について、3週間11回のrTMS治療を行った。

rTMSは刺激が深部まで届くHコイルを用い、20Hzで刺激した。

4週間の間を空けて偽刺激での実験も行った。


次のようになった。

・rTMS治療により下肢の運動機能が著しく改善した。

・この効果は4週間以上持続した。

・歩行スピードも改善した。


3週間のrTMS治療によって下肢機能が改善しその効果が持続した、


というおはなし。



感想:

Hコイルのwikipediaがあった。

深部刺激とは別の良い点があって、

・ヘルメットの中に偽刺激用のコイルを内蔵できるので

・施術者が治療中にリアル刺激か偽かを知りえなくできる。

・偽刺激でもリアル刺激と同じ音を発生できる。

とのこと。


二重盲検が捗るな…

2014年3月18日

両手をパタパタ動かしてからリハビリすると左右の脳がシンクロしてどうのこうの…


Bilateral Priming Before Wii-based Movement Therapy Enhances Upper Limb Rehabilitation and Its Retention After Stroke: A Case-Controlled Study.
2014  3月  オーストラリア

両手準備運動には 脳卒中によって崩れた脳半球間のバランスを整える効果があるという。

実際のところどうなのか実験してみたそうな。


10人の脳卒中患者について14日間の上肢リハビリを行う。

リハビリに際して 15分間の両手準備運動を行い、つづいてゲーム機Wiiを用いた運動訓練を行った。

両手準備運動は健側の手首と連動する器具を用い麻痺手が受動的に動く仕組みになっている。

併行して両手準備運動の無い比較グループも用意した。

訓練前後の運動機能を評価した。


次のようになった。

・両グループともに上肢機能が改善した。

・両手準備運動グループで上肢機能スコアがずっと優れていた。

・この効果はリハビリのあと28日間以上継続していた。


上肢リハビリのまえに両手準備運動をすると回復がとてもはかどることが確認できた、


というおはなし。

写真:両手準備運動装置


感想:

元はといえば前脚だから、歩行訓練と同じように左右同期運動させるのはアリだと思う。

2014年3月17日

ウェルニッケ失語で異常な脳活動を発見


The anterior temporal lobes support residual comprehension in Wernicke's aphasia.
2014  3月  イギリス

ウェルニッケ失語患者の脳の働きを観察してみたそうな。


脳卒中でウェルニッケ失語の患者12人と同年齢の健常人12人について言語テスト中の脳の働きをMRIで観察したところ、


次のようになった。

・ウェルニッケ失語患者では健常人に比べ前側頭葉の働きが過剰なほどに活発だった。

・前側頭葉は意味概念を保存すると考えられている領域だった。

・この活動が助けになっているのかは不明だった。


言語の意味理解に障害を抱えるウェルニッケ失語患者は、意味概念を司る前側頭葉へのアクセスが通常よりも異常に高まっていることがわかった、


というおはなし。

写真:ウェルニッケ失語
ウェルニッケ失語の損傷域


感想:

次はrTMSでこの活動を抑えるんですね。

2014年3月16日

痙縮がすぐに治る干渉電流療法とは


Immediate therapeutic effect of interferential current therapy on spasticity, balance, and gait function in chronic stroke patients: a randomized control trial.
2014  3月  韓国

干渉電流療法がどのくらい効くものなのか調べてみたそうな。


足底屈筋に痙縮のある慢性期脳卒中患者42人について、干渉電流療法グループと偽刺激グループに分けた。

干渉電流療法は、複数のチャネルから振動電流を流しその周波数差に相当する低周波を発生させ対象を刺激する治療法。

脛の筋肉を対象に60分間刺激した。

直後に痙縮、バランス、歩行能力を評価した。


次のようになった。

・干渉電流グループで痙縮が著しく改善した。

・同様にバランス、歩行能力もおおきく改善した。


たった1回の干渉電流刺激で痙縮、バランス、歩行能力がおおきく改善してしまった、


というおはなし。

写真:干渉電流療法


感想:

「干渉電流療法」ってまったく聞いたことがなかった。

検索すると、干渉電流型低周波治療器として販売されている。

導入実績のあるクリニックもちらほら見つかる。

2014年3月15日

タバコを続けていると脳梗塞になったときに助かる


Is smoking associated with favourable outcome in tPA-treated stroke patients?
2014  2月  ノルウェー

血栓溶解療法を受けた脳卒中患者の予後と喫煙習慣に関連があると言われている。

実際のところどうなのか、調べてみたそうな。


発症6時間以内に入院した患者で、tPA治療を受けた患者とそうでない患者について、喫煙習慣と1週間後の自立度との関連を解析したところ、


次のようになった。

・399人の患者がtPA治療を受けた。内訳は現役喫煙者94人、元喫煙者148人、非喫煙者157人だった。

・424人の患者はtPA治療を受けなかった。現役喫煙者90人、元喫煙者164人、非喫煙者170人だった。

・tPA治療を受けた患者のうち現役喫煙者のみ治療結果が良好だった。

・tPA治療を受けなかった患者についてはこのような関連は見られなかった。


発症直前までの喫煙習慣とtPA治療の好成績との間に関連があった。タバコは脳梗塞治療に効くのかもしれない、


というおはなし。

写真:たばこは善

2014年3月14日

ビタミンCで脳出血を防げるか?


Can Vitamin C Ward Off Stroke?
2014  2月  フランス

ビタミンCと脳出血との関連を調べてみたそうな。

4月の米国神経学会議で発表される予定の研究成果。


65人の脳出血患者と65人の健常人について血液検査したところ、


次のようになった。

・全体の41%がビタミンCが正常レベルにあった。

・45%は枯渇レベルにあった。

・14%が欠乏レベルにあった。

・脳出血になった者の多くはビタミンCが枯渇レベルだった。

・因果関係やどの程度リスクが上昇するかは不明。


ビタミンCの欠乏が脳出血のリスクを高めるのかも知れない、


というおはなし。

写真:ビタミンC

2014年3月13日

レジャーセラピーのリハビリ効果


Systematic review of leisure therapy and its effectiveness in managing functional outcomes in stroke rehabilitation.
2014  2月  オーストラリア

余暇(レジャー)活動が成人脳卒中患者の身体、認知、心理的リハビリを促すと言われている。

そこでレジャーセラピーの脳卒中リハビリ効果を検証してみたそうな。


医学研究データベースから関連する研究を厳選し、再解析したところ、


次のようになった。

・8件、計615人が参加する研究が見つかった。

・レジャーセラピーでは生活の質、気分といった心理面での著しい短期的改善があった。

・この効果が長期的に影響するという結果は確認できなかった。


レジャーセラピーには退院した脳卒中患者のリハビリを短期的に促す効果が見られた、


というおはなし。

写真:レジャーセラピー


感想:

ただ遊ばせてるだけなのに "therapy"って付けるだけで 専門家が豊富な経験に基づき考えぬいた なにかすごいプログラムのように思えてくるから不思議だ。

2014年3月12日

けいれん発作を起こした脳卒中の子供は 再びけいれん発作を繰り返すのか?


Early-onset seizures are correlated with late-onset seizures in children with arterial ischemic stroke.
2014  3月  台湾

子供の脳卒中で けいれん発作はよくある。

その特徴と のちの影響を調べてみたそうな。


1-18歳、78人の脳梗塞経験者について調査したところ、


次のようになった。

・20人25.6%が早期のけいれん発作を経験していた。

・その内90%は初めてのけいれん発作だった。

・3歳前後の幼い子どもで梗塞が皮質に及ぶ場合に早期のけいれん発作が起きやすかった。

・早期けいれん発作を経験した20人のうち13人は急性期を脱した後にも再びけいれん発作を起こした。

・そのうち12人は後に「てんかん」と診断された。


子供の脳卒中の25.6%は早期にけいれん発作を伴うものだった。幼く、梗塞が皮質に及ぶ場合に早期のけいれん発作が起きやすかった。そのうち65%は急性期の後も再びけいれん発作を経験していた、


というおはなし。


写真:子供のけいれん発作

2014年3月11日

肩が痛いと実際どういう問題があるの?


Post-stroke shoulder pain and its association with upper extremity sensorimotor function, daily hand activities, perceived participation and life satisfaction.
2014  3月  スウェーデン

脳卒中後の肩の痛みと上肢機能、日常生活の状況について調べてみたそうな。


平均年齢64、肩の痛みのある脳卒中患者49人と、肩の痛みのない患者25人について、上肢の運動機能、日常生活動作、社会参加、人生満足度などを1年半ほど追跡調査した。


次のようになった。

・肩の痛みがあると受動的な肩上げ動作と上肢の運動が著しく困難だった。

・しかし日常生活動作や社会参加、人生満足度でのグループ間の差はあまりなかった。


脳卒中後の肩の痛みと上肢運動機能との間に関連があった。しかし、肩の痛みと日常生活動作、社会参加、人生満足度との関連は明らかでなかった。肩の痛みはしばしば深刻な障害の1つとして語られるが、案外大したことはないのかも知れない、


というおはなし。



感想:

なるほどそのとおりで、肩が痛いのはとても不愉快ではあるけれど慣れてしまえば大したことはない。

椅子に座ったまま後ろの方にある物を取ろうとする時や、横向きに寝るとき、服を着るとき…

気になるのはその程度だったな。


2014年3月10日

外傷性脳損傷患者の脳卒中を防ぐツボは…


Decreased risk of stroke in patients with traumatic brain injury receiving acupuncture treatment: a population-based retrospective cohort study.
2014  2月  台湾

外傷性脳損傷の患者は脳卒中のリスクが高くなる。

そこで、外傷性脳損傷患者への鍼治療と脳卒中リスクとの関連を調べてみたそうな。


外傷性脳損傷患者で鍼治療を受けていた7409人と、外傷性脳損傷だけれども鍼治療を受けていなかった29636人の患者データについて さらに追跡調査した。

鍼治療は伝統的中国医学医師によってなされ、刺激されたツボはShuigou(水溝:GV 26)などだった。


次のようになった。

・鍼治療なし患者の脳卒中発症率は年間1000人中7.5人だった。

・鍼治療をしていた場合は年間1000人中4.9人だった。


外傷性脳損傷患者の脳卒中リスクは鍼治療によってかなり低くなった、


というおはなし。

写真:外傷性脳損傷に効くツボ

2014年3月9日

動作観察トレーニングで片麻痺患者が歩き出す


Clinical feasibility of action observation training for walking function of patients with post-stroke hemiparesis: a randomized controlled trial.
2014  2月  韓国

脳卒中片麻痺患者への動作観察トレーニングの効果を検証してみたそうな。


21人の脳卒中患者を次の2グループに分けて各々異なる内容のビデオを見せた。

*4種類の歩行状況を映したビデオ
*風景のビデオ

すべての患者には通常の歩行リハビリも行った。


4週間後、次のようになった。
・両グループ間で、歩行スピード、8の字歩行テスト、歩行動作指数、姿勢の対称性いずれも歩行ビデオグループで大きく改善し、風景ビデオグループとは著しい差がついた。

動作観察トレーニングは脳卒中片麻痺患者の歩行を改善し得る。しかも通常のリハビリに簡単に付け加えることができる、


というおはなし。


歩き方ビデオの例



感想:

階段の登り降りとか エスカレータの乗り降り方法のビデオを作ったら非常に喜ばれるし、実際に効果もでると思うぞ!

マジで。

2014年3月8日

迷走神経を刺激しながらリハビリするとすっごく回復するらしい


Vagus Nerve Stimulation Delivered During Motor Rehabilitation Improves Recovery in a Rat Model of Stroke.
2014  2月  アメリカ

上肢リハビリ中の迷走神経刺激が運動機能の回復を促すものかどうか実験してみたそうな。


17匹のネズミを人為的に脳虚血にして、

*迷走神経を刺激しながらリハビリ
*リハビリのあとに迷走神経刺激
*リハビリのみ
の3グループに分けた。

迷走神経刺激は体内埋め込み型とした。


次のようになった。

・脳虚血によりすべてのネズミが上肢の明らかな運動機能障害を示した。

・迷走神経刺激中のリハビリグループで上肢機能が完全回復した。

・リハビリのみグループでは完全回復できなかった。

・リハビリ後に迷走神経刺激グループも十分な回復を得られなかった。


迷走神経刺激をしながら上肢リハビリをすると回復がきわめて良い、


というおはなし。



感想:

簡単に迷走神経刺激できる方法がないか調べてみた。

・頚動脈洞マッサージというのがあった。

喉仏の片側辺りで脈をよく感じる位置を指2本でしっかり押しながら上下にマッサージ。

あんまり一所懸命にやると血栓が飛んで脳梗塞になる可能性もなきにしもあらずとか。


他には、・バルサルバ効果といって息を止めて力む。

・冷たい水で顔を洗う、・眼球を押す、 などもあるらしい。

2014年3月7日

視動性刺激療法とは 半側空間無視を治す新しい方法


New therapy helps to improve audio and visual perception in stroke patients
2014  3月  ドイツ

脳卒中のあとの半側空間無視を治療するあたらしい方法を見つけたそうな。


optokinetic stimulation therapy:視動性刺激療法では、大きなスクリーンに複数のドットの塊が表示され、それらが右から左へゆっくりと流れてゆく。

特に、ハイライトされた塊に視線を合わせて右から左へと目で追跡し、画面から切れたらまた右へ注意を戻す、
を繰り返す訓練である。


この方法と従来の視野探索訓練について50人の患者で比較したところ、

・視動性刺激療法では視覚および聴覚の無視改善に明らかに効果があった。

・またこの効果は持続した。

・一方、視野探索訓練ではまったく改善はなかった。


視動性刺激療法は半側空間無視治療にとても効果的である、


というおはなし。


感想:

半側空間無視って、音も無視しちゃうんだなぁ…  

いままで気が付かなかったゎ。

2014年3月6日

脳卒中になるまえに心臓の異常を見つけ出すインプラントを開発


Stopping strokes before the occur, new technology may help
2014  3月  アメリカ

脳卒中の原因となる心臓の異常を見つけるインプラント装置が今週臨床試験に入ったというニュース。


この装置(Reveal LINQ)を心臓近くの皮下に埋め込んでおくと1日24時間その拍動パターンを記録し続ける。そして夜、ベッドサイドの解析装置にデータが無線送信され、不整脈などの異常が検出されると注意を促し、抗血液凝固剤の使用につなげることができる。


同機能の従来型装置に比べ6分の1のサイズ、バッテリーは3年間持続可能。




感想:

血液検査とID認証,GPS機能を備えたこれの1000分の1サイズのインプランドが20年後にはすべての人に当たり前になっている予感。

2014年3月5日

怒りと脳卒中との関連が明らかに


Outbursts of anger as a trigger of acute cardiovascular events: a systematic review and meta-analysis
2014  3月  アメリカ

怒りと脳卒中を含む心血管系疾患との関連を調べてみたそうな。


医学研究データベースから関連する過去の研究を厳選し、データを統合、再解析した結果、


次のようになった。

・1966-2013の9件の研究が見つかった。

・内訳は、4546件の心筋梗塞、590件の脳梗塞、215件の脳出血など だった。

・特に、怒りの爆発から2時間以内の脳梗塞リスクは4倍、脳出血6倍、心筋梗塞5倍だった。

・怒りの頻度が高いほど発症率も増えた。
図:怒り頻度と心臓発作


激しい怒りを感じた直後は脳卒中に注意、


というおはなし。


感想:

自慢じゃないけど生まれつき沸点が非常に低い。

2014年3月4日

認知障害の頻度 脳卒中のあとで


Post-Stroke Cognitive Impairment: High Prevalence and Determining Factors in a Cohort of Mild Stroke.
2014  2月  フランス

高齢化が進み脳卒中経験者が増えると認知障害も増加する。

脳卒中後の認知障害の要因を調べてみたそうな。


脳卒中患者で、発症前に痴呆や軽度認知障害、失語などを経験していない者を選別し、入院中および発症3ヶ月後に認知障害スクリーニング検査2種を行った。

それらの結果と医療データとの関連を解析したところ、


次のようになった。

・220人の脳卒中患者を追跡することができた。

・3ヶ月後の認知障害経験者の割合は47.3%だった。

・一方、痴呆の割合は7.7%だった。

・年齢、教育レベル、糖尿病歴、無症候性脳梗塞などがその要因だった。


軽い脳卒中であってもその後 高頻度に認知障害を経験していることがわかった、


というおはなし。


感想:

入院していると周囲の人たちが「自分には認知機能に問題がある」という前提で接してきていることがしばしばあり そういうときがとてもつらかった。

脳と手足がやられた直後は意識だけが自分を護る最後の砦だったから、あり得ないものが見えても決して他人には言わなかった。

2014年3月3日

やっぱり寒いと脳内出血の血腫もでかくなるのかな


Ambient Temperature and Severity of Intracerebral Haemorrhage: The INTERACT1 Study.
2014  2月  オーストラリア

脳内出血は冬に起きやすい。

そこで、気温と脳内出血の重症度との関連を調べてみたそうな。


304人の中国人脳内出血患者について、発症時の気温状況を確認することができた。これと入院時の神経症状の程度、血腫の大きさとの関連を解析した。


次のようになった。

・気温パラメータと臨床データ、血腫の大きさや脳室内出血の有無との関連は見られなかった。


気温と脳内出血の重症度との関連はなかった、


というおはなし。

図:気温と脳内出血
まったく関連なし


感想:

血腫の大きさは血圧の影響を受けないってことなのか?


2014年3月2日

若いのに10年経っても良くならない患者の割合は…


Poor Long-Term Functional Outcome After Stroke Among Adults Aged 18 to 50 Years: Follow-Up of Transient Ischemic Attack and Stroke Patients and Unelucidated Risk Factor Evaluation (FUTURE) Study.
2014  2月  オランダ

若年脳卒中患者の長期的な機能回復程度を調べてみたそうな。


18-50歳で脳卒中を経験した722人について平均9.1年間追跡調査したところ、


次のようになった。

・全体の32%が機能回復不良 (modified Rankin Scale>2)だった。

・この内訳は、脳梗塞37%、脳内出血49%、TIA17%だった。

・日常生活関連動作では、脳梗塞15%、脳内出血18%、TIA11%が回復不良だった。


若年脳卒中経験者の8人に1人は10年経っても日常生活で自立できていなかった、


というおはなし。
図:mRS



感想:

すこし前にも似たような記事があったのを思い出した。
若いからすぐに回復すると考えるのは ちょっと違うと思う

2014年3月1日

脳梗塞が治るツボが明らかに


A systematic review and meta-analysis of Baihui (GV20)-based scalp acupuncture in experimental ischemic stroke.
2014  2月  中国

脳卒中の鍼治療には2000年の歴史があり、いまや世界各地で行われている。

そこで、頭頂にあるツボ:百会 Baihui(GV20)を鍼刺激する効果について過去の研究をまとめてみたそうな。


データベースから該当する動物実験研究を抽出し、データを統合して再解析した結果、

次のようになった。

・54件、計1816匹の動物を使った研究結果を厳選した。

・12の研究でBaihuiが梗塞の拡大を抑える顕著な効果を示していた。

・32の研究で神経症状の改善に大きな効果があった。

頭頂のツボBaihuiによる脳梗塞の鍼治療には、梗塞の大きさと神経症状を改善する効果が期待できる、


というおはなし。

写真:百会


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