2014年4月30日

運転リハビリに良さそうなおすすめドライブゲーム


Using commercial video games for upper limb stroke rehabilitation: is this the way of the future?
2014  4月  オーストラリア

市販のビデオゲームを使った脳卒中患者の上肢リハビリの最近の成果について調べてみたそうな。


医学論文データベースから該当するものを厳選し、内容を吟味したところ、


次のようになった。

・13件の研究がみつかった。

・いずれの研究も小規模なものだった。

・使用されたゲーム機の内訳は、任天堂Wii:10件、プレイステーション2件、CyWee:1件だった。

・任天堂Wiiが上肢リハビリにもっとも適していると考えられた。

・3件の研究でビデオゲームリハビリの安全性と効果の持続性が示されていた。


現状では市販ビデオゲームでの上肢リハビリの成果は限定的な報告しかない。しかし、自宅でもできて費用もかからないこの方法には大きな可能性がある、


というおはなし。



感想:

むかしゲームセンターにはよく通った。

なぜか「家庭用ビデオゲームにはまるようになったら人生終わり」と思い込んでいたので、いままで手を出さなかった。

でも ひと月ほど前にWindowsパソコンで動くドライブゲーム(アウトラン2006)を購入した。

いつも30分も自動車運転すると頭が疲れきってしまっていたのだけど

このゲームを吐きそうになるまで繰り返していたところ、

リアル世界での自動車運転がとても楽になった。他人に薦めたくなった。


これがアウトラン2006

アマゾンで3980円で買った。フルHDで画面が非常にキレイ。サウンドも良い。

コントローラはこれにした。

日々向上してゆくスコアをみると、手の触覚を取り戻す訓練にもなりそうな気がしている。

2014年4月29日

脳卒中でアントン症候群になった患者の例


Recurrent bilateral occipital infarct with cortical blindness and anton syndrome.
2014  3月  マレーシア

アントン症候群は見えていないのに見えていると主張する病気である。

脳卒中の再発でアントン症候群になった患者の例だそうな。


・57歳の男性。

・5年前に後頭葉の梗塞で一時的に眼が見えなくなった。

・徐々に回復して6ヶ月後メガネで本が読めるようになった。ちなみに発症まえはメガネは使っていなかった。

・そして今回、後頭葉の脳梗塞が再発した。

・瞳孔反射はあるものの、

・見えていると主張する物体の名前を言うことができず、

・床の色も答えることができなかった。

・視覚誘発電位を調べるとまったく見えていないことがわかった。

・1週間後、症状が治って退院した。


というおはなし。



感想:

リハビリ病院にいるとき、脳卒中がきっかけで両目がまったく見えなくなったと語る若い女性がいた。

自分も左手足が動かなかったものの、彼女がひどくかわいそうに思えた。

案外 よくなっているのかも知れない。

2014年4月28日

脳卒中のあとの肩の痛みは手の浮腫とセットになっている


Shoulder pain and concomitant hand oedema among stroke patients with pronounced arm paresis.
2013  12月  スウェーデン

上肢麻痺のある脳卒中患者の肩の痛みの特徴を調べてみたそうな。


2007-2009に485人の脳卒中患者について調査した結果、


次のようになった。

・63人の患者で調査を完遂した。

・そのうち21人に肩の痛みがあった。

・肩の痛みがある患者には麻痺手の浮腫がよく見られた。

・神経症状の重い患者ほど肩の痛みがあった。

・脳出血患者ほど肩の痛みが多かった。


上肢麻痺のある脳卒中患者の3分の1に肩の痛みがあった。肩の痛みがあると手の浮腫も見られた


というおはなし。


感想:

脳出血患者で… ってところが新しいな。

2014年4月27日

脳幹梗塞とレム睡眠行動障害の関連


Brainstem infarcts predict REM sleep behavior disorder in acute ischemic stroke.
2014  4月  香港

レム睡眠行動障害は夢でみたことをそのまま行動に移してしまう病気である。

これと脳卒中との関連を調べてみたそうな。


2024人の脳梗塞患者をピックアップして、MRIデータがある患者をさらに選別し、発症3ヶ月後に睡眠行動障害アンケートを行った。


次のようになった。

・119人の患者について調査が完遂した。

・そのうち10.9%がレム睡眠行動障害と診断された。

・脳幹梗塞患者の割合は、レム睡眠行動障害者で非常に高かった。

・レム睡眠行動障害のある患者には脳幹梗塞が多く、その梗塞サイズは小さかった。

・脳幹梗塞はレム睡眠行動障害と強い関連があった。


レム睡眠行動障害の原因が脳幹梗塞にありそうなことがわかった、


というおはなし。



これがレム睡眠行動障害だ。

2014年4月26日

磁気嵐が脳卒中を引き起こす と判明!


Geomagnetic Storms Can Trigger Stroke: Evidence From 6 Large Population-Based Studies in Europe and Australasia.
2014  4月  ニュージーランド

地磁気の変動と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


1981-2004にニュージーランド、オーストラリア、イギリス、フランス、スウェーデンで収集された11453人分の脳卒中患者データと日々の地磁気変動との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・全体的に、磁気嵐が起きると脳卒中リスクが19%増加した。

・この影響は65歳未満で顕著であり、50%以上脳卒中リスクが増加した。

・磁気嵐の規模が大きくなると脳卒中リスクも増加する傾向があった。


磁気嵐と脳卒中リスクの上昇に関連があった、


というおはなし。
写真:磁気嵐のしくみ



感想:

この報告 けっこうまともな雑誌に載っている。

こんなに因果関係がよくわからないものを取り上げるくらいだから、よほど信頼できる強力なデータなんだろうな… と思った。


過去記事をおもいだした。
【太陽フレア】磁気嵐で脳卒中が増える可能性について

2014年4月25日

軽い脳卒中なのに復職しても仕事が困難になる人は…


Socioeconomic disparities in work performance following mild stroke.
2014  4月  アメリカ

軽度の脳卒中になった若年患者の復職と 社会経済状況との関連について調べてみたそうな。


21人の若年軽度脳卒中患者について認知機能、職種、労働環境等について発症から7ヶ月後までフォローしたところ、


次のようになった。

・単純労働に就く患者はスキルを要する職に就く患者に比べ認知機能評価スコアが明らかに低かった。

・単純労働に就く患者は社会サポート、仕事上の自律性、生産性が著しく欠けていると感じていた。


単純労働に就く社会経済レベルの低い軽度脳卒中患者は、高度なスキルを要する職に就く社会経済レベルの高い患者に比べ復職がより困難である。
障害の見られない軽症の脳卒中であっても 患者をフォローアップすることで復職後の仕事の継続性を改善できるかも知れない、


というおはなし。

写真:復職

感想:

軽い脳卒中だとすぐに復職できるけれど「いままでとなにか違う感」にさいなまれて 仕事の継続が困難になる、ってことなんだと理解。けど単純労働者にその傾向が顕著な理由がわからない。むしろ逆の気がする。単純に収入の問題なのかね。

2014年4月24日

貧乏な男性ほど若くして脳内出血になることが明らかに


The incidence of stroke by socioeconomic status, age, sex, and stroke subtype: a nationwide study in Korea.
2014  3月  韓国

世帯主の収入レベルと脳卒中のなりやすさとの関連を調べてみたそうな。


2千万人あまりを対象に、世帯主の収入レベル毎に6つのレベルに分類して脳卒中の発生件数との関連を解析したところ、


次のようになった。

・2005年に57690人が脳卒中になった。

・世帯主の収入レベルが下がるにつれ脳卒中の発生件数は男女ともに増加した。

・74歳以下では収入低下に伴い脳卒中が増えたが、75歳以上では収入レベルでの違いはなかった。

・収入レベルによる差がもっとも大きいのは男性の脳内出血だった。

・クモ膜下出血には収入レベルによる違いはみられなかった。


世帯主の収入レベルが下がるにつれ脳卒中が増えた。この関連は性別、年齢、脳卒中の種類によって異なった。この差がもっとも大きく現れるのは男性の脳内出血だった、


というおはなし。


図:収入と脳卒中
世帯主の収入レベル別、男性の脳出血発生率と年齢


感想:

すごい説得力を感じる。

2014年4月23日

頸動脈が狭窄すると脳卒中のきっかけになるというけれど、それ以前に頭がすこし弱くなるらしい


Narrowed carotid artery also a risk for slow thinking, not just stroke
2014  4月  アメリカ

頸動脈の狭窄は脳卒中のきっかけになると言われている。

脳卒中のほかにも影響があるものかどうか調べてみたそうな。

来週の米国神経学会で発表される内容。


頸動脈が50%狭窄している被験者67人と狭窄のない60人について、学習や記憶力に関するテストを行い 比較した。


次のようになった。

・狭窄グループでの思考力、記憶力の成績がとても悪かった。

・詳しくは精神作業速度や運動反応が良くなかった。

・言語スコアについてはグループ間の違いはなかった。


頸動脈狭窄のある者への認知機能リハビリが必要かも知れない、


というおはなし。



感想:

降圧薬で血圧を下げられていると脳への血の巡りが悪くなって同じような状態になるのではないか…

と思って調べたけど 見つからなかった。

むしろボケ防止に良いみたいだった。

2014年4月22日

脳卒中で死ぬ人の睡眠時間が明らかに


Sleep Duration and Risk of Stroke Mortality Among Chinese Adults: Singapore Chinese Health Study.
2014  4月  シンガポール

睡眠時間と脳卒中との関連をアジア人について調べてみたそうな。


45-74歳の中国人63257人について面談し 睡眠時間を調べた。

さらに15年前後フォローして脳卒中死亡者数を集計して関連を解析した。


次のようになった。
・この間に1381人が脳卒中で死亡した。内訳は322件の脳出血、1059件の脳梗塞。

・1日あたり7時間の睡眠と比べた時の脳卒中死亡リスクは、
*5時間以下睡眠で1.25倍
*6時間睡眠で1.01倍
*8時間睡眠で1.09倍
*9時間以上睡眠で1.54倍 だった。

・高血圧の病歴があるとこの関連はさらに強くなって、
*睡眠が短いと1.54倍
*睡眠が長いと1.95倍 だった。

・この関連は脳梗塞に限られ、脳出血では見られなかった。


睡眠時間は長すぎても短すぎても脳卒中死亡リスクが上昇した。特に高血圧症があるとこの傾向が顕著だった、


というおはなし。



メモ:

なぜか夢日記を付けるようになって 数ヶ月経つ。

枕元に紙とペンを置いておき 夢をみたらすぐに書き留める。まっくら闇のなかでキーワードだけを幾つか記しておく。

朝、目が覚めてからそれらを見直すと どんな夢を見ていたのか、かなりはっきりと思い出すことができる。

 役に立ちそうな気はしないけど、内容が面白くて 眠るのが楽しくなった。

2014年4月21日

問題解決療法で脳卒中経験者の悩みに取り組んでみた


Feasibility of a Pilot Study of Problem-Solving Therapy for Stroke Survivors.
2014  4月  アメリカ


脳卒中患者への問題解決療法の効果を調べてみたそうな。


22人の脳卒中患者について、問題解決療法グループと通常リハビリグループにわけて比較した。


次のようになった。

・54%が参加を承諾し、そのうち81%が治療を完遂した。

・うつスコアの改善程度は問題解決療法グループが高かったが、

・統計学的に有意な差ではなかった。

・機能面でも有意な差はなかった。


問題解決療法は脳卒中患者の助けになるかも知れない、


というおはなし。
写真:問題解決療法



感想:

みな 問題が解決できなくて悩んでいるのに身も蓋もない名前の治療法だな...と思って関心を持った。

認知行動療法の一種で、より現実的な問題を対象とした心理療法 とのこと。

2014年4月20日

中国で女性の脳卒中が激増中


Sex Differences in Trends of Incidence and Mortality of First-Ever Stroke in Rural Tianjin, China, From 1992 to 2012.
2014  4月  中国

中国での脳卒中について 男女差の最近の傾向を調べてみたそうな。


天津市の住人14920人を対象に1992-2012まで調査した結果、


次のようになった。

・この間に908件(女性366件)の脳卒中があった。

・男性に比べ女性の年齢が明らかに若かった。(64 vs 68)

・10万人あたりの発生率は、男性で166→227→376人と推移し、

・女性では、86→148→264人と推移した。

・年間増加率は、男性で5.8%、女性で8.0%だった。

・男/女比は1.9→1.5→1.4と推移した。

・死亡率に男女差は見られなかった。



中国天津市では、この21年間で女性の脳卒中が著しく増加し、男女の差が小さくなっている。この傾向は続くだろう、


というおはなし。

写真:天津市

感想:

天津市の位置を知らなかった。

北京のすぐそばなんだな...

2014年4月19日

お米が脳卒中リスクでないことを日本の研究者達が解明!


Rice consumption is not associated with risk of cardiovascular disease morbidity or mortality in Japanese men and women: a large population-based, prospective cohort study.
2014  4月  日本

米食は糖尿病と関連があると言われる。

そこで米食と脳卒中や心臓病との関連を調べてみたそうな。


40-60歳、9万人あまりの日本人について食事アンケートを行い脳卒中や心血管疾患の発生および死亡率を15-18年間ほど追跡調査した。


次のようになった。

・この間に4300件の脳卒中、1000件の虚血性心疾患があり、

・2700人の心血管疾患による死亡者があった。

・米の摂取と脳卒中、虚血性心疾患との関連はなかった。

・同様に、米の摂取と心血管疾患死亡率との関連もなかった。

・これは性別や肥満度によらなかった。


米を食べることは脳卒中や心血管疾患と関連がなかった、


というおはなし。



感想:

関連があってもなくてもどっちでもいい。ご飯のない生活は考えられないから。

「水を飲む人の死亡率は100%」 という話に通じるものを感じた。

2014年4月18日

後ろ歩きの効果をきっちりと検証することにした


Effect of backward walking treadmill training on walking capacity after stroke: a randomized clinical trial.
2014  4月  ブラジル

後ろ向き歩きの効果を検証してみることにしたそうな。

トレッドミルを後ろ向きに歩かせる訓練の方が、前向きに歩かせるよりも歩行能力が改善するであろうという仮説を立てた。

88人の脳卒中経験者について、前向き歩行と後ろ向き歩行のグループに分けて
1回30分間x週3日x6週間の訓練を行う。

そして3ヶ月後まで効果をフォローする。

上記のような臨床試験計画を立てた


というおはなし。




感想:

たしかに後ろ向き歩きは気持ちがイイんだけど、公道でやると危ない。

まさにトレッドミルに適した訓練法だと思った。

調べてみると、
後ろ向き歩きが脳卒中患者の歩行対称性を大きく改善したという報告があった。
Gait outcomes after additional backward walking training in patients with stroke: a randomized controlled trial.


2014年4月17日

紅花(ベニバナ)の脳梗塞治療効果について


Safflower yellow for acute ischemic stroke: A systematic review of randomized controlled trials
2014  4月  中国

ベニバナ(サフラワー)は急性期脳梗塞の治療に使われてきた。

そこで過去の研究を見なおしてみたそうな。


研究データベースより関連する論文を 2人の審査者が厳選し、内容を吟味した結果、


次のようになった。

・計762人の被験者を含む7件の臨床試験が見つかった。

・方法論的に詳しいものは含まれなかった。

・ベニバナの神経学的な改善率は約3倍だった。

・フォロー期間中の死亡事例はなかった。

・皮膚発疹などの有害事象の報告は少なかった。


ベニバナは急性期脳梗塞治療に効果的でかつ安全そうだった。より詳しい使用法の研究が望まれる、


というおはなし。

写真:ベニバナ



紅花(こうか)
『薬膳の素材としても知られる紅花は、血液の流れを改善する活血化瘀作用があるため、瘀血(血行不良)による高血圧や狭心症、動脈硬化、脳梗塞などの心血管系の疾患をはじめ、月経痛や月経不順などの婦人病、打撲や外傷などにも用いられている植物生薬です。』


2014年4月16日

注意負荷を与えたときの歩き方の特徴


Comparison of gait parameters across three attentional loading conditions during timed up and go test in stroke survivors.
2014  4月  マレーシア

注意負荷を与えた時の歩行への影響を調べてみたそうな。


平均年齢60の脳卒中経験者20人について、タイムアップアンドゴー テストをおこなった。

次の3種類の各条件を追加した場合について、

*そのまま
*水を入れたコップを持たせる(運動注意負荷)
*直前に指定した数字からの連続引き算をさせる(認知注意負荷)

各々の歩行パラメータを測定し、比較した。


次のようになった。

・注意負荷を与えたときに 歩数と要する時間が著しく増えた。

・方向転換時の歩行パラメータに大した差はなかった。

・これは麻痺側、健側への方向転換に依らなかった。


脳卒中経験者へ注意負荷を与えたときの歩行への影響を観察できた、


というおはなし。

写真:タイムアップアンドゴー


感想:

こんなもんじゃない、と思った。

脳卒中になるとマルチタスクがとても難しくなる。

入院中、
療法士さんに付き添われて廊下を歩行訓練しているとき、前方遠くから人が歩いてきただけで左腕が固まって脚が震えた。
また、歩行中に覗きこんだ部屋の様子に注意を奪われ、足を踏み出し忘れて転倒しそうになり抱えられた。

2014年4月15日

甘味飲料をたくさん摂ると脳内出血リスクは...


Sweetened Beverage Consumption Is Associated with Increased Risk of Stroke in Women and Men.
2014  4月  スウェーデン

甘味飲料と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


45-83歳の健常な男女68459人について食事アンケートを行い、約10年間追跡調査した結果、


次のことがわかった。

・この間に3510件の脳卒中があった。

・内訳は、脳梗塞2588件、脳内出血349件、クモ膜下出血156件だった。

・甘味飲料の摂取量と脳梗塞リスクが正の相関にあった。

・脳内出血リスクとの関連はなかった。

・ほとんど摂らない人に比べ、1日に400cc以上摂る人の脳梗塞リスクは22%高かった。


甘味飲料を多く摂るほど脳梗塞リスクが高くなることがわかった、


というおはなし。


写真:甘味飲料


感想:

人工甘味料の飲料も含んでの結果らしいけど、主に加糖飲料の影響だろう。

かといってダイエットコーラにすると それはそれでもっと危ないわけで...
ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明

2014年4月14日

歯肉炎と歯周炎 脳卒中になるのはどっち?


Periodontal disease and stroke: a meta-analysis of cohort studies.
2014  4月  フランス

歯周病と脳卒中との関連について調べてみたそうな。


関連する過去の研究を厳選して、データを統合、再解析したところ、


次のようになった。

・743の論文を吟味して、9件の研究に絞り込んだ。

・歯周炎があると脳卒中リスクが1.6倍ほどに上昇した。

・歯の喪失もおおきなリスク要因だった。

・歯肉炎があっても脳卒中リスクはあまり変わらなかった。


歯周炎と歯の喪失が脳卒中と関連があった、


というおはなし。



感想:

歯肉炎が進んで、骨にまで影響が及ぶものを歯周炎と呼ぶらしい。知らなかった。

2014年4月13日

慢性期脳卒中患者に幹細胞を注入したところ 翌朝には歩き出し話せるようになった


Stem Cells Show Promise for Stroke Recovery
2014  4月  アメリカ

骨髄から培養した幹細胞を脳卒中患者の脳に移植してみたそうな。

米国脳神経外科学会で先週発表された内容。


33-75歳の慢性期脳卒中患者18人に幹細胞を移植した。

幹細胞は他人の骨髄から培養したもので、移植前に免疫拒絶が起きないことを確認していた。

ドリルで頭蓋骨に穴を開け、5-10百万個の幹細胞を脳の損傷部位周辺に注入した。


次のようになった。

・6ヶ月間のフォロー中にすべての患者で改善が見られた。

・3人は手術の際の出血やひきつけ、感染症を生じたがすぐに回復した。

・免疫抑制なしでも有害事象は起きなかった。

・特に2人の女性で奇跡的な回復があった。

・彼女たちは71歳、33歳で発症後2年以上経っていて、それぞれ親指しか動かない、言葉を話せない状態だったが、手術の翌朝手足が動き やがて話せるようになった。


脳卒中患者への幹細胞治療の安全性とその効果の可能性が示された、


というおはなし。

写真:脳卒中幹細胞治療



感想:

スタップ細胞の実用化に期待しています。

2014年4月12日

脳卒中経験者に歩数計を持たせてみた


Feasibility and outcomes of a community-based, pedometer-monitored walking program in chronic stroke: a pilot study.
2014  4月  アメリカ

脳卒中を経験すると身体活動が低下する。

そこで歩数計を与えて運動が促される効果を調べてみたそうな。


平均年令60、発症後12年前後の脳卒中経験者11人に歩数計を与えて、毎日の歩数や体調を記録させた。

毎週 電話でウォーキングのアドバイスも行った。

6週間後、歩行機能、バランス、QoL等を測定し、開始前と比較した。


次のようになった。

・全員が歩数計を装着することができた。

・91%は歩数を自ら読むことができた。

・80%はこのプログラムに満足していた。

・有害事象はなかった。

・測定項目の全体的に大きな変化はなかった。

・病状と歩行可能距離に若干の変化があった。

・歩数増加と身体機能のへの関心の強さが関連していた。


歩数計ウォーキングプログラムが脳卒中経験者の身体活動を促す可能性が示された、


というおはなし。


感想:

数ヶ月前に歩数計を購入した。なるほど歩くのが楽しくなった。

これが選びに選び抜いた逸品。
3軸加速度センサー、ノイズ振動をカウントしない、シンプル操作、見やすい、安い、という特長。
写真:歩数計
タニタ(TANITA) 3Dセンサー搭載歩数計 FB-731


2014年4月11日

下肢のCI療法を試してみた


Modified constraint-induced therapy for the lower extremity in elderly persons with chronic stroke: single-subject experimental design study.
2014  4月  スウェーデン

上肢のCI療法はよく研究されているけれど、下肢のCI療法の研究はほとんどない。

そこで 実験してみたそうな。


高齢の慢性期脳卒中患者3人(男2女1)について、下肢のCI療法を1回2時間x週5日x4週間行いその効果測定を3ヶ月間フォローした。

下肢CI療法は、健側の脚全体を装具で固めて使えないようにし、麻痺脚のみを集中的に訓練した。


次のようになった。

・複数の評価項目の半分以上で著しい改善を示した。

・それらの効果が3ヶ月後も持続していた。


下肢のCI療法はバランス、歩行機能の改善に効果的かも知れない、


というおはなし。



感想:

上肢CI療法の優れたところは、明らかに良くなりそうな患者のみを選別し、そうでない患者をぜったいに治療対象としないための基準を明確にした点にあると考える。

下肢の場合はいったいどのような表現で選別しているのか関心を持った。

2014年4月10日

脳卒中で死なないためのお酒の飲み方


The frequency of alcohol consumption is associated with the stroke mortality.
2014  3月  フィンランド

飲酒の頻度と男性の脳卒中死亡率との関連を調べてみたそうな。


脳卒中歴のない2609人の男性を20年間あまり追跡調査した結果、


次のようになった。

・この間に66人が脳卒中で死亡した。

・飲酒頻度が週に0.5回未満の場合、飲酒しない人に比べ脳卒中死亡リスクは0.70だった。

・週に0.5-2.4回の場合は1.08、週2.5回以上の場合2.44だった。

・飲酒量を考慮に入れてもこの関連はほとんど同じだった。


飲酒頻度と脳卒中死亡率に強い関連があった。これは飲酒量に依らなかった。週に2.5回以上飲酒するとこのリスクが最大になった、


というおはなし。




感想:

たまに飲むのはかえってイイみたいね。

2014年4月9日

帯状疱疹のあとの脳卒中リスクはどのくらいヤバイのか


Risk of Stroke Following Herpes Zoster: A Self-Controlled Case-Series Study.
2014  4月  イギリス

帯状疱疹のあとは脳卒中になりやすいと言われている。

そこで帯状疱疹後の脳卒中リスクの上昇程度について詳しく調べてみたそうな。


1987-2012の医療データから帯状疱疹+脳卒中になった患者を抽出し、帯状疱疹後の期間別に脳卒中リスクを解析した。


次のようになった。

・6584人の患者データが集まった。

・帯状疱疹のあと脳卒中リスクが上昇し、高い状態が約6ヶ月間続いた。

・詳しくは、1-4週で1.63倍、5-12週に1.42倍、13-26週で1.23倍で、その後の上昇はなかった。

・特に、眼部帯状疱疹では脳卒中リスクが5-12週に3倍以上になった。

・55%に抗ウィルス薬治療が行われた。

・抗ウィルス治療を受けたグループでは脳卒中リスクが低かった。


帯状疱疹のあとの脳卒中リスクの上昇過程が明らかになった。抗ウィルス治療によって脳卒中リスクを低下できる可能性が示された、


というおはなし。


写真:ウィルス


感想:

おれは退院してすぐに帯状疱疹になったぞ。いちどだけ。

2014年4月8日

豆腐は脳卒中にいいのか


Dietary Soy Intake Is Not Associated with Risk of Cardiovascular Mortality in Singapore Chinese Adults.
2014  4月  シンガポール

大豆食品は脳卒中や心臓病にイイと聞く。

そこで大豆蛋白質やイソフラボンの心血管系疾患死亡率との関連を長期的に調べてみたそうな。


シンガポールに住む45-74歳の中国人63257人について食事アンケートをとり追跡調査した結果、


次のようになった。

・大豆蛋白質の摂取量の中央値は1日あたり5.2gで、豆腐87gに相当した。

・大豆蛋白質を摂る量と心血管系疾患死亡率とのあいだにほとんど関連はなかった。

・同様に、イソフラボンや豆腐摂取量とも関連が見られなかった。

・脳卒中と冠動脈疾患を分けても関連がなかった。


大豆食品と脳卒中や心臓病死亡率との関連はほとんどないことがわかった、


というおはなし。


写真:豆腐が好き

感想:

そんな説があるのか、と思って調べてみたら あった。
豆腐,納豆,味噌など大豆食品を多く食べると脳梗塞や心筋梗塞になる危険度が1/3以下に.しかし男性には効果無しと厚生労働省


2014年4月7日

ストレスと脳卒中


Stress resilience in male adolescents and subsequent stroke risk: cohort study.
2014  4月  スウェーデン

ストレスを跳ね返す力と脳卒中との関連について調べてみたそうな。


1952-1956年生まれの男性237879人について面談し、1987-2010まで追跡調査したところ、


次のようになった。

・この間に3411人が脳卒中になった。

・ストレス抵抗性の高い者に比べ低いグループでは脳卒中リスクが5割増しになった。

・この関連は社会経済状況や身体能力を考慮に入れるとかなり弱くなった。

・この関連は脳梗塞よりも脳出血で、軽い脳卒中よりも致命的な脳卒中でより明らかだった。


個人のストレス感受性や社会心理的ストレスが脳卒中の要因と考えられた。また、この関連には体力不足の問題も影響しているかも知れない、


というおはなし。

写真:ストレスと脳

感想:

ストレスは脳卒中とすごく関連ありそうだと皆 思ってはいるけど、なかなか そうと口に出せない雰囲気がある。

2014年4月6日

すぐに亡くなるだろうと思って家族に臓器提供をお願いしたら患者にバッチリ聞かれていたという恐怖体験


Paralysed stroke victim experiences every patient's worst nightmare as he hears doctors discuss donating his organs but couldn't speak out
2014  4月  イギリス

スウェーデン人のジミーフリッツ43歳は、彼女との旅行中に脳内出血のため緊急入院した。

脳の画像を見た医師は、もう長くないから最後のお別れに彼の家族を呼ぶように言った。

ベッドを囲む家族に向かって医師が「彼が亡くなったあとの臓器提供を検討してほしい」と告げた。

ところが彼は 周囲の会話をすべて理解していた。麻痺のため意思表示をすることができなかったのだ。

3日後、休暇から戻った別の医師に 家族がセカンドオピニオンを求めたところ、治療可能であることがわかり快方に向かった。


3週間後 意思疎通ができるようになり、彼はこの恐怖体験を語った。


さらに2年後 彼は、脳死になっていない患者の前で臓器提供の話をした医師、病院、保健福祉庁を訴える手続きを始めた、


というおはなし。

写真:脳卒中患者臓器摘出


感想:

これは氷山の一角で、おおくは意識があるまま臓器を抜かれているんだろうね。

2014年4月5日

不眠症と脳卒中との関連について


Insomnia May Raise Stroke Risk
2014  4月  台湾

不眠症と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


21000人の不眠症患者と不眠症でない64000人を4年間追跡調査したところ、


次のようになった。

・この間に不眠症患者で583人、非不眠症者で962人の脳卒中が発生した。

・不眠症があると脳卒中になるリスクが54%増加した。

・特に、18-34歳に限定するとそのリスクは非不眠症者の8倍になった。

・不眠症状が重いほどそのリスクも高くなった。

・不眠症があると糖尿病や高血圧、高コレステロールのリスクも増える傾向にあった。



不眠症は脳卒中リスクを上昇させる。特に若年成人は要注意である、


というおはなし。


写真:不眠症


Insomnia Subtypes and the Subsequent Risks of Stroke: Report From a Nationally Representative Cohort.

2014年4月4日

高齢者の自殺の動機 ダントツNo.1は脳卒中と判明!


Health status and suicidal ideation in Korean elderly: the role of living arrangement.
2014  4月  韓国

韓国での近年の自殺者の増加は 主に高齢者で起きている。

そこで高齢者の自殺願望と身体的、心理的要因との関連を調べてみたそうな。


65歳以上の1743人について行ったアンケート調査の結果を解析したところ、


次のようになった。

・脳卒中経験と自殺願望の非常に強い関連が突出して目立っていた。

・日常動作の制限、抑うつ体験、高ストレスが自殺願望と強く関連していた。

・この関連は1人暮らしか否かに依らなかった。



脳卒中経験者で日常動作に障害のある人への自殺予防対策が必要だろう、


というおはなし。

図:自殺率 国別
by wikipedia


感想:

自殺率世界第3位の韓国からの報告だけにすごい説得力だ。

2014年4月3日

栄養失調になる割合と原因


The Long-term Nutritional Status in Stroke Patients and its Predictive Factors.
2014  3月  フランス

脳卒中後の栄養失調は珍しくなく予後に悪影響を与える。

そこで長期的な体重変化とその要因を調べてみたそうな。


71人の脳卒中患者について、
*入院直後、退院時、1年後、2年半後の体重
*栄養失調の有無
*関連要因
を調査した。


次のようになった。

・脳卒中専門病棟で体重が4.0kg減少した。

・リハビリ病院に移ると2.0kg増加した。

・そして時間をかけて徐々に元の体重に近づいた。

・最終的に、40.1%が元の体重を下回った。

・38.0%は発症前より大きく体重が増えた。

・21.1%は比較的安定していた。

・体重変化の要因は、食べ物への嗜好の変化だった。

・47.9%が栄養失調で、食事量の減少、施設への入所、糖尿病と関連があった。


栄養失調はよくあることで、食事量の減少や食べ物への嗜好の変化が原因と考えられた、


というおはなし。


感想:

病院給食で検索した画像。
写真:病院食
なんとなく共感した。

2014年4月2日

ダイエットドリンクで脳卒中死亡者が続出?


Diet drinks raise heart concern in postmenopausal women
2014  4月  アメリカ

米国心臓病学会で発表された研究成果。
人工甘味料を使ったダイエットドリンクと脳卒中や心臓病との関連を女性について調べたそうな。

平均年令63 閉経後の女性60000人を8.7年間追跡調査したデータを解析した結果、


次のことがわかった。

・1日に2-3缶のダイエットドリンクを飲んでいた者の8.5%が脳卒中や心臓病で死亡した。

・この関連は、
週に5-7缶飲む場合では6.9%の死亡に、
週に1-4缶飲む場合では6.8%、
月に3缶未満の場合では7.2%に相当する。

・因果関係は不明。


ダイエットドリンクをほとんど摂らない女性に比べ1日に2-3缶飲む女性は脳卒中や心臓病で死亡するリスクが50%ほど高い、

というおはなし。

写真:ダイエットドリンク

感想:

以前の記事を思い出した。
毎日のダイエットコーラでカロリーオフ! → 脳卒中で入院

ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明

2014年4月1日

乗馬セラピーとトレッドミル 比べてみた


Effects of hippotherapy on recovery of gait and balance ability in patients with stroke.
2014  2月  韓国

乗馬セラピーが脳卒中患者の歩行とバランス能力の改善に効果的か調べてみたそうな。


30人の脳卒中患者を乗馬セラピーグループ、トレッドミルグループに分け、8週間の訓練を行った。


次のようになった。

・乗馬セラピーグループでバランス能力、歩行速度、歩幅対称性が大きく改善した。

・一方トレッドミルグループでは歩幅対称性のみ大きく改善した。


乗馬セラピーは脳卒中リハビリの役に立つかも知れない、


というおはなし。



感想:

トレッドミルって広い場所を必要としない、人手を省けると言った点がメリットなのに、でかい馬を飼って乗せて散歩させる...そんなものと比較するのはどういうことなの?って印象。


過去の乗馬セラピー記事を思い出した。
乗馬セラピーでQOLが改善する

【ガンナムスタイル】韓国の乗馬マシンセラピーで脳卒中リハビリ

乗馬セラピーで片麻痺リハビリ

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