2014年5月31日

Wii Fitトレーニングが従来型リハビリを超えた


The efficacy of balance training with video game-based therapy in subacute stroke patients: a randomized controlled trial.
2014  5月  イタリア

亜急性期の脳卒中患者のバランス機能の回復にビデオゲームが役に立つか調べてみたそうな。


50人の脳卒中患者を、

*Wii Fitトレーニンググループ
*通常のバランスリハビリグループ

に分けた。

両グループには1日40分間☓2回の理学療法も併行した。


次のようになった。

・Wii Fit vs 通常リハは、バランス機能評価スコアで53 vs 48、

・バーセルインデックスで98 vs 93だった。


亜急性期脳卒中患者のバランス機能と日常生活動作の改善の点で、Wii Fitトレーニングが従来型リハビリよりも優れていた、


というおはなし。

写真:Wii Fit


感想:

療法士さんが仕事をしているように見えない点を除けば、もはやビデオゲームを使わない理由が思い浮かばない。

2014年5月30日

脳を護る!乾電池のマイナス極で


Neuroprotective effect of cathodal transcranial direct current stimulation in a rat stroke model.
2014  5月  スイス

脳を虚血状態にすると周辺組織に脱分極が梗塞を拡大しながら周期的に拡がる。直流電気刺激(tDCS)はこの皮質興奮性に影響を与えると考えられる。

そこで乾電池のマイナス極を貼り付ける陰極tDCSで梗塞を抑えられるものかどうか実験してみたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミについて

*虚血手術の45分後から陰極tDCSを4時間行うグループ
*虚血手術直後から陰極tDCSを6時間行うグループ

に分けた。各グループは12匹ずつ。

比較のため通電しない12匹のグループも各々設けた。



次のようになった。

・45分後tDCSグループは梗塞体積が20%、直後tDCS開始グループでは30%小さかった。

・梗塞の及ぶ範囲も両tDCSグループで小さかった。

・陰極tDCSで脱分極の回数が減少した。

・梗塞体積と脱分極の回数に関連があった。



急性期脳卒中への陰極tDCSが、脱分極頻度を抑えることにより神経保護効果をもたらすことが確認できた。人にも応用できるかも知れない、


というおはなし。

写真:tDCSネズミ



感想:

tDCSって簡単そうだから、すべての家庭や職場施設に1つは備えるようにして、脳卒中の症状を確認したらとりあえず頭に電極を貼って それから病院を探すようにしたらどうだろう。


でも、あわてて電池を逆向きに入れたりすると大変なことになる。
tDCSは電極を間違えると脳梗塞が拡大することが判明


2014年5月29日

高血圧+キャノーラ油で脳出血が確定?


Comparative effects of plant oils on the cerebral hemorrhage in stroke-prone spontaneously hypertensive rats.
2014  5月  中国

植物油の種類と脳出血との関係を動物で調べてみたそうな。


脳卒中になりやすい高血圧ネズミを、

*しそ(エゴマ)油
*なたね(キャノーラ)油
*ショートニング
*油なし

のグループに分け、それぞれを10%含ませた餌と食塩水を与えた。

脳卒中の後、出血、梗塞の範囲を計測した。


次のようになった。

・生存期間は 油なしネズミで58日間、しそ油ネズミは68.5日間、なたね油ネズミは45.7日間だった。

・しそ油ネズミの脳出血体積は油なしネズミよりもずっと小さかったが、ショートニングネズミでは病変が非常に拡大した。

・元々高かった血中コレステロールは しそ油ネズミで低下したが、なたね油ネズミではさらに高くなり、血小板も少なくなった。


しそ油は血中コレステロールを改善し、脳出血の発症を遅らせその範囲も小さくする効果があった。一方、なたね油やショートニングでは真逆の結果になった。
高血圧の人は積極的に しそ油を使用するべきだろう、


というおはなし。



感想:

ショートニングは別としても キャノーラ(なたね)油はフツーに使っているし、しそ油なんて価格が20倍もする。

健康食品業者と癒着した捏造論文じゃないかと思ったが、ちょっとまえの記事
トランス脂肪酸は脳卒中のもとなのか?
で見つけた 金城学院大学薬学部の人の植物油のはなしを思い出した。

血小板も気になるし…


この機会にその人の本を注文した。
本当は危ない植物油 その毒性と環境ホルモン作用

2014年5月28日

患者家族にも健康教育すると回復がはかどるのか


Health education for stroke patient carers: Does it affect functional status improvement in patients after ischemic stroke?
2014  4月  ポーランド

脳卒中患者の介護を自宅で家族がする必要性が高まっている。

介護者への健康教育と脳卒中患者の機能回復程度との関連を調べてみたそうな。


157人の脳梗塞患者について、

*患者と介護者81組
*患者のみ76人

のグループに分けて、健康教育プログラムに参加させた。

退院して3ヶ月、12ヶ月後の回復程度を評価、比較した。



次のようになった。

・12ヶ月後、両グループ共に自立度、運動機能が大きく改善した。

・両グループ間で回復程度に違いはみられなかった。


介護者の健康教育プログラム参加は患者の機能回復にあまり影響はなかった、


というおはなし。

健康教育プログラム



感想:

もちろん教育内容にもよるだろうけど、患者本人の問題ってことなのかな。

2014年5月27日

睡眠時無呼吸症の脳卒中リスクは男女おなじ


Women also prone to snoring-stroke connection says study
2014  5月  アメリカ

睡眠時無呼吸症と脳卒中との関連を 男女の違いについて調べてみたそうな。

今月の米国胸部学会で発表された内容。


5442人について14年間追跡調査したところ、


次のことがわかった。

・睡眠時無呼吸症と脳卒中との関連があった。

・睡眠時無呼吸症がある女性は男性と同程度に脳卒中になりやすかった。



これまで睡眠時無呼吸症と脳卒中との関連はもっぱら男性についてのみ報告されていたが、長期的な調査によって、女性も同様の関連を持つことがわかった、


というおはなし。



感想:

女性はいびきで病院に行かないからじゃないか…って言ってた。


掘り返したら似た記事があった。
いびきをかく日本人女性は脳卒中に注意

2014年5月26日

患者が死んでも構わない 脳卒中医の4割が「燃え尽き症候群」


Cross-Sectional Survey of Workload and Burnout Among Japanese Physicians Working in Stroke Care: The Nationwide Survey of Acute Stroke Care Capacity for Proper Designation of Comprehensive Stroke Center in Japan (J-ASPECT) Study.
2014  5月  日本

脳卒中診療に携わる医師の燃え尽き症候群の割合と特徴を調べてみたそうな。


11211人の医師を対象にアンケート調査したところ、


次のことがわかった。

・2724人(25.3%)から回答があった。

・脳卒中診療と関係の無いケースや回答不十分なものを除外した2564人分を解析した。

・41.1%が燃え尽き症候群に相当した。

・週の労働時間が多いほど燃え尽き症候群になりやすかった。

・睡眠時間、休日、経験年数、収入が多いほど燃え尽き症候群になりにくかった。


脳卒中診療医師の燃え尽き症候群は、過重労働、短時間睡眠、経験不足などがリスク要因と考えられた、


というおはなし。



感想:

お医者さんは燃え尽きているくらいがちょうどいいと思う。

2014年5月25日

動作観察療法が右脳損傷患者には効かないかもしれない理由


Lateralization of Motor Cortex Excitability in Stroke Patients during Action Observation: A TMS Study.
2014  5月  イタリア
動作観察は運動野を活性化し、脳卒中患者のリハビリを促すと言われている。

損傷脳半球の左右の違いが影響するものかどうか調べてみたそうな。


左脳損傷の脳卒中患者5人、右脳損傷の5人について、物をつかむ動作のビデオを観せた。

ビデオ内容は小さな物をつまむ動作および大きなものを握る動作の2種類を用意した。

それぞれのビデオを観察中の健常側脳の一次運動野から手の筋肉2種(背側骨間筋、小指外転筋)への運動誘発電位を磁気刺激で測定した。


次のようになった。

・左脳損傷患者では、動作観察中の右側運動野の運動誘発電位に筋肉の種類ごとの変化が起きた。

・一方、右脳損傷患者では左側運動野の運動誘発電位に変化は見られなかった。


脳卒中患者への動作観察療法は、少なくとも左脳損傷患者については脳への影響を確認することができた、


というおはなし。
図:動作観察療法


感想:

脳の左右でこういう違いがでる理由の考察があった。

被験者は全員右利きで、右脳損傷だと利き手が使えるので生活上 当面差し迫ったニーズがないため、左側運動野が左手の面倒まで見る気をなくしてしまうんだとか。

そんな問題なのか?

2014年5月24日

PM2.5は基準値未満であっても脳卒中を引き起こす


Long-Term Exposure to Ambient Air Pollution and Incidence of Cerebrovascular Events: Results from 11 European Cohorts within the ESCAPE Project.
2014  5月  イタリア

大気汚染と脳卒中との関連を調べたそうな。


ヨーロッパの11件の研究データを解析したところ、


次のことがわかった。

・被験者99446人中、3086件の脳卒中事例があった。

・PM2.5濃度が5μg/m3増加する毎に脳卒中リスクが19%上昇した。

・PM10についても同様の傾向があった。

・このPM2.5との関連は65歳以上、非喫煙者、PM2.5濃度が25μg/m3未満で暮らす人に顕著だった。


大気中の粒子状物質は、基準値未満の濃度であっても脳卒中との関連が疑われた、


というおはなし。

図:PM2.5
PMの大きさ(人髪や海岸細砂)との比較

2014年5月23日

最新の磁気刺激治療はちょっと違う


Therapy Pioneered In Chicago Could Be Breakthrough For Stroke Patients
2014  5月  アメリカ

世界的に有名なシカゴ・リハビリテーション研究所が新しい磁気刺激法を使って成果を挙げたそうな。

・患者の脳のMRI画像上で磁気刺激(TMS)コイルの位置を正確にナビゲートできる新たなシステムを使用した。

・ダリーホルム氏(下記ビデオ参照)は5年前に脳卒中になり、左片麻痺でネクタイや靴ひもを結ぶことができなかった。

・ところが研究所にきてこの脳刺激を1回15分☓週3日☓6週間受けたところ、

・手が動くようになってネクタイ、靴ひももバッチリ、自動車も運転できるようになった。

・この脳刺激はダメージを負っていない方の脳半球の活動を抑え、損傷脳とのバランスを整える働きがある、と考えられている。

・この効果は6ヶ月後も持続していた。

・FDAの認可は未だ。

というおはなし。

磁気刺激ビデオ
 これがそのニュースビデオ(CM15秒のあと 別ウィンドウ)




感想:

この種のナビって、10年以上前からあってぜんぜん珍しくない。

なにかに取り憑かれたように大げさに語る女性医師の表情と、異常に元気な脳卒中経験者の男性に 言葉にし難い気持ちの悪さを強く感じた。

2014年5月22日

脳内出血 さいきんのトレンド


Intracerebral hemorrhage mortality is not changing despite declining incidence.
2014  5月  アメリカ

脳内出血の発生と死亡率のさいきんの傾向について調べてみたそうな。


2000-2010の計734人の特発性脳内出血患者について調査したところ、


次のことがわかった。

・年間発生率は、2000年に5.21人/1万人、2010年では4.30人/1万人だった。

・10年で年間の脳内出血発生率が31%低下した。

・致命率と3年死亡率は変わらなかった。



この10年で脳内出血は起きにくくなった。しかし致命率、長期死亡率に変化はなかった。予防以外に治療面での進歩が必要である、


というおはなし。

図:脳内出血

2014年5月21日

[Jカーブ] 血圧は下げ過ぎるとかえって再発しやすいのか?


Degree of blood pressure reduction and recurrent stroke: the PROGRESS trial.
2014  5月  オーストラリア

降圧薬で血圧を下げすぎても Jカーブ現象により脳卒中の再発率が高くなると言われている。

ほんとうかどうか確認してみたそうな。


多施設国際共同試験PROGRESSの脳血管疾患6105人のデータを解析したところ、


次のことがわかった。

・3.9年の調査期間中に727件の脳卒中の再発があった。

・降圧薬による収縮期血圧の低下度と脳卒中再発リスクとのあいだに明らかな関連があった。

・収縮期血圧の低下度が、 20以上、10-19、0-9、0mmHg未満 のそれぞれでの年間再発率は2.08%、2.10%、2.31%、2.96%だった。


脳血管疾患患者の血圧を下げ過ぎると脳卒中再発率が上昇するという事実は確認できなかった、


というおはなし。
図:Jカーブ現象


感想:

まったく下げてなくても年間再発率が1%も違わないことにオドロイタ。

最低用量を1日置きに飲んでも 手しびれるし、頻尿になるしで 降圧薬やめたい。

でもきっと複利で効くんだよな…

2014年5月20日

関節炎のある人の脳卒中経験率は4倍


Co-Occurrence of Arthritis and Stroke amongst Middle-Aged and Older Adults in Canada.
2014  4月  カナダ

関節炎と脳卒中との関連について調べてみたそうな。


2010年のカナダ地域健康調査(30歳以上の47000人)のデータを解析したところ、


次のことがわかった。

・関節炎があると脳卒中の経験が4倍多かった。

・関節炎のある脳卒中経験者の身体活動レベルは概ね低かった。

・これらの関連は特に30-65歳の若年者で顕著だった。


関節炎があって あまり動かない30-65歳の人の脳卒中リスクは明らかに高い、


というおはなし。

2014年5月19日

[拡張現実] 遠隔リハビリテーション・ゴーストマンとは


Ghostman: augmented reality application for telerehabilitation and remote instruction of a novel motor skill.
2014  4月  オーストラリア

遠隔リハビリテーションシステムを実際に試してみたそうな。


ゴーストマン(Ghostman)というシステムを使用した。

離れた場所にいる患者と療法士がカメラ付きヘッドマウントディスプレイを装着し、互いの視ているものが視野にゴースト映像として重ね合わされて表示される。
ゴーストマン
ゴーストマン

健常人12人について、
*遠隔訓練グループ と
*面と向かって訓練するグループ
に分けて箸の使い方の練習を行い、24時間後、7日後の学習記憶を確認した。


次のようになった。
・両グループ間で動作ミスの頻度や要する時間に、訓練前後いずれの時期でも差は見られなかった。


この遠隔技術は脳卒中リハビリに使えるかもしれない、


というおはなし。



感想:

ろくでもない使い方しか思い浮かばない。

「さあ今日も着替えの練習しましょうねぇ」

2014年5月18日

脳卒中後の不活発さはいつまで続くのか


Physical inactivity post-stroke: a 3-year longitudinal study.
2014  5月  イギリス

脳卒中から3年後までの身体活動レベルの変化を調べてみたそうな。


平均年令76の脳卒中患者74人について、入院中、1年後、2年後、3年後の身体活動状況を調べた。

activePALという装置を身体に付けて1日の活動度を計測記録した。


次のようになった。

・入院中、94%の時間は座るか寝た状態で過ごし、立位の時間は4%、歩行時間は2%だった。

・時間が経つにつれ座位、臥位の時間は減り歩数が増えた。

・3年後、立位の時間が18%、歩行時間が9%になった。

・ウツや左脳損傷、空間無視があると身体活動レベルが依然低かった。


脳卒中になるとほとんどの時間を動かずに過ごす。約1年で身体活動は大きく増加するが、その後の改善は緩やかである、


というおはなし。




感想:

病院の中ではあえて動かない人が優秀な患者。

ある程度動けるようになったら サッサと退院した方がいいと思う。

2014年5月17日

上肢リハビリに効く迷走神経刺激のタイミングと量について


The timing and amount of vagus nerve stimulation during rehabilitative training affect poststroke recovery of forelimb strength.
2014  5月  アメリカ

リハビリ訓練中の迷走神経刺激によって、脳梗塞にしたネズミの前脚の機能を回復できることがわかっている。

そこで 迷走神経刺激のタイミングと刺激量がどう影響するものか、調べてみたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミについて、
・リハビリ訓練の2時間後に迷走神経刺激したグループはリハビリ訓練中に迷走神経刺激したグループよりも回復度が非常に低かった。

・また、リハビリ訓練中に迷走神経刺激を何倍も多く行ったグループも回復度が低かった。

・迷走神経刺激の代わりにリハビリ訓練を延長したグループに比べると、迷走神経刺激を遅らせたり多くしたりしたグループの方が回復度は高かった。

・しかしリハビリ訓練中の運動に合わせて行われる迷走神経刺激での回復度には及ばなかった。


リハビリ訓練に迷走神経刺激を組み合わせた時の前脚機能回復効果が確認できたと同時に、その刺激タイミングと刺激量の最適化が必要であることもわかった、


というおはなし。




以下の記事の続報にあたる。
迷走神経を刺激しながらリハビリするとすっごく回復するらしい

この研究についてのニュースビデオ

2014年5月16日

睡眠時間の長いお年寄りは脳卒中になり〇〇い


Sleep duration and history of stroke among adults from the USA.
2014  5月  アメリカ

睡眠時間の短さと高血圧、肥満などとの関連が指摘されている。

そこで睡眠時間と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


2006-2011の国民健康調査から18歳以上154599人のデータを解析したところ、


次のことがわかった。

・睡眠時間が*6時間以下、*7-8時間、*9時間以上の者の割合は各々29.2%、61.8%、5.2%だった。

・年齢構成で調整した脳卒中罹患率は各々、2.8%、2.0%、5.2%だった。

・睡眠が7-8時間に比べ、6時間以下、9時間以上の場合脳卒中が多かった。

・年齢、性別で分類したところ、18-44歳の若年層では睡眠時間の短い女性で脳卒中が多かった

・中年では睡眠時間が短いまたは長い男女で脳卒中が多かった。

・65歳以上の高齢層では9時間以上の睡眠を取る者に脳卒中が多かった。


睡眠時間と脳卒中との関連は性別、年齢で変わった。睡眠時間の短さと脳卒中との関連が確認できたが、特に高齢者では長時間睡眠と脳卒中との関連も見られた、


というおはなし。

写真:睡眠


感想:

2日間眠って2日間起きていた元長寿世界一のかまとばあちゃんの場合は一体どういうことなのよ?って思った。

2014年5月15日

やっぱり果物や野菜を摂ると脳卒中予防にいいらしい


Fruits and Vegetables Consumption and Risk of Stroke: A Meta-Analysis of Prospective Cohort Studies.
2014  5月  中国

果物や野菜の摂取量と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


医学研究データベースから過去19年間の関連する研究を厳選してデータを統合、再解析したところ、


次のようになった。

・被験者総数760629人、脳卒中16981件を含む20件の研究がみつかった。

・果物や野菜の摂取量と脳卒中リクスは相反する関係にあった。

・柑橘類、リンゴ、梨、葉物野菜が脳卒中予防に効果的と考えられた。

・1日あたり果物を200g多く摂るごとに脳卒中リスクは22%低下、野菜を200g多く摂る毎に脳卒中リスクが11%低下した。



果物、野菜を多く摂る人ほど脳卒中リスクが低かった、


というおはなし。

写真:果物、野菜

2014年5月14日

カルシウムサプリメントで脳卒中になる は本当か?


Calcium supplement intake and risk of cardiovascular disease in women.
2014  5月  アメリカ

近年、カルシウムサプリメントの摂取で脳卒中リスクが上がるという話をよく耳にする。

ほんとうか確認してみたそうな。


1984-2008に74245人の女性を対象に行われた生活習慣調査の結果から、カルシウムサプリメントの摂取状況、冠動脈疾患、脳卒中の発生事例を抽出し、関連を解析した。


次のようになった。

・24年間に4565件の心血管疾患(冠動脈疾患2709、脳卒中1856)があった。

・カルシウムサプリメントを摂る女性は身体活動レベルが高く、喫煙しない、トランス脂肪酸を摂らない傾向があった。

・1日に1g以上のカルシウムサプリメントを摂る女性は摂らない者に比べ心血管疾患のリスクが0.82倍だった。

・同様に、冠動脈疾患のリスクは0.71倍、脳卒中リスクは1.03倍だった。

・この関連は非喫煙者、高血圧でない者、運動をよくする者に限定しても同様だった。


カルシウムサプリメントが脳卒中を含む心血管疾患のリスクを上げるという事実は確認できなかった、


というおはなし。

写真:カルシウムサプリメント

2014年5月13日

iPhoneを胸にあてるだけで心房細動の危険がわかるようになった


Feasibility and cost effectiveness of stroke prevention through community screening for atrial fibrillation using iPhone ECG in pharmacies. The SEARCH-AF study.
2014  4月  オーストラリア
Pharmacists diagnose stroke risk with iPhone-based ECG

心電図を計測、解析できるアイフォンアプリで脳卒中の原因になる心房細動をどれだけ検出できるものか試してみたそうな。


薬局を訪れた65歳以上の客1000人についてアイフォンアプリで心電図を記録した。

心房細動が疑われた人を医師に紹介して診断を仰いだところ、

98.5%の感度で心房細動を検出することができた。

この検査方法が普及して多くの人に適切な治療が施されるようになれば医療費も抑えられるだろう、


というおはなし。




このアイフォンアプリは無線接続の専用電極カバーを取り付けて測定を行う。

指先で触れても胸に貼り付けても測定できる。



この電極カバーとアプリはAliveCorという企業が開発販売している。

アマゾンでも買える。(~US$199)

2014年5月12日

脳卒中患者の10年後を調べたら 思いのほかみんな元気だった


Functional Status and Patient-Reported Outcome 10 Years After Stroke: The Lund Stroke Register.
2014  5月  スウェーデン

脳卒中患者の10年後の回復状況について調べてみたそうな。


2001-2002に脳卒中になった416人の患者について10年後の身体機能、生活状況を調査した結果、


次のことがわかった。

・145人で調査が完遂した。

・平均年令は78、59%が男性だった。

・90%は自宅に住んでいた。

・73%は自立していた。

・71%にはほとんど身体障害はなかった。

・他者の支援が必要な者はその内容により14-22%いた。

・中程度の痛みのある者は39%、強い痛みは4%いた。

・中程度のウツ、不安のある者は28%で、重度ウツは1%だった。

・3分の2は健康状態が良好と答えた。

・約半数には発症まえと同頻度の身体活動があった。


スウェーデンの脳卒中患者の10年後を調べたところ 半数が78歳以上にもかかわらず、多くが自立した生活を送り、健康状態も良く、身体活動度も高かった、


というおはなし。

写真:脳卒中

感想:

自分のまわりの脳卒中経験者にも元気なひとが多い。

脳卒中なんて案外たいしたことないのかも知れない。

老人病みたいなものだから、それをきっかけに亡くなる人が多いのはあたりまえ。

なにかとてつもなく恐ろしいことであるかのように喧伝されているのは、脳外科学会のステルスマーケティングじゃないか…? といっつも思う。


ところで小学生に脳卒中教育をする必要がほんとうにあるのだろうか?

2014年5月11日

麻痺した腕に焼きを入れたあと急冷する拷問を30分間続けたら脳の働きが改善した


Effect of Thermal Stimulation on Corticomotor Excitability in Patients with Stroke.
2014  5月  台湾


脳卒中で麻痺した腕への温度刺激で、脳からの神経シグナルが伝わりやすくなるものか調べてみたそうな。


発症後3ヶ月以上の脳卒中患者16人を次の2グループに分けて温度刺激を30分間与えた。

*痛いくらいの高温(46-47℃)低温(7-8℃)刺激グループ

*あったかい(40-41℃)ぬるい(20-21℃)刺激グループ

また、この温度刺激前後での親指筋肉への皮質運動興奮性をTMSで測定した。


次のようになった。

・痛いほどの高温、低温刺激グループで損傷側脳の運動誘発電位と活動領域の拡大を認めた。


麻痺腕への30分間の痛いほどの温度刺激によって損傷側脳の皮質に神経生理学的変化がもたらされた、


というおはなし。

写真:高温低温
感想:

たぶん同じ研究者なんだろうけど、台湾人は温度刺激が好きなんだね。
麻痺した脚に焼きを入れたあと急冷する拷問を8週間続けたら脳卒中患者が歩き出した

温度刺激治療で麻痺脚が動いた

キンキンに冷やした腕でリハビリがはかどる


2014年5月10日

小学生にマンガで脳卒中教育したらすぐに忘れられてしまった


Effects of Stroke Education Using an Animated Cartoon and a Manga on Elementary School Children.
2014  4月  日本

若者への脳卒中教育は患者発症時に居合わせたときの適切な行動や自らの脳卒中予防に役立つ。

そこでマンガの教育資料を作って小学校の教師に脳卒中教育をやらせてみたそうな。


作成したマンガ資料を用いた30分間の授業を小学校教師が行った。

この前後での脳卒中に関する知識(症状やリスク要因)について対象となった小学生にテストしたところ、


次のようになった。

・10、11歳の219人が授業を受けた。

・授業直後の脳卒中関連知識テストのスコアは著しく向上した。

・しかし3ヶ月後には元のレベルに戻っていた。


小学校教師によるマンガを使った脳卒中教育を行った。しかしほとんど記憶に残らないようだったので、内容の見直しが必要かもしれない、


というおはなし。

写真:脳卒中マンガ
ニュース記事
小学生向け「脳卒中」教室を開催=大阪府


感想:

次は幼稚園児を対象に 着ぐるみゆるキャラで臨んでいただきたい。

2014年5月9日

体性感覚刺激でリハビリがはかどる は本当か?


The Effect of Combined Somatosensory Stimulation and Task-Specific Training on Upper Limb Function in Chronic Stroke: A Double-Blind Randomized Controlled Trial.
2014  5月  イギリス

体性感覚(皮膚および深部感覚)刺激を加えると脳卒中リハビリがはかどると言われている。

そこで課題志向型訓練に組み合わせたときの効果を調べてみたそうな。


33人の慢性期脳卒中患者を体性感覚刺激グループと偽刺激グループに分けて2時間の課題志向型訓練を12セッション行った。

体性感覚刺激は訓練の30分前に上肢肘周辺の3つの神経を対象に電気パルスを与えた。

メカニズムを調べるためにTMS検査も行った。

訓練のあと2日目、3ヶ月、6ヶ月後に効果をフォローした。


次のようになった。

・訓練後、リアル刺激グループで上肢機能の大きな改善があった。

・しかしその効果は3ヶ月以降は見られなかった。

・皮質脊髄路の興奮性に変化はなかった。


体性感覚刺激を課題志向型訓練に加えたときの効果を確認できた。しかしそれは長く続かなかった


というおはなし。

図:体性感覚

2014年5月8日

松果体の石灰化と脳内出血との関係


Pineal calcification is a novel risk factor for symptomatic intracerebral hemorrhage.
2014  5月  タイ

松果体の石灰化と脳内出血との関連について調べてみたそうな。


CT検査をした患者記録のうち脳内出血の症状のある者で、かつCT画像から松果体の石灰化の有無を判定できるケースを抽出し、関連を解析した。


次のようになった。

・2140件のCT検査のうち1071件が解析対象になった。

・このうち77件(7.2%)で脳内出血があり、689件(64.3%)に松果体の石灰化が見られた。

・松果体の石灰化で脳内出血リスクが2倍以上になった。

・特に50歳以上で高血圧、糖尿病があるとこの傾向が強まった。


松果体の石灰化は脳内出血のなりやすさと関連がある、


というおはなし。



感想:

初めて撮ったCTで自分の松果体の石灰化に気がついた。
写真:松果体の石灰化
脳内出血だからこのケースにあてはまる。


世の中には逆にこれをありがたがる人々もいる。

彼らによると、ちょっと異なる世界とのインターフェースの役割を担うらしいのだが...

2014年5月7日

指ストレッチはいいらしいから さっそくこのビデオで実践することにした


Carryover effects of cyclical stretching of the digits on hand function in stroke survivors.
2014  5月  アメリカ

脳卒中患者の手の指を曲げ伸ばししてあげたあとの効果がどれくらい続くものか実験してみたそうな。


*発症2-6ヶ月の亜急性期脳卒中患者12人と、
*7ヶ月以上経つ慢性期の患者15人について、

アクチュエーター付きの手袋をはめさせて指の曲げ伸ばし(ストレッチ)の繰り返しを強制的に30分間☓3日間おこなった。

この前後での手の機能を評価、比較した。


次のようになった。

・指ストレッチの直後は両グループともに手の機能が大きく改善した。

・特に亜急性期グループではその効果が1時間後もそのまま維持され、さらに翌日にも効果が持ち越された。

・一方、慢性期グループの改善効果はその場限りで 翌日には観測できなかった。



手の指の繰り返しストレッチ運動は亜急性期脳卒中患者でその効果の持続性が確認できた。リハビリの前にこの運動をするといいかも知れない、


というおはなし。



感想:

慢性期患者でも直後には改善効果があるのだから、もっと高頻度でやればいいってことなんだろ。

偶然みつけたこのビデオ 何度も観てしまった… (3分間)

2014年5月6日

粗大ゴミ? 全身振動刺激はリハビリにならないと判明


Effects of Whole Body Vibration Therapy on Body Functions and Structures, Activity, and Participation Poststroke: A Systematic Review.
2014  5月  香港

全身振動刺激が脳卒中リハビリに役立つのか結論を求めてみたそうな。


医学研究データベースから関連のある研究を複数の審査者が厳選してデータを統合、再解析したところ、


次のようになった。

・被験者計333人を含む10件の研究が見つかった。

・全身振動刺激のセッションが1回のみの研究と3-12週間続ける研究が混在していた。

・骨代謝、脚の運動機能、バランス、機動性、感覚、転倒率、日常生活動作、社会参加のいずれの項目についても納得のゆく効果はなかった。

・有害事象は珍しくないものの いずれも軽度だった。

・患者の特徴で範囲限定しても なんの効果も確認できなかった。



全身振動刺激は脳卒中リハビリにまったく役立たない、


というおはなし。



全身振動刺激が如何にどうでもいいかがよくわかるビデオ



感想:

最初に上のビデオをみたとき、てっきり真剣にトレーニングしているのだと思った。

奥で装置の上に座っている親子をみて気がついた。揶揄する意図をもって作ってあることに。


大学の偉い先生に指摘されるまでもなく、全身振動刺激の本質をだれもが見抜いているということなんだろう。

気付かずにこのテーマで研究を始めたり 「エビデンスはまだ確立していない(キリッ」なんて評論すると後で恥ずかしい気持ちになる、ってことと理解した。

2014年5月5日

1年後、歩けるようになっている患者の割合と特徴


Walking function at 1-year after stroke rehabilitation: a multicenter study.
2014  1月  タイ


リハビリ病院を退院して1年以内に歩けるようになっている脳卒中患者の割合とその条件を調べてみたそうな。


327人の脳卒中患者についてリハビリ病院を退院したのち1年間追跡調査した結果、


次のようになった。

・そのうち59%(192人)について調査を完了することができた。

・1年後、歩行が改善した者45%、変わらぬ者45%、悪くなった者10%だった。

・44%が歩けない状態から再び歩けるようになった。

・退院直後、歩行可能者は68%だったが1年後には78%になった。

・逆に 7%の者は歩けなくなっていた。

・1年後の歩行と関連のあった項目は、
*退院時の麻痺足を動かす力、
*糖尿病でないこと、
*結婚していること、
*入院時、仰向けに寝た状態から座位に移れること
だった。


リハビリ病院を退院したのちも歩行能力は改善し続けた。1年後、計78%の脳卒中患者が歩けるようになっていた。退院時の麻痺足の力、糖尿病、配偶者の有無、入院時の仰臥位から座位への移動可否がその要因だった、


というおはなし。

写真:1年後


2014年5月4日

発症6ヶ月以降の慢性期脳卒中患者を家族の協力で自宅リハビリさせてみた


Caregiver-Mediated Intervention Can Improve Physical Functional Recovery of Patients With Chronic Stroke: A Randomized Controlled Trial.
2014  4月  台湾

自宅での介護者主導のリハビリに効果があるものかどうか実験してみたそうな。


51組の慢性期脳卒中患者とその介護者を次の2グループに分けて成果を比較した。

*療法士が毎週個別に考えたリハビリプログラムを介護者が自宅で実施する。
または
*療法士が自宅を訪問するだけで特別なリハビリは行わない。



次のようになった。

・リハビリグループで筋力、移動能力など全体的にとても大きな改善が見られた。

・リハビリグループで通常歩行速度、歩行可能距離、バランス能力が大きく改善した。

・この自宅リハビリでは介護者の負担は大して増えなかった。


慢性期脳卒中患者への介護者主導の自宅リハビリは非常に効果的で無理なくできる、


というおはなし。




図:介護者家族
感想:

だれが行っても同様の効果がでる。

リハビリっていうのは本来こういうものであってほしい。

「神の手を持つ〇〇法の〇〇先生」というのは どうかな?と思う。

2014年5月3日

アマデイオ:上肢リハビリ支援ロボットの実力を確かめることにした


Recovery of hand function with robot-assisted therapy in acute stroke patients: a randomized-controlled trial.
2014  4月  イタリア

上肢リハビリ支援ロボットシステムの効果を検証してみることにしたそうな。


20人の急性期脳卒中患者をロボット支援リハビリグループと通常のリハビリグループに分けて、4週間の訓練の後、その評価を3ヶ月間フォローし比較する。

ロボット支援装置は アマデイオ:Amadeo Robotic Systemを使用する、

というおはなし。


これがアマデイオだ。



感想:

上のビデオを観て 妙な違和感を持った。

このビデオでは 年金生活で暇を持て余した爺さんが 若い女性OTに構ってもらってもらいながらニヤニヤと機械のレバーを握って満足そうにしている様子が見てとれる。

しかし若い脳卒中患者にとっては事態はとても深刻で、手が自由にならないことは 職を追われ生活の危機に直面することを意味する。


もうちょっとこの男性俳優に、必死さを演出して欲しかった...と考える。

2014年5月2日

リハビリ病院ってほとんど動く時間がなくて笑った


Sedentary behaviour and physical activity of people with stroke in rehabilitation hospitals.
2014  3月  スウェーデン

リハビリ病院の脳卒中患者がじっとしている時間を調べてみたそうな。

スウェーデンの4つのリハビリ病院に入院中の脳卒中患者104人について、午前8:00から午後5:00までの活動状況を1週間つきっきりで観察して記録したところ、


次のようになった。

・日中の74%の時間は 横になっているか座っている(じっとしている)状態だった。

・1時間以上じっとしている状態の合計が日中の44%に及んだ。

・午前9:00-午後12:30がもっとも活動的な時間帯だった。

・リハビリ室よりもホールにいるときの方が活動的であることが多かった。


リハビリ病院内での患者の時間の使い方が非効率的である。じっとしている時間を減らす工夫が必要だろう、


というおはなし。

写真:座ってるデブ



感想:

「リハビリ病院に転院したらどんなに長くつらい訓練でもきっと耐えてみせる!」と意気込んでいたら、現実にはPT,OT合わせても1日に2時間未満。

あまりにもすることがなかったので、病室にいる時間はできるだけ立っていた。ベッドの枠につかまってラジオを聞きながら。

2014年5月1日

グリセミック負荷と脳梗塞、脳出血の関連


Relation of dietary glycemic load with ischemic and hemorrhagic stroke: a cohort study in Greece and a meta-analysis.
2014  4月  イタリア

食事が血糖を上昇させる程度の指標である「グリセミック負荷」と脳梗塞、脳出血との関連を調べてみたそうな。


欧州癌および栄養の予想調査データおよび、過去の複数の研究データも併せて解析したところ、


次のようになった。

・ギリシャでは19824人中304件の脳卒中が発生した。内訳は脳梗塞67、脳出血49。

・アンケートから得られた日頃の食事でのグリセミック負荷が高いと、低い者に比べ最大で55%脳梗塞リスクが高くなった。脳出血リスクはむしろ下がった。

・計3088件の脳卒中を含む別の過去の研究を総合すると、グリセミック負荷が高いと脳梗塞リスクが35%、脳出血リスクは9%増しになった。



食事のグリセミック負荷は脳梗塞の要因になりうるものだった。しかし脳出血についてはほとんど関連は見られなかった、


というおはなし。




感想:

以前、別のひとが解析した結果では脳出血リスクも高くなっていた。
血糖が上がりそうな物をやたら食べていると脳出血や脳梗塞になる

食べたいものを食べたらいいと思う。

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