2015年5月31日

無気力な脳卒中患者は自殺を考えているという根拠について


Apathy and suicide-related ideation 3 months after stroke: a cross-sectional study.
2015  4月  香港

脳卒中後のアパシー(無気力・無関心)と自殺願望との関連を調べてみたそうな。


平均年齢67、518人の脳梗塞患者について神経精神病テストを行った。さらに発症3ヶ月後に面談して自殺を考えたことがあったか確認した。


次のことがわかった。

・6.2%が自殺願望を報告した。

・自殺願望のあったグループは自殺願望なしグループに比べ 31% vs. 5%でアパシー度が高かった。

・自殺願望グループはうつスコアも高かったが、それを考慮に入れてなお

・高アパシーが自殺願望と強い関連にあった。


脳梗塞のあとアパシー度が強い患者は自殺を考えている可能性が高いので注意が必要である、


というおはなし。


感想:

無気力も突き詰めると、死ぬのもめんどくさくなるんじゃないかな。

2015年5月30日

脳卒中が軽症だからって運転させていいの?


Is it safe to drive after acute mild stroke? A preliminary report.
2015  5月  カナダ

多くのガイドラインでは脳卒中後は自動車運転をしばらく控えるよう勧めている。しかし軽症の場合、急性期にもかかわらず運転再開するケースが少なくない。それって大丈夫なものなのか 検証してみたそうな。


急性期(48時間以降 7日以内)で軽症の脳梗塞患者10人と、健常者10人についてドライブシミュレータの結果を比較した。


次のことがわかった。

・健常者に比べ患者の運転エラー回数(衝突、脱輪、速度超過)は健常者の2倍以上だった。

・単純な右左折動作のエラー回数は健常者と患者で差はなかったが、

・交通がある状態での左折時(右側走行)に患者のエラー率は有意に高かった。


急性期の軽症脳卒中患者は基本的な運転操作を行う能力は保持している。しかしより複雑な判断を要する状況(混んだ道路で左折、バスの後ろを走る)では能力の欠陥が明らかになる、


というおはなし。

図:脳卒中患者の自動車運転

感想:

脳卒中と診断されたら自動的に運転免許を1年間は停止するべき、と考える。

脳卒中になるまえは運転歴20年以上で15万キロは経験していたけど、最近の5年間2万キロで学んだことのほうがずっと多く感じる。

2015年5月29日

株の信用取引は脳卒中の危険をはらむことが明らかに


Stroke: a Hidden Danger of Margin Trading in Stock Markets.
2015  5月  台湾

株式市場の信用取引と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


2000-2009の台湾全土での株式および医療のデータを解析したところ、


次のことがわかった。

・株式市場の信用取引が増加した3-6日後に脳卒中患者の入院数も増えていた。

・おおよそ信用取引が1%増加すると、平均で1日あたり233人の脳卒中入院患者数が 2.5人ぶん増加した。

・この関連は45-74歳の男性についてのみ確認できた。


株の信用取引はハイリスク・ハイリターンであるが健康にもハイリスクかもしれない、


というおはなし。



感想:

儲かりすぎて脳卒中になることもあるのかな?

2015年5月28日

軽い脳卒中でいつまでもリハビリ病院にいると社会復帰できなくなる


Length of Stay at Inpatient Rehabilitation Facility and Stroke Patient Outcomes.
2015  5月  アメリカ

脳卒中患者がリハビリ病院にいる日数と回復度との関連を調べてみたそうな。


2009-2011の患者データベースから脳卒中の重症度別に計4781人分の記録を抽出して解析したところ、


次のことがわかった。

・リハビリ病院への平均入院日数は、軽症8.9日、中等症13.9日、重症22.2日間だった。

・入院日数が長くなると、中等症では認知機能がやや回復し、

・重症患者では認知、運動機能の改善と社会復帰が促された。

・一方、軽症患者にとっては入院日数が増えるほど運動機能の回復度は低く、社会復帰も遅れた。


リハビリ病院への入院日数と回復度との関連は脳卒中の重症度により異なる。長期の入院は症状の重い患者には有効だが、軽症患者にとっては回復の妨げになる、


というおはなし。

リハビリ

感想:

入院日数がとても短く感じる。アメリカは医療費の請求額すごいらしいから 重症でもすぐに退院したくなるんだろな。

2015年5月27日

脳のここをやられると上肢が痙縮する


Lesion Characteristics of Individuals With Upper Limb Spasticity After Stroke.
2015  5月  カナダ

脳卒中のあと上肢に痙縮を起こした患者の脳損傷位置と範囲を調べてみたそうな。


痙縮のある51人を含む計97人の脳卒中患者について 脳の断層画像から損傷位置と範囲を特定し、痙縮の有無、重症度との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・「被殻」に損傷のある患者で痙縮がもっとも多かった。

・損傷部位の体積が大きいほど痙縮も重くなった。


脳卒中後の上肢痙縮に関連のありそうな脳の部位を特定できた、


というおはなし。
被殻<被殻>

感想:

被殻出血だったので関心を持った。

2015年5月26日

片麻痺の自動車運転にスピンナーノブを勧める理由


Muscle activation of drivers with hemiplegia caused by stroke while driving using a steering wheel or knob.
2015  4月  韓国

片麻痺の自動車運転で、スピンナーノブを使用したときの筋肉の働きを健常者と比較してみたそうな。


脳卒中で左側片麻痺の5人と、体格の似た4人の健常者について、

*ステアリングを直接操作して右左折
*スピンナーノブを使っての右左折

を右手のみで行った。

その際、右腕の三角筋、二頭筋、上腕三頭筋の筋電図を測定し比較したところ、


次のことがわかった。

・健常者グループではステアリングとスピンナーノブ使用時で右左折時ともに、筋肉活動に明らかな差はなかった。

・片麻痺グループの左折時、ステアリングまたはスピンナーノブの使用で筋肉活動に差はなかったが、

・右折時はステアリングとスピンナーノブ使用で筋肉活動に差が生じた。

・上腕三頭筋に限定すると、片麻痺患者の右折時は スピンナーノブのほうが明らかに筋肉活動が低かった。

・さらに片麻痺患者の右折時の上腕三頭筋の筋肉活動は、健常者のそれよりも有意に低かった。


脳卒中経験者がスピンナーノブを利用すると、ステアリングホイールを直接操作するよりもはるかに少ない筋肉活動で済む、


というおはなし。


スピナーノブ スピンナーノブTypeR


感想:

運転してると ステアリングの戻し操作がいまだぎこちない。特に左折したあと。いつも軽自動車に煽られる。 スピンナーノブ試してみたくなる、、

2015年5月25日

言語聴覚療法に音楽療法を組み合わせると


Improvement of spontaneous language in stroke patients with chronic aphasia treated with music therapy: a randomized controlled trial.
2015  5月  イタリア


脳卒中で失語症の患者への言語聴覚療法に、音楽療法を組み合わせたときの効果を調べてみたそうな。


*患者10人に言語聴覚療法+音楽療法
*別の患者10人には言語聴覚療法のみ

とし、各々15週間30セッション行った。

音楽療法では 即興の音楽に乗せて訓練を行った。


次のようになった。

・音楽療法グループでは自発的な発話能力が有意に改善した。

・音楽療法グループの50%は健康上の活力スコアも改善した。


言語聴覚療法には音楽療法を組み合わせるとより効果的かも知れない、



というおはなし。

音楽療法

感想:

PTやOTが任天堂Wiiを利用するように、STは患者にカラオケやらせればイイんじゃないかな、、と思った。

2015年5月24日

スピーチ・エントレインメントが有効な失語症の種類がわかった


Speech entrainment compensates for Broca's area damage.
2015  4月  アメリカ

スピーチ・エントレインメントはビデオ映像と音声を聴きながら発音を真似る訓練方法である。どういうタイプの失語症に有効なのか調べてみたそうな。


左脳損傷で慢性期の失語症患者44人について

1)自発的な発話
2)スピーチ・エントレインメントでの発話

を行い、単位時間当たりに発することのできる単語数で効果を測定したところ、


次のことがわかった。

・ブローカ失語の患者で発話できる語数が有意に増加した。

・他の種類の失語症患者ではこのような改善は見られなかった。

・下前頭回へのダメージのある患者で効果が期待できた。


スピーチ・エントレインメント訓練が有効なタイプの失語症がわかった、


というおはなし。




感想:

これ↓思い出した。
失語症が治るスピーチ・エントレインメントとは

2015年5月23日

[動画] 運転中に脳卒中になっても呼びかけに答えられないとアメリカではこうなる


SEE IT: Virginia cop resigns after using Taser, pepper spray on possible stroke victim
2015  5月  アメリカ

自動車の運転中に脳卒中になった黒人男性が、警察官に酷い目に遭う衝撃映像が公開されたそうな。



あらすじ
・34歳のワシントンさんは自動車で走行中に脳卒中になり、複数の車に接触して停止した。

・通報を受けた警察官が2名到着し、両手を挙げるよう呼びかけるも左腕が動かなかった。

・そこへ3人目の警察官が現れ、まずスタンガンを打ち込んだ。

・効果がないとみると次はトウガラシスプレーを至近距離から顔面へたっぷり吹きつけた。

・そしてワシントンさんを引きずり出し組み伏せ 手錠をかけた。

・この一連の過程は各警察官のボディカメラに記録されていた。

・10日後これらの動画が検証され、スタンガンを打ち込んだ警察官が過剰攻撃を理由に退職した。

というおはなし。

別アングルの女性警察官の絶叫 (一部始終がわかりやすい)



感想:

アメリカは警察が動画を記録していて不利な内容でも証拠として公開するからエライよね。

2015年5月22日

言語療法のあと嚥下障害が改善した


Analysis of the level of Dysphagia, anxiety, and nutritional status before and after speech therapy in patients with stroke.
2015  4月  ブラジル

言語療法前後での嚥下障害の程度の変化を調べてみたそうな。


平均年齢65、12人の脳卒中患者について言語療法を15セッション行った。この前後で嚥下障害、不安レベル、栄養状態を測定したところ、


次のようになった。

・言語療法前、33.3%が軽中等度の嚥下障害で、88.2%は食事を経口摂取していなかった。

・47.1%は栄養失調で、

・35.3%は軽度の不安レベルにあった。

・言語療法後、33.3%が軽度の嚥下障害、

・16.7%が栄養失調、

・50%は最低スコアの不安レベルにあった。


言語療法の後、嚥下障害のレベルが有意に改善した。不安や栄養状態も改善の傾向にあった、


というおはなし。

言語療法


感想:

治療の基本となっているためか、言語療法なしの対照実験がない。

嚥下障害ものは共通体験がないのでいまいち想像と関心が及ばない。

2015年5月21日

脳卒中経験者の8割が認知障害


Prevalence of Post-Stroke Cognitive Impairment in China: A Community-Based, Cross-Sectional Study.
2015  4月  中国

脳卒中のあとに認知障害になる者の割合を調べてみたそうな。


地方および都市部の病院4施設に入院したことのある脳卒中経験者599人について評価したところ、


次のことがわかった。

・80.97%が認知障害だった。

・このうち39.59%(全体の32.05%)が認知症と診断された。

・過去の脳卒中歴や合併症経験があると認知障害リスクが約3倍になった。


脳卒中経験者が認知障害を示す割合が非常に高かった、


というおはなし。

中国

感想:

脳をやられたのに認知機能になにも問題が起きないのは ちょっと恥ずかしい。普段あたま使ってなかったんじゃないかと、、

2015年5月20日

移民は貧乏そうだからきっと脳卒中になりやすいんだろな、、ところが


Cardiovascular disease incidence and survival: Are migrants always worse off?
2015  5月  デンマーク

移民と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


1993-2010の11万人あまりの移民データをフォローして、自国(デンマーク)出身者と比較した結果、


次のことがわかった。

・男性難民は 脳卒中および心血管疾患の発症リスクが有意に低かったが、急性心筋梗塞リスクは高かった。

・女性難民も脳卒中の発症リスクは明らかに低かった。

・家族呼び寄せ移民の脳卒中、心血管疾患リスクは男女ともに低かった。

・移民の脳卒中、心血管疾患の生存率は、出身国や難民、家族呼び寄せ移民の区別にかかわらずデンマーク出身者よりも良かった。


難民および家族呼び寄せ移民の脳卒中リスクはその国の出身者よりも低く、生存率も高かった。移民が健康上不遇な状態にいるとは言えない、


というおはなし。

家族呼び寄せ移民


感想:

脳卒中には貧困病の側面があるから、経済的に厳しい環境にいるはずの移民は脳卒中になりやすいに違いない。けど元居た国よりはるかにマシなため 逆に脳卒中になりにくくなった、ってことと理解。

豊かさとは相対的なものなのかも。

2015年5月19日

脳卒中からの回復は 6ヶ月後ではなく2ヶ月後に決まる


Functional and Motor Outcome 5 Years After Stroke Is Equivalent to Outcome at 2 MonthsFollow-Up of the Collaborative Evaluation of Rehabilitation in Stroke Across Europe
2015  5月  ベルギー

脳卒中患者の運動機能の回復度を長期的に調べてみたそうな。


4施設に入院した238人の脳卒中患者について、入院時、2ヶ月後、6ヶ月後、5年後の運動機能を評価したところ、


次のことがわかった。

・発症時の平均年齢69、84%が脳梗塞、53%は左側麻痺だった。

・6ヶ月 - 5年 の間に、運動機能が複数の指標で明らかに低下していた。

・2ヶ月時点の運動機能と5年後のそれに有意な差はなかった。

・高齢、重症な患者ほど長期的回復度は低かった。


脳卒中患者の5年後の運動機能は、発症から2ヶ月時点のレベルにまで戻っていた。高齢、重症な患者ほどこの傾向が強かった、


というおはなし。

2ヶ月後

感想:

本人と周囲の期待がMaxになるのはちょうど6ヶ月後。気持ちも乗って最高の機能評価を記録する。
ところが実際は 2ヶ月時点を境にプラトーな回復状態が5年以上続いていた、、ってことだと思う。

自分も5年以上経つ。退院したのはちょうど2ヶ月後だった。病院でこれ以上の回復はないと考え退院させてもらった。

以降、生活への適応面で進歩は感じるけど運動機能的には退院時と同レベルと言えなくもない。

2015年5月18日

手の指を繰り返し動かしてあげても脳への影響はゼロ


Continuous passive movement does not influence motor maps in healthy adults.
2015  4月  オーストラリア

手の指を繰り返し動かしてあげることで脳皮質と筋肉とのつながりが強化されるものなのか実験してみたそうな。


13人の健常者について、親指の外転筋をモーターで繰り返し動かす刺激を1日に30分間x3日間行った。TMSを使って運動誘発電位を測定し、脳皮質の対応マップを作成して運動刺激前後での変化を比較した結果、


次のようになった。

・運動誘発電位および対応する脳皮質マップに有意な差は生じなかった。


親指筋肉への持続的他動運動の結果、脳皮質への影響がまったく観測できなかった。脳卒中患者へ こういった類のリハビリを施してもおそらく効果はないだろう、


というおはなし。

持続的他動運動

感想:

機械にやらせるからそういう結果になる。社会的に高い地位にある人に指を動かしてもらえれば、きっと 良くなる患者が続出すると思うんだ。まえにNHKでみた、

2015年5月17日

高血圧患者の睡眠時間と脳卒中との関連について


Sleep Amount May Up Stroke Risk for Some
2015  5月  アメリカ

睡眠時間と脳卒中リスクとの関連を高血圧患者で調べてみたそうな。

金曜日の米国高血圧学会での発表内容。


高血圧患者20万人あまりについて調査したところ、


次のことがわかった。

・睡眠時間が7-8時間に比べ、5時間以下の脳卒中リスクは83%増しで、

・睡眠が8時間以上の場合も74%増加した。


高血圧患者に限定すると睡眠時間が少なすぎても多すぎても、脳卒中リスクが非常に高くなった、


というおはなし。

睡眠時間


感想:

15年くらい前 コンビニの夜勤を週3入れて、平日は一晩寝て2日間起きてる生活を4年間続けてた楽しい思い出。

2015年5月16日

脳卒中になってなお性欲の衰えを知らない患者は再発しやすいことが判明!


Impact of Libido at 2 Weeks after Stroke on Risk of Stroke Recurrence at 1-Year in a Chinese Stroke Cohort Study.
2015  5月  中国

性欲と脳卒中再発との関連を大規模に調べてみたそうな。


56病院の脳卒中患者1757人(男性65%)について調査した結果、


次のことがわかった。

・30.34%の患者は発症2週間時点で性欲が低下していた。

・1年後 9.45%の患者が脳卒中を再発した。

・性欲が変わらなかった患者に比べ、性欲低下患者の脳卒中再発リスクは41%低かった。

・この関連は男性、60歳以上で顕著だった。


脳卒中後、3人に1人は性欲が低下した。性欲の低下は脳卒中再発を防ぐ要因の1つであり 特に高齢男性で明らかだった、


というおはなし。

性欲


感想:

さすが中国、こんなテーマでも人が集まる。

ようするに脳卒中後のセックスは再発の危険を伴うのではないか、、と言ってる。

2015年5月15日

ランセット誌:握力よわくなったら脳卒中が近いと知りなさい


Prognostic value of grip strength: findings from the Prospective Urban Rural Epidemiology (PURE) study
2015  5月  カナダ

握力の低下と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


カナダ、スウェーデン、インド、南アフリカ、ポーランドの35-70歳、139691人について4年間 調査したところ、


次のことがわかった。

・この間に2.0%(3379人)が死亡した。

・握力が低下すると死亡率が上昇した。

・特に、5kgの握力低下で総死亡率が16%あがり、

・脳卒中リスクも 9%高くなった。

・握力と糖尿病、肺炎、転倒、骨折などとの有意な関連は見られなかった。


握力測定するだけで脳卒中や死亡リスクの見当をつけられるかもしれない、


というおはなし。
図:握力と脳卒中死亡率


感想:

なるほど脳卒中になる1-2年前、ひさしぶりにボーリング行ったら握力なくて 黒いボールはおろか青いボールも投げられず強い精神的ショックを受けた思い出。

2015年5月14日

くも膜下出血で1ヶ月間 意識障害 → リバスチグミン胸に貼った翌日 話せるようになった


認知症薬で意識障害改善か 脳卒中後遺症に貼り薬 -47NEWS(よんななニュース)
2015  5月  Japan

『...脳卒中の 発症後、名前が言えず、食事もできない意識状態が1カ月続く70~98歳の患者12人に、認知症治療薬「リバスチグミン」を胸などに貼り、経過を観察した。
その結果、脳卒中のうち、くも膜下出血の2人はいずれも翌日には簡単な会話ができるようになり、1週間後には自分で食事ができるようになった。』

認知症薬で意識障害改善



感想:

単にマーケティングが上手なだけなのかも知れないけど、この数日なんども目にするのでメモ。


関連リンク:
リバスチグミン(wikipedia)

『...講演会の中では一番ラストの「リバスチグミンの上手な使用法」という誠弘会池袋病院(埼玉県川越市)の平川亘先生の講演が非常にインパクトが強かったです。』

2015年5月13日

ひっどい脳梗塞は左右どちらの脳で起きやすいのか


Hemispheric differences in malignant middle cerebral artery stroke.
2015  4月  アメリカ

深刻な脳浮腫を起こす「悪性中大脳動脈梗塞」は右脳と左脳のどちらに多いのか調べてみたそうな。


関連する過去の研究73件のデータを解析したところ、


次のことがわかった。

・悪性中大脳動脈梗塞の左右脳のわかる患者データが2673人分見つかった。

・そのうち63%は右脳の梗塞だった。

・右脳梗塞の場合の死亡率は31%、左脳は36%で ほぼ同じだった。

・合併症率は右脳のケースで高かった。


悪性の中大脳動脈梗塞は右脳で起きやすく、合併症率が高かった、


というおはなし。

中大脳動脈

感想:

これ↓思い出した。
死んでしまいやすい脳内出血は 右脳? それとも左脳?

2015年5月12日

「患者の上体を起こしておくのは なにか意味あるんですか?」 医師「うーん なんとなく」


Head Position in the Early Phase of Acute Ischemic Stroke: An International Survey of Current Practice.
2015  4月  チリ

入院したての急性期脳梗塞患者のベッドでの頭の位置はどうあるべきか世界中の医師に尋ねてみたそうな。


16カ国298人の医師にeメールのアンケートを送ったところ、


次のようになった。

・42.9%の医師から回答があった。

・結果はほぼ半々で、

・「上体を起こして寝かせる」 が52.8%

・「フラットに寝かせる」 が47.2% だった。

・脳卒中患者の頭の位置についての規定が院内に無いとする医師が 53.9%いた。 

・71%の医師は急性期脳梗塞患者の頭の位置がどうあるべきか確信がなかった。


急性期脳梗塞患者の頭の位置について 多くの国で医師間の考えの一致は見られなかった。合意を得るべく 臨床試験を始めても良いのではないだろうか、


というおはなし。

上体を起こして寝る

感想:

頭の向き変えただけでひどく注意された思い出。いったいあれはなんだったのか、、

2015年5月11日

脳卒中介護の負担感 6ヶ月後と 5年後


Burden in caregivers of long-term stroke survivors: Prevalence and determinants at 6 months and 5 years after stroke.
2015  4月  ポーランド

脳卒中患者の介護者の負担感が、時間とともにどう変わってゆくのか調べたそうな。


88組の患者と介護者のペアについて調査したところ、


次のことがわかった。

・発症から6か月時点では介護者の44%がかなりの負担を感じていた。

・5年後ではその割合は30%になっていた。

・6ヶ月時点の負担感は、介護者の"首尾一貫感覚"(ストレスに対処する力)および介護に要する時間と強く関連していた。

・5年後では介護者の不安が負担感の主な要因だった。

脳卒中の急性期後から慢性期で大きな負担感を抱く介護者の割合はかなり高かったが、時とともに低下していった。負担感に影響する要因はいくつか見つかったが いずれも介護者に関するものだった


というおはなし。

介護者


感想:

本人はすっかり元気なつもりでも周囲が異常に気を遣ってることがよくある。そういうことかな、、

2015年5月10日

中国で一過性虚血発作(TIA)が何人いるかわかった


Prevalence, knowledge, and treatment of transient ischemic attacks in China
2015  5月  中国

一過性虚血発作(TIA)患者が中国でどれくらいいるものか 調べてみたそうな。


2010年に98万人あまりの成人について調査したところ、


次のことがわかった。

・人口年齢構成を考慮に入れたTIA患者の割合は2.27%だった。

・TIAは女性や高齢の入院患者に多かった。

・成人の3.08%はTIAの知識を有していた。

・TIAと診断された患者のうち正規の治療を受けたのは4-5%のみだった。

中国では2390万人がTIAを経験していると推定された。人々のTIAの知識は限定的で、患者の多くは診断に至らず 治療もされていない、


というおはなし。

中国TIA

感想:

TIAって すぐに消えてしまう脳卒中っぽい症状だけなんだよね。

脳が壊死したわけでもなく 症状がすぐに消えたんだから単純に喜べばいいのに、なぜ病気あつかいするのだろう?

2015年5月9日

脳卒中経験者の1日の歩数がわかった


Physical activity profiles and sedentary behaviour in people following stroke: a cross-sectional study.
2015  5月  イギリス

脳卒中経験者の身体活動レベルを健康な人と比べてみたそうな。


平均年齢55、発症後4年ほどの脳卒中経験者22人と同年齢層の健常者22人について、加速度計を7日間装着してもらい活動内容、歩数、じっとしてる時間等を解析、比較した。


次のことがわかった。

・1日あたりの歩数は 4035 vs. 8394 で脳卒中経験者は非常に少なかった。

・睡眠を含むじっとしてる時間は、20.4 vs. 17.5 で脳卒中経験者が長かった。

・脳卒中経験者の歩行はいつもマイペースで健常者に比べ非常に遅かった。


脳卒中経験者は1日の歩数が少なく 歩くペースもゆっくりで、じっとしている時間が多かった。もっと運動させたほうがいい、


というおはなし。

歩数


感想:

もっと差があるかと思ってた。意外にみんな元気じゃん。

2015年5月8日

入院中の脳卒中患者にひとりリハビリやらせたら 思いのほか評判が良かった


Patient-directed therapy during in-patient stroke rehabilitation: stroke survivors' views of feasibility and acceptability.
2015  4月  イギリス

療法士さんの監督なしに患者自らが主導する「ひとりリハビリ」が実際可能なものか、試してみたそうな。


脳卒中の発症後1週間以上経った入院患者94人について、ひとりリハビリを毎日4週間やってもらった。

ひとりリハビリの内容は、上肢のミラーセラピーと下肢のエクササイズ。


次のことがわかった。

・患者は概ね ひとりリハビリに好意的だった。

・具体的な感想は、71%が「有意義である」、68%は「楽しい」、59%が「効果があった」、88%が「仲間にも薦めたい」 だった。

・下肢エクササイズはミラーセラピーよりも評価が高かった。

・使用する用具の準備、設置が症状の重い患者にはキツかった。

・ヤル気の喪失と監督者の不在は不安要素だった。


患者主導のひとりリハビリは容認できるものだったが、問題発生時の対応方法やヤル気を維持するための工夫が必要であろう。ひとりリハビリは療法士を増員せずに患者のリハビリ時間を大幅に増やすことができる方法である、


というおはなし。

患者ひとり

感想:

療法士さんのマンパワーに依存した脳卒中リハビリの現状から懸命に自立しようとする強い意志が イギリスからは感じられる。↓
Wiiが脳卒中リハビリに有効であることを文句なしに証明することにした
じっさい ビデオゲームで脳卒中リハビリする療法士さんはどれくらいいるの?

作業療法士さんに来てもらったけど効果が無いばかりか気晴らしにもならなかった

2015年5月7日

やっぱり肥満だから脳梗塞になりやすいの?


Obesity Increases Risk of Ischemic Stroke in Young Adults
2015  5月  アメリカ

ボディマス指数(BMI)が高い高齢者は脳梗塞になりやすいことがわかっている。

若い人ではどうか、調べてみたそうな。


15-49歳の脳梗塞患者1201人分の医療記録を健常者1154人と比較し、BMIとの関連を解析した結果、


次のことがわかった。

・BMIが肥満レベルである30kg/m2を超えると脳卒中リスクが1.57倍に上がった。

・しかし、喫煙、高血圧、糖尿病を考慮に入れるとBMIと脳卒中リスクとの関連の有意度は非常に弱くなった。


肥満は若年成人が脳梗塞になるリスク要因の1つではあったが、高血圧や糖尿病などがより直接的な原因かもしれない、


というおはなし。

肥満

感想:

なにをいまさら感があるが、ようするに肥満それ自体は 実は大した問題じゃない って言いたいんだと思った。

2015年5月6日

入院したての脳卒中患者は日中なにしてるの?


Hospital Differences in Motor Activity Early after Stroke. A Comparison of 11 Norwegian Stroke Units.
2015  4月  ノルウェー

脳卒中で入院してすぐの患者の活動状況を調べてみたそうな。


11施設に入院中の 18歳以上、発症14日以内の脳卒中患者393人の日中(am8-pm5)の活動状況を10分刻みで記録し、解析したところ、


次のことがわかった。

・患者は日中の44.1%の時間をベッドで過ごしていた。

・43.2%の時間はベッドの外で座り、

・8.3%の時間は活動的に過ごした。

・理学療法士と過ごす時間が多い場合や食事を共用スペースで摂る場合に身体活動が増えた。

病院ごとの差はあっても 患者は日中の多くの時間をベッドの外で過ごしていた。理学療法士との時間や食事場所の違いが活動時間の差に反映していた、


というおはなし。

日中過ごす場所
トイレ時間(緑)とセラピー時間(黄緑)が同レベルってとこがおもしろい。


感想:

リハビリ病院に移っても結局、動いてる時間ってほとんどない。軽症の脳卒中患者を長く入院させて構いすぎると 心身ともにダメ人間になると思う。

2015年5月5日

鍼治療の効果をいつもより多くの脳卒中患者で確かめてみたよ


Acupuncture Efficacy on Ischemic Stroke RecoveryMulticenter Randomized Controlled Trial in China
2015  4月  中国

脳卒中患者への鍼治療の効果は未だよくわかっていない。

その効果と安全性について大きな規模で調べてみたそうな。


複数病院に入院する 発症から3-10日以内の脳梗塞患者862人について、

*通常治療+鍼治療
*通常治療のみ

の2グループに分けた。

鍼治療は週5回x3-4週間行った。


次のようになった。

・6ヶ月後、死亡または身体機能に障害を残した患者の割合は、20.7% vs. 25.8% で鍼治療グループがやや少なかった。

・鍼治療を10セッション以上受けた患者で効果的だった。

・6ヶ月後、死亡または介護施設送りになった患者の割合は、グループ間で有意な差はなかった。

・深刻な有害事象の割合は7.6% vs.8.3%だった。


亜急性期の脳梗塞患者への鍼治療は概ね安全と言えそうである。今後、明らかな効果が確認されることを期待する、


というおはなし。

鍼治療


感想:

超巨大な人口を抱える中国に固有の治療法で いまだ効果が確認できないってことは、、、

その実力は推して知るべし。

2015年5月4日

2つの大震災からみる震度と脳卒中死亡率の関係


Comparison of cardiovascular mortality in the great East Japan and the great hanshin-awaji earthquakes - a large-scale data analysis of death certificates.
2015  4月  日本

巨大地震は脳卒中など心血管疾患と関連があると言われている。

都市直下型の阪神淡路大震災と海溝型の東日本大震災とで心血管疾患の死亡率がどのように異なるのか調べてみたそうな。


震源周辺の市町村の住民死亡記録を、地震の前後約3年間について 脳卒中と急性心筋梗塞に分類し、関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・震災後、急性心筋梗塞および脳卒中の月毎の死亡者数が有意に増加した。

・地震から2ヶ月後では、阪神淡路大震災でのみ依然として急性心筋梗塞の死亡者数が多かった。

・地震発生から2週間後までの急性心筋梗塞の死亡率は、両震災共に 震度と明らかな関連があった。

・脳卒中死亡率と震度との関連は見られなかった。


阪神淡路大震災および東日本大震災の後、心血管疾患死亡率が急上昇した。この影響は阪神淡路大震災で数ヶ月間持続したが、東日本大震災では早く収束した。また、急性心筋梗塞死亡率は震度と関連があったが、脳卒中死亡率と震度との関連は確認できなかった、


というおはなし。





感想:

震度ってけっこういい加減だからね、、

2015年5月3日

若い脳梗塞患者でガンで亡くなってしまう人の特徴


Cancer in Young Adults With Ischemic Stroke
2015  4月  スウェーデン

ガンは脳梗塞の原因となり得る。

そこで脳梗塞患者にガンが見つかる頻度と死亡リスクを調べてみたそうな。


15-49歳の脳梗塞患者をおよそ10年間フォローした医療記録から1002人ぶんを抽出して解析したところ、


次のことがわかった。

・77人(7.7%)がガンと診断された。

・そのうち39人(3.9%)は脳卒中以前にガンと診断されていた。

・ガンと診断された者の53.2%(41人)はフォロー期間中に死亡していた。

・ガンと診断されてから脳卒中になるまでの期間はおよそ 4.9年で、

・脳卒中からガンが見つかるまでの期間は 6.7年だった。

・脳卒中後のガンは40歳以上で大酒飲み、喫煙者に多かった。

・亡くなった者の割合は、ガンあり68.6% vs. ガンなし19.7% だった。

脳梗塞の原因が明らかでなく、しかもガンが見つかった若年患者は生存可能性が低い、


というおはなし。

ガン細胞


感想:

このひと月で脳梗塞とガンについての記事をよく見かけるようになった。なぜだろう、、
軽い脳梗塞とホッとしていたのも束の間 実はガンでしたと告げられる患者の割合と見分け方

なぜ脳梗塞患者はガンになりやすいのか

2015年5月2日

音楽サポート療法の「音楽」はほんとうに必要なのか?


Music-supported therapy (MST) in improving post-stroke patients' upper-limb motor function: a randomised controlled pilot study.
2015  4月  中国

楽器の演奏ついでに動作を繰り返す「音楽サポート療法」は、脳卒中患者の運動機能のリハビリに有効と言われている。

この効果が動作の繰り返しによるものなのか、それとも音楽そのものに由来するのか、確かめてみたそうな。


音楽訓練を受けたことのない脳卒中患者33人について、通常のリハビリ訓練に加えて楽器演奏訓練を4週間おこなった。

患者は2グループに分けて、一方には音がでない設定にした。


次のようになった。

・4週間後、両グループの上肢の運動機能は大きく改善した。

・音のでないグループに比べ、音が出るグループで改善度が有意に高かった。


音楽サポート療法では 繰り返し訓練の効果以上に 「音楽」そのものが上肢機能の改善に特別な役割を演じているらしいことがわかった、


というおはなし。

図:音楽サポート療法

感想:

たまにビデオゲームを音量ゼロにしてやってみると異常にいいスコアが出たりする。でもすぐに飽きちゃう。

そういうことかな、、

2015年5月1日

アタマに動脈瘤が見つかったけど手術すれば元気になれるの?


Recovery to Preinterventional Functioning, Return-to-Work, and Life Satisfaction After Treatment of Unruptured Aneurysms
2015  4月  オランダ

将来 くも膜下出血の原因になるかも知れない未破裂の脳動脈瘤を手術した人の予後について調べてみたそうな。


手術を経験した159人にアンケート調査を行った結果、


次のことがわかった。

・110人(69%)から回答が得られた。

・手術から平均6年間経っていた。

・54人は血管内手術(コイル塞栓術)を、56人は顕微鏡下手術(クリッピング)を受けた。

・81%は3ヶ月ほどで手術前の状態に回復できた。

・78%は職場復帰ができた。

・手術後、人生満足度は76%→52%に低下したが、長期的には67%にまで持ち直した。


未破裂脳動脈瘤の手術後、人生満足度が大きく低下した。長期的には およそ5人に1人は元の身体機能に回復できなかった、


というおはなし。
未破裂脳動脈瘤


感想:

ある女性が幼い我が子のために健康でいなければと考え、なにも病気の症状はなかったが進んで脳ドックを受診した。
ところが動脈瘤が見つかってしまった。

この方法なら安全だからと医師に薦められるままに血管内手術を受けることになった。

手術中、脳の中でカテーテルが引っかかって抜けなくなり その日のうちに死亡した、
っていうリアル話を思い出した。

死んでしまったらこの種のアンケートには答えられないね。

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