2015年9月30日

毎日の玉子と脳梗塞 脳出血の関連は


Egg consumption and risk of heart failure, myocardial infarction, and stroke: results from 2 prospective cohorts.
2015  9月  スウェーデン

玉子の摂取量と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


健康な男性37766人、女性32805人に食事アンケートをとり 13年間フォローして脳卒中発症の有無を確認した。


次のことがわかった。

・男性では脳梗塞2039件 脳出血405件、

・女性では脳梗塞1561件 脳出血294件だった。

男女共に、玉子の摂取量と脳梗塞、脳出血との統計学的有意な関連はなかった。


というおはなし。

写真:玉子


感想:

過去記事を思い出した。
玉子をたくさん食べると脳卒中になるのか?

毎日1個の玉子が脳出血予防になる

2015年9月29日

ミラーセラピーが効く患者の特徴がわかった


Potential determinants of efficacy of mirror therapy in stroke patients - A pilot study.
2015  8月  ドイツ

ミラーセラピーは脳卒中患者の運動機能のリハビリによいとされる。一方その効きは患者ごとに大きく異なる。

ミラーセラピーが効く患者とそうでない患者の違いを調べてみたそうな。


亜急性期脳卒中で重度の上肢麻痺の患者11人についてミラーセラピーを4週間行った。

この前後での脳皮質の活動度を近赤外線分光で測定した。

測定箇所は左右の一次運動野と楔前(けつぜん)部で、

鏡像への反応度を左右信号強度変化の和と定義して運動機能の回復度との関連を解析した。


次のことがわかった。

・5人の患者は指の動きにまったく改善がなかった。6人には指の動きに改善効果が認められた。

・楔前部での脳活動変化が大きい患者ほど改善効果も大きかった。


鏡像に対する楔前部の反応の大きさがミラーセラピーの効きを決めているのかもしれない、


というおはなし。

図:楔前部
センサー位置 緑が楔前部


感想:

だまされやすい人とそうでない人の違いは メンタル面ではなく脳のハードウェアに理由があるってことなのかな。

2015年9月28日

スポーツやってた脳卒中患者は再発しないのか?


Risk of Recurrent Stroke and Death After First Stroke in Long-Distance Ski Race Participants.
2015  9月  スウェーデン

運動は心血管疾患の予防効果がある一方、不整脈のリスクにもなる。

過去に激しい運動をしていた脳卒中患者の再発、死亡リスク、心房細動について調べてみたそうな。


世界最大のスキークロスカントリー大会「ヴァーサロペット」に参加経験のある脳卒中患者と、スキー経験のない患者、計5964人について10年間ほどフォローした結果、


次のことがわかった。

・再発または死亡の100人あたりの年間発生率はスキーヤー8.3件、非スキーヤー11.1件だった。

・非スキーヤーに対するスキーヤーの死亡リスクは0.70倍だったが、再発リスクに有意な差はなかった。

・心房細動の割合は 20% vs. 15% でスキーヤーが多かった。

・心房細動のある場合もスキーヤーのほうがリスクは低めだった。


過去に激しい運動をしていた脳卒中患者の死亡リスクは低かった。しかし再発リスクは運動していなかった患者と変わらなかった。スキーヤーの心房細動割合は高かったが再発リスクまで高くなかった、


というおはなし。


写真:ヴァーサロペット


感想:

一流の大会に出られるほどの人物なんだから生まれつき丈夫なのは当然で、脳卒中くらいで死ぬわきゃないだろ、という解釈がある。それでも再発は防げないんだよね、、

2015年9月27日

肥満 脳卒中患者のリハビリ効果は 日本人の場合


Obese Japanese Patients with Stroke Have Higher Functional Recovery in Convalescent Rehabilitation Wards: A Retrospective Cohort Study.
2015  9月  日本

脳卒中の肥満パラドックスはアジア人ではよくわかっていない。

そこで、日本人脳卒中患者について肥満が機能回復に有利であるか調べてみたそうな。


リハビリ病院の平均年齢72の脳卒中患者897人の記録から、機能的自立度、栄養状態、ボディマス指数(BMI)との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・BMIごとの人数内訳は、低体重134人、標準432人、過体重277人、肥満54人だった。

・退院時の機能的自立度スコアの中央値は114、向上度は30だった。

・肥満グループの機能的自立度の向上度は他のグループよりも明らかに高かった。

・年齢、性別を考慮に入れても、肥満というだけで機能的自立度は大きく向上した。


日本人脳卒中患者のうち 肥満であることは機能回復に有利なのかもしれない、


というおはなし。



感想:

脳への衝撃を脂肪が吸収してしまうかのようなイメージを感じる。

2015年9月26日

適度な飲酒は脳卒中予防にいいの?


Midlife Alcohol Consumption and the Risk of Stroke in the Atherosclerosis Risk in Communities Study
2015  9月  アメリカ

適度な飲酒はかえって健康に良いと言う。そこで 中年期の飲酒と脳梗塞、脳内出血の関連を調べてみたそうな。


45-64歳で動脈硬化リスクのある12433人の飲酒状況を調べ、22年間ほど追跡したところ、


次のようになった。

・この間に773件の脳梗塞、81件の脳内出血があった。

・参加者の3分の1はまったく飲酒をせず、39%が週3回以下、24%は週に4-17回、5%は大酒飲みだった。

・低中程度の飲酒は脳梗塞の発生と関連がなく、大酒飲みは脳梗塞リスクが31%高かった。

・中程度以上の飲酒で脳内出血の発生が増加した。


中年期の軽い飲酒は脳卒中リスクの低下と関連がなかった。もちろん たくさん飲むと脳梗塞も脳内出血もリスクが高くなった、


というおはなし。


感想:

アルコールはヘロイン、コカインよりも凶悪だから、オレは飲まないよ。
Comparative risk assessment of alcohol, tobacco, cannabis and other illicit drugs using the margin of exposure approach

2015年9月25日

脳内出血で浮腫の拡大と位置の影響について


Perihematomal Edema and Functional Outcomes in Intracerebral HemorrhageInfluence of Hematoma Volume and Location
2015  9月  イギリス

脳内出血で血腫のまわりの浮腫の拡大と回復度との関連を調べてみたそうな。


脳卒中発症後6時間以内の入院で、72時間後の断層画像記録および90日後の自立度のわかる事例を抽出し、血腫の大きさ、浮腫の拡大との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・596人の脳内出血患者データが見つかった。

・血腫体積の中央値は 15.0mLで、周辺浮腫体積は 8.7mL だった。

・34.9%の患者で浮腫の拡大が起こり、

・その拡大体積は 72時間で14.7mLだった。

・浮腫拡大した患者の90日後の自立度は低くかった。

・この傾向は大脳基底核に30mL未満の血腫がある患者にのみ見られた。


発症から72時間内に浮腫が拡大した脳内出血患者は、特に大脳基底核に30mL未満の血腫の場合に、回復が悪かった、


というおはなし。



感想:

この機会に自分のあたまの2週間後のMRI(FLAIR)から血腫込みの高信号体積を測ったところ、100mLを超えていた。 なにかの間違いかと思った。

図:脳内出血浮腫
click and video

2015年9月24日

竜巻で脳卒中は増えるのか?


Impact of tornadoes on hospital admissions for acute cardiovascular events.
2015  9月  アメリカ

竜巻と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


めったに竜巻の起きない地域の病院の入院記録から、2013の大竜巻の前後3ヶ月間および前年同時期の患者データを抽出し、脳卒中など心血管疾患との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・全患者数22607人のうち人数割合は、竜巻前30%、竜巻後35%、前年同時期35%だった。

・心血管疾患は竜巻前317件、竜巻後364件、前年同時期344件だった。

・各時期での心血管疾患の有病率に有意な差はなかった。


大竜巻のあと脳卒中など心血管疾患は増加しなかった。ハリケーンとは異なり、竜巻後の特別なヘルスケア対策は必要ないだろう、


というおはなし。

写真:竜巻


感想:

日本でも竜巻のニュース 目につくようになったからね、、

2015年9月23日

患者同士をペアにして相手を観察させるとリハビリがはかどる、、


Dyad Training Protocol on Learning of Bimanual Cup Stacking in Individuals with Stroke: Effects of Observation Duration.
2015  9月  タイ

脳卒中患者をペアにして互いの動作を観察させる訓練方法がある。

この観察時間と訓練効果の関連を調べてみたそうな。


慢性期の軽症脳卒中患者12人をペリングして、さらに2グループに分けて、

両手でカップスタッキング訓練を行った。

ペアの一方がカップスタッキング中、もう一方はその動作を観察する。

実験グループでは、6分毎に交代して4セッション、
比較グループでは、1分毎に交代して24セッション行った。

2日目に両グループ同条件下で、カップスタッキングに要する時間および反応時間を測定 比較した。


次のことがわかった。

・初日の訓練で両グループともカップスタッキング完成時間を短縮できたが、

・実験グループの改善度は明らかに優れていた。

・2日目、実験グループのみが初日のタイムを更新できた。

・反応時間についても同様の傾向が見られた。


慢性脳卒中患者のペア訓練では1分間よりも6分間毎に交代させるほうが学習効果が高かった、


というおはなし。

写真:カップスタッキング


感想:

ミラーニューロンがどうのこうのという前置きがあったが、
実のところ1分間じゃ考える時間が少なすぎてちっとも上手くならない、ってことでもあるみたい。

むしろペアの相手を異性にしたときの効果を実験してほしかった。

2015年9月22日

「ストレスが原因」と語る脳卒中患者ほど実はなにもわかっていない


Stroke Patients' Recognition and Knowledge of Their Own Vascular Risk Factors: A Sociocultural Study.
2015  9月  スペイン

動脈硬化を促進し、心血管疾患のもとになる 高血圧などの「血管危険因子」について、脳卒中患者がどの程度の知識を有しているものなのか調べてみたそうな。


脳卒中後3-12ヶ月内、平均年齢62の患者96人に面談したところ、


次のことがわかった。

・ほとんどすべての患者(98%)で血管危険因子があった。

・もっともよく認識されていた一般的な血管危険因子は、ストレス、高血圧、脂質代謝異常、喫煙、心臓病だった。

・自分自身の血管危険因子を全て回答できたのは16%で、32%はまったく挙げられなかった。

・特に 一般知識としてストレスを血管危険因子に挙げた患者ほど、自身のそれを1つも答えられない傾向があった。

・自宅外に職場があって複数の血管危険因子のある患者は、自身の血管危険因子を正しく認識できている率が高かった。


脳卒中患者の血管危険因子に関する知識レベルは低かった。ストレスを血管危険因子であると答えた患者の多くは 自分自身の持つ血管危険因子を理解していなかった、


というおはなし。

図:ストレスと脳卒中


感想:

これは正しい。じぶんも発症直後は仕事のストレスが原因だと思ってた。
けど時間をおいて頭冷やしたら、まったく違う考えになった。

ストレスという答えはなんにでもあてはまるから、かえって無知をさらけ出すキーワードになるんだろね。

2015年9月21日

若いひとの脳卒中後うつ


The post-stroke depression and its impact on functioning in young and adult stroke patients of a rehabilitation unit.
2015  9月  ルーマニア

脳卒中後のウツの特徴を若い人で調べてみたそうな。


リハビリ病院に入院中の29-59歳の脳卒中患者72人について調査したところ、


次のことがわかった。

・48人にさまざまなレベルのウツが見られ、

・軽いウツが13.8%、中等度のウツが34.7%、重いウツが15.2%、重症ウツ2.9%だった。

・30代、40代、50代の各年齢層とウツの程度との有意な関連はなかった。

・ウツの程度と健康状態、日常生活動作は明らかな関連があった。


脳卒中後ウツ患者の約半数は軽中等度だった。ウツ症状と健康状態、日常生活動作に有意な関連があった、


というおはなし。

図:脳卒中後ウツ

感想:

あまり年齢によらないってとこが新しいのかな。

2015年9月20日

精製された穀物を食べてると脳卒中になりやすいの?


No Evidence of Increased Risk of Stroke with Consumption of Refined Grains: A Meta-analysis of Prospective Cohort Studies.
2015  9月  中国

精製穀物の摂取と脳卒中リスクとの関連を調べてみたそうな。


関係する過去の研究を厳選して、データを統合 再解析した結果、


次のことがわかった。

・被検者410821人、脳卒中8284事例を含む7件の研究が見つかった。

・全体的に、精製穀物を多く摂ることと脳卒中リスクには関連がなかった。

・男女別にみても、脳梗塞 脳出血別にみても精製穀物摂取と脳卒中リスクの有意な関連は見られなかった。

・白米も脳卒中リスクと関連がなかった。


精製穀物の摂取と脳卒中リスクには関連がなさそうである、


というおはなし。

図:精製穀物


感想:

食事療法系の本みると まるで毒薬であるかのように書いてあるからなぁ、、

2015年9月19日

脳卒中予防に最適なビタミンBサプリメントの組み合わせがわかった!


Efficacy of Supplementation with B Vitamins for Stroke Prevention: A Network Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials.
2015  9月  中国

ビタミンB群(3,6,9,12)サプリメントの脳卒中予防効果は長年研究されてきている。

そこで どの組み合わせが最適なのか過去の研究から割り出してみたそうな。


86393人の被検者を含む計17件の臨床研究データを再解析したところ、


次のことがわかった。

・ビタミンBサプリメントは脳卒中リスクの低下と関連があった。

・葉酸(B9)+B6は、葉酸+B12よりも脳卒中リスクが低かった。

・さらに、B6+B12はプラセボまたは葉酸+B12よりも脳卒中リスクが低かった。

・組み合わせを有効性順に並べると、
葉酸+B6>葉酸>葉酸+B6+B12>B12+B6>ナイアシン(B3)>B6>プラセボ>葉酸+B12
になった。


ビタミンBサプリメントは脳卒中リスク低減と関連があり、組み合わせによって有効性が異なった。特に、葉酸とビタミンB6の組み合わせで脳卒中予防効果がもっとも高かった。ビタミンB12の扱いには研究の余地がある、


というおはなし。

図:ビタミンB


感想:

わかりやすくていい。種類が多けりゃいいってものでもないんだな。

2015年9月18日

脳梗塞の位置と勃起不全(ED) について


Erectile dysfunction (ED) after ischemic stroke: association between prevalence and site of lesion.
2015  9月  ドイツ

脳卒中は勃起不全(ED)の原因になり得る。そこで、脳卒中患者のEDの割合と脳の損傷位置との関連を調べてみたそうな。


平均年齢62 発症後2年以内の男性脳梗塞患者57人について、勃起機能についての詳細なアンケートを取った。

これを平均年齢61の健常者22人と比較、解析したところ、


次のことがわかった。

・EDは脳卒中後 45/57 の患者で確認された。脳卒中以前では 26/57 だった。

・健常者のEDの割合は 6/22 だった。

・勃起度スコアは、脳卒中前23→後16 に低下した。健常者は 24だった。

・脳卒中前後での勃起度スコアは入院時の神経症状の重さとは関連がなかった。

・梗塞部位別のED患者割合は、中大脳動脈 27/34、後大脳動脈 4/5、前大脳動脈 1/1、大脳基底核 3/3、脳幹 8/10、小脳 2/5、複数箇所 1/1 だった。


EDの原因は中枢神経の損傷および機能的 心理的障害、投薬などの影響かもしれない、


というおはなし。


感想:

今回も脳卒中以前のED割合が高いけど、ED→脳卒中 もあるんだよね。
勃起不全は脳卒中の予兆

2015年9月17日

脳卒中になりやすい いびきの特徴


Self-reported obstructive sleep apnea, simple snoring, and various markers of sleep-disordered breathing as predictors of cardiovascular risk.
2015  9月  フィンランド

いびきや睡眠時無呼吸の自覚と脳卒中など心血管疾患との関連を調べてみたそうな。


30歳以上5177人の健常者に睡眠についてアンケート調査を行い、11年間ほど追跡したところ、


次のことがわかった。

・この間に634人が心血管疾患になった。

・閉塞性睡眠時無呼吸の自己申告があると心血管疾患になりやすかった。

・いびきそれ自体は心血管疾患との関連はなかったが、

・頻繁に呼吸が止まったり、いびき音が非常に大きかったり、不規則だったりした場合、心血管疾患リスクが確認できた。


いびきそれ自体は問題なかったが、睡眠呼吸障害を疑わせるいびきや自己申告性の閉塞性睡眠時無呼吸は脳卒中など心血管疾患と関連があった、


というおはなし。

図:いびき

感想:

いびき録音アプリが役にたつだろうな。初めて聴いたときは衝撃的だった、、

2015年9月16日

重症の脳卒中で延命治療を中止すると何日で死んでしまうの?


Comparing withdrawal and non-withdrawal of life-sustaining treatment among patients who died from stroke.
2015  9月  ノルウェー

脳出血のおよそ3分の1、脳梗塞の3-9%の患者は院内で死亡する。

重症で回復の見込みが無い場合、家族と相談のうえ水分や栄養補給を含めたすべての延命治療を中止する場合がある。

そこで、延命治療中止後なん日くらいで患者が死亡するものなのか調べてみたそうな。


ヘルシンキ大学病院 2006-2011の脳卒中入院患者2506人の医療記録から、該当する事例を抽出して 解析したところ、


次のことがわかった。

・50人の重症患者で延命治療が中止された。

・中止から死亡するまでの日数中央値は4日で、

・4分の1が1週間以上生存した。

・高齢、男性、高CRP、脳出血の患者は中止後はやくに亡くなった。


延命治療中止後1週間、患者の4分の1は生存していた、


というおはなし。

図:延命治療
最長でも11日間、、


感想:

ときどき、「2週間意識なかった」とか言ってるブログ見かけるんだけど、延命治療してなかったら干からびてしんでるんだよね、、

2015年9月15日

脳卒中で姿勢が乱れやすいのは右脳か左脳か!?


Hemispheric specificity for proprioception: postural control of standing following right or left hemisphere damage during ankle tendon vibration.
2015  9月  フランス

右脳損傷の脳卒中患者は姿勢が不安定になりやすいといわれている。

これを実験で確かめてみたそうな。


右脳損傷患者12人、左脳損傷患者14人、健常者20人について、

麻痺足、非麻痺足または両足に振動刺激(80Hz,20秒)を与えて、立位での姿勢動揺を観測した。

腓骨部またはアキレス腱を振動刺激部位とした。


次のようになった。

・アキレス腱を振動刺激したときに姿勢動揺がもっとも大きかった。

・麻痺足よりも非麻痺足のアキレス腱を刺激したときに後方への姿勢動揺が大きかった。

・左脳損傷患者は振動刺激直後は動揺したが、徐々に安定した。

・右脳損傷患者は姿勢動揺が収まらなかった。

・両足の振動刺激時、姿勢が再安定するまでの時間は右脳損傷患者がもっとも長かった。


脳卒中患者の姿勢は、右脳損傷でかつ深部感覚が乱されたときに大きく変動した、


というおはなし。


感想:

右脳損傷→左片麻痺だから、こういうこと↓なんだよな、、
左片麻痺は転倒に注意! 繰り返す 左片麻痺は転倒に注意

2015年9月14日

ロシア人がすすめる脳卒中後の肩の痛みに効く薬


The principles of pharmacotherapy of poststroke shoulder pain.
2015  9月  ロシア

脳卒中後の肩の痛みと治療法について調べてみたそうな。


213人の脳卒中患者で いろいろな薬物の効き目を調査したところ、


次のことがわかった。

・回復期前半では16.4%の患者が、後半では35.9%が肩の痛みを訴えていた。

・各薬物の有効性は、回復期の前半/後半 でそれぞれ、

・非ステロイド性抗炎症薬 33%/12%

・アミトリプチリン 24%/42%

・ガバペンチン 10%/13%

・リドカイン 95%/100%

・チザニジン 29%/33%


これらの薬物処方で76%の患者が肩の痛みから解放された、


というおはなし。

図:肩の痛み


感想:

76%ってほんとうか? そんなに効くのか???

2015年9月13日

所得格差と脳卒中死亡率


Income Inequality, Economic Growth and Stroke Mortality in Brazil: Longitudinal and Regional Analysis 2002-2009.
2015  9月  ブラジル

脳卒中は世界の死亡原因の10%以上を占め、その多くは低中所得国で起きている。

ブラジル国内での所得格差と脳卒中死亡率との関連および 1人あたりのGDPの影響を調べてみたそうな。


2002-2009の脳卒中死亡率、所得格差を示すジニ係数を求め、1人あたりのGDPとの関連を含め解析したところ、


次のことがわかった。

・所得格差はそれ自体が脳卒中死亡率と関連していた。

・1人あたりのGDPの向上は、脳卒中死亡率のへの所得格差の影響をわずかに軽減するのみだった。

・ジニ係数の10ポイントの減少は、脳卒中死亡率の18%の低下に相当した。


ブラジルでは所得格差と脳卒中死亡率が明らかに関連していた、


というおはなし。

写真:所得格差


感想:

日本の所得格差って縮小傾向にあるんだって、、ピケティが言ってた。

2015年9月12日

中枢性疼痛の治療法と効果について


Management of Central Poststroke PainSystematic Review of Randomized Controlled Trials
2015  9月  カナダ

脳卒中患者の中枢性疼痛は慢性的に続く神経障害である。

その数ある治療法の効果を総括してみたそうな。


関連する過去の研究から信頼性の高いものを厳選して、データを統合、再解析したところ、


次のことがわかった。

・計459人の被検者を含む8件の研究成果が見つかった。

・それらは、抗けいれん薬、抗うつ薬、オピオイド系鎮痛薬、rTMS、鍼についての研究だった。

・いずれの治療法も 痛みに対しほとんど効果がないか何の影響ももたらさなかった。

・治療の確からさはきわめて低いレベルにあった。


これまでの研究を精査したところ、中枢性疼痛の治療ガイドラインに沿わない結論になってしまったが、実際に治療効果を示せないのだからしょうがない、


というおはなし。

図:中枢性疼痛


感想:

rTMSと鍼はともかく、薬物系も役に立たないのは別の意味でつらい。

2015年9月11日

ワレンベルグ症候群で顔面に触覚障害があった例


Ipsilateral Facial Tactile Hypesthesia in a Patient with Lateral Medullary Syndrome.
2015  9月  日本

延髄外側症候群いわゆるワレンベルグ症候群の患者ではさまざまな感覚障害が報告されている。症状は、梗塞と同側の顔面および反対側の体幹、四肢の温痛覚障害が典型的である。触覚が障害されることはほとんどない。

ワレンベルグ症候群の35歳男性でちょっと変わった症状があったそうな。


彼の神経症状とMRIを照らし合わせた結果、


次のことがわかった。

・後下小脳動脈解離により左側延髄外側に梗塞が起きた。

・左側顔面に触覚と温痛覚の障害があった。

・右側上下肢に温痛覚障害があった。


触覚には識別に関わる触覚と、温痛覚のような原始性触覚があり、顔面は識別性触覚と考えられている。

ワレンベルグ症候群についてこれまでは温痛覚にのみ注目していたが、今回の顔面の触覚障害のケースから、原始性触覚の神経解剖学的な経路について重要な情報が得られたと考える、


というおはなし。

図:ワレンベルグ症候群

感想:

ワレンベルグ症候群って患者ブログなどでたまーに目にする。なんのことやらよくわからなかったので この機会にと思い取り上げた。

2015年9月10日

立っているとヨロヨロする脳卒中患者に効くイメージトレーニングのやり方


Effects of ankle strengthening exercises combined with motor imagery training on the timed up and go test score and weight bearing ratio in stroke patients.
2015  7月  韓国

脳卒中患者の足首強化訓練に運動イメージ訓練を組み合わせた効果を調べてみたそうな。


30人の脳卒中片麻痺患者を次の2グループに分けた。

*足首強化訓練15分+運動イメージ訓練15分
*足首強化訓練30分のみ

足首強化訓練は、バランスパッド、バランスボード使用した。

運動イメージ訓練は、背もたれのある椅子に座り、目を閉じて足首や膝、腰の関節、関連する筋肉の動き感じ、動作中のバランスをイメージする。

これらを週4回 x 4週間継続したところ、


次のようになった。

・両グループ共に、タイムアップアンドゴーテスト、麻痺側下肢荷重率、麻痺側前後荷重率、バランスエラーが改善した。

・特に、運動イメージ訓練グループは全ての評価項目で比較グループよりも優れていた。


運動イメージ訓練は脳卒中患者の静的バランス能力を改善する有効な方法である、


というおはなし。




感想:

階段昇降訓練を始める前の晩は怖くて怖くて、おなじイメトレをベッドのなかで気を失うまでやってた思い出。

2015年9月9日

脳卒中啓発テレビCMの成果 in 青森


Effect of educational television commercial on pre-hospital delay in patients with ischemic stroke.
2015  8月  日本

脳卒中の血栓溶解治療は時間との勝負である。

そこで、テレビメディアによる脳卒中啓発活動の成果を調べてみたそうな。


2010-2014に青森県立中央病院に入院した脳梗塞患者1144人ついて、

2012から始まった脳卒中啓発コマーシャル(顔、手、言葉の麻痺、救急車要請)の前後での病院到着時間などの違いを調査比較したところ、


次のことがわかった。

・コマーシャル以前の入院患者数は544人、それ以降では600人だった。

・コマーシャル以降、発症から病院到着までの平均時間は13.5→12.0時間に短縮され、

・発症から3時間以内に到着した患者の割合は 46.5%→55.7%に増加し、

・6時間を超える患者割合は 39.5%→32.7% に減少した。

・r-tPA治療を受けた患者の割合は7.5%→6.0%になったが有意な差ではなかった。


TVコマーシャルによる脳卒中啓発活動で脳梗塞患者の病院到着までの時間が短縮した。しかし血栓溶解治療が可能になった患者割合は変わらなかった、


というおはなし。

たぶんこれがそのコマーシャル


感想:

仮に瞬間移動装置が発明されたとして、どのくらい助かるかな?

脳卒中って、電気のスイッチ入れるみたいに「ハイ、いま始まった!」ってもんじゃないから 症状に気付いた時点で血栓溶解治療的には手遅れなケースがほとんどだと思うんだ。

2015年9月8日

緑茶を飲まないと脳内出血リスク1.24倍


Green tea consumption and risk of cardiovascular and ischemic related diseases: A meta-analysis.
2015  1月  中国

緑茶と脳卒中など心血管疾患との関連を調べてみたそうな。


関連する過去の研究を厳選し、データを統合して再解析したところ、


次のことがわかった。

・被検者25万人を含む9件の研究が見つかった。

・緑茶1日1杯以上に比べ全く飲まない場合の脳内出血リスクは1.24倍、脳梗塞1.15倍、心血管疾患1.19倍だった。

・1日1杯未満に比べ1-3杯飲む場合の心筋梗塞リスクは0.81倍、脳卒中0.64倍で、

・4杯以上では心筋梗塞リスク0.68倍だった。

・10杯以上ではLDLコレステロールが大きく低下した。


習慣的に緑茶を飲むと、脳卒中など心血管疾患の予防になることがわかった、


というおはなし。

写真:緑茶


感想:

特に脳内出血の予防効果は大きいようなので、毎日抹茶溶いて飲んでる。


2015年9月7日

損傷脳半球と同側の感覚障害について


Sensory deficits in ipsilesional upper-extremity in chronic stroke patients.
2015  9月  ブラジル
通常、脳卒中で損傷した脳半球と反対側に麻痺や感覚障害が現れる。

損傷脳の同側について感覚障害を調べてみたそうな。


慢性期脳卒中患者28人と健常者22人について、両方の手首や手の触覚、温度感覚、運動機能を測定した。


次のことがわかった。

・患者の25人は損傷脳の反対側に感覚障害があった。

・また、患者の18人(64%)には同側に感覚障害があった。

・同側の感覚障害は左利きの患者がもっとも酷かった。

・右脳損傷患者の同側の触覚は左脳損傷患者よりも悪くなかった。


脳卒中患者の損傷脳半球と同側に 深部感覚、触覚、温度感覚の低下が見られた。右脳損傷、右利き患者は同側の感覚障害になりにくかった、


というおはなし。

病変と同側


感想:

この種のはなしはときどき出てくる。

多かれ少なかれ両方の手に影響があるようなので、「非麻痺手」とか「健常側」とかいう表現を使うのは適切でないって言ってる。

2015年9月6日

Wiiリハビリの効果をCI療法と比較してみた


The efficacy of Wii-based Movement Therapy for upper limb rehabilitation in the chronic poststroke period: a randomized controlled trial.
2015  9月  オーストラリア

WiiリハビリとCI療法の効果を比較してみたそうな。


発症から2-46ヶ月の脳卒中患者41人を次の2グループに分けた。

*Wiiリハビリ
*CI療法

14日間の治療の効果を比較したところ、


次のことがわかった。

・両グループともにいずれの時点でも有意な差はなく、上肢機能は改善し、その効果は6ヶ月後も持続した。

・Wolf Motor Function Testの課題遂行時間は、Wiiリハで2.1→1.7秒、CI療法で2.6→2.3秒に短縮した。

・上肢使用頻度の動作の質は、Wiiリハで67.7→102.4、CI療法で64.1→93.0に改善した。

・患者の好み、支持、持続性は、CI療法よりもWiiリハビリが高かった。


Wiiを使った上肢リハビリの効果はCI療法に匹敵し、患者の受け入れ度はCI療法よりも高かった、


というおはなし。
図:WiiとCI療法の比較


感想:

コストも考えたらWiiの圧勝だな。

2015年9月5日

脳の損傷位置と睡眠の質の違い


Research of Sleep Disorders in Patients with Acute Cerebral Infarction.
2015  8月  中国

脳梗塞と睡眠障害の関連を梗塞部位ごとに調べてみたそうな。


急性期脳梗塞患者101人と健常者86人について、睡眠ポリグラフ検査を行い比較したところ、


次のことがわかった。

・睡眠障害の発症率は脳梗塞グループで高く、特に女性患者で多かった。

・脳梗塞と特定の種類の睡眠障害の関連はなかった。

・梗塞の位置によって睡眠の質が異なっていた。

・右脳損傷よりも左脳損傷で、後頭部よりも前頭部梗塞で 睡眠の質が悪かった。

・視床に梗塞の患者は他の患者に比べ睡眠時間が長く、すぐに眠りに落ちた。


急性期脳梗塞患者には睡眠障害が多く、梗塞の位置によってその特徴も異なっていた、


というおはなし。

写真:睡眠

感想:

夢日記をつけるようになって2年近く経つ。枕元にノートを置いて、夢から覚めたら真っ暗な中すぐに内容を記録する。

翌朝読み返すと、1日の出来事が倍に増えたように感じられて やめられない。

2015年9月4日

やや重度の脳卒中患者でもグループセラピーでじゅうぶん間に合った


Group therapy task training versus individual task training during inpatient stroke rehabilitation: A randomised controlled trial.
2015  8月  ドイツ

グループ訓練と個人訓練の効果の違いを調べてみたそうな。


脳卒中でリハビリ病院に入院中の中等度-重度の脳卒中患者73人を、グループ訓練と個人訓練に分けた。

歩行能力を改善するための訓練を1回90分間、計30セッションを6週間にわたり行った。


次のようになった。

・いずれのグループも有害事象はなかった。

・脳卒中影響尺度の移動能力面でグループ間の有意な差はなかった。

・歩行スピード、他の歩行パラメータ、ウツや疲労の面でもグループ間の差は見られなかった。


中等度-重度の脳卒中患者へのグループ訓練で、個人訓練と同等の成果が得られた


というおはなし。

写真:グループ療法

感想:

この種の研究は近い将来の遠隔リハビリを見据えたものであり、顧客の大量獲得、人件費の大幅削減を可能とする病院経営改革プランのエビデンスとして利用される、と考える。
Wiiが脳卒中リハビリに有効であることを文句なしに証明することにした

2015年9月3日

片麻痺の立ち上がり訓練 効果的なやり方


Effects of modified sit-to-stand training on balance control in hemiplegic stroke patients: A randomized controlled trial.
2015  8月  中国
椅子からの立ち上がり訓練に効果的な方法を実験してみたそうな。


脳卒中片麻痺患者50人を2グループに分けた。

*比較グループ:両足を左右対称に置く
*実験グループ:麻痺足をうしろに置く

1回30分間の訓練を週5回、4週間継続した。

訓練前後でのバランス能力を比較したところ、


次のことがわかった。

・両グループ共に立位バランスが明らかに改善した。

・立ち上がりに要する時間は実験グループが0.9秒短かった。

・体重負荷の非対称性の改善度は 0.06 vs. 0.17で実験グループが大きかった。

・重心動揺長は実験グループが小さかったが、重心動揺面積は大きかった。

・バランス機能評価スコアは 5.8 vs. 8.4 で実験グループが優れていた。


麻痺足を後ろに置いて立ち上がり訓練をすると脳卒中片麻痺患者のバランス能力がより改善する、


というおはなし。

図:立ち上がり訓練

感想:

やってみたけど麻痺足をうしろはけっこうキツイな。

2015年9月2日

脳卒中患者の腿にキネシオテープ貼ってみた その効果は


Effects of Kinesio Tape application to quadriceps muscles on isokinetic muscle strength, gait, and functional parameters in patients with stroke.
2015  7月  トルコ

脳卒中患者の腿に貼ったキネシオテープの効果を調べてみたそうな。


24人の脳卒中患者をキネシオテープの有無で2グループに分けた。

キネシオテープは両側の大腿四頭筋に4週間貼り続けた。

並行して通常のリハビリを週5ペースで行い改善度を比較した。


次のようになった。

・膝の等速曲げ伸ばし運動時のピークトルクは両グループで明らかに増大したが、

・麻痺側の脚のトルク変化分は、キネシオテープグループで有意に大きかった。

・さらに上回るトルク増大を、キネシオテープグループの非麻痺脚で確認した。

・歩行、バランス、移動能力、QoLの向上度はグループ間で有意な差はなかった。


脳卒中患者の大腿四頭筋へ貼ったキネシオテープは等速性運動に効果的だったが、機能的改善効果は見られなかった、


というおはなし。

キネシオテープ

感想:

足首には貼ってみたい気もする。ただ、目立つところに貼らないと気分が高揚しないんだろうな、、

2015年9月1日

不整脈が脳梗塞になる季節がわかった


Cold weather linked to increased stroke risk in atrial fibrillation patients
2015  8月  台湾

気温と脳梗塞との関連を、心房細動患者について調べてみたそうな。

先週の欧州心臓病学会での発表内容。


289559人の心房細動患者を約3年間フォローして、気温と脳梗塞との関連を月ごと、季節ごとに解析したところ、


次のようになった。

・この間に34991件の脳梗塞が起きた。

・平均気温の低い月で脳梗塞リスクが高かった。

・脳梗塞は冬に多く、夏に最も少なかった。

・秋も少なかった。

・2週間内の5℃を超える気温低下で脳梗塞が起きやすかった。

・平均気温30℃の月に比べ20℃を下回ると脳梗塞が明らかに増えた。


心房細動患者は涼しい季節になると脳梗塞を起こしやすくなる、


というおはなし。
図:心房細動
感想:

いっぱんに脳梗塞は夏に多いというから変だな、、と思ったら過去記事にもあった。
脳梗塞の季節がやってまいりました。 水分、すいぶん
心原性の脳梗塞は夏よりも冬におおい。

水分が不足して血液ドロドロになるから脳梗塞、っていう説はアテにならないってことだよな。

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