2016年6月30日

魚フライと脳卒中との関連について


Dietary fried fish intake increases risk of CVD: the REasons for Geographic And Racial Differences in Stroke (REGARDS) study.
2016  6月  アメリカ

魚フライの摂取量と脳卒中など心血管疾患の発生と死亡率との関連を調べてみたそうな。


健康なアメリカ人16479人に食事アンケートをとり、脳卒中、心筋梗塞、死亡の有無を5年ほどフォローしたところ、


次のことがわかった。

・この間に700件の心血管疾患があった。

・魚フライを週に2回以上摂る人はほとんど摂らない人に比べ心血管疾患になるリスクが1.63倍だった。

・フライにしていない魚と心血管疾患の発症リスクとの関連はなかった。

・心血管疾患死亡率および総死亡率と魚フライ、フライにしていない魚との関連はなかった。

週に2回以上の魚フライの摂取は脳卒中など心血管疾患の発症リスクの上昇と関連があった。アフリカ系アメリカ人の多い地域で魚フライの消費が多いことと関係があるかも知れない、


というおはなし。

図:魚フライの脳卒中

感想:

白身魚フライ好きなんだけどな、、
これ↓思い出した。
健康に気を付けているからフィッシュバーガーにします → 脳卒中で救急車

2016年6月29日

左脳をやられると右への気付きがちょっと遅れる


Not Just Language: Persisting Lateralized Visuospatial Impairment after Left Hemisphere Stroke.
2016  6月  アメリカ

左脳は言語に 右脳は注意力に特化していると考えられてきたため 左脳損傷患者への注意力検査はあまり行われていない。

左脳の脳卒中患者の注意力を調べてみたそうな。


左脳損傷の慢性期脳卒中患者25人および健常者20人について、コンピュータを使った視野探索課題と行動性無視検査を行い比較したところ、


次のことがわかった。

・行動性無視検査では左脳損傷患者に注意障害は見られなかった。

・しかし視野探索課題で 統計学的有意な注意障害が確認できた。

・左脳損傷患者では右視野のターゲットを見つけ出す時間が、左視野の場合に比べ平均208ms余計にかかっていた。

・健常者ではこの差は8ms程度だった。

左脳損傷患者に見られた明らかな注意力の偏りは、左脳が視空間注意バランスを担っている証拠である。左脳損傷患者にも注意力検査をするべきだろう、


というおはなし。

図:左右ターゲット別の遅延時間


感想:

先週のコレ↓も行動性無視検査では分からなかったとある。
左脳損傷で右の半側空間無視になる患者の割合

2016年6月28日

ランセット:レクリエーション活動はVR訓練に匹敵する


Efficacy and safety of non-immersive virtual reality exercising in stroke rehabilitation (EVREST): a randomised, multicentre, single-blind, controlled trial
2016  6月  カナダ
Playing card games aids stroke recovery
(BBC.com)

ビデオゲーム機を使った非没入型のバーチャルリアリティ(VR)訓練の効果が脳卒中リハビリシーンで注目されている。

そこで、バーチャルリアリティ訓練と従来のレクリエーション療法の効果を比較してみたそうな。


4カ国 14施設の発症から3ヶ月以内で軽-中等度上肢麻痺の脳卒中患者121人を

*任天堂Wiiを使うバーチャルリアリティ訓練(59人)

*トランプ、ビンゴ、ジャンガ、紙丸め投げなどで遊ばせるレクリエーション療法(62人)

の2グループに分け、1回60分間x2週間ののち上肢運動機能、有害事象の有無を評価したところ、


次のようになった。

・上肢運動機能テストに要する時間が バーチャルリアリティ訓練で32.0%、レクリエーション療法で28.7%短縮した。

・各グループで有害事象が数件起きたが訓練とは関係なさそうだった。


トランプなどで遊ばせるレクリエーション療法の上肢機能改善効果は非没入型バーチャルリアリティ訓練に匹敵した、


というおはなし。

写真:カード遊び

感想:

あれこれ細かく口出ししなくても 勝手に遊ばせておけば自ずと良くなるって言いたいらしい。

コレ↓思い出した。
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

2016年6月27日

カニ歩きと後ろ歩き 片麻痺リハビリに効果的なのは、、


Comparison of the Effect of Lateral and Backward Walking Training on Walking Function in Patients with Poststroke Hemiplegia: A Pilot Randomized Controlled Trial.
2016  6月  韓国

片麻痺患者の後ろ歩き訓練と 横歩き訓練の効果を比較してみたそうな。


脳卒中片麻痺患者51人を、17人ずつ次の3グループに分けた。

*通常歩行
*後ろ歩き
*横歩き

各30分間の訓練の後、10m歩行テストおよび各種歩行パラメータの解析を行ったところ、


次のことがわかった。

・歩行速度、歩幅、歩行対称性などの点で横歩きグループが他の2グループよりも明らかに改善度が高かった。


脳卒中患者の非対称的な歩行パターンは、横歩き訓練によって改善できるかもしれない、


というおはなし。

図:横歩きリハビリ

感想:

これ↓思い出した。
後ろ歩きの効果をきっちりと検証することにした

2016年6月26日

脳梗塞で頭痛を感じる人はわりと少ない


Headache in stroke according to National Acute Stroke Israeli Survey.
2016  6月  イスラエル

脳卒中発症時の頭痛の有無を種類別に調べてみたそうな。


イスラエルの脳卒中患者データベースから2ヶ月分2166人の脳卒中記録を抽出し解析したところ、


次のことがわかった。

・患者内訳は92.4%が脳梗塞、6.9%が脳内出血、0.2%が脳静脈洞血栓症、0.5%不明 だった。

・全体の9.5%で頭痛があり、

・脳静脈洞血栓症の50%、脳内出血の21.3%、脳梗塞の8.4%が頭痛を訴えていた。

・女性、若年、めまいやふらつきがあると頭痛が起きやすかった。

・頭痛歴の有無によらず脳梗塞よりも脳内出血で頭痛が起きやすかった。

・脳梗塞では神経症状が重くなるほど頭痛は減り、前方循環系よりも後方循環系で多かった。

・ラクナ梗塞の頭痛は少なかった。

・頸動脈解離では明らかに頭痛が起きやすかった。

脳卒中発症時の頭痛は、脳内出血、若年、女性、後方循環系で起きやすかった。脳静脈洞血栓症や頸動脈解離では頭痛が主な症状だった、


というおはなし。

写真:頭痛

感想:

脳梗塞はこれほどまでに頭痛と縁がなかったのか、、

2016年6月25日

猫を飼う女性は脳卒中で死なないことが判明!


Pet Ownership and the Risk of Dying from Cardiovascular Disease Among Adults Without Major Chronic Medical Conditions
2016  5月  アメリカ

ペットを飼う人の脳卒中死亡リスクを調べてみたそうな。


1988-1994の国民健康栄養調査の記録から 50歳以上3964人の健常者を抽出してペットの有無と種類を確認し、
脳卒中や心血管疾患での死亡を2006までフォローしたところ、


次のことがわかった。

・34.6%がペットを飼っていて、犬が半分以上だった。

・女性飼い主の心血管疾患死亡率はペットがいない場合の0.69倍で、脳卒中死亡率は0.54倍だった。

・特に猫を飼っている女性の場合、心血管疾患死亡率はペットなしの0.62倍、脳卒中死亡率は0.22倍だった。

・これらの関連は男性には見られなかった。

猫を飼う女性は犬を飼うよりもはるかに脳卒中死亡率が低かった。この関連はペットの散歩で運動が促されるからと言うよりも、猫を好む飼い主の性格や猫のストレス癒やし効果によるものであろう、


というおはなし。

図:ペットと心血管疾患死亡率

感想:

ねこすげえな。補助金つけて猫飼いを義務化するべきレベル。

2016年6月24日

ラクナ梗塞と微小脳出血の原因は


Risk Profile of Symptomatic Lacunar Stroke Versus Nonlobar Intracerebral Hemorrhage
2016  6月  イタリア

ラクナ梗塞と深部微小脳出血はどちらも脳小血管病である。それぞれの違いを生む要因を調べてみたそうな。


症候性のラクナ梗塞および深部微小脳出血患者について調査したところ、


次のことがわかった。

・平均年齢71、ラクナ梗塞1434人、深部微小脳出血497人を対象とした。

・現在喫煙者はラクナ梗塞に強く関連していた。

・一方、深部微小脳出血は高血圧、過度の飲酒、ワルファリンやスタチン使用者と関連していた。

・高コレステロール血症、糖尿病、抗血小板薬の使用はどちらかへの関連の偏りはなかった。

深部微小脳出血のリスク要因はラクナ梗塞のそれと異なっていた、


というおはなし。

図:ラクナ梗塞と深部微小脳出血


感想:

ワルファリンとスタチンはいいもわるいもないけど、タバコと酒は同情の余地ない。やる人からは健康保険料を倍とるといい。

2016年6月23日

左脳損傷で右の半側空間無視になる患者の割合


Assessing chronic stroke survivors with aphasia sheds light on prevalence of spatial neglect.
2016  6月  アメリカ

半側空間無視では損傷脳と反対側の注意力に障害がでる。多くは右脳損傷患者で左側無視になる。
いっぽう左脳損傷患者の研究は 失語による同意確認の困難さから初めから除外されることが多い。

そこであえて左脳損傷患者の半側空間無視を調べてみたそうな。


左脳損傷の脳卒中患者43人について、失語症でも理解できる研究同意書を作成し参加を募った。

半側空間無視の有無には2種類の指標を用いた。また、日常生活動作も評価した。


次のことがわかった。

・40人から研究同意を得られた。

・このうち5人(12.5%)が右側の半側空間無視と判断された。

・半側空間無視があると無い者に比べ日常生活動作の自立度がやや低かった。

左脳損傷で失語症があっても半側空間無視の研究はやったほうがいいんじゃないのかな、、


というおはなし。

図:左脳脳卒中の半側空間無視割合

感想:

思ってたより多いな。

2016年6月22日

脳内出血で早くに認知症になる人の特徴


Risk Factors Associated With Early vs Delayed Dementia After Intracerebral Hemorrhage.
2016  6月  アメリカ

脳内出血患者は遅かれ早かれ認知症になりやすいという。

認知症の発症時期別の特徴を調べてみたそうな。


平均年齢74の脳内出血患者738人について4年ほどフォローしたところ、


次のことがわかった。

・6ヶ月時点で19%が認知症になった。

・それ以降の認知症の年間増加率は5.8%で、

・血腫が大きいほど、皮質に近いほど早期に認知症になりやすく、

・教育歴が短い、気分障害、白質病変があると遅れて認知症になった。

脳内出血患者の早期認知症は血腫の大きさや位置に強く関連していた。以降も認知症にはなりやすかったが必ずしも脳内出血の初期状況に依らなかった、


というおはなし。

図:脳内出血で認知症増加

感想:

もう認知症なってもいいや。
ペンローズの量子脳理論的には 認知症で見当識が乱れた状態は意識が並行宇宙を覗き見ている状況に例えることもできる。
そんなふうに考えると経験してみるのも悪くはないか、、、と
ひと月前のこれ↓ 思い出した。
脳内出血経験者が認知症になる率がわかった

2016年6月21日

一過性単眼盲の種類と のちの病気


Transient monocular blindness and the risk of vascular complications according to subtype: a prospective cohort study.
2016  6月  オランダ

一時的に片目が見えなくなる一過性単眼盲(TMB)は 一過性脳虚血発作(TIA)によく似ている。

その症状と予後を調べてみたそうな。


平均年齢62、TMB患者の男女341人に症状を聞き取り、4年ほどフォローしたところ、


次のことがわかった。

・この間に死亡、脳卒中、心筋梗塞、網膜梗塞を起こした患者は60名で、年間4.4%の発症率だった。

・TMBの症状の種類は、のちに起きる血管合併症との関連が強かった。リスクの高い順に、視野の周辺部分のみ、視野が狭窄してゆくもの、幕が下りてくるものや 上がってゆくもの、何度も起きるものがあった。

・このTMB症状なら安全というものは見つからなかった。

一過性単眼盲の症状をよく聞き取ることでのちの血管疾患リスクを予測できるかもしれない、


というおはなし。

図:一過性単眼盲ノ種類


感想:

珍しいのかと思ってたら 身近にいた。

2016年6月20日

BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について


Low Circulating Acute Brain-Derived Neurotrophic Factor Levels Are Associated With Poor Long-Term Functional Outcome After Ischemic Stroke.
2016  6月  スウェーデン

脳由来神経栄養因子(BDNF)は脳の可塑性、神経新生の重要な役割を担い、脳卒中の予後に大きく影響すると考えられている。

脳卒中で入院時の血中BDNF濃度が患者の短期的 長期的な回復にどう影響するのか調べてみたそうな。


脳梗塞患者491人の入院時血中BDNF濃度を測定し、健常者513人と比較した。

3ヶ月、2年、7年後の生活自立度を測定してBDNFとの関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・脳梗塞患者のBDNF濃度は健常者に比べ明らかに低かった。

・BDNF濃度は3ヶ月後の回復度合いには関連しなかった。

・しかしBDNF濃度が特に低いグループでは2年後 7年後の回復不良リスクが高かった。

・この関連は高血圧や糖尿、脳卒中重症度に依らなかった。

急性期脳梗塞患者の血中BDNF濃度は低かった。そのうちさらに低い者は長期的な機能回復不良になりやすかった、


というおはなし。

図:BDNFと2年、7年後の回復

感想:

リハビリはすぐ頭打ちになって諦めがちになるけど、このBDNFのように早期には影響なくても 2年-7年かけてじっくりと脳と身体を癒やす仕組みが備わってるのかもね。

2016年6月19日

脳卒中のあとしゃっくりが止まらない...鍼は効くのか?


Acupuncture for the treatment of hiccups following stroke: a systematic review and meta-analysis.
2016  6月  中国

脳卒中後のしゃっくりへの鍼の効果を調べてみたそうな。


関連する過去の研究を厳選し データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・436の研究から5つを厳選した。

・しゃっくりの鍼治療は単体で行うよりも他の治療法と併せておこなう方が効果的だった。

・安全性については特に情報はなかった。

脳卒中後のしゃっくりは鍼を併用すると効果的に治療できるのかもしれない、


というおはなし。

図:しゃっくりに効く頭部のツボ

感想:

脳卒中ブログ見てると「しゃっくりがとまらない」というはなしをよく目にするので関心を持った。

2016年6月18日

低出力レーザー療法(LLLT) 脳卒中痙縮筋肉への効果


Effects of low-level laser therapy (LLLT 808 nm) on lower limb spastic muscle activity in chronic stroke patients.
2016  5月  ブラジル

低出力レーザー療法(LLLT)は細胞、神経、代謝へのさまざまな影響が期待でき リハビリテーションシーンでも利用されることがある。

下肢痙縮筋肉へのLLLTの効果を確かめてみたそうな。


慢性期の脳卒中患者15人について、1週間ごとに

*なにもなし
*偽LLLT
*LLLT

の各状況下で疼痛レベル、等速性筋持久力、膝トルクを測定し 比較した。

LLLTは麻痺側の大腿直筋および内側股筋の各30箇所に直径0.25cmの低出力レーザー照射を行った。


次のようになった。

・LLLT後、疼痛レベルが明らかに低下し、

・筋持久力とトルクも向上した。

低出力レーザー療法(LLLT)には慢性期の痙縮筋肉の持久力 筋力を改善し疼痛を和らげる効果があるのかもしれない、


というおはなし。

写真:LLLT照射位置

感想:

もっと漠然とした温熱療法の類かと思ってたら 意外と細かく照射してるのねぇ。

2016年6月17日

病院着くまえに症状が消えている脳虚血患者の割合は


Differences in Clinical Characteristics between Patients with Transient Ischemic Attack Whose Symptoms Do and Do Not Persist on Arrival.
2016  6月  日本

一過性脳虚血発作(TIA)の患者は病院到着時に症状が残っていてもやがて解消する。

病院到着時に症状の残っている患者と 症状が消えている患者の違いを調べてみたそうな。


TIA患者データベースの記録を見なおしたところ、


次のことがわかった。

・患者266人(男性158、平均年齢68)の記録を抽出した。

・そのうち39.5%が病院到着時にも症状が持続していた。

・彼らには 感覚障害、救急車使用、60分以上の持続症状、発症からの到着までの時間が短い という特徴があった。

・症状の持続している患者は非持続患者に比べ 69% vs. 57%で まず脳卒中専門医の診察を受け、59% vs. 43%で 脳卒中専門病棟に入院した。

TIA患者の扱いは病院到着時に症状が持続しているか否かで変わるのかもしれない、


というおはなし。

図:救急車

感想:

「顔と手がしびれるぅー!」と大騒ぎして救急車呼んで、病院着くまえにすっかり症状消えてたら かなり気まずい。

そんなときのためにスマホで実況ビデオを撮っておくことを勧める。↓
自分の脳卒中動画を晒す女性が現れる

2016年6月16日

手の写真をみて 右手か左手かすぐにわかる?


An observational study of implicit motor imagery using laterality recognition of the hand after stroke.
2016  6月  オーストリア

手の写真を見せて右手か左手か判別させる課題(Hand Laterality Recognition Task:HLRT)は運動イメージ能力を反映すると考えられている。これを脳卒中患者で調べてみたそうな。


脳卒中患者32人と健常者36人についてHLRTの精度、反応速度および身体機能、メンタルローテーション能力を測定し 比較したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者は写真の手の判別精度が 69% vs 80% と低く、

・反応速度も 3.0 vs 1.9秒 と長かった。

・この精度低下または反応遅延のあった患者は53%に及んだ。

・HLRT精度は日常生活上の身体機能の低下、メンタルローテンション能力の低さ、失行と関連があった。

HLRTの精度 スピードで評価される運動イメージ能力は脳卒中患者の半数で低下していた。これは物体の心的回転能力の低下や失行、身体機能と関連していた、


というおはなし。

表:3Dローテーション精度

感想:

車運転してるとき、交差点のカーブミラーに映る車の方向指示器と進行してくる向きの予測がよく外れるんだけどこれと関係あるかな。

2016年6月15日

風にあたると脳卒中になる可能性が明らかに


The association between wind-related variables and stroke symptom onset: A case-crossover study on Jeju Island.
2016  6月  韓国

気温と脳卒中との関連については多くの研究がある。

そこで 風と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


済州島国立病院の脳卒中患者409人について気温、湿度、気圧、風速、1日の風速レンジ、体感温度などとの関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・風速、風速レンジ、体感温度は脳卒中リスクを上げる要因だった。

・これらは特に 脳梗塞、季節では春と冬に関連が強かった。

脳卒中の発症リスクは風速、風速レンジ、体感温度と関連があった、


というおはなし。

図:風と脳卒中

感想:

表みると夏や秋でもリスク高い。扇風機にあたりすぎて気分悪くなるのもけっこうヤバイのかもしれない。

2016年6月14日

内反尖足への腓骨神経縮小術の効果


Effects of tibial nerve neurotomy on posture and gait in stroke patients: A focus on patient-perceived benefits in daily life.
2016  6月  フランス

脳卒中で痙性の内反尖足になった患者への腓骨神経縮小術(TNN)の効果を検証してみたそうな。


腓骨神経縮小術を受けた片麻痺患者23人について5ヶ月後までフォローして効果を評価したところ、


次のことがわかった。

・手術により痙性レベルと背屈の可動域が劇的に改善した。

・その結果、立位 歩行時の姿勢が改善し、

・患者もその効果を大いに実感できた。

脳卒中後の痙性 内反尖足への腓骨神経縮小術により、患者は日常生活での立位、歩行能力のおおきな改善を実感できた、


というおはなし。

腓骨神経縮小術の効果

感想:

You tubeに手術シーンのビデオがあった(グロ中尉)。

2016年6月13日

脳卒中経験者はなんども転倒する


Falls and fear of falling after stroke: a case-control study.
2016  6月  マレーシア

高齢 脳卒中経験者の転倒頻度と恐怖心を調べてみたそうな。


平均年齢66、脳卒中経験のある75人と脳卒中経験の無い50人について過去12ヶ月間の転倒状況、歩行バランス能力等を調べ比較したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中経験者の23人と非経験者13人は少なくとも1度転倒していた。

・そのうち脳卒中経験者の9人は2度以上転倒し、非経験者の転倒再発はなかった。

・脳卒中経験者は非経験者に比べ非常に転倒を心配していた。

・脳卒中非経験者の転倒は女性に偏っていたが脳卒中経験者には偏りはなかった。

・脳卒中経験者の転倒恐怖心は歩行能力と関連していた。

脳卒中の非経験者にくらべ脳卒中経験者はなんども転倒しがちだった。転倒恐怖心は歩行能力に関連していた、


というおはなし。

写真:転倒

感想:

リハビリ病院にいたころに転倒恐怖心ってやつを経験した。いちど転倒しかけたあと 廊下歩くだけで怖くて怖くて、、ガクガク震えてパニック起こしそうになった思い出。

2016年6月12日

片麻痺イメージ訓練の分散効果とは?


Retention of the spacing effect with mental practice in hemiparetic stroke.
2016  6月  アメリカ

メンタルプラクティスは頭のなかで運動をリハーサルする方法で、脳卒中リハビリで最も成果を挙げている治療法のひとつである。

メンタルプラクティスは集中的に行うべきか それとも何回かに分けた方が効果的なのか実験してみたそうな。


慢性期の脳卒中経験者27人について、麻痺上肢の理学療法リハビリとメンタルプラクティスの組み合わせを週3回x10週間おこなった。

1日あたりのメンタルプラクティスについては、

*60分間 集中するグループと 
*20分間x3回に分散するグループ

に分けた。

上肢機能を複数の指標で計り 比較したところ、


次のようになった。

・10週間後、分散グループでいずれの評価スコアも明らかに優れていた。

・さらに3ヶ月後にも この関連は有意な傾向にあった。

脳卒中の麻痺上肢へのメンタルプラクティスは、集中訓練よりも分散訓練のほうがより効果的である、


というおはなし。

図:メンタルプラクティス分散と集中

感想:

イメージ訓練の類は見た目と違ってあたまが非常に疲れる。よほどの強い意志や動機がないと5分間だって続けることは難しい。
しかも サボっても他人にはわからない。

だから分散効果(spacing effect)にはなっとく。

2016年6月11日

体重と脳卒中リハビリ効果の関係


The impact of patient's weight on post-stroke rehabilitation.
2016  6月  イスラエル

脳卒中患者の体重とリハビリテーション効果について調べてみたそうな。


リハビリ病院に入院した平均年齢63の脳卒中の男女102人について肥満度(BMI)および機能的自立度(FIM)、神経症状スコア(NIHSS)を調査したところ、


次のことがわかった。

・入院時の機能自立度、神経症状の重さと BMIとの関連はなかった。

・入院中のFIMスコア改善度(deltaFIM)とBMIは負の相関にあった。

・神経症状の改善度(deltaNIHSS)とBMIとの明らかな関連はなかったが、

・神経症状が最も改善した者は重度肥満グループにいた。

脳卒中患者のリハビリによる機能改善度は太っているほど小さかった。脳卒中リハビリの予後推定はBMIを考慮に入れるべきだろう、


というおはなし。

図:体重とリハビリ改善度

感想:

太ってる人は健康であっても活動的には見えない。だから本人は凄く回復したつもりでいても 他人からみるとまだまだ動き辛そう、、、ってことなんだと思うよ。

2016年6月10日

小脳梗塞になった御犬様の症状とは


Neurological signs in 23 dogs with suspected rostral cerebellar ischaemic stroke.
2016  6月  デンマーク

犬の脳卒中では小脳の梗塞が多い。その症状と予後について調べてみたそうな。

複数の動物病院で前小脳動脈からの梗塞がMRIで確認された犬23頭(♀13 ♂10)について調査したところ、


次のことがわかった。

・犬種はキャバリア・キングチャールズ・スパニエルが9頭でもっとも多かった。
キャバリア・キングチャールズ・スパニエル

・いちばんの症状は歩行失調で、11頭は目標で止まることができず、6頭は歩けなかった。

・次いで、頭部のかしげ(13頭)、眼振(8頭)、威嚇反応消失(7頭)、姿勢反応障害(7頭)、固有感覚障害(5頭) だった。

・これら神経症状はMRI上の梗塞の拡がりと関係なさそうだった。

・全ての犬は生存し、1-10日後には退院した。

小脳梗塞で入院した犬の症状は、歩行失調、頭部傾げ、眼振などだった。概ね回復は良く1週間程度で退院できた、


というおはなし。

写真:犬の小脳梗塞

感想:

犬のMRIはいまどき普通のことなのかね。上の3例は1.5Tのドイツ製装置で撮ってるんだよな。
なにかが間違っている気がしてならない、、、

これ↓思い出した。
右脳梗塞の犬は余命が極端に短いことが判明!(∪^ω^) わんわん

2016年6月9日

微小脳出血と精神病症状


Cerebral microbleeds and neuropsychiatric symptoms in an elderly Asian cohort.
2016  6月  シンガポール

ラクナ梗塞や白質病変の患者には神経精神病的症状が見られることがよくある。

高齢者の微小脳出血についてはどうか 調べてみたそうな。


802人の高齢アジア人について MRIで微小脳出血の個数を確認し、神経精神病状テストを行いスコアとの関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・複数の微小脳出血がある者は 無い者に比べ神経精神病状スコアが明らかに高かった。

・特にうつと 情動を抑えることができなくなる脱抑制スコアが高かった。

・この関連は他のリスク要因の有無に依らなかった。

複数の微小脳出血と神経精神疾患、特にうつと脱抑制は関連があった、


というおはなし。

図:微小脳出血

感想:

微小出血で影響でるのならこれだけ漏れたオレの精神はどうなってしまうのか、、、(↓動画)

2016年6月8日

13歳で肥満→大人になってすぐ脳梗塞


BMI gains during childhood may increase ischemic stroke risk
2016  6月  デンマーク

成人の肥満と脳卒中との関連はよくわかっている。

そこで 子供の頃の肥満が成人してからの脳卒中にどう関連するものか調べてみたそうな。
先週の欧州肥満学会での発表。


デンマークの子供307677人について、7,10,13歳でのBMIを測定し、のちの脳梗塞事例との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・男性3529件、女性5370件の脳梗塞があった。

・子供の頃に肥満だと25-55歳での脳梗塞リスクが高くなったが、55歳以上での脳梗塞リスクには関連しなかった。

・この関連は13歳時点での肥満でもっとも強く、女性に限定すると55歳以上でも脳梗塞リスクの上昇があった。

子供の頃の肥満が若年脳梗塞と関連していた。アテローム性動脈硬化や糖尿病が関係しているのだろう、


というおはなし。

写真:肥満女子

感想:

13歳くらいってちょうど身長伸び始める直前で、むしろ太ってることが多いんじゃないのかな。オレ小6のころは腹が出てた。

2016年6月7日

シフト勤務の男性は脳卒中やると死ぬ


Sex Differences in the Impact of Shift Work Schedules on Pathological Outcomes in an Animal Model of Ischemic Stroke.
2016  6月  アメリカ

シフト勤務や時差ボケなど概日リズムが乱された状態が続いた時に脳卒中への反応がどう変わるのか、男女によっても異なるのか 実験してみたそうな。


オスとメスのネズミを明暗リズムが正確に12時間ずつ切り替わる環境に2週間置き、次の2グループに分けた。

*5日ごとに12時間「明」状態が先へズレるシフトグループ
*明暗リズム12時間ずつの一定グループ

これを7週間続けた後、人為的に脳梗塞を起こし 影響を比較した。


次のことがわかった。

・膣スメア検査では、メスの発情サイクルがシフトグループで消失し常時発情状態にあった。

・同様にシフトグループでは、メスのエストラジオールレベルが明らかに上昇していた。

・シフトグループのオスは非常に死亡率が高かった。

・シフトグループの生き残ったメスも梗塞が拡大し感覚運動機能に障害を持った。

シフト勤務を想定した概日リズムの乱れは脳卒中予後の性別の違いを際立たせ、特にオスの生存率が低かった。メスは女性ホルモンの神経保護作用が働くと考えられた、


というおはなし。

図:シフトワークと死亡率男女差

感想:

10年以上前、昼間の活動とは別に深夜のコンビニで8時間x週3x4年ほど働いてた。よく脳卒中起こさなかったなぁ、、と今更ながらに思う。

2016年6月6日

無煙タバコと脳卒中との関連


Use of smokeless tobacco and risk of cardiovascular disease: A systematic review and meta-analysis.
2016  6月  イギリス

無煙タバコと脳卒中、虚血性心疾患との関連を調べてみたそうな。


関係する過去の研究を厳選しデータを統合、再解析したところ、


次のことがわかった。

・20件の研究が見つかった。

・無煙タバコ経験者は脳卒中死亡リスク1.39倍、虚血性心疾患死亡リスク1.15倍だった。

・脳卒中および虚血性心疾患の発生には関連しなかった。

無煙タバコの使用は脳卒中および虚血性心疾患の死亡リスクと関連があった、


というおはなし。

図:無煙タバコと脳卒中死亡リスク

感想:

無煙タバコはアジアで大人気らしいけ どやってるひとを見たことがない。

2016年6月5日

女性の片頭痛と脳卒中との関連


Migraine and risk of cardiovascular disease in women: prospective cohort study.
2016  5月  ドイツ

片頭痛と脳卒中など心血管疾患との関連を女性について大規模に調べてみたそうな。


25-42歳の女性115541人を約20年間フォローした結果、


次のことがわかった。

・15.2%が片頭痛と診断された。

・この間に1329件の心血管疾患と223人の死亡があった。

・片頭痛があると心血管疾患のリスクは1.50倍、脳卒中リスクは1.62倍になった。

・同様に 死亡率も上昇した。

・これらの関連は、年齢、喫煙、高血圧、閉経後ホルモン療法、経口避妊薬の使用を考慮に入れても変わらなかった。


20年にわたる今回の大規模調査により女性の片頭痛と心血管疾患の発生およびその死亡率との明らかな関連を確認できた、


というおはなし。

図:片頭痛と脳卒中

感想:

片頭痛じゃないけど
3週間くらいまえに腕立て伏せの限界に挑戦したら直後から右側だけ耳鳴りがするようになった。
シュー シュー シューって大きな音で 夜中うるさくて目が覚めるほど。

さいきんになってようやく収まってきた。

2016年6月4日

脳卒中のあとの下肢の痛みの種類


The impact of lower extremity pain conditions on clinical variables and health-related quality of life in patients with stroke.
2016  5月  トルコ

脳卒中のあとの下肢の痛みの種類について調べてみたそうな。


下肢の疼痛を訴える脳卒中患者185人について調べたところ、


次のことがわかった。

・関節炎が51%、

・中枢性疼痛が29%、

・複数の種類の痛みが混ざったもの10%、

・下肢痛からくる腰痛、大転子痛、股関節骨折、異所性骨化症、股関節脱臼、外反母趾、、、
と続いた。

・下肢疼痛の強さ長さ は日常生活動作やうつ HRQoLと関連があった。

下肢の疼痛は脳卒中経験者の生活の質に影響する、


というおはなし。

図:下肢疼痛の種類

感想:

いまも 歩き出しに左足の裏が痛くてびっこを引くことがある。これは中枢性に分類されるのかな?

2016年6月3日

慢性期 脳卒中の幹細胞治療 最新成果


Clinical Outcomes of Transplanted Modified Bone Marrow–Derived Mesenchymal Stem Cells in Stroke: A Phase 1/2a Study
2016  6月  アメリカ

スタンフォード大学が慢性期脳卒中の幹細胞治療で成果を挙げた、と発表したそうな。


発症から4年前後の患者379人から18人を選抜して、共通ドナーの骨髄由来の幹細胞を頭蓋に穴を開けて注入した。有害事象およびその効果を12ヶ月間フォローした結果、


次のことがわかった。

・全ての患者が何らかの有害事象を経験したが幹細胞由来と考えられるケースはなかった。

・16人は神経症状、運動機能の面でなんらかの改善を示していたが、

・生活自立度が変わるほどの改善は見られなかった。

今回の幹細胞治療は概ね安全で12ヶ月後には臨床的な改善効果を見ることができた、


というおはなし。
図:脳卒中


感想:

大学は有名だけど 選り抜いた被検者がたったの18人、しかもオープンラベル試験、結果も???にも関わらず多くのメディアでやたら大げさに(歩けない人が走りだしたなど)取り上げられていたので関心を持った。

どうやら日本のバイオベンチャーのマーケティング成果のようなんだよね、、、

2016年6月2日

急性脳梗塞の入院率 最近の傾向 in アメリカ


Trends in Acute Ischemic Stroke Hospitalizations in the United States
2016  5月  アメリカ

アメリカでは急性脳梗塞の入院率が概ね減少傾向にあると言われている。

さらに詳しく 人種、年齢、性別での違いを調べてみたそうな。


アメリカ国勢調査データから 2000-2010、25歳以上の急性脳梗塞の患者記録を抽出して解析したところ、


次のことがわかった。

・この間に全体の入院率は10万人あたり250→204人になり 18.4%減少した。

・65歳以上では入院率は高かったが高齢になるほど減少傾向にあり、64歳未満ではやや増加傾向だった。

・黒人の入院率は高く増加傾向で、ヒスパニックや白人は減少傾向だった。

・女性の入院率は低く 減少傾向にあった。

全体としてアメリカの脳卒中入院率は減少傾向にあり 特に高齢者、女性、ヒスパニック、白人で顕著だった。

図:脳梗塞トレンドと人種

感想:

黒人に親近感わいちゃう。

2016年6月1日

緑茶を飲めば慢性期でも脳が再生するという根拠について


Delayed Treatment with Green Tea Polyphenol EGCG Promotes Neurogenesis After Ischemic Stroke in Adult Mice.
2016  5月  中国

緑茶に含まれるカテキンの急性期脳梗塞への神経保護作用については多くの報告がある。

慢性期であっても効果があるものなのか実験してみたそうな。


人為的に脳虚血にして60分後再還流したネズミについて、
その14日後に没食子酸エピガロカテキン(EGCG)を毎日28日後まで与えた。

脳室下帯の神経前駆細胞の増殖を生体と試験管の両方で観察した。


次のことがわかった。

・14日間のカテキン投与によって神経前駆細胞の分化 増殖、神経芽細胞の移動が大いに進んだ。

・感覚運動機能も明らかに改善した。

・試験管内環境でも同様の変化を確認できた。

慢性期の脳梗塞であっても緑茶カテキン治療により神経新生と機能回復が起こりうることを示せた、


というおはなし。

写真:カテキンと神経芽細胞


感想:

おれ脳卒中やって以来 なぜか毎日抹茶飲んでるんだ、、、

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