2016年12月31日

ミラーセラピーだけのほうが効果がでる理由


Systematic review of mirror therapy compared with conventional rehabilitation in upper extremity function in stroke survivors.
2016  12月  オーストラリア

脳卒中上肢のミラーセラピーの効果を通常のリハビリとくらべてみたそうな。


2009以降の関連する研究を厳選し データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・15の研究がみつかった。

ミラーセラピーは急性期 慢性期ともに、通常リハビリのみ またはそれと組み合わせた場合よりもミラーセラピー単体でおこなったほうが効果的だった、


というおはなし。
図:

感想:

複数の方法を組み合わせると「あっ ミラーセラピーだけじゃきっと効果が薄いんだ...」と患者に見透かされてしまう。

その結果スパシーバ効果が弱くなる と考える。

2016年12月30日

クルクミンのクモ膜下出血治療効果について


Curcumin attenuates blood-brain barrier disruption after subarachnoid hemorrhage in mice.
2016  12月  中国

クルクミンはウコン(ターメリック)に含まれる物質で抗炎症作用 抗酸化作用があるとされる。
分子量が小さいため血液脳関門を通過することができ、脳損傷に際し神経保護作用を示すという報告がいくつも存在する。

そこでクモ膜下出血へのクルクミンの効果を確かめてみたそうな。


ネズミを人為的にクモ膜下出血にした15分後にクルクミン溶液を腹腔内注射した。

24時間後の神経症状、脳組織の水分量、血管透過性を測定し クルクミンなしのグループと比較したところ、


次のようになった。

・クルクミングループで明らかに神経症状が改善され、脳組織の水分量も下がった。

・さらに血管透過性とタンパク質分解酵素、ミクログリアが減少していた。

・そして細胞骨格系タンパク質が増加していた。

クモ膜下出血へのクルクミン投与がミクログリアとタンパク質分解酵素の働きを抑制し、脳浮腫と血液脳関門の破綻を抑えていた、


というおはなし。
図:

感想:

カレーライスたべるととても幸せな気持ちになるのはこのあたりに関係しているのかも。

2016年12月29日

左脳をやられても言葉の感情がおかしくなるの?


Affective speech prosody perception and production in stroke patients with left-hemispheric damage and healthy controls.
2016  12月  ニュージーランド

脳卒中で右脳を損傷すると発する言葉に感情が乗らなくなる。これは「プロソディ障害」として多くの報告がある。

左脳損傷ではどうか、調べてみたそうな。


左脳損傷の脳卒中男女11人と 同性同年齢の健常者15人について

聴き取った言葉の韻律から感情を判断する精度、および言葉に感情を乗せる能力を評価したところ、


次のようになった。

・グループ間で感情の感受精度にあきらかな違いがあった。

・言葉に感情を乗せる能力についてもおおきな差があった。

脳卒中で左脳損傷の患者は言葉の韻律に感情を読み取る能力 感情を込める能力が低下していた、


というおはなし。

図:左脳損傷での感情韻律の感受精度

感想:

でも右脳のばあいよりもはやく治っちゃうみたいだね。

これら↓を思い出した。
[右脳感情] ←関連リンク

2016年12月28日

Stroke誌:早期リハビリがんばる意味ない


AMOBES (Active Mobility Very Early After Stroke)
2016  12月  フランス

脳卒中のあとすぐに運動訓練を行う「早期リハビリ」が有効であるという報告が少なからずある。

どのくらいの運動量を課すとより効果的なのか実験してみたそうな。


脳卒中患者103人を次の2グループにわけ、発症から72時間以内に理学療法(PT)訓練をほどこした。

*ソフトPT:寝たきり防止もくてきの低強度の訓練を1日20分間。
*集中PT :上記にプラスして個別最適化した高強度訓練を1日45分間。

90日後までの運動能力を複数の指標で評価したところ、


次のようになった。

・両グループともに運動能力が改善したが、

・集中訓練を取り入れた効果はまったく確認できなかった。

・Fugl–Meyerスコアの改善ぶんはソフトPTで27.5、集中PTは22.0だった。

脳卒中のあとすぐに集中的な運動訓練をおこなっても特別な効果はみられなかった。寝たきり防止のための短時間のゆるい運動とほぼ同じ改善レベルだった、


というおはなし。
図:早期集中リハビリの効果

感想:

エビデンス↓がそろってきた。
超早期リハビリで死亡者続出 AVERT続報

超早期リハビリには脳の細胞死を促す効果があった!

ランセット誌:超早期リハビリぜんぜん効果ない

2016年12月27日

一過性脳虚血発作のあと脳卒中が再発する割合と特徴


A Current Estimation of the Early Risk of Stroke after Transient Ischemic Attack: A Systematic Review and Meta-Analysis of Recent Intervention Studies.
2016  12月  スペイン

TIA(一過性脳虚血発作)は適切な処置をおこなえば脳卒中の再発リスクを低くできると考えられている。

これまでの研究からTIAのあとの再発リスクと再発しやすい条件を調べてみたそうな。


2007-2015の関連する研究を厳選し データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・患者14889人を含む15の研究が見つかった。

・TIAのあとの脳卒中再発率は 2日後1.36% → 90日後3.42% と移り変わった。

・TIA時に運動障害が強かった患者ほど脳卒中再発率が高かった。

・TIAクリニックによる専門治療と再発率との間に有意な関連がみられなかった。

TIAのあとの脳卒中再発率はこれまで考えられていたものよりも低かった。運動障害がつよかったTIA患者ほど再発しやすかった、


というおはなし。
図:

感想:

これ↓思い出した。
TIAのあとまもなく脳梗塞になる日本人の割合と特徴

すっごく軽い脳卒中のあと1年間で本物に当たる率

2016年12月26日

生き残ったくも膜下出血はハンパなく回復する


Functional independence: A comparison of the changes during neurorehabilitation between patients with non-traumatic subarachnoid hemorrhage and intracerebral hemorrhage or acute ischemic stroke.
2016  12月  デンマーク

くも膜下出血は若年で健康な人におおく、6ヶ月間の死亡率は30-50%におよぶ。

くも膜下出血患者のリハビリ回復度を脳内出血または脳梗塞の患者とくらべてみたそうな。


リハビリ入院したくも膜下出血212人と脳内出血/脳梗塞448人について90日後の機能的自立度(FIM)を比較したところ、


次のことがわかった。
・くも膜下出血のFIMは、入院時 25 vs. 79 と低く、退院時も 98 vs. 110 で低かった。

・しかしFIMの変化分は 27 vs. 17 でくも膜下出血がおおきかった。

・くも膜下出血患者の機能回復ぶんはFIMの18の評価項目のうち6項目(食事、着替え、入浴、階段、理解、表出)であきらかにすぐれていた。

くも膜下出血は 退院時のFIMが脳内出血や脳梗塞よりも低かったが、リハビリ入院前後の回復度は明らかにおおきかった。くも膜下出血は入院時に重症でも やがて自立生活できるほどに回復する可能性がある、


というおはなし。
図:くも膜下出血の回復度 脳内出血と脳梗塞の比較

感想:

知るかぎり たしかにくも膜下出血にげんきなひとがおおい。麻痺もないし、、

2016年12月25日

ラクナ梗塞と脳内出血 似てるとこ 異なるとこ


Lacunar Infarcts and Intracerebral Hemorrhage Differences
2016  12月  アメリカ

ラクナ梗塞と脳内出血はいずれも小血管疾患である。両方の患者にどのような特徴上のちがいがあるのか調べてみたそうな。


ラクナ梗塞118人と脳内出血108人の医療記録を解析したところ、


次のことがわかった。

・高血圧、糖尿病、喫煙、肥満 がラクナ梗塞と強く関連していた。

・脳内出血は高血圧と関連し、糖尿病には依らなかった。

・脳内出血患者は一般人よりBMIが低く、

・特にBMIが20未満だと脳内出血のなりやすさ4倍だった。

・ラクナ梗塞患者はBMIが高く 肥満の割合も高く、

・BMI20未満だとラクナ梗塞のなりやすさは10分の1だった。

ラクナ梗塞と脳内出血は高血圧が共通していた。脳内出血患者のBMIは明らかに低かった、


というおはなし。
図:

感想:

当時もいまもBMIは19。もっと食べないといかんのかな。

2016年12月24日

脳卒中患者がネットを使いこなす理由


Experiences of using information and communication technology within the first year after stroke - a grounded theory study.
2016  12月  スウェーデン

スマートフォンやタブレット、パソコンなどの情報通信(ICT)機器が急速に普及しつつある。

脳卒中患者がこれらの機器をどのように活用しているのか調べてみたそうな。


発症から6-12ヶ月の都市部、農村部に住む男女18人について聞き取り調査したところ、


次の5つのテーマが明らかになった。

1)安心感:具合がわるいときにはスマホですぐに救急車をよべる。

2)人とのつながり:家にひきこもっていても家族や友人と face to face の連絡がとれる。

3)レクリエーション:電子書籍やゲーム、ビデオオンデマンド映画など。

4)生活のやりくり:各種支払や日用品のオンライン購入。

5)敷居の高さ:機器を使いこなす難しさとそれに見合う価値。

脳卒中患者には情報通信機器を日常生活で利用する強い動機が存在していた。リハビリテーションの場にもICTが取り入れられることを期待する、


というおはなし。
図:脳卒中経験者が情報通信機器を使う理由

感想:

ホント便利すぎてインターネット以前の脳卒中経験者たちがどうやって生活していたのか心配になるよ。

いっぽうで病院からフォローのメールをもらった、、なんて話もいまだ耳にしたことがない。

2016年12月23日

脳卒中経験者の時給がわかった


Lost Productivity in Stroke Survivors: An Econometrics Analysis.
2016  12月  カナダ

脳卒中の社会生産性への影響を推定するべく、単に労働時間だけでなく 雇用率、時給についてもしらべてみたそうな。


18-70歳を対象にしたカナダ国民健康調査の91633人の記録を解析したところ、


次のことがわかった。

・923人の脳卒中経験者がみつかった。

・彼らの被雇用率は一般人にくらべて 35.3% vs. 75.9% で低かった。

・時給も17.5%低かったが、

・労働時間に一般人との差はなかった。

・高齢、独身、合併症持ちだと雇用される可能性が低かった。


脳卒中経験者が雇用される可能性は低く、時間あたりの賃金も低かった、


というおはなし。
図:脳卒中経験者の時給の差


感想:

職種ぜーんぶひっくるめてだからねぇ 17.5%減、、こんなもんなのか?

2016年12月22日

高齢脳卒中経験者の骨密度 男女のちがい


Sex differences in the association between stroke and bone mineral density in elderly Koreans: The Korean National Health and Nutrition Examination Survey, 2008-2010.
2016  12月  韓国

高齢の脳卒中患者に骨粗鬆症がどのくらいいて、男女で差があるものかどうか調べてみたそうな。


韓国の健康栄養調査から男女3806人を抽出し脳卒中経験の有無を調べた。

また 3箇所の骨密度(腰椎、股関節、大腿骨頸部)を測定し
正常、骨質減少、骨粗鬆症のいずれかに分類した。


次のことがわかった。

・男性脳卒中経験者の骨密度グループは 正常<骨質減少<骨粗鬆症の順で多かったが、

・女性脳卒中経験者には骨密度グループに偏りはなかった。

・脳卒中経験のある男性は非経験者に比べ活発な運動が少なかった。

・脳卒中経験男性は 3箇所の骨密度がいずれも低かった。

・女性では脳卒中経験の有無で骨密度に差はなかった。

脳卒中を経験した男性には骨質減少または骨粗鬆症が多く、脳卒中非経験者よりも腰椎 股関節 大腿骨のすべてで骨密度が低かった、


というおはなし。
図:脳卒中男女の骨密度の違い

感想:

この台湾の研究↓と はなしが合わないんだよね。
脳卒中のあとに股関節骨折になる患者の割合

2016年12月21日

日本の脳卒中復職率 20年前とくらべて


Comparison of the Time Course of Return to Work After Stroke Between Two Cohort Studies in Japan.
2016  12月  日本

この10年以上にわたり脳卒中治療とそのリハビリシステムは大きく進歩してきている。

そこで患者の復職スピードを過去と現在とでくらべてみたそうな。


1986-1990北九州で行われた調査結果と、2006-2007全国労災病院患者での結果を比較したところ、


次のことがわかった。

・復職率の時間変化は20年前と現在とでパターンがほとんど一緒だった。

・これは脳卒中リハビリの進歩が復職率にまったく影響していないことをしめす。

・つまりリハビリ進歩をはるかに上回る貢献要因が20年以上まえから存在するにちがいない。

医療の進歩にもかかわらず日本の脳卒中患者の復職率は20年前とほとんど変わらなかった。これはおそらく手厚い社会保障制度 とくに傷病手当金によるものと考える、


というおはなし。
図:日本の脳卒中復職スピード

感想:

じぶんは逆だな。
傷病手当金さえなければすぐに復職していたはず。

時間に余裕ができたおかげで 会社への関心が消し飛んでしまった。
\(^o^)/

2016年12月20日

豆腐を食べると脳卒中で死なない?


Dietary tofu intake and long-term risk of death from stroke in a general population.
2016  12月  日本

大豆に含まれるイソフラボンには血圧を下げる作用があるという。

そこで、豆腐の摂取量と脳卒中での死亡リスクとの関連を長期的に調べてみたそうな。


日本の男女9244人について食事調査をおこない24年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・この間に脳卒中による死亡が417件あった。

・65歳以上では男女ともに 豆腐の摂取はどの種類の脳卒中死亡リスクとも明らかな関連はなかった。

・ただし65歳未満の女性では豆腐をほとんど摂らないグループにくらべ豆腐をもっともよく摂るグループの脳出血死亡リスクがかなり低かった。

豆腐摂取量と脳卒中死亡リスクとの関連は確認できなかったが、例外的に65歳未満女性に脳出血での予防効果が認められた、


というおはなし。
図:豆腐と脳卒中死亡リスク

感想:

納豆のほうがいいんだな。
納豆を食べると脳卒中で死なない 2万9千人調査

2016年12月19日

半側空間無視 右と左のちがい


Differences between left- and right-sided neglect revisited: A large cohort study across multiple domains.
2016  12月  オランダ

半側空間無視は損傷脳が右脳でも左脳でも発症し、無視症状は左側にも右側にも起きうる。

それらの頻度とパターンについて調べてみたそうな。


335人の脳卒中患者について調査したところ、


次のようになった。

・15.82%が左の半側空間無視で、9.25%が右の半側空間無視だった。

・無視症状は左の半側空間無視で重かった。

・近位(peripersona)と遠位(extrapersonal)の無視症状を併せ持つケースは左の半側空間無視に多かった。

・バランス能力は右の半側空間無視で低かった。

・認知能力、運動機能、身支度能力に左右の半側空間無視で違いはなかった。

・左の半側空間無視は右脳損傷がほとんどだったが、右の半側空間無視は右脳でも左脳の損傷でも起こり得た。

脳卒中のあと半側空間無視は左右どちら側にも起きた。左の半側空間無視のほうが注意障害は重症だったが 身体能力 自立度におおきな差はなかった、


というおはなし。
図:半側空間無視 左右の違い

感想:

単純に右脳だけのもんだいじゃぁないんだな。

2016年12月18日

片麻痺の筋トレで増える筋肉の種類は、、


Effects of high-intensity physical training on muscle fiber characteristics in post-stroke patients.
2016  12月  デンマーク

脳卒中経験者は身体トレーニングを集中的に行うことで筋力や歩行スピードを改善することができる。

このときの筋肉変化を細胞レベルで調べてみたそうな。


脳卒中で片麻痺の外来患者を筋力トレーニングと体重支持トレッドミルの3ヶ月間のプログラムに参加させた。
両脚の外側広筋から組織サンプルを採取して筋繊維のサイズ、種類、毛細血管化を1年後までフォローしたところ、


次のことがわかった。

・トレーニング前は麻痺側の脚は健常側にくらべ筋繊維は細く遅筋が少なかった。特に速筋のうち無酸素運動により適したⅡx型の割合が高かった。

・トレーニング後、麻痺脚に通常の速筋Ⅱa型の割合が増加した。

・1年後、両下肢で筋繊維の違いは確認できなかった。

高強度トレーニングの直後は筋繊維サイズや毛細血管化におおきな変化はなかったが、速筋Ⅱa型の割合が増えて筋力や運動機能を補っているようだった、


というおはなし。

図:外側広筋の筋組成

感想:

筋肉にⅠ,Ⅱa,Ⅱx の型があるって知らなかったよ。

2016年12月17日

食事から摂るマグネシウムの脳卒中予防効果


Dietary magnesium intake and the risk of cardiovascular disease, type 2 diabetes, and all-cause mortality: a dose–response meta-analysis of prospective cohort studies
2016  12月  中国

マグネシウムは葉緑素を多く含むほうれん草などに多く、スパイスやナッツ、豆、ココア、全粒穀物にも含まれる。

食事から摂るマグネシウムと脳卒中など心血管疾患、糖尿病、総死亡率との関連を調べてみたそうな。


関連するこれまでの研究を厳選し データを統合 再解析したところろ、


次のことがわかった。

・100万人あまりを対象にした40の研究がみつかった。

・マグネシウム摂取量と心血管疾患全体、冠動脈疾患との明らかな関連はなかった。

・1日あたり100mgマグネシウムが増えると心不全リスクは22%減、脳卒中リスクは7%低下した。

・同様に 糖尿病リスクは19%減、総死亡率は10%低下した。

マグネシウム摂取量が増えると脳卒中、心不全、糖尿病、総死亡リスクが低下した、

というおはなし。

図:マグネシウムと脳卒中

感想:

これ↓思い出した。
マグネシウムに脳卒中予防効果 Japan

2016年12月16日

結婚回数と脳卒中後の生存率


Marital History and Survival After Stroke
2016  12月  アメリカ

脳卒中になったとき結婚しているかどうかがその後のサポートや予後に大きく影響すると言われている。

そこで結婚歴と脳卒中後の生存率との関連を調べてみたそうな。


脳卒中を経験した2351人について5年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・この間に1362人死亡した。

・配偶者が健在の患者と比べたときの脳卒中死亡リスクは生涯独身者で1.55倍、再婚者で1.22倍、離婚で1.22倍、死別だと1.32倍だった。

・さらに死別や離婚を繰り返し結婚回数が増えると 現在の結婚状況にかかわらず生存率が明らかに低くなった。


脳卒中患者の結婚歴はその後の生存率と関連していた、


というおはなし。

図:結婚歴と脳卒中生存率

感想:

これ↓思い出した。
脳梗塞後の一人暮らし 早く亡くなるのは女か男か

2016年12月15日

感じるのに感じない 脳卒中の感覚消失とは


An exploratory cohort study of sensory extinction in acute stroke: prevalence, risk factors, and time course.
2016  12月  スイス

感覚消失(sensory extinction)は 身体の右または左への単独の刺激は感知できるのに 同時に刺激を与えられたときにだけ一方がわからなくなる現象を指す。脳卒中などの脳損傷で起き、損傷脳と反対側の感覚(触覚、視覚、聴覚)が消失する。

脳卒中での感覚消失の頻度、回復過程、発症条件を調べてみたそうな。


脳卒中の急性期で神経症状が軽い(NIHSS平均1.6)患者73人を90日間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・13.7%になんらかの感覚消失があった。

・触覚消失が8.2%でもっとも多かった。

・15日後にはすべての患者で感覚消失が治っていた。

・脳の病変体積2mL以上と半側空間無視が感覚消失の予測因子だった。

・島皮質、被殻、淡蒼球の損傷が感覚消失に関連していた。

感覚消失は軽症脳卒中患者にはまれな一時的なものだった。病変の大きさが2mL以上と半側空間無視があると感覚消失が起きやすかった


というおはなし。
図:感覚消失の起きやすい脳の部位

感想:

これがひどくなると感覚障害で、単独の刺激にも反応しなくなる、、、と考える。

2016年12月14日

心を改め運動を始めるだけで脳の可塑性は復活する


Physical Exercise Preserves Adult Visual Plasticity in Mice and Restores it after a Stroke in the Somatosensory Cortex
2016  12月  ドイツ

脳の可塑性を評価する方法に眼優位性可塑性(一方の眼を数日塞いだときに生じる脳視覚野の活動変化)がある。

この能力は加齢や脳損傷により低下することが知られている。
また刺激豊富な環境で育ったネズミでは眼優位性可塑性が生涯保たれ、刺激の無い環境のネズミではやがて消失することがわかっている。

そこで脳卒中後の運動が眼優位性可塑性に影響するものかどうか実験してみたそうな。


次のことがわかった。

・カゴの中に走行輪を置き自由に走れる環境で育ったネズミは脳卒中後でも眼優位可塑性を維持し、走行輪のないカゴのネズミでは脳卒中後に眼優位可塑性が消失した。

・もともと走行輪のない環境で育ったネズミでも、脳卒中から14日後に走行輪アクセスを2週間可能にしただけで眼優位性可塑性が復活した。

脳卒中のあとに自発的な運動を始めるだけで 失われつつあった脳の可塑性が復活した、


というおはなし。


図:眼優位可塑性

感想:

「自発的な」運動ってところがポイントだと思う。「強制」したら治るものも治らない、、
リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.

2016年12月13日

洗髪で脳卒中!? 美容室を訴えて1300万円ゲットした男


Can a hair salon sink wash be a stroke risk?

Dad-of-two nearly killed by haircut warns of 'beauty salon stroke syndrome' from deadly shampoo and rinse after £90k payout
2016  12月  イギリス

美容室で洗髪後 脳卒中になった男性が訴訟を起こしたそうな。


・タイラー氏45歳は美容室を訪れた3日後 頭痛と右側の手足の麻痺で崩れ落ちた。

・3ヶ月間入院して歩けるようにはなったが 痛みが残り自動車運転もまだできない。

・医師によるとこれは「美容室脳卒中症候群」(beauty parlour syndrome)で、洗髪中に頭を後ろに傾ける動作により首の動脈の内側が傷つき血栓が生じたという。

・同様のことが自動車事故やバンジージャンプでの鞭打ち症によっても生じると考えられている。

・もともと頸部に痛みやめまいのある人は美容室での洗髪には特に注意をするべきである。

・タイラー氏は美容室に対し洗髪時に流し台の縁にクッションを置くなどの注意を怠ったとして訴訟を起こした。そして1300万円で示談が成立した。

・タイラー氏曰く「訴訟を起こしたのは金のためではない、美容室脳卒中症候群の恐ろしさを世に知らしめるためである」、


というおはなし。
図:頸動脈と美容院脳卒中症候群


感想:

洗髪から3日後とか因果関係ガバガバなのに行きつけの店を訴える白人とその理屈をサポートする医師、 なんかおかしくないか?

これ↓思い出した。
美容院で脳卒中になる女性が続出!

2016年12月12日

納豆を食べると脳卒中で死なない 2万9千人調査


Dietary soy and natto intake and cardiovascular disease mortality in Japanese adults: the Takayama study.
2016  12月  日本

大豆には脳卒中予防効果があるとする考え方があって、特に納豆に含まれるナットウキナーゼには血栓を溶かす作用がある。

そこで納豆と脳卒中との関連を大規模に調べてみたそうな。


岐阜県高山市の35歳以上の男性13355人 女性15724人を対象に食事調査を行い、脳卒中など心血管疾患での死亡事例を16年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・この間に脳卒中677人 虚血性心疾患308人を含む 心血管疾患での1678人の死亡が確認された。

・納豆をほとんど食べないグループにくらべ納豆をいちばんよく食べるグループの心血管疾患死亡率は0.75倍だった。

・これは大豆総摂取量や大豆イソフラボン、大豆タンパク質とは関連がなかった。

・納豆と大豆タンパク質をもっとも多く摂るグループで脳卒中全体の死亡率が明らかに低下した(0.75倍)。

・納豆をいちばん多く摂るグループでは脳梗塞死亡率がはっきりと低下した(0.68倍)。

納豆を摂ると脳卒中など心血管疾患での死亡可能性が減る のかも、


というおはなし。
図:納豆と脳卒中リスク

感想:

どういうわけか脳出血にもかなりいいみたいなんだ。

きめた 全力で納豆たべる。

2016年12月11日

起床時脳卒中と日中の過度な眠気は関係あるのか


Wake-up stroke: Clinical characteristics, sedentary lifestyle, and daytime sleepiness.
2016  10月  ブラジル

睡眠からさめたときに異常に気づく脳卒中(起床時脳卒中)では その発症時刻を正確に知ることができないため血栓溶解治療の適応にならない。

睡眠障害が脳卒中リスク要因であることから、日中の過度な眠気と起床時脳卒中との関連を調べてみたそうな。


32-80歳の脳梗塞患者70人について調査したところ、


次のことがわかった。

・24.3%が起床時脳卒中だった。

・起床時脳卒中には糖尿病、座りっぱなしの生活習慣の患者が多かった。

・日中の過度な眠気は全体の20%にみられた。

・起床時脳卒中グループとそうでないグループとで脳卒中の重症度や日中の過度な眠気に差はなかった。

・日中の過度な眠気の患者には若年者と座りっぱなしの生活習慣の患者が多かった。

起床時脳卒中は脳卒中患者の25%にみられた。起床時脳卒中には糖尿病、座りっぱなしの生活習慣の患者がおおかった。日中の過度な眠気と起床時脳卒中は関係なさそうだった、


というおはなし。
図:起床時脳卒中患者の特徴

感想:

かるい糖質制限をはじめて約1年 日中の眠気が劇的に減ったのでこれに関心をもった。

2016年12月10日

生活習慣を改めれば脳卒中の再発は防げるの?


Lifestyle Interventions to Prevent Cardiovascular Events After Stroke and Transient Ischemic AttackSystematic Review and Meta-Analysis
2016  12月  オランダ

脳卒中の再発に影響する要因には3種類ある。1つは年齢 性別 家族歴など変えようがないもの。2つ目は薬などの医療行為。3つ目は運動不足や喫煙など改善可能な生活習慣である。

脳卒中患者への生活習慣介入が再発率や死亡率を変えうるものか調べてみたそうな。


関連するこれまでの研究から信頼性の高いものを厳選し データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者2574人を含む22の研究がみつかった。

・生活習慣介入によって収縮期血圧が明らかに低下した。

・再発率、死亡率、拡張期血圧、総コレステロールは変わらなかった。

・心肺トレーニングの追加、4ヶ月以上の継続、3種類以上の行動変容を伴うと 収縮期血圧がより効果的に低下した。

脳卒中患者への生活習慣介入によって収縮期血圧が低下した。再発率、死亡率、拡張期血圧、総コレステロールに変化はなかった、


というおはなし。
図:生活習慣介入と収縮期血圧

感想:

なんだ血圧が少し下がるだけなのか、、

すでに脳卒中やるほどに劣化した身体は 生活習慣を改めるくらいでは改善しないってことなんだろね。

2016年12月9日

課題指向型訓練 いくらやっても役には立たない


Does Task-Specific Training Improve Upper Limb Performance in Daily Life Poststroke?
2016  12月  アメリカ

脳卒中患者の上肢機能がリハビリ訓練により 気のせいではなくほんとうに改善するのなら 日常生活にも必ず反映されるはずである。

そこのところをきっちりと実験してみたそうな。


発症後6ヶ月以上経ち中等度の上肢麻痺の脳卒中外来患者78人について、
課題指向型訓練のセッションあたりの反復回数ごとにつぎの4つのグループに分けた。

*個人の最大回数
*100回
*200回
*300回

訓練は1セッション1時間x週4回x8週間 計32時間とした。これは課題指向型訓練の代表例であるCI療法の時間と等しい。

訓練期間中、週に1度 両腕に加速度計を6つ装着し連続26時間の活動記録を取った。

各グループと加速度計の記録との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・加速度計記録の上肢パフォーマンスに 有意な変化はまったく確認できなかった。

・上肢の機能評価ARATスコアの改善は加速度計の記録に反映しなかった。

・もとの上肢能力や訓練量によらずなんの変化もなかった。

8週間の課題指向型訓練では訓練量にかかわらず 日常生活での上肢パフォーマンスはまったく改善しなかった。病院に通い懸命に訓練して「良くなったよ」と言われても、家に帰ると実はなにも変わっていなかった、、、


というおはなし。
図:課題指向型訓練の効果

感想:

エビデンスがそろってきた。これらは↓ぜんぶ今年の報告。
(11月)コクランレビュー:反復課題訓練 エビデンスない

(7月)訓練繰り返すほど良くなると思ってたら そうでもなかった

(2月)JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

「特定の課題を集中的に繰り返し訓練することで麻痺は改善する」
この考え方って 裏を返せば

「いつまで経っても良くならないのはあなたの努力不足のせいです」 って言ってるのと同じだよね。
(●`ε´●)

2016年12月8日

うつと不安 脳卒中が再発しやすいのはどっちだ


Depression but not anxiety predicts recurrent cerebrovascular events.
2016  7月  オーストラリア

脳卒中のあとのうつや不安障害は珍しくなく予後によくない影響を及ぼすと考えられている。

そこでうつ 不安障害と脳卒中の再発との関連を調べてみたそうな。


脳梗塞患者182人について退院後2週間時点でのうつおよび不安のレベル(HADスコア)を調査し、退院6ヶ月後の再発事例との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・患者の15.9%がうつ、22.5%が不安ありと診断された。

・退院から6ヶ月間に9人が再発した。

・年齢、性別、脳卒中の重症度を考慮に入れても うつがある場合の再発しやすさは5.22倍で、

・不安がある場合では0.98倍だった。

脳卒中後のはやい時期のうつは脳卒中の再発リスクの増加と関連していた。不安との関連はなかった、


というおはなし。
図:うつと不安 再発しやすさ

感想:

これ↓思い出した。
脳卒中後のウツと不安 その違い

2016年12月7日

脳卒中患者の自動車運転を黙認する


Driving restrictions post-stroke: Physicians' compliance with regulations.
2016  11月  スウェーデン

脳卒中は認知機能や身体機能に影響が残るため多くの国で患者の自動車運転には規制を設けている。

スウェーデンでは入院時 すべての脳卒中患者に今後3-6ヶ月間の自動車運を控えるよう伝え、その旨を記録に残し交通局へ報告する義務が医師に課せられている。

そこのところがちゃんと守られているものか調べてみたそうな。


スウェーデンの中堅病院での1年間の脳卒中患者342人の医療記録を調べ上げ再確認したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者への運転控え勧奨と交通局への報告はその81%が見逃されていた。

・女性よりも男性により多く 運転を控えるよう伝える傾向があった。

・2%についてのみ今後の運転能力評価が予定されていた。

脳卒中患者の自動車運転制限にかんするスウェーデンの規則は 病院でほとんど守られていなかった


というおはなし。

図:脳卒中年齢と運転見逃し数


感想:

上の表の運転見逃し脳卒中患者の高齢者率の高さには笑うしかない。

2016年12月6日

アジア人脳内出血患者の年間再発率は


Incidence of Recurrent Intracerebral Hemorrhages in a Multiethnic South Asian Population.
2016  11月  シンガポール

脳内出血はシンガポールの脳卒中のおよそ25%を占める。しかし再発率はよくわかっていない。

そこで脳内出血再発率とそのリスク要因をアジア人について調べてみたそうな。


2006-2013の国立神経科学研究所の患者記録を使って解析したところ、


次のことがわかった。

・14日以上生存した脳内出血患者1708人をおよそ3年半フォローした結果、60人の患者に68箇所の脳内出血が再発した。

・これは1年間に患者全体の1.1%が再発する頻度に相当した。

・脳梗塞歴、皮質下出血が再発のおもなリスク要因だった。

・再出血位置は 基底核→基底核が44.1%、皮質下→皮質下が17.6%だった。

・再出血患者の死亡率は17.6%だった。

脳内出血の年間再発率は1.1%で、脳梗塞歴や皮質下出血があると再出血しやすかった、


というおはなし。
図:皮質下出血 脳葉出血

感想:

この先100年生きるつもりでなければ逃げ切れるな。

2016年12月5日

脳卒中の音楽療法は4種類あった


Effectiveness of music-based interventions on motricity or cognitive functioning in neurological populations: a systematic review.
2016  11月  ベルギー

脳卒中などの神経疾患には長期のリハビリが求められる。

近年、神経学的音楽療法(Neurologic Music Therapy)を謳う

*療法的楽器演奏 (Therapeutic Instrumental Music Performance)
*音楽による記憶訓練法 (Musical Mnemonic Training)
*リズム性聴覚刺激(Rhythmic Auditory Stimulation)
*メロディック・イントネーション・セラピー(Melodic Intonation Therapy)

等が導入されるようになった。

そこで神経疾患への音楽療法の種類と効果についてレビューしてみたそうな。


今日までの関連論文を検索して内容を吟味したところ、


次のことがわかった。

・19の研究がみつかった。多くは脳卒中患者を対象とし、パーキンソン病や多発性硬化症もあった。

・従来型リハビリに同等か上回る効果があった。

・音楽療法は大きく4種類に分類できた。
1)楽器演奏→ 上肢の運動機能、手の器用さの改善
2)リスニング→ 言語記憶、注意力の改善
3)リズム同期→ 歩行速度やペースの改善 
4)複合→ これらの合わせ技

神経疾患への音楽療法は4種類に大別できた。多くは脳卒中患者の運動機能の改善に関わるものだった。音楽療法には患者の心的健全性をうながしリハビリへの意欲を高める効果があるのかもしれない

というおはなし。
図:音楽療法の種類と疾患

感想:

なかでも音楽リスニングの研究は極端に少ないんだよね。

2016年12月4日

飽きるころかな

このブログを始めてから今日で まる7年がすぎた。

記念に自分語りメモ

・ふと思いついて始めたブログ。続けることになんの必然もないのに7年間1日もサボらなかったのは脳の障害がなせるわざか。

・これまで ものごとが8年以上続いたことがない。だいたい7年前後で飽きてしまう。天職だと思っていたかつての仕事も7年11ヶ月目に投げ出した。
このブログ あと1年続けば記録更新だ。

・とはいってもやめるつもりは毛頭ない。
今年になって親切なロシア人女性のおかげでほとんどの論文にフルアクセスできるようになった。いままではアブストラクトとその周辺情報から推測するしかできず記事にならないものが多かった。
全文読めるようになって視力が0.5から1.5になったような感動がある。

・3年くらい前から たまに腕立て伏せをすると左半身体がとても痺れるようになった。再出血の恐怖でさいきんは腕立て伏せをほとんどしなかった。

・ことしの5月頃 もうどうなってもいいやと思い、腕立て伏せの限界にチャレンジした。
もちろん身体はしびれたが 直後にすごい耳鳴りが始まった。
「ブシューブシューブシュー」と右の耳に24時間響くようになった。夜中眠っていてもうるさくて目が覚めるほどの音量だった。
けれど懲りずに腕立て伏せ限界チャレンジを毎日続けた。
2-3週間したころ耳鳴りが消えていることに気づいた。しびれにも慣れた。
以来、腕立て伏せが日課になった。

ドラゴンタトゥーの女ミレニアム3で 頭を撃たれ片腕が麻痺したリズベットが腕立てリハビリするシーンが印象的で真似てみた。


・先々週、車で20分くらいのとこにあるお気に入りの禅寺に行ってきた。
X-menのボスキャラ級(空を飛び500人力)超能力者を祀る変わった寺。久しぶりに奥の院まで登った。

やっと登っているようにみえるけど 右手にスマホを持ってノンストップやで。

2016年12月3日

長期的に認知症になりやすい脳卒中の種類は


Long-Term Risk of Dementia Among Survivors of Ischemic or Hemorrhagic Stroke
2016  11月  デンマーク

脳卒中経験はのちに認知症になる要因の1つである。

認知症の長期リスクを脳卒中の種類別に調べてみたそうな。


デンマークの患者登録データベースから18歳以上で3ヶ月以上生存した脳卒中患者(脳梗塞84220人、脳内出血16723人、くも膜下出血9872人、その他104303人)を抽出し、同年齢同性の脳卒中でない1075588人と比較し、最長30年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・脳卒中経験者の30年間に認知症になる率は11.5%で、

・健常者に比べ1.80倍、脳梗塞では1.72倍、脳内出血で2.70倍、くも膜下出血では2.74倍だった。

・若年者の認知症リスクは脳卒中の種類によらず高齢者よりも高かった。

・65歳未満で認知症になった脳卒中経験者の40%は、脳内出血かくも膜下出血だった。

脳卒中は認知症の長期リスク要因であり、特に脳内出血とくも膜下出血でリスクが高かった、


というおはなし。
図:脳卒中年齢と認知症リスク

感想:

脳内出血経験者として いまさらどうやって認知症を防げというのか、、

2016年12月2日

2日間の断食が脳梗塞を癒やすという根拠について


Prolonged Fasting Improves Endothelial Progenitor Cell-Mediated Ischemic Angiogenesis in Mice.
2016  11月  中国

食事制限がおおくの慢性病に良い効果をもたらすとする考え方がある。

特に 単なるカロリー制限ではなく2日~5日間の長期断食が有効であるとする報告もある。

これを 脳卒中の動物で実験してみたそうな。


人為的に脳虚血にしたネズミを48時間の長期断食させた。

もしくは この断食を週1回ペースで4週間繰り返して脳組織、血管内皮前駆細胞を観察したところ、


次のことがわかった。

・長期断食グループでは食べ放題グループよりも血管新生が明らかに増加し、虚血のダメージも小さかった。

・繰り返し長期断食は脳萎縮を抑え長期に神経症状を改善しているようにみえた。

・断食ネズミと食べ放題ネズミから抽出した内皮前駆細胞を それぞれ別の虚血ネズミに移植したところ、断食ネズミのそれは虚血脳に定着し血管新生を促して脳のダメージも小さかった。

長期断食が血管内皮前駆細胞を通じて虚血脳に血管新生をうながし長期の改善をもたらした、


というおはなし。
図:長期断食の脳梗塞治療効果

感想:

2日間の断食はつらすぎて自分ひとりではできない。

断食道場もうかるだろな、、食事ださなくていいんだから。

[断食]の関連記事

2016年12月1日

やはり長時間労働は脳卒中のもとなのか


The effect of long working hours on 10-year risk of coronary heart disease and stroke in the Korean population: the Korea National Health and Nutrition Examination Survey (KNHANES), 2007 to 2013.
2016  11月  韓国

長時間労働は健康を損ねると考えられる。そこで脳卒中との関連を男女別に調べてみたそうな。


2008-2012の韓国の国民栄養調査の13799人ぶんの脳卒中データから 10年間リスクを推定したところ、


次のことがわかった。

・週あたりの労働時間と脳卒中リスクは男女ともに明らかに相関していた。

・特に女性の長時間労働の脳卒中リスクは男性よりもかなり高かった。

1週間あたりの労働時間が長いと明らかに脳卒中になりやすかった。とくに女性で顕著だった、


というおはなし。
図:長時間労働と脳卒中リスク

感想:

グラフみると男は暇すぎるほうが脳卒中になりやすいみたい。
とおもったら これは十分な量の仕事に就けない非正規労働者または健康上の問題で働けない人々を反映しているのかも、、、という解説があった。

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