元2024 2月 スイス
~ 5000超の記事をシンプルな単語で検索するよ!
2024年2月6日
ChatGPTの誤診が引き起こす脳卒中治療遅延!AI依存がもたらす命の危機
2024年1月16日
AI革命!ChatGPTによる脳卒中治療、新時代の幕開け
元2024 1月 アメリカ
2023年11月16日
2023年 ChatGPTによる脳卒中治療の大変革
元2023 11月 アメリカ
2023年11月9日
ネット接続が「脳卒中」を撃退?衝撃の研究結果!
元2023 11月 中国
2023年8月25日
2023年7月19日
インターネットが脳卒中を防ぐ! 中国の中高年への影響
元2023 7月 中国
2023年4月13日
2023年1月8日
人工知能AI「単純CTで早期の脳梗塞わかるます」
元2023 1月 アメリカ
2022年10月5日
「疲労」についてネット上のアドバイス
元2022 9月 イギリス
2020年9月4日
失語症ブログ療法の効果
元2020 9月 アメリカ
2020年8月20日
YouTubeの脳卒中動画の質は?
元2020 8月 ポーランド
2020年4月18日
コロナ時代のリハビリ戦略 "Take Charge"とは
元
Taking Charge after Stroke- A randomized controlled trial of a person-centered, self-directed rehabilitation intervention
2020 4月 ニュージーランド
脳卒中リハビリテーションでは 現在おもに特定課題について訓練を繰り返す方式がとられている。しかし大規模なランダム化比較試験では患者の自立やQoLを高めるとするエビデンスは得られておらず、別の効果的な方法が求められている。
"Take Charge"(自分で責任をもつ)リハビリは、自己決定理論(Self Determination Theory)にもとづき 退院後の脳卒中患者が自らの管理のもとにリハビリをすすめる方法である。
すでに Maori and Pacific Stroke Study (MaPSS)では統計学的に高い有意性をもった結果が得られている。
そこで、非Maori、非Pacific を対象とした、 Take Charge のより規模のおおきい介入実験(Taking Charge after Stroke :TaCAS)をこころみたそうな。
2019年9月1日
脳卒中経験者のツイッターを感情分析した
元若年者の脳卒中が増えている、とくに低中所得国で。
Stroke Survivors on Twitter- Sentiment and Topic Analysis From a Gender Perspective
2019 8月 スペイン
彼らがツイッターでつぶやく言葉には意図せずとも感情があらわれていて、健康状態の反映とも考えられる。
いっぱんに女性の脳卒中経験者はQoLが低くうつ症状が重いという。
そこでツイッターの内容を分析して感情の偏りについて男女べつのちがいをくわしくしらべてみたそうな。
2007-2018の脳卒中に関係するツイートをすべて抽出して、投稿者にコンタクトをとり脳卒中経験者であることを確認した。
これらツイートのワードの感情的偏りを8つの基本感情(怒り、恐れ、期待、驚き、喜び、悲しみ、信頼、嫌悪)にもとずいて分類した。
解析に際し、プルチック(plutchik)モデルとヘドノメーター(hedonometer)を用いた。
次のことがわかった。
・全5257433ツイートのうち最近の15%である800424ツイートを解析した。
・このうち女性は244人で396898ツイート 男性は235人403526ツイートで、彼らが脳卒中経験者であることを確認した。
・ポジティブな感情(期待、信頼、喜び)の出現率はあきらかに女性で高く、
・ネガティブな感情(嫌悪、恐れ、悲しみ)の出現率は男性に高かった。
・構造的トピックモデル(structural topic modeling)解析による幸福度スコア(happiness score)はほとんどのトピックで女性が高レベルだった。
脳卒中経験者のツイートを解析したところ、女性は男性よりもポジティブな感情表現がおおく幸福度も高かった、
というおはなし。
感想:
地道な活動が求められる医療分野にツイッターは向いていない。
自己顕示欲のつよいごく一部のひとたちの自慢会場になってしまっているので注意が必要だ。↓
脳外科医のつぶやきはフェイクニュース
2018年9月20日
脳外科医のつぶやきはフェイクニュース
元
#Fake news- a systematic review of mechanical thrombectomy results among neurointerventional stroke surgeons on Twitter
2018 9月 カナダ
ツイッターやブログ、フェイスブックなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス SNSを用いて情報発信する医師が増えた。
彼らのうち、特に脳外科医は脳梗塞患者の血栓をかき出す機械的血栓除去術(mechanical thrombectomy)の事例をしばしばSNS上で得意げに報告している。
彼らがうまくいったケースだけを報告している傾向、いわゆる出版バイアス(publication bias)がどの程度のものなのかくわしくしらべてみたそうな。
2006-2018のツイッター上で 発信者自身がおこなった急性脳梗塞患者への機械的血栓除去術の事例を複数のレビュアーがまとめあげて、
この分野のゴールドスタンダードであるHERMESトライアルの結果(文献値)と比較したところ、
次のことがわかった。
・ツイッター事例の再灌流成功率は 94% vs 71%で文献値よりもあきらかに高く、
・その回復良好率も 81% vs 21% で非常に高かった。
・合併症や対応すべき脳出血事例の報告はまったくなかった。
・文献値では15.3%ある致命率もツイッターでは 0%だった。
脳外科医がSNSに流す情報は現実とかけはなれていた。信用してはいけない、
というおはなし。
感想:
この種のバイアスが自然に生じてしまうことや自身のもつ社会的影響力の大きさを理解できているほとんどのお医者さんは、そもそもSNSで仕事のことを語らない。
それよりも、21世紀にもなってひとの脳血管を下水管掃除のように扱う治療法?があることに驚きを禁じ得ない。
2018年9月14日
脳卒中を検索する季節と地域
元
Seasonal and Geographic Patterns in Seeking Cardiovascular Health Information- An Analysis of the Online Search Trends
2018 9月 アメリカ
脳卒中など心血管疾患の住民レベルの大規模調査から 時間的 地域的変化を読み取ろうとしたばあい 結果が得られるまでにどうしても数年の遅れが生じてしまう。
いっぽうこの10年間のインターネット人口の指数関数的増加は国民のほとんどをカバーするまでになった。
そこでGoogle Trendsサービスで一瞬で得られる過去から現在までの相対的検索ボリューム(Relative search volumes :RSVs)の変化と実際の調査データとの関連を確認してみたそうな。
アメリカとオーストラリアについて、2004-2014の心血管疾患に関する相対検索ボリュームのGoogle Trendsの結果と、
CDCが公開している実測データとの関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・夏に比べて冬のRSVsはアメリカで15%高く、オーストラリアでは45%高かった。
・アメリカでは8月に比べて2月のRSVsは36%高く、オーストラリアでは1月に比べ8月のRSVsは75%高かった。
・アメリカとオーストラリアいずれも、RSVsは冬がピークで夏が谷となるはっきありとしたパターンを示した。
・地域(州)ごとのRSVsと心血管疾患、心臓病、冠動脈疾患、心不全、脳卒中の各死亡率とのあきらかな関連がみられた。
心血管疾患に関するグーグル検索の相対ボリュームは冬に最大で夏に最小となるはっきりとした変化を示した。また地域ごとの相対検索ボリュームと心血管疾患死亡率とのあきらかな関連も確認できた、
というおはなし。
感想:
「片麻痺」の相対検索ボリューム県別ランキング↓ なぜなのか?
2018年7月24日
ウェッブサイトの脳卒中情報の質
元
Trustworthiness, Readability, and Suitability of Web-Based Information for Stroke Prevention and Self-Management for Korean Americans: Critical Evaluation
2018 7月 アメリカ
脳卒中経験者にとってウェッブサイトは健康情報の重要な入手先である。
とくに韓国系アメリカ人は脳卒中関連のリスク要因がおおく しかも健康保険に属していない場合がおおいことから、彼らにとってウェッブサイトへの依存度はなお一層高い。
そこでこれらウェッブサイトの内容をくわしく評価してみたそうな。
必ずしも英語が堪能でない韓国系アメリカ人が検索しそうな英語と韓国語のシンプルなキーワードについてGoogleとYahooの検索結果の1-2ページに表示されたウェッブサイトを抽出して、
その信頼性、可読性、適合性について複数人がリッカード尺度(良=2、可=1、不可=0)で評価した。
次のようになった。
・15の英語サイトと27の韓国語サイトに絞られた。
・そのうち信頼性では62%が可以上となった。
・しかし48%は1年以上更新されておらず、33%は発信者が不明か連絡がつかず、
・さらに50%のサイトでは健康情報の引用元を明示していなかった。
・読みやすさについては2つのサイトのみが推奨レベルに達していた。
・用語、内容、図表の使用、健康行動への動機づけなどの適合性については1サイトのみが良だった。
脳卒中に関する情報を扱うウェッブサイトはおおむね信頼できるものだったが情報の引用元をあきらかにするなどの改善が必要だった。また読者に高度な読解力を要求するものも少なくなかった、
というおはなし。
感想:
ネットはいいね。10年前なら大学に属していなければアクセスできないような情報にいまや居ながらにして触れられるのだから。
2018年5月27日
療法士さんがいなくても手は回復するの?
元
In-home therapy effective for stroke rehabilitation, study shows
2018 5月 アメリカ
おおくの脳卒中患者がコストや通院手段の問題でじゅうぶんなリハビリ訓練をうけることができないでいる。
そこでネットを介した遠隔リハビリテーションの可能性を検証してみたそうな。
先週の欧州脳卒中協会会議(ESOC 2018)でのカルフォルニア大学の報告。
平均年齢61、11の地域で発症から4.5ヶ月の脳卒中患者124人を通院リハビリと自宅リハビリグループにわけた。
自宅リハビリではビデオカンファレンス経由でセラピストの指導を受ける。
6週間の上肢集中訓練の30日後に上肢機能を評価 比較したところ、
次のようになった。
・上肢のFugl-Meyerスコアが通院グループで8.4ポイント、自宅リハビリグループで7.9ポイント改善した。両者の差は統計学的有意ではなかった。
セラピストが監督する遠隔リハビリテーションによって通院時と同レベルの上肢機能の改善があった、
というおはなし。
感想:
セラピストがつきっきりで集中訓練をしても特別な効果はまったくなく、
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない
しかもそばにいようがいまいが患者は同程度に回復する。つまりやる気を維持できるゲームでも与えておけばよさそう。
上肢リハビリに最適なPCゲームを見つけた。今月発売されたばかりのソフトで価格はたったの2000円 Beat Saber(ビートセーバー) の動画↓。
2017年9月19日
ブログから読み取る脳卒中後の人生
元
Using Blogs to explore the lived experience of life after Stroke: 'A journey of discovery I never wanted to take.
2017 9月 イギリス
脳卒中患者の生の体験談を収集する情報源のひとつとして「ブログ」が考えられる。
そこで語られる内容とブログの役割について実際に調査 分析してみたそうな。
2016時点で、脳卒中経験者が運営し、脳卒中に関連する内容で、1年以上の継続実績があって、現在もアクティブな、イギリスまたはアメリカの、英語の、会員制でない、日記形式 のブログを検索し厳選した。
内容を主題分析したところ、
次のことがわかった。
・8つのブログが分析対象となった。
・次の8つのサブテーマが見つかった。1)自己との対話、 2)感情、3)変化、4)脳卒中の影響、5)健康管理、6)世界の中で、7)人間関係、8)リハビリ
・そしてメインテーマが2つあって、*内面での自己との関係性と、*外の世界との関係性、これら2つの視点。
・彼らのおおくは 失った生活を嘆き、回復して自立を取り戻すために励んでいた。
脳卒中経験者がそれまでの生活からあらたな状況へ適応することは容易ではなく、内面的、外面的関係性を徐々に変化させてゆく必要がある。失った過去を嘆くよりも いまを生き生きと生活する重要性を他者と分かち合う手段が ブログにはある、
というおはなし。
感想:
なるほど脳卒中やるとじぶんとの対話がとても増えて、どんどん内側に落ち込んでいってしまう。それがわるいこととは思わないけど、そとの世界とのバランスをとるためにブログが役に立っている実感がある。
それにしてもアメリカとイギリスあわせたら3億人くらいいるのに、まともな脳卒中ブログは8件って 選別基準厳しすぎやしないか?
日本の現在アクティブな脳卒中ブログは、多めに見積もってもせいぜい100。
通院中の脳卒中患者がおよそ100万人だから、1万人に1人がブログをやってることになる。
1万人に1人の変人が発信する情報が参考になるかは疑わしい。けれどブログの数は8年前に比べるとおおいに増えたので、気に入ったものだけ見ればいい。
2017年4月19日
検索ボリュームからみたクモ膜下出血の季節性
元
Internet search volumes in brain aneurysms and subarachnoid hemorrhage: Is there evidence of seasonality?
2017 4月 カナダ
クモ膜下出血には起きやすい季節がある という報告があるが詳細は確認されていない。
そこでクモ膜下出血と季節の関連をネットの検索ボリューム変化からしらべてみたそうな。
無料のサービス Google Trendsを使用して、「脳動脈瘤」「クモ膜下出血」といったキーワード検索量の変化を2004-2016で調査した。
対象国をアメリア、カナダ、フィンランド、日本にも絞って解析したところ、
次のようになった。
・検索件数ではアメリカがもっともおおかった。
・検索語句では "brain aneurysm" のつぎに "cerebral aneurysm"が多かった。
・どの国でも季節との関連をしめす結果は得られなかった。
クモ膜下出血についてのインターネット検索ボリューム変化からは季節との関連は確認できなかった、
というおはなし。
感想:
あいかわらず鼻水が止まらないので [花粉症 vs.インフルエンザ]でしらべてみた。
このくらいのビッグキーワードになると季節性とボリューム比がはっきりとわかる。
2017年4月11日
脳卒中患者が医師のアドバイスを無視するとき
元
How do stroke survivors and their carers use practitioners’ advice on secondary prevention medications? Qualitative study of an online forum
2017 4月 イギリス
降圧薬や脂質低下薬、抗凝固薬は脳卒中の再発予防に有効と考えられているが、患者は時間が経つにつれ薬を飲まなくなってしまう。
そのあたりの背景をさぐるべく、ネット掲示板の書き込みを分析してみたそうな。
脳卒中協会運営のネット掲示板Talkstrokeの2004-2011の書き込み記録から、脳卒中の再発予防薬とかかりつけ医のアドバイスに関連するものを抽出したところ、
次のことがわかった。
・43スレッド、20000以上の投稿から50人の投稿者が浮かび上がった。
・薬の副作用を医師に相談すると、薬を変えるか現行の治療を続けるようアドバイスされる。
・これに対し患者は、1)なっとくして従う か、 2)無視して薬をやめる、3)ネット掲示板で他の患者に相談する などした。
・医師のアドバイスが無視されるケースは、主にスタチンの副作用で 1,2度相談を受けたあとにおおかった。
ネット掲示板を分析したところ、脳卒中の再発予防薬の副作用 とくにスタチンのそれは患者に多大な不安と憤りを与えており、医師にほとんど相談しない場合もすくなくなかった、
というおはなし。
感想:
スタチンってそんなにわりいヤツだったのか、、、知らなかったぞ。
脳卒中の相談にネット掲示板は役にたつか?
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回復と予防のヒント100記事(2017年1月までのぶん)
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