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2011年10月4日

HALを片麻痺患者の歩行訓練に使ってみた


Efficacy of a hybrid assistive limb in post-stroke hemiplegic patients: a preliminary report.
2011  9月  日本



ロボットスーツHALを使った脳卒中片麻痺患者の

歩行訓練効果を調べたそうな。




16人の片麻痺患者で試したところ、

12人がHAL装着後歩行スピードが

著しく低下した。




HALで効果を得るためには

事前にある程度歩行ができるようになっている

必要があることがわかった。




もうちょっと研究すれば

HALが歩行リハビリに役立つようになるかも知れない、


というおはなし。








感想:

このリハビリ手法の目的は、

片麻痺患者の歩行をHALがアシストして

たくさん歩行できる機会を作り、

それが神経の可塑性を促して、

やがては自力で歩行できるようになること

を期待する点にある  と考える。




ところが現実は、

患者側にHALに対する非常に高い順応力が求められる。



その歩行は危なっかしくて理学療法士が

常に付きっきりでいなくてはならない。


この状況は簡単には改善されないと思う。





手すりでも付けたトレッドミル訓練の方が

患者を選ばず、安全性も高く、療法士の負担も軽く、


多くの点ではるかに ずっと優れているだろう。




追記:

HALリハビリ 期待外れだった

2011年7月7日

HALで歩行リハビリ体験レポート

私と同じ脳卒中経験者で、

最新リハビリ法を求めていつも各地を飛び回っている

いっぺいさんからHAL体験レポートをもらいました。

転載許可を頂きましたので以下に掲載します。


とても興味深い内容です。

----------------------------------------------------------


よーださん


先週と今週の2回、サイバーダイン社製のロボットスーツHALを体験する機会に恵まれました。その報告をします。

今回は下肢のみで、両足タイプのものでした。バランスを保つため、片麻痺でも両足の場合が多いそうです。


HALを使わせてくれたのは、代理店の大和ハウス工業株式会社(ダイワマンの会社です)の方。

装着後、初めて立った時は気分はすっかりロボコップ(サイバーダイン社だけにターミネーターですかね)。 子供(特に男の子)には受けそうな気がしました。


意外だったのは、動かそうとしてから実際にHALが反応するまでのタイムラグがほとんどなかったこと。HANDS療法で使うアイビスの時は、コンマ数秒の反応の遅れを感じました。

動く理屈はHAL もアイビスも同じだと思うので、ちょっと不思議。


いよいよ歩行ですが、私の場合、支持力は十分あるのですが痙縮が大きな問題で、歩行時に尖足、内反やクロートゥが強く出てしまいスピードがあがらない状態でした。


結果から言えば、凄く良かった。骨盤の角度が改善され、痙縮が軽減されました。歩行スピードが増したのが嬉しかった。HALを外してからも良いイメージが残っていてスピードは維持されていました。


健側の左足もアシストしてもらい、左足の力が抜けたのも大きかったかも。左足が頑張りすぎていたのかもしれません。


私の場合は歩容の改善を目指して使いましたが、麻痺の程度に応じて多様な使い道があると感じました。

バランスの問題は目の前にモニターを設置して、重心位置を確認しながら歩く設定にすることも可能でした。足底板にもセンサーが設置されており、重心がリアルタイムで表示されます。(Wiiのバランスボードをグレードアップしたような感じです)


いつも担当してくれている療法士の方も見守ってくれていたのですが、「歩きが変わった、HALを使う時期が丁度良かったのではないか。」と言ってくれました。


HALが半強制的に正しい歩行パターンを体に覚えさせてくれる。これが私には良かった。

私には効果がありましたが、効果を出すためには、患者側にもテクニックが求められます。

HALとケンカしないで、体を協調させる必要があります。身をゆだねるというか一体化させるというか、HALを自分の体の一部として受け入れる独特のセンスも必要だと思います。

HALを楽しめるかどうかもポイントになりそうです。


HALを効果的にリハビリに取り入れるには、療法士の方がHALの特性を正しく理解しているかどうかも重要になると思います。工学系の知識も必要になってくるし、患者側も知識を持っておいて損はなさそうです。

リハビリ向けのロボットの開発は、他のメーカーでも始まっているし、指用のHALも開発が進んでいるらしいので期待したいですね。

今後の課題は、とにかく小型化。サーボモーターが鍵になりそうです。(重さについては、HAL自体に支持力があるため負担は感じませんでした。) 

それから、反射を取り入れられないか。反射を使えれば、もっとスムースな歩行が実現できるはず。

二足歩行ロボットでの応用は既に始まっているので期待したいです(反射の導入については賛否両論で、あまり進んでいないとのことでしたが)。

HALが是非広く普及して欲しい。麻痺の重さに合わせてかなり細かいアシスト強度、アシスト部位の調整が可能な様でしたし、皆に一様な効果は望めませんが、HALで救われる患者さんも多いと思います。

私自身は2回体験しただけですが、機会があればまた試してみたいです。定期的に使えればなお良いですね。rTMSと併用したら、かなりの効果が見込めそうです。

普及の壁は最後はお金でしょうね。

今回、貴重な機会が与えられたことに感謝しています。
----------------------------------------------------------
追記:(2016/04/01)

いっぺいさんのオススメ↓↓↓
hikari整体サロン

追記の追記:
HALリハビリ 期待外れだった

2011年7月3日

HALが歩行リハビリに向いていないと思うわけ

HAL(ハル)は筑波大学発のベンチャー企業が開発したロボットスーツ。

身障者の自立動作支援に役立つとされ、しばしば衆目を集める。


最近アップされた以下のビデオ(NHK world news)を観て思った。


(1:07~)福島一二三さん74歳は過去に2度脳卒中を患い、

下半身が麻痺し、以来5年間歩くことが出来ない。

ところがHALを着けたとたん、階段を登りだしてビックリ、

という内容。


直リンク





これを観てHALは歩行リハビリの役には立たないことを確信した。




理由:

よく見ると、この爺さんは右側だけの麻痺であり、

左側の上下肢には力が入るであろうことがわかる。


通常、脳卒中片麻痺の高齢者が車椅子の理由は、

転倒予防のために大事をとっているからである。


普通の装具をつけて、転倒を防ぐサポートをしてくれる人がいれば

この程度の歩行はできるはずである。


だから映っている内容それ自体はまったく驚くに値しない。



また、HALを装着後 平地歩行ではなく いきなり階段のシーンになり、

手すりにしがみついていることから、

自立してバランスをとれないことがわかる。



自分の経験から、

脳卒中片麻痺による歩行困難の主な理由は、

脚に力が入らないからではない。


足の裏を含めた下肢の感覚麻痺によって

自らの重心や傾きなどを認識することができず、

状況に応じた動作を素早くとることがかなわないが故に

転倒が恐ろしくて歩けないのである。



HALはパワー支援は得意だがバランス支援機能はない、と考える。



もしもHALのような装置が麻痺患者の歩行支援の

役に立つようになる とするなら、


それは 絶対に倒れない自立歩行ロボットの技術が確立されたのちのはず、 

と考える。



ところが現状はこれ↓である。


直リンク



だからHALは当面、普通の装具以上の役には立たないと思うのである。

追記:
こんな記事を見つけた。
2012年ロボットスーツ(HAL)使用実施/3分の1が途中断念/岡山県のリハビリ検証/装着に手間取り/装置が重い


HALリハビリ 期待外れだった

2011年4月27日

バイオニック・ジェミーに憧れた世代が脳卒中になり始める今日この頃


Tibion Bionic Leg makes stroke rehabilitation easier
2011 4月 アメリカのブログ




現代科学の粋を集めた

Tibion Bionic Legティビアン バイオニックレッグ) は

脳卒中片麻痺の弱った足の動きをコンピュータが

感知して必要な力をサポートすることができる。



その結果、リハビリが大いにはかどり

脳の可塑性が促されて

やがてこれを着けていなくても歩けるようになる

という夢のマシン。



ニュースビデオ2分






→もっと詳しい事例ビデオ

2010年12月5日

腕の重さを感じさせないエクソスケルトンリハビリマシン


Gravity Compensation of an Upper Extremity Exoskeleton
2010 11月 フランス




上肢リハビリを支援する外骨格(エクソスケルトン)ロボット装置
を開発したそうな。

車椅子に取り付けて使用する。
これを肩から腕に装着すると腕の重さを感じなくなり
療法士がいなくてもリハビリができるようになるんだとか。

exoskelton.png
のちのモビルスーツ

2010年7月2日

階段昇り降り訓練支援用ロボットを開発


Innovative gait robot for the repetitive practice of floor walking and stair climbing up and down in stroke patients.
6月 ドイツ



片麻痺患者の階段の昇り降り訓練を補助する最新ロボット装置を開発したそうな。

G-EO-System という名称で、


調べてみるとこんなに大掛かりなものらしい。




なんと言うべきか…

2009年12月27日

脳卒中リハビリ用ロボットアーム

腕のリハビリ支援ロボ。脳卒中の患者向け。


脳卒中リハビリ関連の情報を調べていると必ずこの種の
上肢のリハビリ用ロボットの開発、ってネタが出てくる。



他にやることないのかな。
他のアプローチが考えられないくらいに問題が深刻なのかも知れない。



ロボットアームを動かせるくらいなら
麻痺は軽度と言えるし、
そんなものに何百万円もかける意義が分からない、
脳卒中リハビリ用ロボットアームの効果は...?
(2016年9月12日)

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