~ 5000超の記事をシンプルな単語で検索するよ!

ラベル 歩行 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 歩行 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2015年1月18日

歩行が安定する腕の振り方のコツ


Effect of arm swing strategy on local dynamic stability of human gait.
2014  12月  オランダ

転倒の多くは歩行中に起きる。歩行の安定には腕の振りが影響している。

歩行中にどんな腕の振り方をすればより安定するのか実験してみたそうな。


健康な若い男性10人について歩行中の4種類の腕の振りと、7段階の歩行スピードを与え、その様子をモーションキャプチャーして解析したところ、


次のことがわかった。

・通常の腕の振りに比べ 過大なまでに腕を振った場合、正中面方向(前後、上下)への安定性が向上した。

・特に低速時に効いた。


大げさに腕を振ることで歩行時の安定性が著しく向上する。転倒しやすい高齢者や脳卒中経験者に教えてあげるとイイかも、、


というおはなし。

腕のふり


感想:

まったく凄いことを発見してくれだものだ。さっそく実践してみたいけど ちょっとはずかしい。

2015年1月7日

平地をいくら歩いても無駄、階段を登り降りしなきゃ


The Effects of Stair Gait Exercise on Static Balance Ability of Stroke Patients.
2014  11月  韓国

階段歩行訓練のバランス改善効果について実験してみたそうな。


脳卒中の慢性期で平地を30mくらい歩くことのできる患者30人について、

*階段歩行グループ
*平地歩行グループ

に分けて、1回30分間x週3回x4週間の訓練を行った。

階段歩行は理学療法士が腰と膝をサポートしながら、手すりにつかまりつつ登り降りを行った。


次のようになった。

・階段歩行グループでは麻痺脚と非麻痺脚にかかる体重負荷の差が非常に小さくなったが、

・平地歩行グループでは体重負荷の分布に変化がなかった。

・身体前後への安定度の限界は階段歩行グループで著しく向上した。

・姿勢安定性の神経学的検査であるロンベルグ試験の結果も階段歩行グループで大きく向上した。


慢性期脳卒中患者を階段で登り降りさせることで姿勢の安定性を改善できた、


というおはなし。



感想:

最初の階段トライはかなりの恐怖体験だった。それだけにクリアしたあとの自信と喜びは大きかったなぁ、、

2015年1月5日

鍛えるべきは、、膝を伸ばす筋肉? or つま先を持ち上げる筋肉?


Associations between lower limb strength and gait velocity following stroke: A systematic review.
2014  12月  オーストラリア

脳卒中患者の下肢筋力と歩行速度との関連を過去の研究から調べてみたそうな。


医学論文データベースから関連する研究を複数の審査者が厳選し、データを統合、再解析したところ、


次のことがわかった。

・21件の研究が見つかった。

・いずれの研究も被験者数は多くはなかった。

・膝の伸筋の力は歩行速度と強い関連になかった。

・一方、つま先を持ち上げる背屈筋の力は歩行速度ともっとも強い関連があった。


下肢筋肉群にあって足首の背屈筋が歩行速度と強く関連していた。足首の背屈筋を鍛えることで速く歩けるようになるかもしれない、


というおはなし。
足首背屈

感想:

当時 一歩ごとにつま先が地面をこするので、左の靴の先端にすぐに穴が開いてしまったことを思い出す。

2014年12月31日

片麻痺の歩行リハビリに適した杖の種類が判明


Which type of cane is the most efficient, based on oxygen consumption and balance capacity, in chronic stroke patients?
2014  12月  韓国

片麻痺患者のバランス能力別に適した杖の種類を調べてみたそうな。


慢性期脳卒中患者29人を

*バランス能力の低い15人と
*バランス能力比較的良い14人

に分け、一本杖、4点杖、ヘミウォーカーのそれぞれについて3日間使用させた。

各々の杖でのエネルギー消費量、酸素使用量、歩行中の心拍数等を測定し、比較した。


次のようになった。

・一本杖が最もエネルギー消費量が大きく、歩行速度が高かった。

・一本杖使用時、バランス能力良好な患者では酸素使用量は多くなかった。

・バランス能力の低い患者では4点杖での酸素使用量がいちばん少なかった。


バランス能力のある片麻痺患者にとっては一本杖の方が酸素消費が少なく歩くスピードも速い。一方、バランス能力の低い患者は接地面積の大きい杖が適している、


というおはなし。

ヘミウォーカー
ヘミウォーカー


感想:

予想通りの結果ではある。

この記事を思い出した。
片麻痺の歩行リハビリに適した杖の長さが判明

2014年12月24日

麻痺脚にウェイトバンドを巻いて歩かせてみたところ、、


The Use of Cuff Weights for Aquatic Gait Training in People Post-Stroke with Hemiparesis.
2014  12月  アメリカ

麻痺した脚に重りを着けたときの歩行が どう変わるのか調べてみたそうな。


平均年令66、脳卒中で片麻痺の患者21人について、次の3つの状況下での水中歩行を記録、解析した。

*膝に重りを着ける
*足首に重りを着ける
*重りをつけない


次のようになった。

・重りを着けたときに平均歩行スピードが著しくアップした。

・歩調、歩幅、関節の動きなどは "非"麻痺脚で変化し、

・麻痺脚での歩行パラメータの変化はほとんどなかった。


麻痺脚に重りを着けると歩くスピードが速くなった。しかし麻痺脚に動作の変化がなかったのはちょっと残念、


というおはなし。


感想:

これって 重りで筋肉が鍛えられたわけではなくて、「おもり着けられちゃったからいつもよりガンバらなきゃ」という気持ちの勢いだけで速くなったんだよね。

ただでさえ動きにくい麻痺脚へのさらなる負荷は健常な脚が代償してしまう、ってことと理解。

2014年12月18日

モモとヒザにテーピングしたら速く歩けるようになった


Kinesthetic Taping Improves Walking Function in Patients with Stroke: A Pilot Cohort Study.
2014  12月  デンマーク

テーピングによって脳卒中患者の歩行と痙縮が改善するものかどうか実験してみたそうな。


発症50日前後で歩行に障害を持った脳卒中患者32人について、テーピング前後での歩行速度、歩数、痙縮の程度を測定した。

テープは、麻痺側の脚の腿とひざの前面に貼った。


次のことがわかった。

・テーピング後、歩行速度が秒速8㎝ほど有意に高くなった。

・同じ距離に要する歩数は減少した。

・痙縮は軽減する傾向がみられたが、有意な変化はなかった。


脳卒中患者の腿とひざへのテーピングで歩行機能が即座に改善された、


というおはなし。

テーピング

感想:

おそらくテープの色によっても効果が大きく変わると思うんだよね、、

2014年12月8日

地上歩行とトレッドミル 効果があるのはどっち?


Effect of an Overground Training Session Versus a Treadmill Training Session on Timed Up and Go in Hemiparetic Patients.
2014  12月  フランス

片麻痺患者の歩行訓練に、地上歩行とトレッドミルとどちらが効果的なのか実験してみたそうな。


脳卒中で片麻痺の57人について、
*地上歩行グループ
*トレッドミルグループ
に分けて、訓練セッションを1回行った直後にタイムアップアンドゴーテストを行い比較したところ、


次のようになった。

・両グループともにタイムが短縮した。

・短縮できたタイムの割合はどちらも同程度だった。(5.9% vs. 5.2%)


地上歩行訓練とトレッドミル訓練は片麻痺患者にとって同程度の効果を示した。20分ほど近所を歩きまわることで経済的かつ効果的な歩行訓練になる、


というおはなし。

トレッドミル


感想:

そういえば療法士さんも オレと一緒に外に出て地上歩行に付き添うことが良い気分転換になるって言ってたなぁ、、訓練室に1日中いると息が詰まるんだって。

2014年12月6日

速く歩けるようになると遠くまで歩けるようにもなる


Maximum Walking Speed Is a Key Determinant of Long Distance Walking Function After Stroke.
2014  12月  アメリカ

脳卒中経験者の遠くまで歩く能力と最大歩行スピードとの関連を調べてみたそうな。


発症後6ヶ月以上経つ脳卒中経験者57人について、
長距離歩行能力と、立位バランス、歩行バランス、下肢運動機能、最大歩行速度およびトレーニング効果との関連を解析した結果、


次のことがわかった。

・他の要素に関わらず最大歩行速度が長距離歩行能力ともっとも強く関連していた。

・トレーニングによる最大歩行速度の変化と長距離歩行能力の改善度がよく関連していた。


慢性期脳卒中では最大歩行速度の改善が長距離歩行能力の向上につながるのかもしれない、


というおはなし。



感想:

難しさの順番が

スピード>距離>>バランス>パワー 、ってことなんだと思う。

速く歩けるひとは遠くまで歩けるし、当然バランスもパワーも申し分ない。

2014年11月13日

脳卒中の再発予防に必要な歩数が明らかに


Predictive impact of daily physical activity on new vascular events in patients with mild ischemic stroke.
2014  11月  日本

脳梗塞患者の身体活動度と再発の可能性について調べてみたそうな。


平均年齢64、発症後3ヶ月以内の166人の軽症脳梗塞患者について、日々の歩数を測定した。

その後の再発状況を追跡し、関連を解析した。


次のことがわかった。

・4年前後の追跡期間中に脳卒中などの血管障害が34件起きた。

・これら血管障害が起きたグループは、そうでない者に比べ日々の歩数が少なかった。

・他の要因(年齢、体重、血圧、別の病気など)に関わらず1日の歩数が血管障害の可能性をよく反映していた。

・1日あたり6025歩を基準にしたときに血管障害の差がもっとも顕著になった。


軽症脳梗塞患者の1日あたりの歩数は予後をよく反映していた。とりあえずは6000歩を目安にすれば再発を防げるだろう、


というおはなし。
図:再発予防に適した歩数

感想:

退院してすぐの頃は一所懸命に歩くけど だんだん面倒くさくなって歩かなくなるんだよね。

2014年9月29日

リハビリのやる気を引き出すために両足に加速度計を着けて解析結果をもとに週3回丁寧にアドバイスしてみた


SIRRACT: An International Randomized Clinical Trial of Activity Feedback During Inpatient Stroke Rehabilitation Enabled by Wireless Sensing.
2014  9月  アメリカ

脳卒中患者の日々の歩行状況を詳しく解析してフィードバックしてあげることで、やる気を引き出せるものか 実験してみたそうな。


11カ国16のリハビリ施設に入院中の135人の脳卒中患者について、
両足首に無線接続の3軸加速度計を装着させた。

このデータを解析することで、歩行速度、距離、時間などを定量評価できる。

患者をつぎの2グループに分けて、療法士さんが

*歩行速度のみを通知する、  または
*歩行活動の詳細な解析結果を参照してアドバイスする、

を週に3回ペースで継続した。


次のようになった。

・両グループで、1日あたりの歩行時間(~15分間)および歩行速度(~0.9m/s)に明らかな差は生じなかった。

・それどころか30%の患者は1日の歩行時間が減少傾向にあった。


脳卒中患者の歩行状況をモニターして詳細な解析情報をもとにアドバイスを継続したものの、歩行時間の増加や歩行スピードアップにはつながらなかった、


というおはなし。


感想:

たぶん むつかしいこと言ってもわかんないんだと思う。

カウンセリングだけの遠隔リハもダメだろな、、

2014年9月14日

歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について


The effect of various dual task training methods with gait on the balance and gait of patients with chronic stroke.
2014  8月  韓国

歩行訓練中に運動または認知関連の別の課題を加えた場合の回復程度の違いを調べてみたそうな。


33人の慢性期脳卒中患者について、トレッドミル歩行訓練を1回30分x週3回x8週間行った。

この訓練最中に運動課題、または認知課題を与えた。

運動課題は、ボール投げ、ボタンどめ、水移しなど5種類の計15分間。

認知課題は、連続引き算、単語の反対読み、カウントダウンなど5種類の計15分間。

そして被験者を、

*運動課題x2セット
*認知課題x2セット
*運動課題x1+認知課題x1セット

の3グループに分けてリハビリ後の歩行能力を複数の指標で比較したところ、


次のようになった。

・ タイムアップアンドゴーテストを除く、 Four square stepテスト、10m歩行テスト、6分間歩行テストなどほとんど全てで運動課題+認知課題グループが著しく良い成績を収めた。


脳卒中患者の歩行訓練に別の課題をプラスする場合、運動課題と認知課題を両方行ったほうが一方のみよりも効果が高い、


というおはなし。



感想:

歩きスマホには繊細な指の動きが要求され、同時に考え事に没頭できる。リハビリに最適だと思った。

2014年8月29日

片麻痺の歩行リハビリに適した杖の長さが判明


Do traditionally recommended cane lengths equally influence walking in patients after stroke?
2014  7月  韓国

脳卒中片麻痺患者の歩行に適した杖の長さを調べてみたそうな。


杖なしで10m歩けるほどではないけど4点杖が必要というわけでもない16人の脳卒中患者について、

地面から
*大腿骨の外側の出っ張り(大転子部)まで、 または
*手首まで

の距離を測り 杖の長さとした2グループに分け、各々の麻痺側の足の歩行パラメータを解析した。


次のことがわかった。

・大転子部までの杖のほうが手首までの杖よりも平均2㎝長かった。


そして 大転子長の杖グループのほうが手首長杖グループに比べて、

・足中段の接地面積が大きく(~20%)、

・圧のかかる軌跡も長く(~10%)、

・つま先にかかる圧も大きかった(~30%)。

・他の歩行パラメータに差はなかった。


片麻痺患者の歩行には大転子部までの長さの杖がリハビリ的に好ましいであろう、


というおはなし。




感想:

入院中は薦められた杖を購入して使っていたけど、長さを気にしたことはなかったなぁ...

2014年7月30日

歩ける脳卒中患者は厳しく訓練すると 伸びる


Does the speed of the treadmill influence the training effect in people learning to walk after stroke? A double-blind randomized controlled trial.
2014  7月  韓国

高速トレッドミルとだんだん速くなるトレッドミルのリハビリ効果を比較してみたそうな。


歩行可能な脳卒中患者61人について、通常のリハビリに加えて1回30分間のトレッドミル訓練を5週間、計20回行った。

トレッドミルスピード別に次の2グループに分けた。

*だんだんと速くしてゆくグループ
*通常の歩行速度よりも速いスピード(秒速1.2m)で終始歩行するグループ

その後、敏捷性、持久力、歩調を測定し比較した。


次のようになった。

・敏捷性を示すタイムアップアンドゴーテストは 「だんだん速く vs. 高速」 の順で -1.96 vs. -5.02/s、

・持久力を示す6分間歩行テストは 38.35 vs. 64.40 m となった。

・ステップ長は若干伸び、ステップ幅に差はなかった。


高速トレッドミル訓練は脳卒中患者の歩行リハビリに効果的である、


というおはなし。



感想:

なにかおかしい。
秒速1.2m って時速4キロを超える。健常者以上の能力だ。

もはやリハビリする必要がないと思うのだが、、

2014年5月5日

1年後、歩けるようになっている患者の割合と特徴


Walking function at 1-year after stroke rehabilitation: a multicenter study.
2014  1月  タイ


リハビリ病院を退院して1年以内に歩けるようになっている脳卒中患者の割合とその条件を調べてみたそうな。


327人の脳卒中患者についてリハビリ病院を退院したのち1年間追跡調査した結果、


次のようになった。

・そのうち59%(192人)について調査を完了することができた。

・1年後、歩行が改善した者45%、変わらぬ者45%、悪くなった者10%だった。

・44%が歩けない状態から再び歩けるようになった。

・退院直後、歩行可能者は68%だったが1年後には78%になった。

・逆に 7%の者は歩けなくなっていた。

・1年後の歩行と関連のあった項目は、
*退院時の麻痺足を動かす力、
*糖尿病でないこと、
*結婚していること、
*入院時、仰向けに寝た状態から座位に移れること
だった。


リハビリ病院を退院したのちも歩行能力は改善し続けた。1年後、計78%の脳卒中患者が歩けるようになっていた。退院時の麻痺足の力、糖尿病、配偶者の有無、入院時の仰臥位から座位への移動可否がその要因だった、


というおはなし。

2014年4月18日

後ろ歩きの効果をきっちりと検証することにした


Effect of backward walking treadmill training on walking capacity after stroke: a randomized clinical trial.
2014  4月  ブラジル

後ろ向き歩きの効果を検証してみることにしたそうな。

トレッドミルを後ろ向きに歩かせる訓練の方が、前向きに歩かせるよりも歩行能力が改善するであろうという仮説を立てた。

88人の脳卒中経験者について、前向き歩行と後ろ向き歩行のグループに分けて
1回30分間x週3日x6週間の訓練を行う。

そして3ヶ月後まで効果をフォローする。

上記のような臨床試験計画を立てた


というおはなし。




感想:

たしかに後ろ向き歩きは気持ちがイイんだけど、公道でやると危ない。

まさにトレッドミルに適した訓練法だと思った。

調べてみると、
後ろ向き歩きが脳卒中患者の歩行対称性を大きく改善したという報告があった。
Gait outcomes after additional backward walking training in patients with stroke: a randomized controlled trial.

追記:
後方歩行トレーニングの効果

2014年4月16日

注意負荷を与えたときの歩き方の特徴


Comparison of gait parameters across three attentional loading conditions during timed up and go test in stroke survivors.
2014  4月  マレーシア

注意負荷を与えた時の歩行への影響を調べてみたそうな。


平均年齢60の脳卒中経験者20人について、タイムアップアンドゴー テストをおこなった。

次の3種類の各条件を追加した場合について、

*そのまま
*水を入れたコップを持たせる(運動注意負荷)
*直前に指定した数字からの連続引き算をさせる(認知注意負荷)

各々の歩行パラメータを測定し、比較した。


次のようになった。

・注意負荷を与えたときに 歩数と要する時間が著しく増えた。

・方向転換時の歩行パラメータに大した差はなかった。

・これは麻痺側、健側への方向転換に依らなかった。


脳卒中経験者へ注意負荷を与えたときの歩行への影響を観察できた、


というおはなし。

写真:タイムアップアンドゴー


感想:

こんなもんじゃない、と思った。

脳卒中になるとマルチタスクがとても難しくなる。

入院中、
療法士さんに付き添われて廊下を歩行訓練しているとき、前方遠くから人が歩いてきただけで左腕が固まって脚が震えた。
また、歩行中に覗きこんだ部屋の様子に注意を奪われ、足を踏み出し忘れて転倒しそうになり抱えられた。

2014年4月12日

脳卒中経験者に歩数計を持たせてみた


Feasibility and outcomes of a community-based, pedometer-monitored walking program in chronic stroke: a pilot study.
2014  4月  アメリカ

脳卒中を経験すると身体活動が低下する。

そこで歩数計を与えて運動が促される効果を調べてみたそうな。


平均年令60、発症後12年前後の脳卒中経験者11人に歩数計を与えて、毎日の歩数や体調を記録させた。

毎週 電話でウォーキングのアドバイスも行った。

6週間後、歩行機能、バランス、QoL等を測定し、開始前と比較した。


次のようになった。

・全員が歩数計を装着することができた。

・91%は歩数を自ら読むことができた。

・80%はこのプログラムに満足していた。

・有害事象はなかった。

・測定項目の全体的に大きな変化はなかった。

・病状と歩行可能距離に若干の変化があった。

・歩数増加と身体機能のへの関心の強さが関連していた。


歩数計ウォーキングプログラムが脳卒中経験者の身体活動を促す可能性が示された、


というおはなし。


感想:

数ヶ月前に歩数計を購入した。なるほど歩くのが楽しくなった。

これが選びに選び抜いた逸品。
3軸加速度センサー、ノイズ振動をカウントしない、シンプル操作、見やすい、安い、という特長。
写真:歩数計
タニタ(TANITA) 3Dセンサー搭載歩数計 FB-731


2014年4月1日

乗馬セラピーとトレッドミル 比べてみた


Effects of hippotherapy on recovery of gait and balance ability in patients with stroke.
2014  2月  韓国

乗馬セラピーが脳卒中患者の歩行とバランス能力の改善に効果的か調べてみたそうな。


30人の脳卒中患者を乗馬セラピーグループ、トレッドミルグループに分け、8週間の訓練を行った。


次のようになった。

・乗馬セラピーグループでバランス能力、歩行速度、歩幅対称性が大きく改善した。

・一方トレッドミルグループでは歩幅対称性のみ大きく改善した。


乗馬セラピーは脳卒中リハビリの役に立つかも知れない、


というおはなし。



感想:

トレッドミルって広い場所を必要としない、人手を省けると言った点がメリットなのに、でかい馬を飼って乗せて散歩させる...そんなものと比較するのはどういうことなの?って印象。


過去の乗馬セラピー記事を思い出した。
乗馬セラピーでQOLが改善する

【ガンナムスタイル】韓国の乗馬マシンセラピーで脳卒中リハビリ

乗馬セラピーで片麻痺リハビリ

2014年2月15日

体重支持トレッドミルよりも地上歩行トレーニングのほうが優れているという根拠


Body weight-supported treadmill training vs. overground walking training for persons with chronic stroke: A pilot randomized controlled trial.
2014  2月  アメリカ

体重支持トレッドミルと地上歩行とどちらが効果的か調べてみたそうな。


発症後6ヶ月以上経ち自立歩行のできる脳卒中患者20人について、体重支持トレッドミルと地上歩行の2グループに分けて1回30分間のトレーニングを2週間行った。

歩行スピード、持久力、姿勢の改善度を3ヶ月後までフォローし、比較した。


次のようになった。

・地上歩行グループの持続可能歩行スピードがトレッドミルグループより大きく改善した。

・同様に歩行時の姿勢の対称性も改善した。

・この効果は3ヶ月後も持続した。


地上歩行トレーニングは体重支持トレッドミルに比べ歩行スピードの改善により効果的だった、


というおはなし。



感想:

自立歩行できる患者をいつまでも体重支持しても意味ないよ、ということと理解した。

2014年1月13日

麻痺足首に重りを巻くと歩行スピードアップ


Effects of walking with loads above the ankle on gait parameters of persons with hemiparesis after stroke.
2013  12月  カナダ

足首に重りを着けると動作抵抗が増えて筋力強化につながる。
そこで、脳卒中患者の麻痺足首に重りを着けたときの効果を調べてみたそうな。


10人の慢性期脳卒中で片麻痺患者の麻痺足首に0.5-1.5kgの重りを着けた。
このときの歩行スピード、歩調、歩幅、腰ひざの関節角度等を測定、解析した。


次のようになった。

・歩行スピードが秒速5cmほど増えた。

・麻痺足の歩幅が10%ほど延びた。

・姿勢や歩調は変わらなかった。

・これらは主に腰や膝関節動作に力強さが加わることによるものだった。


脳卒中経験者の麻痺足首に重りをつけることで、腰や膝関節の力強さがアップした。しかし歩容に変化はなかった、


というおはなし。



感想:

麻痺足はついついかばってしまいがちだから、これはなるほどかも。
ブログランキング・にほんブログ村へ pv

過去7日間の人気記事10

回復と予防のヒント100記事(2017年1月までのぶん)

脳卒中を見逃さない BE-FAST とは
玉子のコレステロールで血管詰まる説はなんだったのか?
緑茶を飲めば慢性期でも脳が再生するという根拠について
2度めの脳卒中で可塑性が再び高まる可能性について
高齢の脳卒中患者へのリハビリは無駄なの?
人生に目的を持つ高齢者の脳には梗塞が寄りつかないことが明らかに
目的をイメージしながら動作訓練すると脳がより広く鍛えられることが明らかに
脳卒中予防には歩く時間が大切 距離やスピードじゃなくてジ・カ・ン
日本人が脳卒中で死なないための生活習慣が判明
水をたくさん飲むと脳卒中にならない、はホントだった

口の中が汚いと脳内出血になるという根拠について
脳梗塞と脳出血を同時に防ぐ肥満度BMIがわかった
脳卒中を防ぐミルクとチーズの量が明らかに
片麻痺の立ち上がり訓練 効果的なやり方
脳卒中は脳機能8年間分の老化に相当することが明らかに!
高血圧の脳卒中予防には葉酸サプリメントが効くことが判明
[ ナッツ vs. 豆 ] 脳卒中予防に適しているのはどちら
触覚刺激で脳がすぐに回復し その効果が10年以上続く可能性について
脳が再生する運動強度がわかった
緑茶とコーヒーを飲むと相互作用で脳出血リスクが3割減ることが判明

脳卒中で復職可能な年数がわかった
ランセット誌:塩分減らすとかえって脳卒中になる
オナニーがきっかけで脳出血になる割合
手の痙縮を解く低周波治療器の効果的使用法が判明!
睡眠8時間を超える人は問答無用で脳卒中リスク46%増し
カップラーメンを週2回以上食べる女性が脳卒中になりやすい理由について
怒りと脳卒中との関連が明らかに
難しい理屈はいいからスクワットをやれ
1日に6000歩以上で脳卒中の再発予防になることを日本の研究者が解明
脳出血で損傷した脳が勝手に再生する可能性について

脳卒中患者がネットを使いこなす理由
若年脳卒中患者は脳の老化が10-20年進んでいた
マルチビタミンの脳卒中予防効果は〇〇年後に現れる
最新の音楽療法 バイノウラルビート (Binaural Beat)
脳卒中になりやすい労働時間がわかった ランセット誌
脳卒中が軽症だからって運転させていいの?
健康のために毎日いっしょけんめい運動するとかえって脳卒中になりやすいことが100万人の調査で明らかに
足をクロスしていたら半側空間無視 確定か?
療法士さんよりもビデオゲームの方が優れていると判明!
両手準備運動をすると脳が刺激されて上肢リハビリが加速することが判明!

心を改め運動を始めるだけで脳の可塑性は復活する
知らない音楽を聴くと脳が広く活動して新しい回路が、
なんとか復職しても仕事は続けられるのだろうか?
NEJM誌:脳卒中で死なない血圧は120未満だからね
脳卒中の言語障害はウェルニッケやブローカのせいではなかった!
手の指を繰り返し動かしてあげても脳への影響はゼロ
片足立ち20秒未満 →小さな脳梗塞や脳出血の可能性高!
[住みやすい国] 日本の脳卒中と自殺との関連について
再発予防のために血圧を120以下にすると長生きできない
【いますぐ実践】片鼻呼吸法で失語症が改善することが明らかに

悪玉善玉比L/Hが低いと脳内出血で死ぬことが明らかに
鼻炎のメリット→脳梗塞予防効果
脳卒中 幹細胞治療のダークサイドについて
ランセット誌:握力よわくなったら脳卒中が近いと知りなさい
だいたい5年後に脳卒中経験者が悩んでいること
ハゲを治そうとして脳卒中になってしまった日本人2例
退院したての元患者が感じていること
麻痺側の触覚を刺激し続けると梗塞を最小限にできる可能性について
脳卒中経験者は自動車運転をナメきっていることが判明
減塩に真面目な人ほど脳卒中で死亡するという事実

納豆を食べると脳卒中で死なない 2万9千人調査
NEJM誌:幹細胞ツアーに参加したら癌ができた
脳梗塞から脳出血へ コレステロールとの関連が明らかに
脳出血で死なないための睡眠時間が判明!
音楽サポート療法の「音楽」はほんとうに必要なのか?
患者に毎日好きな音楽を聴かせたところ、脳に構造改革が起きた模様
感情失禁になる患者の割合について
脳の可塑性のおかげで2年経っても運動機能が回復することが判明
【悲報】脳卒中後、杖を使い続けると麻痺していない手まで動かなくなる
血圧が高いひとは、他人の気持ちがわからない

生活習慣を改めれば脳卒中の再発は防げるの?
カニ歩きと後ろ歩き 片麻痺リハビリに効果的なのは、、
鍼治療の「得気」は小脳のはたらきだった
脳梗塞実績No.1漢方薬 → ほようかんごとう
閉じ込め症候群の患者にあえて生活の質を問うてみた結果、、
砂糖の代わりに甘味料を使うと脳梗塞がさらにひどくなることが判明
ダメージを負った脳組織が勝手に再生する仕組みが明らかに
指ストレッチはいいらしいから さっそくこのビデオで実践することにした
【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明
リハビリの合間のお昼寝は大切 → 訓練がはかどるゾ

刺激豊富な環境で脳梗塞が治る理由
猫を飼う女性は脳卒中で死なないことが判明!
美容院で脳卒中になる女性が続出!
「ストレスが原因」と語る脳卒中患者ほど実はなにもわかっていない
傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに
運転リハビリに良さそうなおすすめドライブゲーム
【アロマテラピー】ラベンダーの香りが脳梗塞にすごく効く
脳卒中後の疲労感は 只の疲労とはわけが違う
脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい
ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明

高コレステロールに朗報 葉酸サプリの脳卒中予防効果
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について
朝ごはんを食べない日本人は脳内出血になることが判明!
脳卒中予防に最適なビタミンBサプリメントの組み合わせがわかった!
脳卒中経験者の血圧を十分に下げたら死亡者が続出した
痙縮が治る ただの風呂と温泉を比較した
歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について
磁気嵐が脳卒中を引き起こす と判明!
リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.
『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』