2021年10月28日

コクラン:脳卒中リハビリに時間をかける効果

2021  10月  イギリス


脳卒中は身体障害の主な原因であり、多額の経済コストを生じ生活の質の低下をもたらす。

リハビリテーションが機能回復を促して、生活や社会参加を改善することで障害の影響を小さくできると考えられている。

リハビリが転帰に影響する因子には、費やした時間、頻度、期間、などがある。

これらについておおくの研究があるものの、一致した見解は得られていない。

そこで、リハビリの時間、頻度、期間について、いままでの研究のレビューをこころみたそうな。



2021年6月までの成人脳卒中患者を対象としたリハビリテーションのランダム化比較試験のうちリハビリ時間のみを変数とした研究を厳選した。



次のことがわかった。

・1412人の脳卒中患者を含む21の研究がみつかった。

・16件の研究は、脳卒中後6カ月以内の患者を対象とし、残りの5件は脳卒中後6カ月以降の患者を対象としていた。

・リハビリに要した時間は研究ごとにことなり、

・1週間あたりでは90-1288分、週あたりでは3-7日、期間は 2週間-6ヶ月だった。

・上肢リハビリの研究が13件、一般的なリハビリが5件、移動トレーニングが2件、下肢トレーニングが1件だった。

・リハビリに時間をかけた群と時間をかけなかった群の比較では、日常生活動作ADLおよび上肢と下肢の活動度ともに有意な差は認められなかった。

・同様に、運動機能の点においては、上肢と下肢ともに時間をかけることが有効と考えられたが、エビデンスの質は極めて低かった。

・深刻な有害事象の報告はなかった。


脳卒中リハビリテーションに費やす時間を増やしても日常生活動作の改善は認められなかった。運動機能の点で若干の改善は見られたが、エビデンスの質は極めて低かった。
結論を出すにはリハビリ時間に最低でも1000分間の差を設けた大規模な比較試験が必要である、


というおはなし。
脳卒中リハビリテーション


感想:

「リハビリに時間をかけてがんばれば日常生活が改善する」という考えを肯定できるまともな根拠はこの世に存在しない、ってこと。


逆ならある↓。