2024年12月11日

リハビリ現場が見落とす『隠れた感覚障害』—脳卒中経験者の苦悩に迫る

2024  12月  アメリカ


脳卒中後は多くの人々が感覚機能に変化を経験する。しかし、こうした感覚の変化が日常生活や社会的活動にどのような影響を与えるかは十分に研究されていない。

そこで、脳卒中後の感覚機能の変化が意味のある活動への参加にどのように影響を及ぼすかをくわしくしらべてみたそうな。



研究は質的デザインで用いて行われ、10名(脳卒中経験者5名、リハビリ専門家および介護者5名)が参加した。オンライングループを通じて感覚変化の影響について話し合い、音声記録とその後の内容分析を実施した。



次のようになった。

・参加者たちは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、前庭感覚(バランス感覚)、固有感覚(体の位置感覚)の変化を報告し、それが活動参加に重大な影響を与えたと述べた。

・具体例
視覚の変化
 「下を向くとすべてが混ざって見える感じがする。階段を降りるときは横向きで慎重に降りないと転倒が怖い」。

聴覚の変化
 「聞き取れないたびに『何て言ったの?』と聞き返すことで、社会的な交流が減った」。

嗅覚の変化
 「コーヒーの香りがしなくなった。家の匂いがわからなくて清潔感を保てているのか不安だ」。

味覚の変化
 「スパイシーな食べ物が好きだったが、今では何を食べても味が違うと感じる。外食が楽しめなくなった」。

前庭感覚の変化
 「店舗では照明や動きなどの視覚刺激に圧倒され、車酔いのような感覚を引き起こすため、外出が億劫になる」。


脳卒中後の感覚変化は、社会的参加や意味のある活動に深刻な影響を与えるが、これらの問題はリハビリの現場で十分に対処されていないことが多い、


というおはなし。

立ち食いそば



感想:

なんとなくわかる気がしたので関心をもった。


駅そばが好きでときどき利用する。

立った状態でつゆを飲むべく、どんぶりを持ちあげ口をつけ傾けると下方への視界が塞がれる。

このとき急にバランス感覚に自信がなくなって「ヤベ目が回って倒れるかも、、」と毎回ドキドキする。