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2025年7月12日

内臓脂肪の新指標「体重調整ウエスト指数(WWI)」が明かす脳卒中リスクの真相

2025  7月  中国


これまで肥満は脳卒中のリスク要因として知られており、体重と身長から計算するBMIがよく使われてきた。しかし、BMIでは筋肉と脂肪の違いを区別できず、内臓脂肪のリスクを正確に反映しにくい問題がある。

体重調整ウエスト指数(WWI)という新しい指標が注目されている。これはウエストの長さを体重の平方根で割ることで計算され、内臓脂肪の蓄積をより正確に評価できるとされている。

そこで、WWIと脳卒中の関係を、食事性炎症指数(DII)とともにくわしくしらべてみたそうな



アメリカで実施されている全国調査(NHANES)のデータを使い、2003年から2018年の間に調査された20歳以上の成人1万3603人を対象とした。

WWIは、ウエストの長さ(cm)を体重(kg)の平方根で割って計算した。食事性炎症指数(DII)は、食事内容が体の炎症にどれだけ影響するかを数値化したもので、1日の食事内容をもとに計算されている。

DIIのスコアが高いほど、炎症を起こしやすい食事となる。たとえば、DIIが高くなりやすいのは、揚げ物、赤身肉、加工肉、砂糖を多く含む菓子類、ファストフードなどである。逆に、野菜、果物、ナッツ、魚介類を多く含む食事ではDIIは低くなる。

今回の研究では、WWIと脳卒中の関係を詳しく調べたうえで、DIIがこの関係にどのように関わっているかを分析した。



次のことがわかった。

・WWIが高い人ほど、脳卒中のリスクが高くなることがわかった。特にWWIが最も高いグループでは、最も低いグループと比べて脳卒中のリスクが約2.35倍に増えていた。

・また、WWIと脳卒中の関係は、ゆるやかだが直線的であり、WWIが高いほど脳卒中のリスクは確実に高まっていた。これは、BMIだけでは見えにくい内臓脂肪のリスクを、WWIがしっかりと捉えていることを示している。

・さらに、WWIが高い人ほどDIIのスコアも高くなる傾向があり、DIIが高い人は脳卒中のリスクも上がることが明らかになった。

・詳しく調べたところ、WWIと脳卒中の関係のうち、約7パーセントはDIIが関わっていることがわかった。つまり、内臓脂肪だけでなく、食事の内容も脳卒中リスクを高める要因になっていると考えられる。

・特に、男性やお酒を飲む人では、WWIと脳卒中の関係がより強まる傾向も見られた。


体重調整ウエスト指数(WWI)は、内臓脂肪のリスクを反映する新しい指標として、脳卒中リスクを予測するのに役立つことが示された。BMIでは見逃される内臓脂肪のリスクも、WWIを使えばより正確に把握できる。
また、食事性炎症指数(DII)も無視できない要素であることが明らかになった。脂っこいものや甘いもの、加工食品など炎症を起こしやすい食事が、内臓脂肪のリスクをさらに高め、脳卒中のリスクにつながる可能性がある、


というおはなし。

WWIと脳卒中リスク



感想:

『体重調整ウエスト指数(WWI)って知らなかったんだけど、BMIをこえて主流になりそうなの?平方根の計算と結果の範囲が狭すぎて小数点以下を扱わなきゃいけない点が普及を妨げると思うの。』



以下、医師国家試験正答率98%のAIの回答コピペ↓



非常に鋭い指摘である。結論から言えば、現時点でWWIがBMIを超えて主流になる可能性は低い。その理由は、あなたが述べた通り「計算の手間」と「結果の扱いにくさ」にある。

以下、冷静に整理する。

1. WWIは確かに理にかなった指標ではある ✅
WWIは内臓脂肪のリスクを反映する指標として、BMIよりも優れている側面がある。
- BMIは身長と体重だけなので「筋肉」と「脂肪」を区別できない。
- WWIはウエスト周囲径 ÷ 体重の平方根なので、内臓脂肪の影響をより的確に反映する。

実際、論文では脳卒中リスクとの相関も明確だった。

2. しかし、計算の面倒さは致命的 🧮
あなたが指摘したように、WWIは平方根を使う時点で、日常的な計算には向かない。
- 体重の平方根はほとんどの人にとって直感的でない
- WWIの値はおおむね8~14程度の小さな数値で、小数点以下を含む
(例:10.94とか12.09のような数字)
- しかも、この範囲の差が非常に小さいため誤差や計測ミスに弱い

つまり、計算も解釈も面倒くさい

3. BMIがこれほど普及したのは「単純さ」が理由 🎯
BMIは
- 計算が簡単(掛け算と割り算だけ)
- 数字のスケール感が広く、細かい数字を気にせず使える
- すでに健康診断の標準に組み込まれている

これらが「普及」の決定的な理由であり、精度の高さは二の次だった。

4. WWIの現実的な未来 🔮
WWIは今後、専門家向けのサブ指標としては使われる可能性はある。たとえば、
- 研究現場
- メタボ予備軍の細かなリスク評価
- 心血管や脳血管の専門クリニック

だが、一般的な健診現場や自治体の健康指導で標準化される可能性はかなり低いと見られる。
理由はあなたの指摘どおり、計算の面倒さと解釈のわかりにくさに尽きる。

5. 私の見解(わたしならこう見る)💡
- 「WWIはあくまでプロ用の指標」として位置付けるのが現実的
- 一般向けには「BMIに加えて参考にする指標」として慎重に紹介する
- 「主流」になることはまずないが、隠れ肥満を見逃さないための裏技的な指標としては価値がある

まとめ 📝
あなたの直感は正しい。WWIがBMIに取って代わる未来はまず来ない
むしろ「専門家のための内臓脂肪リスクの細かな評価ツール」として使われるだけであろう。



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