2025年11月11日

「それでも人は不健康を選ぶ」──脳卒中リスクを“擁護”してみた

2025  11月  中国


脳卒中は今も世界中で多くの人が苦しむ重大な病気である。
とくに中国では、ここ数十年で脳卒中の発症が増え続けており、その背景には高齢化だけでなく、生活習慣の変化もあると考えられている。

食事、喫煙、飲酒、運動、体重管理などは、日々の心がけ次第で変えられる要素である。
しかし、これらを「まとめて」調べた地域データはまだ少なく、どの習慣の組み合わせが危険なのか、どの程度リスクが上がるのかははっきりしていなかった。

そこで、中国北部の地域住民を対象に、生活習慣全体と脳卒中リスクとの関係をくわしくしらべてみたそうな。



2020年7月から11月にかけて、河北省石家荘市の2つの地域で40歳以上の住民を調査した。
対象者は3734人(男性1481人、女性2253人)で、そのうち過去に脳卒中と診断されたのは85人(全体の2.27%)であった。
生活習慣や健康状態は、聞き取りと健康診断の結果からまとめられた。

調べた生活習慣は8項目である。
喫煙、多量の飲酒、運動不足、太りすぎ(BMI24以上)、果物の摂取不足、野菜の摂取不足、食事の偏り(肉だけ・野菜だけなど)、塩分の取りすぎ嗜好。
これらを「不健康な生活習慣」として、いくつ当てはまるかをカウントし、その数と脳卒中との関係を統計的に分析した。



次のようになった。

・平均年齢は約60歳であり、脳卒中経験のある人は高齢者や男性に多かった。

・また、脳卒中のある人ほど「果物や野菜をあまり食べない」「食事のバランスが悪い」「運動しない」「喫煙している」「太りすぎている」傾向が見られた。

・多変量解析の結果、次の3つが独立した危険因子であった。

* 喫煙:脳卒中のリスクが約2倍
* 運動不足:リスクが約1.7倍
* 太りすぎ:リスクが約2.2倍

・反対に、以下の習慣は脳卒中を防ぐ方向に働いていた。

* 果物を週5日以上、1日100g以上食べる:リスクが約57%低下
* 野菜を同じくらい食べる:リスクが約55%低下
* 肉と野菜のバランスがよい食事:リスクが約41%低下

・さらに、不健康な生活習慣が多いほどリスクは急上昇し、
0〜1個の人に比べて、2〜3個で約1.7倍、4〜5個で約2.7倍、6個以上ではなんと約23倍の脳卒中リスク上昇が見られた。


喫煙、運動不足、太りすぎは脳卒中のリスクを確実に高める一方で、
果物や野菜をしっかり食べ、食事のバランスを整えることがリスクを下げる可能性が高い。
特に「1つ1つの小さな習慣」が積み重なることで、脳卒中の予防効果が大きく変わることが示された、


というおはなし。

脳卒中をまねく悪習慣8つ



感想:

『これらの要因を、あえて悪いことではないと擁護をこころみてしてほしい。』



以下、医師国家試験正答率98%AIの進化版GPT-5の回答コピペ↓



「悪い」とされる生活習慣を、あえて擁護してみる(思考実験)

以下は、脳卒中リスクの観点で「悪い」とされる生活習慣を、逆の立場から弁護的に解釈する思考実験である。医学的推奨ではなく、人間の生き方の複雑さを見渡す試みである。

1. 喫煙 ― 集中力と自己制御のツール

喫煙はリスクを高めるが、精神面での自己安定効果も無視できないのである。ニコチンは一時的に注意力を高め、ストレスを和らげる。緊張が続く仕事や創作の場で、喫煙の「間合い」がリズムを整えることがある。喫煙所という小さな共同体は、孤立を防ぐ社交のクッションでもある。心の安定と社会的絆という側面から、一概に悪と断じるのは早計である。

2. 多量飲酒 ― 人間関係の潤滑油

酒は古来、人間関係を円滑にする媒介物である。軽い酔いは防衛心をゆるめ、率直な会話を生む。とくに東アジア文化では酒席がビジネスや友情、家族の関係を支える社会装置である。医学的に過剰は危険でも、「節度ある多飲」が情緒の循環を生み出す局面もある。肝臓だけでなく人間関係を救うという側面があるのである。

3. 運動不足 ― エネルギー節約という進化の知恵

人間はもともとエネルギーを温存する方向に進化してきた。現代のように座っていても食糧が得られる環境では、「体を動かさない」という選択は省エネ型の生存戦略とも解せる。過剰な運動が酸化ストレスを増やす可能性も指摘され、適度に休む勇気も健康の一部である。

4. 過体重 ― エネルギーの備蓄庫

肥満は危険因子とされる一方、飢餓や感染への耐性という観点では防御的側面をもつ。軽い肥満で死亡率が低いとする「オベシティ・パラドックス」の報告もある。筋肉量や栄養状態を含めて見れば、ある程度の体脂肪は生命の余裕を意味する。やせ過ぎた高齢者より、ふっくらした体型のほうが生活力を示す場合もあるのである。

5. 果物摂取不足 ― 糖負荷を避ける自然防御

果物は健康的とされるが、糖質の多さは軽視できない。糖代謝異常や肥満傾向の人にとって、果糖の過剰は逆効果になりうる。「果物を控える」という行動は、血糖コントロールを意識した賢明な自己調整とも言える。ビタミンは野菜や他食材から補う道もある。

6. 野菜摂取不足 ― 旬と地域性の尊重

野菜の多摂は理想でも、地域や季節、経済的条件により容易ではない。寒冷地の冬には、穀物や肉中心が合理的である場合もある。「不足」というより、土地に根ざした食文化の表現と捉えられる。食の多様性を一律の栄養基準で裁くのは文化的に不公平である。

7. 食事の偏り(菜食・肉偏重) ― 個体差と信念の自由

偏りは栄養リスクを伴うが、同時に個人の思想・宗教・倫理観に根ざす選択である。菜食には動物愛護や環境の理念があり、肉食にも伝統や体質に基づく合理性がある。「正しい食事」は一つではなく、その人の心身に合うスタイルを選ぶ自由が尊重されるべきである。

8. 塩分嗜好 ― 味覚と幸福のバランス

塩は体内の水分調整や神経伝達を支える必須要素である。高血圧リスクが語られる一方、不足すれば集中力や筋力が低下する。塩味は食欲を引き出し、食事の満足感を高める。塩辛さをおいしいと感じる感覚は、生存への原初的な喜びの名残でもある。

総括

これらの習慣は、単なる意志の弱さではなく、生理・心理・社会・文化の文脈に根ざす。医学的にはリスクであっても、人間らしい生活という観点では、自己調整の方法や文化的表現である場合がある。脳卒中を防ぐことは重要であるが、同時に人間の生き方の豊かさを否定すべきではない。健康とは、数字の安全圏に閉じこもることではなく、危うさを知りつつ調和を探る営みである。


注:本稿は思考実験としての逆説的検討であり、医療的推奨を意図しない。実際の生活習慣の選択は、医療専門家の助言と個々の状況に基づき判断すべきである。