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2011年6月5日

このブログは自らの正気を保つため


Neuropsychological outcome after a first symptomatic ischaemic stroke with 'good recovery'
2011 6月  フランス




めっちゃ回復の良かった脳梗塞患者の神経心理面への影響を調べてみたそうな。



初めて脳梗塞になって、もともと認知機能に問題のなかった患者のうち


運動、感覚、言語に何の障害も残さずに回復できた60人を対象とし、

年齢や教育レベルが同等の健常人40人と比較した。




その結果、

・健常人と比較して多くの認知面での能力低下が見られた。

・実行力の欠如、注意力、記憶力の低下が見られた。

・うつ症状はみられなかった。

・物事への無関心さが目立った。






一見 元通りに回復しているようでも、

内面にいろんな問題を抱えているんだよ、


というおはなし。







感想:

自分の事を言われているようで気味が悪かった。


・とっさに言葉が出ない。

・なにをやってもすぐに眠くなる。

・物事への関心が続かない。

・おかしな考えで頭がいっぱいになる。


などなどなど

2011年5月17日

脳卒中になって早ン年、自分は患者なのかサバイバなのか?


Stroke epidemiology and one-month fatality among an urban population in Iran.
2011 6月 イラン




イランでの脳卒中の頻度、内訳、リスク要因などについて調査したそうな。



460人ほどの脳卒中患者について調べたところ、

・脳卒中の発生率は、10万人あたり384人

そのうち

・脳梗塞:75%

・脳出血:21%

・クモ膜下出血:3%


主なリスク要因として

・高血圧:75%

・糖尿病:56%


最初の1ヶ月間の死亡率:25%

であった。

発症率は先進国に比べ高く、

高血圧、糖尿病の率も途上国より高かった、

というおはなし。






感想:

日本での発症率はどのくらいかな?と思って、てきとーに検索すると

10万人あたり だいたい100~200人とでた。



200人とすると


200/10万=1/500

→従業員500人の会社で毎年だれか1人が脳卒中になる。




人生100年とすると

1/500 x 100年  =1/5

→長い人生のうち 5人にひとりは 1度は脳卒中を経験する。




日本の人口が1億人として

1/500 x 1億=20万

→毎年20万人の脳卒中患者が生まれる。




しばしば日本の脳卒中患者は140万人いるというはなしを聞く。


年間発症者数の7倍の数字(140/20=7)になるのは

後遺症を引きずって長年脳卒中患者状態に居るひとが多いこと、と理解する。





だとしたら、脳卒中は

いったい いつまでが "患者" で、

いつからが 単なる "経験者" になるのか?


ここがいつも不思議に思う。

2011年4月13日

自分で救急車を呼ぶのは甘え かな


脳卒中医療、格差なくせ
基本法制定へ超党派議連
関係者「前進目指す」

2011 4月 共同通信



夢の脳梗塞治療薬tPAの使用率が2%に過ぎないことを問題とし、

・tPAを扱える専門医と

・救急対応できるインフラ、

・すぐに救急車を呼ぶ啓発活動

の充実を求める国会議員の集まりができた、 というおはなし。



これ読んで、直感なんだけど、

tPA治療の対象になる患者は増えない、  と思った。




記憶を辿ると、

最初の症状を認識したのは入院前日の晩だった。

足の感覚の鈍さ をなんとなく憶えている。



翌朝の通勤途上でも足の違和感があった。

その後、登り階段でつまずいて転んだり、

かばんを落としたり、

財布を開く手がおぼつかなくなっていたことも

憶えているのだけれど その時点では脳卒中だとは思わなかった。




キーボードの打ち間違えを連発してようやく脳卒中の可能性に気づいたのは昼過ぎ。


ことの重大性に気づいてはいたものの、

まずは仕事に区切りをつけて、

一旦家に帰ろうとして途中で力尽きて倒れ、

救急車を呼ばれて病院に運ばれたのが16時だった。




tPAは発症後3時間以内でないと適用できないから、

自分のようなケースではまったくの問題外になる。

(自分がもし脳梗塞だったら手遅れ)





心の中で警報は鳴っていたのだけれど

すぐに病院へ避難することはしなかった。




人は自分の危機的状況をなかなか認めようとしない。



自分にだけはそんな恐ろしいことが起きるはずはない、

と深いところで信じている。




もしくは 

危機から逃げてはいけない、

立ち向かわなければならない、と思うのかも知れない。





ふたたび 自分が同じ状況になったときに

救急車を呼べる自信がない  …

2011年4月10日

病院を主席で退院しても、社会に出たらタダの人以下

昨日の記事についてOTセラピストの方から次のようなメールをもらいました。


『担当している方が、
ブルンストロームステージ6、全運動可にも関わらず
介護レベル2のままで病人状態です。
これは一体どういうことでしょうか?』



といった内容でした。




常々考えていることを記す良い機会と思ったので

ここで勝手にとりあげさせてもらいます。





こういうこと、と思います。


脳卒中リハビリのシーンで用いられる機能評価スケールの多くは

その最良スコアの状態が

"生活動作の自立ができる"、

に相当していると考えます。



つまり病院では自立ができるほどに身体が機能すれば満点評価されます。



ところが、自立に要する身体機能レベルというのは、

健常人が持つ限界能力の20%程度で済むと考えます。



なぜ20%かというと、

健常人は瞬間的に時速20キロ程度で走ることができます。

しかし、自分のような脳卒中経験者で驚異的なまでに回復した者でも

走ることは極めて難しく、せいぜい健常人の通常歩行速度の

時速4キロメートルが精一杯です。



交差点で信号が点滅していても小走りにできません。


この速度の比をもって 例として 20%と考えます。





病院でどんなに優秀な回復成績を収めたところで

発症前の身体機能レベルには程遠いのです。



じゃあ、もっとがんばって発症前のレベルに到達するよう

さらにリハビリすればいいじゃないか、とも思いますが、


すでに生活動作の自立ができているため差し迫ったその必要性は感じません。




ところがその一方で、

この社会では異常なまでの体力重視の勤勉さが求められます。


例えば、

サラリーマンは地震や台風が来ようが、電車が動いてなかろうが

必ず出勤しなければなりません。



健常時の20%の身体能力でこんな修行僧のような通勤生活を送る

ことはほとんど不可能に感じられます。



こういった社会状況から受ける不全感の壁が非常に高く感じられ、

心理的に病人ゾーンを抜け出せなくなっている人が多い、




そう考えるのです。

2011年3月31日

どっちの脳がやられたにせよ、料理は火を使うから慎重にね


Meal preparation abilities after left or right hemisphere stroke.
2011 4月 メキシコ



脳卒中による脳損傷部位の左右の違いが

食事準備能力に影響を与えるかどうかを調べたそうな。




右利きの被験者を109人集めた。

内訳:
左脳損傷30人
右脳損傷16人
健常63人


トーストと熱い飲み物を作って、食べて、片付ける作業を観察、評価した。




結果は、

・脳卒中グループは健常者に比べ、とにかく時間がかかった。


・個々の作業ミスの内容に大きな違いはなかったが、

左脳損傷者は右脳損傷者に比べミスの数が多かった。



これらの違いは認知機能の障害程度に由来するのではないか、

という内容。





退院の2日前、OTの時間の焼きソバ実習を思い出す。



病院食に飽きてきていたので

そのウマさは衝撃的だった。


療法士の分まで食べた。







いまは毎日、バリバリ料理してます。

2011年2月15日

さいきんのこと

自分のこと。


ふたつきほど前に、

身体の調子が非常に良い感じが続いたので
調子にのってスクワットを200回くらいやった。



そうしたら左手足のしびれが半端無く激増して
しばらくひどい状態が続いた。


手には革の手袋を、足には長靴をさらに上履き
したような麻痺マヒの日々が続いた。




ところがこの1~2週間ほど再び非常に調子が良いのである。


いきなりキーボードを打つスピードがアップし、
階段を降りる際の足首の滑らかさが
いままでとはまったく違う。






推測なんだけど、

脳って結構簡単に出血したりしているんじゃないか、
そしていつのまにか綺麗に治っちゃう。


そんな気がする。




TIA(一過性脳虚血発作)なんていうのもたまたま病院に行ったからそう診断されるわけで、

だまっていたらだれにも気づかれない。



自分の場合は既に神経経路にダメージを負っているから

その ちょっとの さらなる出血なりが、
しびれの増加につながって、敏感にわかるのではないか…と思う。





そして、

筋肉同様、脳にもまた、"超回復" があるんじゃないか、とも思うのである。


TIAを経験したことのある脳卒中患者の予後は良い、と言うし、

自分の最近の回復具合も今までにない良いレベルに到達している。


もう退院して2年以上経つのに、心身共に、日々よくなってゆくような気がする。



そんなふうに考えると、

脳卒中による脳への過大な負荷は、
常人では到達できないレベルへ脳が超回復するチャンス、と とらえることができる。

2010年11月4日

デルタレゾナンスを1年以上愛用しています。




デルタレゾナンスは、
バイノウラルビート(binaural beat)反応という
人の持つ自然な聴覚機能を利用して

暇な時間にも効率よく脳に刺激を与え続ける
ことができる音響ファイルです。


こちらのサイトで入手できます。


ダメージを負った脳は、刺激の多い環境に置かれると
その可塑性が促されることが多くの研究からわかっています。



当時、他に試すことができるものがなかったため
ダメもとの気持ちで利用し始めました。





もしこれに出会えていなかったら…

と思うとかなり怖い気がします。




頭がとても冴えるので、

毎日ブログの更新をする際には、必ずこれを聴いています。


デルタレゾナンス使用者の感想

2010年8月13日

左腹の背に垢がびっしり オドロイタ

今日、

かゆい背中の虫刺され跡を確認するべく
鏡に映してみて驚いた。


左側の腹のうしろに
まるで ドロを塗って乾いたあとような
およそ20センチ四方のまだらのガンコな汚れゾーンを発見した。


ほどなく これが(あか)であることに気がついたが


ショックだった。



もともとかなり大雑把な性格で、
石鹸をつけて身体を念入りに洗うということをめったにしないのだけれど

入院中、麻痺側の手足に異常にがたまる
ことには気づいていたので
そのあたりにだけは気を配っていたが
死角があったようだ。



さっき 久しぶりによーくこすって落としておいた。




不思議なことに側の背には垢はまったく たまっていなかった。




現在、
左半身の運動機能にはほとんど問題はないけれど、
皮膚感覚がかなり鈍い状態にある。



ひとは触覚をたよりに無意識のうちに身体を
周囲にこすりつけ、垢を落としまくっているのではないか…



というのがこの経験から得たわたしの仮説。

2010年7月8日

麻痺側の靴のつま先の減りが異常にはやい

メモ

半年ほど前に新調した靴を見ておどろいた。

左足のつま先がなくなって布が見えている。




思い当たる点はある。



歩いていて つま先を路面にこすることがよくある。


でも これほどとは思っていなかった。

2010年6月5日

コーヒー紅茶が飲める!

先週、人と会い紅茶を飲む機会があった。


半年ほど前にコーヒーを飲んだ直後に
左半身がひどく痺れて起きていられないほどになったことがあるので
かなり緊張した。


大事をとって少しだけ飲んだ。


その日は
目が冴えて眠れないほどだったけれど
痺れが増すようなことはなかった。



昨日、紅茶ティーバックを煮込んで
真っ黒に濃い紅茶を作って すべて飲んだ。


大丈夫だった。


で、今日、コーヒーも試した。




いい調子だ。

血圧の変動もない。



脳が改善したのか単に季節的な要因なのかは
わからないけれど、コーヒー紅茶の覚醒効果はありがたい。


もっとためしてみようと思う。

2010年6月2日

脳卒中経験者は禅僧みたいなものかな

この病気を経験すると、
程度の差こそあれ ほとんど皆、何らかの後遺症を抱える。

また、病名が持つインパクトの大きさから
人生でとても重大な局面に遭遇しているという実感を持つ。

その危機感が 後遺症による不全感をさらに拡大する。



やがて活動的でなくなり
家にひきこもって内省的な生活を送りがちになる。


そういう自分を客観視すると
寺で瞑想に励む 禅僧のイメージが重なってくる。



同じ脳卒中経験者のブログを読むと、
心なしか人生についての考察記事が多い。




このような傾向は悪いことではないと思う。



人ゴミを好み
おしゃべりが大好きで
やたらと陽気な禅僧がいたとしら
そんな坊主のいる寺に参拝したいとは思わない。



自分は脳卒中をきっかけに出家して
禅僧になったんだ、
と思うと
日々うつうつとしている自分が自然に思えてくる。


ついでに

そうだ ここはあのジメジメした惑星ダゴバで
自分はいま 日々瞑想に励みフォースの修行をしているんだ、

そんな風に思うことにしている。

2010年5月28日

脳卒中に生命保険ってひつようか?

脳内出血になるほんの数カ月前のこと。


どういうわけか、
20年以上かけ続けていた終身契約の生命保険を

『もうこんなものに頼って生きるのはやめよう!』

などと突然に思い立ち、  解約してしまった。




病院に担ぎ込まれて半身不随状態を認識してまっさきに
思ったことの一つがこの件だった。

なんというタイミングだろうか…

特約もいっぱい入っていたのに…

いまさら悔やんでも仕方がないか…

とか いろいろな思いがあたまをよぎった。





でも、健康保険はよくできていて、
入院生活に要した費用は全部で50万円程度だったと思う。

支給された傷病手当金などもふくめると、
直近の金銭的ダメージはほとんどなかったと言ってよいと思う。

ほんのすこし焼け太ったくらいである。




こういう病気はお金がいっぱいあるからといって
よくなるものでもなんでもない。


自分は運良く? 激しく回復したから

結果として   

生命保険は まったく必要ではなかった。





もしも保険契約がそのままで 大金が降りる可能性があったとしたら…

ほんの数千万円のお金のために
病気の悪化と重度の後遺症が残ることを祈る気持ちが わずかでも湧いていたかもしれない。


そう思うとあの時の解約の決断は間違っていなかった、と思えてならないのである。

2010年5月5日

ベッドからすべり落ちた

ベッドと車椅子との間の乗り移りができるようになったころのこと。


ベッドの縁に腰掛けて床頭台の上の本を取ろうと
手を伸ばした途端、ベッドからすべり落ちた。

尾てい骨の部分をしたたかに打ち、
それはもう、痛かった。


音がすごかったので看護師が駆けつけてきた。

そのときにはすでにベッドによじ登り
痛みをこらえ、何事もなかったようにふるまっていたのだが

すぐに要注意人物としてマークされ、
それ以降 少しでも勝手な動きをするとこっ酷く叱られるようになった。


このころは病院のルールが未だよく理解できていなくて
精神的にホントきつかった。


洗面所で、車椅子の爺さんに、
『こんなところに止めたら通れないだろッ!』
と怒鳴られた記憶もある。



けどいまは懐かしい。

2010年4月28日

ひたすら立ち続ける訓練

入院中、杖をつかった歩行訓練が始まったころのこと。

リハビリの時間は1日に40分2セットしかなくて
けっこう暇な時間を持て余していた。

かと言って勝手に杖をついて病棟を歩き回るなんてことは
許可されていないし もちろんできもしなかった。


でもこの空き空きの時間をつかってなにかしたかった。


そこで、ベッドの脇に立ち、柵に軽く手を置きつかまりながら
ひたすら立ち続けるという訓練を自らに課した。

休み休み1日あたり計2時間くらい立ち続けた。



これが絶大な効果があった。

数日後から驚くほどのスピードで歩行がうまくなっていった。



このひたすら立ち続ける訓練は、

・転ぶ心配もなく
・自然にバランス感覚が養われ、
・車椅子生活で弱っていた足腰の筋肉も鍛えられ、
・療法士を必要とせず、
・暇な時間をフル活用することのできる

是非 同病の方に勧めたいトレーニング法であると思っている。

2010年4月24日

現在を普通と考える

未だ左手足に強い痺れが残っている。


しびれというのはふしぎなもので、
意識を向けなければ気がつかないものである。
すくなくとも自分の場合。


当初はこのしびれがやたらと気になっていたけれど、
最近は この状態を当たり前のこと、
と考えることができるようになってきた。



もちろん相変わらず動きは良くないし
右半身とはまったく異なる感覚である。


これを普通、と思えるのである。



しびれている足をかばおうとか、
動きの悪い手を使わないようにしよう、
というのではなく、

そういうものだと思って 使えるようになった。



すこし例えてみると、

左手には軍手を3枚重ね、
左足には毛糸の靴下を5枚重ねで履いているような
動きづらさ、感覚の鈍さがあり、

それで生活をすることに完全に同意している状態である。



そういうものだと思っているから、
不便だとか、うっとうしいとか思わない。



あきらめ とはちょっと違う。


以前は正常時のころの体調を基準にしていたから不全感でいっぱいだったけれど、
いまは この普段の状態を基準にすることができるようになった、
ということ。



その一方で、
ここからもっともっと良くなる、という確信もある。

2010年4月19日

先生と呼び合う療法士

入院中 ちょっと違和感を持ったことのひとつ。


担当の理学療法士がある1日だけ別の人に代わることになったとき、
その療法士さんが別の担当者を紹介して曰く、

『よーださん、次の回はこちらの○○先生にお願いしてありますから。』


ん? リハ医なのかな?
と思ったが やはり 理学療法士だった。




それ以来 注意して他人の会話を聴いていると
患者が療法士を 先生と呼んでいるケースはもちろん、
療法士どうしで先生と呼び合うことがよくある ことに気がついた。



病院のなかは先生が多くて困る。

誰が責任者なんだかわからない。


先生と呼ばれると気持ちが良いのだろうか?


先生と呼ばれるほどの馬鹿でなし”、 ってフレーズ、よく耳にするんだけどな。


気にしないのかな?




おまけに
本当の先生は一度も回診に来ないし・・・

2010年4月13日

トイレの排水スロープでアリ地獄

リハビリ病院で
車椅子での病棟フロア内の自由移動を許可されたころのこと。


トイレに自由に行けるのが嬉しくて
暇さえあればトイレに行っていた。


トイレルームは車椅子が数台出入できるくらいのひろいスペースで
合計5つの個室がある。

床に2箇所くらい丸い排水溝があって、
排水がスムーズに行くようその穴に向かって弱い傾斜が付けてある。


ホントにわずかな傾斜なのだけれど、
うっかり車椅子でその傾きの一番きついところにはまると
なかなか抜け出せなくなる。                    


片手片足で車椅子を漕ぐものだからその難しさは一層だった、と思う。



うんこが漏れそうな時はもう大変。


まるでアリ地獄にはまった蟻のようにパニック状態になる。


その急坂があるおかげで一人ではなかなか辿り着けない
人気のない個室があり 
そこは
いつも空いていた。



車椅子にも慣れて その急坂を克服できるようになると、
個室の選択肢が増え混雑時のトイレ問題が解消したことを覚えている。

2010年4月8日

足の爪の内出血(血豆)

発症後3週間くらいのときのこと。

入浴時にヘルパーさんが私の足の爪を見て、
『よーださん これはいったいどうしたんですか?』
と訊く。


よく見ると、麻痺側の足の親指の爪が真っ青に
なっている。


そのときは車椅子で自分の足でも轢いてあざになったのだろう・・・
と考えていた。



しばらくして再び足をみると
今度は麻痺のない右足の人指し指と薬指に同様のあざがある。

またしばらくすると
麻痺足の薬指側面にあざが出来ていた。


どうやら内出血しやすい状態にあったようだ。

原因はよくわからない。


降圧剤(カルシウム拮抗薬)の副作用にも "爪の血豆"
ができやすくなるようなことは書いてあった。



その後このようなことは起きていない。



しかし爪の裏の内出血は、なかなか消えることがなく、
親指と人差し指の爪は一旦はがれ、完全に入れ替わった。



親指の爪って、根元から生えてくるのではなく、
指の背全体から湧き出てくるように生えることがわかった。
(すくなくともそう見えた)

2010年4月2日

筋トレはダメという理由

リハビリ病院に移ったころのはなし。


筋トレは効果がありますか?
と訊くと、理学、作業療法士ともに いずれも

ダメダメダメ

と言う。

まるでなにかの犯罪であるかのように筋トレを嫌う。



なんでも あわてて筋トレをすると筋肉のつくバランスが崩れて
動きが美しくなくなるから というのが理由だそうな。


動きの美しさより自立が先、とは思ったが黙っていた。



急性期病院に3週間いて
ほとんど寝ているか
車椅子にじっとすわっているか、
の生活だったものだから
きっと正常な側の筋肉もげっそり弱っているハズ
と考え、
看護師の目を盗んでは窓の手すりにつかまって
片手と方足の屈伸運動を繰り返した。

そのせいかどうか、当初の予定の3分の1の入院期間で出ることができた。



それにしても
いま思うとリハビリ病院のヒマっぷりはすごい。

理学療法の時間は増やしてもらってなお40分x2セット
作業は1セット のみ。


皆、あとはなにをしているわけでもない。
昼寝か漫画本を読むか、テレビをみるか、それだけ。



ただ、
スケジュールを濃くしたところで良くなる患者が増えるのかは疑問。

2010年3月25日

踏み台昇降訓練で感覚回復

発症後1年経っても左足首の感覚が鈍く、
歩けるのだけれど、ぎこちない状態が続いていた。

出した足をかかとからガツンと地面に落とすように歩き
階段を降りる際にも左右対称なキレイな動きとは言い難かった。


しかし最近、家の階段の1段目だけを
ひたすら上がって降りて上がって降りて・・・
を数百回繰り返す練習を始めたところ、

なんとなんと足首の感覚が戻ってきた というか、
歩行時に柔らかい足の運びができるようになり、
階段の動作もずっとスムーズになった。

就寝中履きっぱなしの靴下も脱げにくくなった。



どうやら難しい動作をトライしようとするあまり
階段を1段上り降りするという基本的な動作を
ないがしろにしてしまっていたようだ。


なにごとも基本が大切ってこと と思った。

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