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2011年2月13日

CI療法の曲がり角


Review of the randomized clinical stroke rehabilitation trials in 2009.
2011 2月 アメリカ


2009年度に公開された脳卒中リハビリ法に関する
数々の研究から、信頼度の高いものを厳選して検証しなおしたそうな。


その結果、
CI療法は発症後4週間以内の急性期患者には
まったく効果がなく、

また、集中的CI療法も腕や手の動作改善には役に
立たないことがわかった、

という内容。




いくつものリハビリ法を検証しているはずなのに、
ことさらCI療法の効果の無さを強調しているように見える。






残念ながら最近は上肢のCI療法で良い話を聞かない。




奇跡の先端医療も、いまは昔…

2011年2月9日

こんどこそ本当に効果があるかも 失語症向けCI療法


Neuroscience insights improve neurorehabilitation of poststroke aphasia.
2011 2月 スペイン



失語症リハビリへの新たなアプローチとして
CI療法が有効である、という内容。



失語症のCI療法とはなんぞや、
と思って検索してみた。


以下、

Constraint-Induced Language Therapy for Aphasia
2010 12月


より



CI療法は通常、上肢機能の改善に用いられ、

a)麻痺手の動作を補償しないように健常側の手を束縛する。

b)麻痺手を強制的に使用させる。

c)たくさん練習させる。

という特徴がある。



失語症対策になるとこれらが、

a)ジェスチャーや絵、文字を描くことを禁止する。

b)話すことによってのみコミュニケーションを取る。

c)1日あたり2-4時間、みっちりと練習させる。

ことを意味するそうな。



上肢向けCI療法は、急性期の患者には害になることが
わかっているので、失語症患者への適用も慎重にね、

ということらしい。


写真:私は失語症

2011年1月14日

【残念】CI療法にはまったく効果の無いことが判明


Constraint-induced movement therapy in stroke patients: systematic review and meta-analysis.
2010 12月 イタリア



CI療法はこれまで 脳卒中患者の麻痺した上肢機能を
改善させる効果のある治療法として総括されてきた。


最新の研究成果を加えて 改めて、CI療法の効果について
検証してみたそうな。



信頼の置けそうな研究のみを厳選し、
新たに4つの研究成果を加え合計18件の内容を調べ直した。



その結果、
CI療法は上肢麻痺の改善と運動機能向上の
いずれについても効果がないことがわかった。




ほとんどの研究が規模の小さい偏りのある内容のため、
これまでの評判とは大きく食い違う残念な結果となった。


もっと大規模なちゃんとした研究をしないと
CI療法の信頼は得られないでしょう、

という内容。



あぁ 期待していたのに  ホント残念でならない… (ToT)

2011年1月6日

両側上肢トレーニング vs CI療法 ← 脳機能イメージングで勝負


Brain Reorganization after Bilateral Arm Training and Distributed Constraint-induced Therapy in Stroke Patients: A Preliminary Functional Magnetic Resonance Imaging Study.
2010 11月 台湾



両側上肢トレーニングとCI療法は慢性期脳卒中患者の
上肢機能改善に効果的であると言われている。

その効果を脳機能イメージング技術fMRIを使って
確認したそうな。


6人の脳卒中患者について、
両側上肢トレーニング、CI療法に分けて3週間、
それを受けさせる。



各運動療法を受ける前と後とで特定の上肢運動に伴うfMRIを比較観察した。



その結果、

どちらの場合も、
治療後の脳の活動領域は両半球にわたり広く増加していた。


しかし、肘を動かす運動については

両側上肢トレーニングでは小脳に広く活動領域が現れる一方、

CI療法では小脳での働きが激減した。

CI療法のファンクショナルMRI
左:CI療法前、 右:CI療法後


どちらが良い悪いということではなく、

いずれの療法も脳の可塑性を促し かつ、

その療法独自の脳への働きかけが行われていること

を確認することができた世界初の例である、

という話。

2010年12月15日

CI療法にちょっと工夫をしたらバイオリニストが復活した


Use of occupations and activities in a modified constraint-induced movement therapy program: a musician's triumphs over chronic hemiparesis from stroke.
2010 11月 アメリカ



脳梗塞後4年経つ52歳の元バイオリニストの女性について
CI療法の内容をバイオリン演奏関連のより具体的な
内容に変えたところ、


順調に快復して再びバイオリンを演奏できるようになった、
という事例報告。


訓練内容を工夫するとCI療法も効果が上がるかもよ、という内容。

CI療法でバイオリンが弾けた

2010年9月24日

急性期脳卒中患者へのCI療法は?


Evidence-based therapies for upper extremity dysfunction.
2010 9月 ドイツ



脳卒中後の上肢機能改善法 各種について過去の研究を見直した結果、


どうやら 急性期患者へのCI療法はほとんど効果がないばかりか
がんばるほど害になることがわかった、とのこと。





昨日の記事で)動物実験では急性期の強制使用は有効そうに思えたけれど
人はそう単純ではない、ということと理解。

2010年9月9日

CI療法はただの訓練だからいつ始めても効果はおなじ


The EXCITE Stroke Trial. Comparing Early and Delayed Constraint-Induced Movement Therapy.
2010 9月 アメリカ



約200人の 脳卒中後3~9ヶ月の患者を 次の2つのグループに分けて、

・早いグループ-->直ちにCI療法2週間
・遅いグループ-->1年後にCI療法2週間

を受けさせて、実験開始から2年後までその効果を追跡したそうな。


結果は、
どちらのグループにも顕著な改善効果が認められ、
2年後の時点でも その効果の程度にまったく差がなかった、とのこと。

CI療法は慢性期脳卒中患者であっても大変有効である σ( ̄^ ̄) エッヘン
という結論。








これを読んでなにかおかしいな…と思った。


早期リハビリの有効性については論じるまでもない。

にもかかわらず、
早期リハビリでも慢性期患者と変わらぬ改善結果であった、という。

しかもどちらも顕著に改善した、とのこと…



……



CI療法の適応基準を思い出したらその疑念が晴れた。


CI療法は手指を動かすことのできる極めて軽度の麻痺
患者のみを選別したトレーニング法である。


もともと麻痺が非常に軽いので早期リハビリの効果が差になって現れることもない。

治療法ではなく ただの手技訓練法であるため いつ始めても一定の効果が得られる。


そう考えたらすっきりした。

2010年8月14日

CI療法に疲れたので磁気刺激療法を組み合わせてみた


Recovery of upper-limb function due to enhanced use-dependent plasticity in chronic stroke patients.
2010 8月 日本(兵庫)


脳卒中後の上肢リハビリへの

CI療法
・経頭蓋磁気刺激(TMS)療法
・両者の組み合わせ

の効果を調べてみたそうな。




その結果、

CI療法磁気刺激療法単体では効果は小さかったけれど

CI療法と磁気刺激治療法を組み合わせたところ、

すっごい改善効果が得られましたっ!!!、という内容。



慈恵医科大学のそれと同じで、
TMSCIのハイブリッド戦略。




でも相変わらず、
被験者として、既に手指をグーパーできるほどに動かすことのできる
やる気まんまんの脳卒中経験者を事前に厳選しているんだろうな…
と思った。







関連記事:

脳卒中ガイドライン2009にみるCI療法

驚き!:磁気刺激治療(TMS)の適応基準

2010年4月4日

CI療法の不思議

手が動くようになりたい!と切に願ってテレビや雑誌、ネットを注意深く調べていると、


・科学的エビデンスがたくさんあり
・世界的にも普及している
・上肢麻痺の画期的治療法
として "CI療法" が しばしば登場する。


おおっ これだ、探し求めていたものは!

と思ってさらに調べると


"適応基準" という但し書きが出てくる。


そして そこには、

手を動かせる人が対象となります。

と書いてある。



『・・・これは一体全体どういうことなのだろうか? 不思議だぁ  わけがわからない・・・』って頭を抱える。

2010年3月28日

"学習された不使用理論" の不思議

リハビリ情報を調べていると、しばしば
"学習された不使用" というフレーズに出会う。


脳卒中で麻痺を持った一方の手をしばらく使わないでいると、
その状態が日常化してしまうということを指す。


ちなみに
この状態を改善するべく正常な側の手の動きを制限して、
麻痺手を使用せざるを得ない環境に置く訓練法を
特に、CI療法と呼んでいる。



でもなにか引っかかる。



この "学習された不使用" って、そんなに特別な考え方なんだろうか・・・・って。


"学習された不使用理論" なんて呼ばれたりもしているようだけど、
理論なんていう大層なものなのだろうか、と思う。



街で左利きの人を見つけて、
『あなたの右手は学習された不使用理論により自由に動かないのです。
この分野の治療法を研究している有名な医師を知っています。ご紹介しましょう。』
って言うのかな。



オートマチック限定免許を取得しようとしている人に
『オートマチック車はほとんど左手足を使いません。
このままでは学習された不使用理論によってマニュアル車の運転が
一生できない身体になってしまう恐れがあります。』
とでも言うのだろうか。



ただの 適応 だろう、と思う。

2010年2月25日

CI療法を自宅で


Comparison of two types of Constraint-Induced Movement Therapy in chronic stroke patients: A pilot study.




CI療法は病院にこもって徹底的に2週間のトレーニングをするのが本来のやり方。

それを自宅で、だらだらと4週間にしたら効果はどうか、という研究。

で、
どっちも同じように効果があった、という結論。




CI療法って、最初から手が動く人しか対象にしない点で、ただのトレーニングに過ぎないと思う。



英会話の勉強と一緒で、
海外に引越して、しゃべらないと生活できないような環境に置かれれば、
少しくらい頭が弱くてもしゃべれるようになる。

もちろん自宅でだらだらと練習することもできる、時間はかかるけど。



要するにそういうことであって、

CI療法が何か特別なものでないことが改めて明らかになっただけのこと  と理解。

2010年2月11日

脳卒中ガイドライン2009にみるCI療法

CI療法について たまーに尋ねられる。


私の印象としては、


〇〇療法と聞いたときに一般のひとが期待するものとは
かなりズレた方法(考え方)である、と理解している。


最近でた 脳卒中ガイドライン2009によると、


CI療法が有効なのは麻痺が非常に軽い患者にのみ限定されるため、
肯定的な研究論文の数は多いものの とても実用性のあるものとは言えない


と読み取れる。

ci001.png



よくなりそうな患者しか入院させないリハビリ病院の医師が、
『当院の患者は自立歩行できるようになる割合が高いのです!』
と自慢していたのを思い出した。

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