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2011年4月7日

イメージトレーニングは、"奇跡"のリハビリ法ではないことが判明


A Multicenter Randomized Controlled Trial to Compare Subacute 'Treatment as Usual' With and Without Mental Practice Among Persons With Stroke in Dutch Nursing Homes.
2010 10月 オランダ




脳卒中リハビリへのイメージトレーニングはイイと評判なので、

あらためてその効果の有無を調べたそうな。



養護施設の平均年令78の脳卒中患者36人を2グループに分けて、

一方には6週間にわたりイメージトレーニングを施した。


その間、両グループとも通常のリハビリは継続した。




結果、

両グループで改善の程度に違いは まったく見られなかった。



もっと回復の見込みのありそうな患者を選んでおけばよかった…

というおはなし。








イメトレのお供に


2011年4月6日

10年も経つと、およそ4割がまた脳卒中を経験している


Risk and Cumulative Risk of Stroke Recurrence: A Systematic Review and Meta-Analysis.
2011 3月 イギリス


脳卒中の再発の危険性が、

年を経るごとにどのように蓄積されてゆくかを調べるべく

過去の研究成果を再検証したそうな。




延べ9000人以上の患者データの再分析の結果、

発症からの期間と脳卒中再発率との関係は次のようになった。


・30日後:3%

・1年後:11%

・5年後:26%

・10年後:39%



というおはなし。

図:脳卒中の10年再発率

2011年4月5日

鍼の効果で脳梗塞患者の血中タンパク質も変化


Proteomic analysis of serum proteins in acute ischemic stroke patients treated with acupuncture.
2011 3月 中国


脳梗塞リハビリへの鍼灸の効果が、

血中タンパク質と上下肢の筋力にどう反映されるかを調べたそうな。




35名の急性期脳梗塞患者について、

10日間の鍼灸治療を施すグループとそうでないグループに分けて、

血中に発現しているタンパク質の種類と量、

上下肢の筋力を測定した。




その結果、

鍼灸治療を施したグループでは筋力が増加し、

血中タンパク質の内容にも おおいに変化が起きたことがわかった。




鍼灸は 主観的な改善効果だけでなく

観察可能な変化をも もたらすことができる、 という内容。


2011年4月4日

脳卒中後アパシー(無気力)って なんだ?


Post-stroke depression and apathy: Interactions between functional recovery, lesion location, and emotional response.
2011 3月 日本



脳卒中後のうつはよくある話だけれども、

この症状は抑うつ気分無気力(アパシー)の2つに分けることができる。


これらの感情反応の背景を分析すると

"回復に対する強い固執"

という要因が見えてくる。


この感情はこれまで、回復の妨げになるネガティブな要因の1つとして考えられていた。


しかし適度なレベルの"回復に対する強い固執"

抑うつや無気力の低下と関連があり、結果としてリハビリも捗る。



抑うつや無気力は多くの要因が絡んだ複雑な反応であり、

多面的なアプローチが必要である、


というお話。


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どこかで聴いた内容…と思ったら

この記事と同じ著者だった。
脳卒中後のうつと意欲低下




わざわざアパシーを持ち込んでくる理由はよくわからないが、

脳卒中リハビリが抑うつ対策ではかどるというというのはそのとおりだと思う。





最近は頭や筋肉に電流を流したりするのが流行っているけれど、

患者を壊れたロボットのように考えているようで 実はあまり好きになれない。




だからこういう記事を読むとホッとする。

2011年4月3日

どういうわけか 失語症があると死亡率が高い


Mortality and nursing care dependency one year after first ischemic stroke: an analysis of german statutory health insurance data.
2011 4月 ドイツ



脳梗塞後の失語症、認知症、うつ

が死亡率に与える影響について調べたそうな。




50歳以上の脳梗塞患者977人のうち

発症後1年以内に

失語症になったのは15%

認知症は13%

うつ症状は22%

であった。



そのなかで特に、

失語症のある患者の死亡率は非常に高くなることがわかった、


という内容。




失語症は重症のあかし、ということなのだろうか...






脳梗塞で失語症のサラちゃん(19歳)へのインタビュー


2011年4月2日

脳卒中後のセックスリハビリで回数と満足度が向上


Effects of a sexual rehabilitation intervention program on stroke patients and their spouses.
2011 1月 韓国


韓国のある大学病院で考案された脳卒中患者への

セックスリハビリによる効果を検証したそうな。



46名、23カップル(配偶者とペア)を2つのグループに分けて、

一方にはセックスリハビリを受けさせた。




そのひと月後、

セックスリハビリを受けたグループでは

・セックスへの満足度

・セックスの頻度

が著しく増加した。


一方、セックスに関する知識は増えていなかった。




このセックスリハビリプログラムは使えるかも知れない…

という内容。




知識の習得よりも実践を重視した訓練内容を想像させる。

一体どのようなプログラムなのか気になる。

2011年4月1日

上肢麻痺に効く2つのツボ 【オススメ】


Post-stroke hand dysfunction treated with acupuncture at Zhongzhu (TE 3) and Waiguan (TE 5)
2011 2月 中国


脳卒中後の上肢麻痺に効くとされるツボ治療の効果を検証したそうな。



脳卒中患者60人を2つのグループに分けて

一方にはツボ治療、

もう一方はツボ治療なし とした。


対象ツボ:
Zhongzhu (TE 3) と  Waiguan (TE 5)


ただし
両グループには通常の投薬治療、理学療法、作業療法も施した。



その結果、

両グループともに上肢機能や自立度などの改善があった。


特に、

ツボ治療を行ったグループでの手の機能障害の改善程度は顕著であった。



この2つのツボの上肢麻痺治療効果は確かにある、


というおはなし。




問題の2つのツボの位置:Zhongzhu と  Waiguan

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