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2011年5月7日

最新の上肢麻痺治療装置が家電量販店にあった  としたら…


Long-term effectiveness of neuromuscular electrical stimulation for promoting motor recovery of the upper extremity after stroke.
2011 5月 中国




神経筋電気刺激治療の上肢麻痺改善効果がどのくらい持続するものなのか、

調べてみたそうな。



46名の患者に 通常のリハビリと、


・神経筋電気刺激を与えるグループと

・電気刺激なし のグループ


とに分けて3週間 リハビリを継続した。



その後、6ヶ月間にわたり上肢機能評価を行った。





結果は、

両グループともに著しい機能改善が見られたが、


治療後1ヶ月経つとグループ間で差が見られるようになり、

6ヶ月後には神経筋電気刺激のあったグループの方が

ずっと良い状態を維持していた。




神経筋電気刺激治療を3週間も行うとその後少なくとも

6ヶ月間は効果が持続することがわかった、

というお話。





感想:

神経筋電気刺激って、低周波治療器と何が違うんだろうか?

と思って調べてみた。



どうやら神経筋電気刺激というのは

低周波治療器でやっていることと 動作原理も使用装置もほとんど同じ。


低周波治療器は家電量販店で扱っていて、

大学の偉い人がそれを使うと、なぜか神経筋電気刺激装置になり、


1万円以下で買えるものが20万円になる。



そういうことのようである。

2011年5月6日

動脈瘤が気になる人がやってはいけない8つのこと


Trigger Factors and Their Attributable Risk for Rupture of Intracranial Aneurysms
2011 5月 オランダ


ユトレヒト大学医学部 Dr.Monique H.M. Vlak 曰く、


脳動脈瘤は人口の2~3%にみつかり、

そのうち、1万人に1人の割合で動脈瘤が破裂する。



くも膜下出血になった患者250人にアンケート調査した結果、

脳動脈瘤が破裂しやすくなる8つのきっかけが判明した。



8つのきっかけと起こりやすさ(人口寄与危険度)は以下の通り。

・コーヒーを飲む:10.6%

・激しい運動:7.9%

・鼻をかむ:5.4%

・セックス:4.3%

・トイレでいきむ:3.6%

・コーラを飲む:3.5%

・驚く:2.7%

・怒る:1.3%



瞬間的に血圧が上がることが理由として考えられ、

その危険性は1時間ほど続く、

というおはなし。

図:脳動脈瘤破裂の8つのトリガー

2011年5月5日

Wiiボクシングでジャブを打てずにボロ負けした思い出


Wii-based movement therapy to promote improved upper extremity function post-stroke: A pilot study.
2011 5月 オーストラリア



任天堂のWiiを使った上肢リハビリの有用性を調べてみたそうな。


7人の脳卒中患者と5人の健常人について

およそ2週間のWiiを使ったトレーニングを行った。



Wii fitness も併用して、テニス、ゴルフ、ボーリング、ボクシング、野球

などのゲームを一日あたり1~3時間行う。




バランス感覚や器用さは改善しなかったけれど、

関節可動範囲と 他の運動機能に著しい改善があった。


Wiiリハビリは実用性がある、というお話。




Wiiリハビリの様子

入院中に同じことをやった。

2011年5月4日

早く復職できる患者の特徴 in ジャパン


Functional and occupational characteristics associated with very early return to work after stroke in Japan.
2011 5月 日本


脳卒中患者の早期の職場復帰が可能になる要因を調べたそうな。



21施設の労災系病院に入院した

平均年令55歳、335人の脳卒中患者について、


年齢、性別、職業階層、退院時の回復具合、雇用状況など

について分析した結果、


・発症時に中等度の障害であって、

・退院時に解雇されていなくて、

・ホワイトカラー職にある人は


早期に復職しやすいことがわかった、


というおはなし。





参考:
同じ人が書いた別の資料
脳卒中患者の復職における産業医の役割 (pdf : 0.7MB)

2011年5月3日

ロシアが開発した最新脳卒中リハビリスーツ


Efficacy of the Regent Suit training during a post-acute stroke rehabilitation process: description of a case report.
2011 3月 ロシア



ロシア科学アカデミー生物医学問題研究所が

国家の威信をかけて開発した

脳卒中患者専用 最新リハビリスーツの報告。




regent_suit.png
これがうわさの Regent Suit(リージェントスーツ)




このスーツを着用することで、

バランス、歩行能力が著しく改善する可能性が示唆された、

という画期的な内容。







急に便意をもよおしたときに大変なことになる予感。

2011年5月2日

果物、野菜は生(なま)に限る! なま が重要.


Raw and processed fruit and vegetable consumption and 10-year stroke incidence in a population-based cohort study in the Netherlands.
2011 3月 オランダ




一般に、果物や野菜の摂取が脳卒中予防に良いことはよく知られている。

では加工してあったらどうか…? と考えて調べてみたそうな。




ほぼ健康な男女20069人について食事内容をアンケートし、

その後の様子を10年間ほど見守った。




この間に233件の脳卒中が起きた。



結果を分析したところ、


・加工ものを含む 果物や野菜のトータル摂取量と脳卒中発生率との間に関連はなかった。


・生の果物や野菜を摂る人々はそうでない人に比べ、30%も脳卒中発生率が低かった。


・特に、生野菜を摂ると脳梗塞が少なく、

・生の果物を摂ると脳出血が少なかった。


・加工した果物や野菜の脳卒中予防効果はほとんどないことがわかった、    


というおはなし。




きっと、熱や時間で壊れたり、水に流れでたりするビタミンの類が重要なんだろう、と思う。

2011年5月1日

脳卒中リハビリのイメトレってどうやればいいの?


Mental practice with motor imagery in stroke recovery: randomized controlled trial of efficacy.
2011 4月 イギリス




イメージトレーニングが脳卒中後の上肢機能の改善に役立つかどうか

を調べてみたそうな。



脳卒中後6ヶ月以内の121人の患者について、

通常のリハビリのほかに、

・イメージトレーニング

・偽イメージトレーニング

・なにもなし


の3グループに分けて4週間ほど訓練した。




その結果、各グループで改善の程度に違いは見られなかった。


早い時期の脳卒中患者へのイメージトレーニングは

効果がないことがわかった、

というお話。


写真:イメトレ




感想:

一方でイメトレに肯定的な研究も多い。


効果的なイメージトレーニングの方法を誰も知らないであろう点が

一番の問題だと思う。

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