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2012年1月7日

脳梗塞後、胃ろうが必要でない患者の特徴


Oral intake 6 months after acute ischemic stroke.
2012  1月  日本




急性期脳梗塞患者に胃ろうを設ける

基準は明らかではない。



経口摂取ができるようになる患者の

特徴を調べてみたそうな。



急性期脳梗塞患者525人について

アンケートで追跡調査を行い、

発症から6ヶ月以内に経口摂取が

可能になった患者とそうでない患者

を比較した。





その結果、

・92%の患者が経口摂取ができるようになっていた。

・発症前に自立した生活ができていて、

・入院後10日間にその病状が改善傾向にある患者は、

・経口摂取ができるようになる可能性が高い

ことがわかった、


というおはなし。


写真:胃瘻

2012年1月6日

ブレインニューロ・ボツリヌスリハビリテーションとは


Cortical Activation Changes in Patients Suffering from Post-Stroke Arm Spasticity and Treated with Botulinum Toxin A.
2011  12月  チェコ




ボツリヌス毒素療法は脳卒中後の

上肢の痙縮を緩和する効果がある。



ひょっとしたら脳の運動神経系への影響も

あるかもしれないので確認してみたそうな。



慢性期脳梗塞で上肢痙縮中の5人の患者について、


・ボツリヌス毒素療法前、

・4週間後、

・11週間後


での脳機能MRIを撮影し、

大脳皮質の活動領域の変化を観察した。





その結果、

治療前と治療直後の脳の活動領域には

大きな違いが見られた。

また、薬の効果が切れかけている11週間後の

状態は、治療前のそれとよく似ていた。




ボツリヌス毒素による痙縮治療は、

単に筋肉に働きかけるだけでなく、

大脳皮質を含む感覚運動神経系

のどこかのレベルにも作用している

かもしれない、


というおはなし。







感想:

こういう研究があると、

ボツリヌス療法が一時的な対症療法ではなく、

どこか 奥の深い治療法に見えてくる。



そのうち

あたまに "ニューロ" や "ブレイン" が

付くようになるかもしれない。

2012年1月5日

脳卒中になった家族を抱える女性の苦労について


Female caregivers of stroke survivors: coping and adapting to a life that once was.
2012  1月  アメリカ




脳卒中患者を介護する女性の

体験について調べたそうな。



過去1年間に家族が脳卒中になった女性46人

について、アンケート調査を行った。



その結果、

次の4つの問題テーマがわかった。



1. それまでの生活の喪失感。

2. 日々の介護の大変さ。

3. 新たな生活パターンの創出。

4. 介護サービスとの関係構築。






突然の生活の変化にとまどいながらも

家族や行政サービスと協力しながら

よりよいケアを目指し奮闘している

女性介護者の姿が浮かび上ってきた、


というおはなし。

2012年1月4日

牛肉を避けて脳卒中予防

Dietary Protein Sources and the Risk ofStrokein Men and Women. 2011  12月  アメリカ


タンパク源と脳卒中との関連を調べたそうな。


12万人以上の男女について食事内容を
アンケートして、20年以上追跡調査した。


この間に男女あわせて4千件以上の
脳卒中があった。




解析の結果、
・赤肉(牛肉、羊肉)が主なタンパク源の場合が
最も脳卒中になりやすかった。

・鶏肉の場合には27%リスクが低下した。

・木の実では17%減。

・魚では17%減。

・乳製品だと10%減。

という結果になった。



赤肉を避けることで
脳卒中予防になることがわかった、


というおはなし。
赤肉の代わりの図

感想:
"red meat" って表現をよく見かける。
赤肉→おもに牛肉
ってことだと理解している。


だから
吉○屋とマク○にはもう行かない。

2012年1月3日

脳卒中患者に熱心に禁煙を諭してもムダ

Smoking Cessation Intervention After IschemicStrokeor Transient Ischemic Attack. A Randomized Controlled Pilot Trial. 2011  12月  デンマーク



一般に、脳卒中の再発防止のために禁煙が薦められる。


脳卒中患者への効果的な禁煙プログラム
について調べてみたそうな。


脳梗塞または一過性脳虚血を経験した
76歳以下の94人の喫煙者を

・最低限の禁煙プログラム
 →30分間のカウンセリングx1回

または、

・集中的禁煙プログラム
 →30分間のカウンセリングx1回   +外来通院カウンセリングx5回   +電話カウンセリングx5回

のいずれかにランダムに参加させた。


6ヶ月後に禁煙の成否を自己申告させ、
呼気中の一酸化炭素濃度を測定し裏付けをとった。



その結果、
・最低限の禁煙プログラムグループの禁煙率は
自己申告→37.8%、
一酸化炭素濃度の裏付けあり→28.9%


・集中的禁煙プログラムグループの禁煙率は
自己申告→42.9%、
一酸化炭素濃度の裏付けあり→32.7%

だった。




脳卒中経験者への禁煙のススメは、
・簡単なものと
・熱心に取り組むものとで、
禁煙率にほとんど違いがないことがわかった、


というおはなし。

2012年1月2日

JAMA誌:減塩に真面目な人ほど脳卒中で死亡する


Urinarysodiumand potassium excretion and risk of cardiovascular events.
2011  11月  カナダ  JAMA誌


塩分摂取量と脳卒中死亡率との関連を調べたそうな。


心血管系疾患を持つ患者3万人近くについて、

早朝空腹時の尿を採取して1日の食塩摂取量を推定した。

この調査を5年間継続した。

この間に5千人近くが死んだ。

いろいろな要因を考慮に入れてこのデータを解析したら

次のことがわかった。


・一日に食塩を10-15g摂る人が

もっとも脳卒中死亡率が低かった


・一日に7.5g以下しか食塩を摂らない人は

脳卒中死亡率が2割増しになった。


・一日に18g以上食塩を摂る人は

脳卒中死亡率が7割増しになった。


塩分を控えると脳卒中で死にやすくなることがわかった、


というおはなし。
図:ナトリウムと脳卒中


感想:

以前にも似た報告があったのを思い出した。

【常識破壊】塩分を控えさせるほど脳卒中死亡者が増えることが判明


なにを信用して良いのやら...
ランセット誌:塩分減らすとかえって脳卒中になる


 [塩分]の関連記事 

2012年1月1日

毎日グラス2杯のワインを飲むと脳梗塞予防


Alcohol dosing and the heart: updating clinical evidence.
2011  11月  イタリア



酒の飲み過ぎが身体に良くないことは明らか。


しかし少量なら、脳梗塞などの

心血管系の病気の予防になる

という研究結果はたくさんある。



それらの研究を見直して

安全なお酒の飲み方について調べてみたそうな。



次の4つのことがわかった。



1.概ね安全な量は、

男性なら1日にワイングラス2-3杯。

女性なら1-2杯まで。

ただし閉経前の女性への飲酒は薦められない。




2.カロリー制限のある場合は、

多くても3杯まで。




3.一度にドカのみしないで、

毎日定期的に飲むこと。



4.ワインは抗酸化物質のポリフェノールが多いので、

ウイスキーやビールよりもお勧め。





というおはなし。


写真:ワイン

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