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2012年2月28日

生粋のヒスパニックは脳卒中に強い


Stroke Incidence in Older US Hispanics: Is Foreign Birth Protective?
2012  2月  アメリカ




中南米からの移民であるヒスパニック系アメリカ人

の脳卒中の特徴について調べたそうな。



50歳以上のヒスパニック15784人について

1998-2008まで追跡調査した結果、

1388件の脳卒中が発生した。



彼らの出生地、社会経済的状況等を

加味してデータ解析すると

次のことがわかった。


・アメリカ(US)で生まれ育ったヒスパニックは

 白人に比べて脳卒中になりやすかった。


・アメリカ国外で生まれたヒスパニックは

 白人に比べて脳卒中に非常になりにくかった。





ヒスパニックの脳卒中のなりやすさは、

USヒスパニック>白人>>国外産ヒスパニック

の順になり、


アメリカ国外で生まれたヒスパニックは、

なぜかよくわからないけれど、

脳卒中への耐性を身につけるものらしい

ことがわかった、


というおはなし。

2012年2月27日

最新の手関節装具の効果が判明


Therapy Incorporating a Dynamic Wrist-Hand Orthosis Versus Manual Assistance in ChronicStroke: A Pilot Study.
2012  3月  アメリカ



手関節装具のリハビリ促進効果について

調べてみたそうな。


19人の慢性期片麻痺患者を、

・手関節装具グループ

・療法士介助グループ

に分けて6週間の訓練を行った。


手関節装具にはSaeboFlex(セイボフラックス)を使用した。



その結果、

・両グループで やや機能回復が見られた。

・しかし手関節装具を利用する意義は見いだせなかった。




手関節装具はあってもなくても どうでもいい

ことがわかった、


というおはなし。





感想:

SaeboFlexは気になっていたので、2度記事にしたことがある。

Saebo flex :ひょっとして良いもの かも

この装具を着ければ軽自動車くらいなら持ち上げられそうな…




こんな話もあったことから、

上肢装具着用成果の現状 と未来

今回の結果に驚きはない。

2012年2月26日

爺さんは脳卒中で、婆さんは痴呆で動けなくなるのが日本人の特徴


Prevalence and Causes of Functional Disability in an Elderly General Population of Japanese: The Hisayama Study.
2012  2月  日本

日本人高齢者の機能障害と、介助が必要になる

原因について調べてみたそうな。


2005年に、福岡県久山町の65歳以上の住民1550人

を調査したところ、

・20% 311人が機能障害を抱えていた。

・年齢が5歳増えるごとに機能障害者数は倍になった。


・機能障害の原因は、

男性では、痴呆:24%、脳卒中:25%、整形外科疾患:13%、

女性では、痴呆:36%、脳卒中: 9%、整形外科疾患:31% だった。


・65-74歳の範囲では脳卒中が機能障害の主な原因であり、

・75歳以上では痴呆が主な原因だった。

・全介助が必要になる原因の3分の2は痴呆だった。


日本人高齢者の機能障害は珍しくなく、

男性では脳卒中、女性では痴呆、がその主な原因、


というおはなし。

図:要介護 脳卒中の割合 男女別

2012年2月25日

『間もなく若い脳梗塞患者が到着します』 医者『よし、アレを試してみよう...ワクワク』


Arrival by ambulance is associated with acutestrokeintervention in young adults.
2012  2月  アメリカ




脳卒中患者が救急車で病院に行くと、

治療方針に違いがでるものか

どうか調べたそうな。




15-49歳の比較的若い77人の脳梗塞患者について、

救急車利用の有無、病院の種類、受けた治療の種類、

を調査した。



その結果、

・救急車で病院に来た患者はt-PAなどの最新治療を受けることが多かった。

・搬送先が脳卒中専門病院かどうかは治療内容に影響しなかった。






若い患者が救急車で病院に行くと、

最新の脳梗塞治療を受けられることがわかった、



というおはなし。






感想:

脳卒中治療は時間との勝負。


獲れたての 活きのいい脳梗塞患者は

救急車でやってくるに違いないから、

お医者さまの気持ちは わからないでもない。



ただ、最新治療法が必ずしも効果があるものとは限らず、

要らぬ脳出血を頂戴する可能性も少なくない、と考える。



写真:救急車
救急車:AMBULANCE

2012年2月24日

脳梗塞患者のテロメアは とても短くて致命的


Telomere length and risk ofstrokein chinese.
2012  2月  中国




テロメアは染色体の末端にあるDNA構造であり、

老化に関係があると言われている。



テロメアの長さと脳卒中との関連について調べたそうな。



1309人の中国人脳卒中患者と、

同性、同年令の1309人の健常人について

白血球のテロメアの長さを測定し、比較した。


また、5年間の死亡率を追跡調査した。





その結果、


・脳卒中患者は健常人に比べ、テロメアの長さが明らかに短かった。


テロメアが長い者に比べ 短い者は、

 脳梗塞のなりやすさが最大2倍 高かった。


テロメアが短い患者の死亡率は高かった。


・再発率との関連は見られなかった。






テロメアが短いと脳梗塞で死んでしまいやすい

ことがわかった、


というおはなし。


写真:テロメア

2012年2月23日

薬のおかげでこんなに血圧下がったぁ \(^o^)/ → 再発


Low-Normal Systolic Blood Pressure and Secondary Stroke Risk.
2012  1月  アメリカ




脳梗塞再発率と血圧との関連を調べたそうな。



脳梗塞になった35歳以上の3680人について、

2年間追跡調査した。



被験者を収縮期血圧の値で次の3グループに分類し、

それぞれの脳梗塞再発率を求めた。



結果は以下のとおりで、


正常低値グループ:120mmHg未満

-->再発率:9.1%


正常高値グループ:120-140mmHg未満

-->再発率:6.7%


高値グループ :140mmHg以上

-->再発率:10%



特に、発症後6ヶ月以内では

正常低値グループの再発率がダントツで高かった。

(順に 6.5% 2.5% 3.4%)





脳梗塞の再発を防ぐには

血圧を低くすれば良いというものでもない。


特に発症後6ヶ月以内は要注意、


というおはなし。

2012年2月22日

クモ膜下出血、急いで病院に行っても たいして良いことは無い


Association between time-to-presentation and clinical outcome in patients with subarachnoid hemorrhage: an observational study.
2012  2月  カナダ


クモ膜下出血の発症から病院到着までの時間と

予後の良し悪しについて調べたそうな。



721人のクモ膜下出血患者の記録から、

発症から病院到着までの時間、入院時の重症度、

退院時の自立度を調査した。



解析の結果、

・発症から病院到着までの平均は27時間だった。


・26%の患者は入院までに24時間以上経っていた。


・入院までの時間と、 退院時の重症度と死亡率、

発症30日後、6ヶ月後の死亡率との間には なんの関連も見られなかった


・入院時の重症度(ハント・ヘス分類)と年齢が高いと、死亡率も高かった。





クモ膜下出血だからといって慌てて病院に行ったところで

良くなるわけでもないことがわかった、


というおはなし。


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感想:

どうやら、脳卒中になっても慌てる必要は

まったくないようである。



発症したら、

まずはネットで近所の評判の良い病院を調べて、

着替えとタオルと洗面用具を揃えて、

ノートパソコンをかばんに入れて、

ナメられないようにスーツを着てから

救急車を呼ぶ。


これオススメ。

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