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2013年3月7日

脳卒中で患者と家族は否応なく運命共同体になるんだと思う


Does caregiver well-being predict stroke survivor depressive symptoms? A mediation analysis.
2013  2月  アメリカ



脳卒中患者のウツと家族介護者の健康状態との関連を調べたそうな。


146組の脳卒中患者と家族介護者について、

患者の障害やウツの程度、および介護者のウツ、人生満足度を調査し、関連を解析した結果、


次のようになった。

・脳卒中患者の障害とウツの程度には関連があった。

・さらにこの関連には介護者の人生満足度とウツの程度が大いに関連していた。





脳卒中患者の障害は家族介護者を苦しめる。

それが患者自身の回復の更なる妨げになるのかもしれない。

患者と介護者を並行してサポートすることが重要



というおはなし。




感想:

これは必ずしもネガティブな意味ばかりではないと思う。

家族間の距離が縮まっている証拠。

2013年3月6日

疲労やウツのある若い脳梗塞患者は早くに死んでしまうらしい


Poststroke fatigue and depression are related to mortality in young adults: a cohort study.
2013  3月  ノルウェー



脳卒中のあとの疲労やウツが、死亡率にどう関わってくるのか

若年脳梗塞患者について調べてみたそうな。



15-50歳の脳梗塞患者190人の疲労度とウツの程度、死亡率を12年ほど追跡調査した結果、


次のようになった。

・死亡率は、疲労度と関連があった。

・死亡率は、ウツの程度と関連があった。




若年脳梗塞で疲労やウツひどい患者は死亡率が高くなることがわかった


というおはなし。

図:生存率曲線

疲労度(FSS)別 生存率曲線

2013年3月5日

微小脳出血の増加は血圧を下げてもすぐには止まらない


Higher Ambulatory Blood Pressure Relates to New Cerebral Microbleeds: 2-Year Follow-Up Study in Lacunar Stroke Patients.
2013  2月 オランダ



血圧と微小脳出血との関連を携帯血圧計を使って調べてみたそうな。


90人のラクナ梗塞患者について、脳のMRI検査と携帯型血圧計による2年間の追跡調査を行った。


次のようになった。

・18%に新たな微小脳出血を認めた。

・血圧が高いというだけで年齢性別に関係なく微小脳出血リスクが2倍以上になった。

・新たに微小脳出血ができた者もできなかった者も血圧は低下傾向にあった。






ラクナ梗塞を経験した人は、血圧が高いと微小脳出血になりやすかった。

血圧を低下させても微小脳出血の増加を抑えられなかった。

もっと早期に降圧薬治療を行えば微小脳出血を防げるのかも知れない



というおはなし。



感想:

血圧が高いと微小脳出血になって、

下げてもなる。

ってことは血圧自体は直接的な原因ではないってことだと思う。


これ↓思い出した。

微小脳出血が起きやすい身長体重が判明



2013年3月4日

日本人の脳卒中理解度をネットでアンケートしてみた


Stroke Knowledge: A Nationwide, Internet-based Survey of 11,121 Inhabitants in Japan.
2013  3月  日本



日本人の脳卒中理解度をネットで調べてみたそうな。


平均年齢44.8、11121人から回答を得ることができた。

解析の結果、次のようになった。

・10.3%は脳卒中をよく理解していると答えた。

・33.8%は脳卒中について調べたことがあった。

・情報源はテレビ85.2%、新聞34.1%だった。

・90%ほどが、言葉のもつれ、半身麻痺を脳卒中の症状と理解していた。

・しかし脳卒中を判定できる自信のある人は2.3%にとどまった。

・脳卒中が起きたら67.0%が救急車を呼ぶと答えた。

・脳卒中の症状や危険因子、患者を看た経験のある人ほど救急車を呼ぶためらいはなかった。





脳卒中への理解度が必ずしも十分でないことがわかった


というおはなし。




感想:

最近はこう考えるようになった。

脳卒中の症状を示す人が昏睡しているのでなければ、

1分1秒を争って病院に行くメリットはない。

けど、救急車で入院したほうが待遇は良さそうなので、

仕事の片付けや、着替えなどの準備を整えてから、

余裕をもって119番すべし、って。

2013年3月3日

兄弟を亡くした悲しみで脳卒中になって死んでしまうケースは男より女がおおい


Fatal stroke after the death of a sibling: a nationwide follow-up study from sweden.
2013  2月  スウェーデン



肉親との死別によるストレスは脳卒中を招くと言う。

兄弟(男女区別なし)と死別した人の、脳卒中で死んでしまいやすさ を調べてみたそうな。



スウェーデンの40-69歳の160万人あまりについての18年間のデータを解析したところ、


次のようになった。

・兄弟を亡くした女性の脳卒中死亡リスクは3割増しだった。

・男性の脳卒中死亡リスクはほとんど増加しなかった。

・死別後2-3年後までは男女共に脳卒中死亡リスクが高かった。

・長期的には女性のみ、脳卒中死亡リスクの上昇が見られた。





兄弟と死別すると脳卒中死亡リスクは高くなり、

その影響は主に女性に及ぶことがわかった



というおはなし。




感想:

こういうことには女性の方がタフだと思っていた。

2013年3月2日

脳梗塞で高血圧だと再発しやすいのか?


Association of Hypertension With Stroke Recurrence Depends on Ischemic Stroke Subtype.
2013  2月  中国



高血圧がどんなタイプの脳梗塞の再発を招くのか調べてみたそうな。


1万人あまりの脳梗塞患者について調べたところ、

次のようになった。

・72.7%が高血圧(140/90mmHg以上)または降圧薬を飲んでいた。

・17.7%が1年以内に脳梗塞を再発した。

・高血圧ありの再発率は18%、高血圧なしの再発率は17% で大した差がなかった。

・高血圧は小血管病変(ラクナ梗塞)と関連が強く、アテローム性、心原性脳梗塞とは関連が見られなかった。





脳梗塞患者の高血圧は、ラクナ梗塞の再発とのみ関連があるが、

全体的にみると大した問題じゃないんじゃない



というおはなし。

2013年3月1日

ビタミンBサプリは脳卒中後のボケ防止になるのか?


B vitamins may not help after stroke
2013  2月  アメリカ



先日の国際脳卒中学会での発表。

ビタミンBサプリメントが脳卒中のあとの認知力低下を喰い止められるか調べてみたそうな。



約2200人の脳卒中患者について

ビタミンBサプリメント(B6,9,12)または偽薬を毎日摂るグループに分け、

6ヶ月毎に約3年間、認知機能を調べるテストを行った。



次のようになった。

・ビタミンBサプリメントと偽薬グループ間で、

認知機能の低下、障害の程度に目立った差は見られなかった。





ビタミンBサプリは脳卒中後のボケ防止にはなりそうもない


というおはなし。

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