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2014年2月14日

再発予防のために血圧を120以下にすると長生きできない


Lower systolic blood pressure is associated with poorer survival in long-term survivors of stroke.
2014  2月 オーストラリア


脳卒中のあとは血圧を低く抑えることで再発のリスクを減らせると考えられている。その一方で、血圧を下げると予後がよくないという最近の報告もある。

そこで、脳卒中患者の血圧と長期的な生存率について調べてみたそうな。


発症から5年経った脳卒中患者を選んで、血圧や発症10年後までの死亡、再発の有無を調査した。


次のようになった。

・5年時点で 収縮期血圧が120mmHg以下の患者は131-141mmHgの患者に比べ脳卒中、心筋梗塞または死亡のリスクが61%高かった。

・収縮期血圧が121-210mmHgの範囲では予後に違いはなかった。


高血圧の境界領域とされる収縮期血圧131-141mmHgの患者に比べ、正常とされる120mmHg以下の患者は長期的な生存可能性が非常に低くなることがわかった、


というおはなし。
写真:血圧と死亡リスク


感想:

ホンキで降圧薬飲むのやめようかと思う...

2014年2月13日

リハビリにベストな体重とは


The Effect of Body Mass Index on Stroke Rehabilitation.
2014  2月  アメリカ

ボディマス指数(BMI)とリハビリ病院に入院中の脳卒中患者の回復との関連を調べてみたそうな。


リハビリ病院に入院していた819人の患者について、BMIと機能的自立度評価との関連を解析した。


次のようになった。

・自立能力はBMIによって異なった。

・低体重の患者は肥満、標準体重患者に比べ自立度が低かった。

・さらに肥満までゆかない過体重(30>BMI>25)の患者グループがもっとも自立能力が高かった。


脳卒中リハビリ病院では、過体重な患者ほど自立能力が向上することがわかった、


というおはなし。


感想:

リハビリ病院の食事はとても美味しかったけど、量がとても少なくて退院時には2kgほど体重が減っていた。

太るくらいにガッツリ食べさせるべきだと思った。

2014年2月12日

脳梗塞のけいれん発作はいつ起きたかが大事


Influence of seizures on stroke outcomes: A large multicenter study.
2014  1月  カナダ


脳梗塞患者のけいれん発作が発症時に起きた場合と 入院中に起きた場合とで予後に違いがあるものかどうか調べてみたそうな。


10261人の脳梗塞患者について調査したところ、


次のようになった。

・157人 1.53%が発症時にけいれん発作が起きた。

・208人 2.03%に入院中のけいれん発作があった。

・どちらの場合も患者は若く、神経症状は重く、合併症や死亡率も高かった。

・発症時けいれん発作は女性、手足の麻痺と関連があった。

・入院中のけいれん発作は肺炎や半側空間無視と関連があった。

・入院中のけいれん発作があると重症でない脳卒中患者の合併症、死亡率が高かった。

・入院中のけいれん発作の有無が総死亡率の高さに影響していた。


けいれん発作の質は発症時と入院中とで異なる。入院中のけいれん発作は予後の悪化を意味する、


というおはなし。



横向きにするのが重要


感想:

seizureを調べていて参考になった。資料↓
どこが違うの? ひきつけ けいれん てんかん
 

2014年2月11日

ネットの脳卒中情報はわかり易いか?


A Readability Assessment of Online Stroke Information.
2014  1月  イギリス

インターネット上でアクセスできる多くの脳卒中関連情報の読みやさについて調べてみたそうな。


グーグル検索で脳卒中関連キーワードで上位100内にランクするウェッブページについて、その読みやすさを2種類の指標( Flesch-KincaidSimple Measure of Gobbledygook)で評価した。


次のようになった。

・ Flesch-Kincaidスコアの平均は10.4だった。

・Simple Measure of Gobbledygookスコアの平均は12.1だった。

・半数以上のウェッブページは大卒レベルの読解力が必要だった。

・非営利目的のページは内容がやさしかった。


大衆向けの脳卒中情報サイトはもっとわかりやすい表現にするべきである、


というおはなし。


感想:

このブログは脳卒中経験者向けに、文字の大きさも含めできるだけわかりやすく表現することを心がけてはいるが、口数の少ない性格なので 伝えたいことが本当にわかる人はうんと限られると思う。

2014年2月10日

新生児脳梗塞を経験した子供のQoLは...


Quality of life and functional outcome in early school-aged children after neonatal stroke: A prospective cohort study.
2014  1月  フランス

新生児脳梗塞を経験した学齢児童の生活の質(QoL)と身体機能との関連を調べてみたそうな。


新生児脳梗塞になった子供を持つ家族にアンケートを行いQoLと身体機能について調べた。同年齢の健康な子供についても同様の調査を行い比較した。


次のようになった。

・84人の新生児脳梗塞経験者と74人の健康な子供のデータが集まった。

・片麻痺のある子どもの自立度はそうでない子供よりも低かった。

・QoLは機能回復の程度と関連がなかった。


新生児脳梗塞を経験した学齢児童には、障害があるにもかかわらずQoLが低くないというパラドックスが見られた、

というおはなし。
図:新生児脳梗塞のQOL

2014年2月9日

太っていても健康に気を遣えば脳卒中にならないの?


Is the Association between Healthy Lifestyle Behaviors and Cardiovascular Mortality Modified by Overweight Status? The Japan Collaborative Cohort Study.
2014  1月  日本

過体重な人がヘルシーな生活をしたばあい 脳卒中を含む心血管系疾患での死亡率に影響があるのか調べてみたそうな。


40-79歳の男性18730人、女性24216人ついて、健康的な生活習慣(果物、魚、乳製品の摂取、運動、嫌煙、適度な飲酒、十分な睡眠)と心血管系疾患との関連を約20年間追跡調査した。


次のようになった。

・この間に2412人の心血管系疾患での死亡があった。

・健康生活習慣スコアが高いほど脳卒中など心血管系疾患の死亡率が低かった。

・この関連は過体重(BMI25以上)であっても同様に見られた。

・健康生活習慣スコアの高い人の心血管系疾患死亡リスクは、過体重でないと0.44で、過体重だと0.56だった。


生活習慣の改善による心血管系疾患の予防効果は過体重の人にも期待できる、


というおはなし。


感想:

肥満パラドックスの類かと思ったら、フツーの話だった。

2014年2月8日

退院したての元患者が感じていること


The experience of stroke survivors three months after being discharged home: A phenomenological investigation.
2014  2月  イタリア

脳卒中から退院してすぐの患者がどんな気持ちでいるのかを調べてみたそうな。


平均年令70、15人(男性12人)の脳卒中患者について、リハビリ病院から退院して自宅に戻った3ヶ月後に面談調査した。


次の5つのテーマが明らかになった。

・人生が大きく変わった。

・発症時の生々しい記憶。

・ゆっくりになった生活。

・回復へ向かっている安堵感。

・家族の負担になっている感。


退院して3ヶ月後の脳卒中経験者がどんなことを感じているのかがわかった、


というおはなし。

写真:脳卒中のあと


感想:

そのとおりだね。

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