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2014年11月14日

高気圧酸素治療は慢性期脳卒中の記憶障害に効くのか?


Improvement of Memory Impairments in Poststroke Patients by Hyperbaric Oxygen Therapy.
2014  11月  イスラエル

高気圧酸素治療が脳損傷患者の認知、運動機能の回復に効くという報告がある。

脳卒中患者の記憶障害にはどうなのか、調べてみたそうな。


平均年齢60、91人の慢性期脳卒中患者について2気圧100%酸素の高気圧酸素治療を1回90分間x週5回、計40-60回行った。

その前後で記憶力テストを行った。脳の代謝状態をSPECTで確認した。


次のようになった。

・治療後の記憶機能がすべての側面で統計学的有意に著しい改善を示した。

・主に側頭葉での代謝改善度と記憶機能改善度に関連がみられた。


脳卒中患者が慢性期になってなお記憶障害を改善できる可能性を 高気圧酸素治療が示した、


というおはなし。



感想:

スーパー銭湯の減圧室やオゾン療法の類かと思ってたけど、保険適用になるんだな。
高気圧酸素治療に健康保険が適用される主な疾患

2014年11月13日

脳卒中の再発予防に必要な歩数が明らかに


Predictive impact of daily physical activity on new vascular events in patients with mild ischemic stroke.
2014  11月  日本

脳梗塞患者の身体活動度と再発の可能性について調べてみたそうな。


平均年齢64、発症後3ヶ月以内の166人の軽症脳梗塞患者について、日々の歩数を測定した。

その後の再発状況を追跡し、関連を解析した。


次のことがわかった。

・4年前後の追跡期間中に脳卒中などの血管障害が34件起きた。

・これら血管障害が起きたグループは、そうでない者に比べ日々の歩数が少なかった。

・他の要因(年齢、体重、血圧、別の病気など)に関わらず1日の歩数が血管障害の可能性をよく反映していた。

・1日あたり6025歩を基準にしたときに血管障害の差がもっとも顕著になった。


軽症脳梗塞患者の1日あたりの歩数は予後をよく反映していた。とりあえずは6000歩を目安にすれば再発を防げるだろう、


というおはなし。
図:再発予防に適した歩数

感想:

退院してすぐの頃は一所懸命に歩くけど だんだん面倒くさくなって歩かなくなるんだよね。

2014年11月12日

失語症治療に効果的な磁気刺激方法が判明


Efficacy of Synchronous Verbal Training During Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation in Patients With Chronic Aphasia.
2014  11月  台湾

言語療法に効果的な磁気刺激(rTMS)のやりかたを調べてみたそうな。


非流暢性失語の脳卒中患者45人を次の3グループに分けた。

*rTMSの最中に言語訓練を行う。
*rTMSの直後に言語訓練を行う。
*偽のrTMSと一緒に言語訓練を行う。

言語訓練は線画命名課題を、rTMSは脳の健常側への1Hz刺激で1日1セッションx10日間行った。

効果を3ヶ月後までフォローした。


次のようになった。

・rTMSを言語訓練の最中に行ったグループで 表現力、叙述力など複数の側面で失語テストスコアが他の2グループに比べ著しく向上した。

・この効果は3ヶ月後も持続し、言語訓練とrTMSを同期したグループで優れていた。


磁気刺激と言語訓練は別々に行うよりも一緒に行ったほうが効果的かつ持続的だった、


というおはなし。



感想:

磁気刺激で手が動くって話をすっかり聞かなくなったけど、同じように刺激しながらつまむ訓練をするといいんじゃないのかな。

2014年11月11日

脳卒中サインはFASTで見破れって言うけど アテになるの?


Clinical signs in young patients with stroke related to FAST: results of the sifap1 study.
2014  11月  ドイツ

脳卒中の兆候であるFASTの3つの症状:顔のゆがみ、腕のしびれ、言葉のもつれ が若年脳卒中患者のどのくらいの割合に見られるか調べてみたそうな。


2007-2010に発症した18-55歳の脳卒中患者5023人の医療記録を解析したところ、


次のことがわかった。

・TIAの1071人、脳梗塞の3396人、その他68人 の計4535人を解析対象とした。

・76.5%の患者にFASTの症状が見られた。

・このうち35%は3つの症状の全てを経験していた。

・FAST症状を経験した者の割合は年齢別に、18-24歳では69.1%、25-34で74%、35-44で75.4%、45-55で77.8%だった。

・神経症状が重くなるにしたがってFAST症状も顕著になった。

・TIAや後頭部脳梗塞ではFAST症状の割合が少なかった。


FASTは若年者に対しても脳卒中を見分けるのに役立つことがわかった、


というおはなし。


感想:

あからさまに脳出血患者をはじいている。

なんとなくわかってはいたけど、FASTキャンペーンで病院が求めているのは血栓溶解治療に適した患者だけってことなんだな。


貼っておくか、、

2014年11月10日

脳卒中やると ひとりの時間がやたら増えて寂しいんだよ


Quality of life and loneliness in stroke survivors living in appalachia.
2014  11月  アメリカ

脳卒中経験者の孤独と生活の質(QOL)の特徴を調べてみたそうな。


発症1年未満の脳卒中経験者121人にアンケート調査した結果、


次のことがわかった。

・退院して介護施設へ移った者のQOLは 自宅へ帰った者に比べ低かった。

・喫煙を続ける脳卒中経験者は人間関係に不満があり、孤独とウツのスコアが高かった。

・年齢、性別、他の病気に関わらず孤独を感じていると低QOLだった。


脳卒中経験者の孤独を減らすことでQOLが改善するかもしれない、


というおはなし。



感想:

この記事思い出した。
脳卒中になると友達が減る理由とは

2014年11月9日

60人の脳梗塞患者に骨髄幹細胞を移植してみた


Intravenous Autologous Bone Marrow Mononuclear Stem Cell Therapy for Ischemic Stroke: A Multicentric, Randomized Trial.
2014  11月  インド

脳梗塞患者への骨髄幹細胞移植の効果と安全性について実験してみたそうな。

亜急性期の脳梗塞患者120人を

*自家骨髄幹細胞静脈内投与グループ、
*幹細胞なしの比較グループ

に分けて半年後の自立度、神経症状を調べPET検査で脳活動も確認した。

2014年11月8日

片麻痺の影響を定量的に評価する方法


Quantitative Measurement of Physical Activity in Acute Ischemic Stroke and Transient Ischemic Attack.
2014  11月  デンマーク

急性期脳梗塞患者と一過性脳虚血症(TIA)患者の身体活動度を定量的に比較してみたそうな。


発症後72時間以内の計100人の患者について、両手両足および腰に加速度計を1週間装着し、動いた回数を比較した。


次のことがわかった。

・朝が最も活発で、あとは低下してゆくのみだった。

・脳梗塞患者はTIA患者に比べ動作回数が71%少なかった。

・脳梗塞患者では麻痺側の腕の動作回数が非麻痺側よりも80%少なかった。

・麻痺側の脚の動作回数は44%少なかったが、時間が経つにつれ両脚ともに増えていった。

・年齢が高くなると動作回数が少なくなった。


加速度計を使って脳卒中患者の活動度を定量的にかつ低コストで測定することができた、


というおはなし。


感想:

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