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2015年5月21日

脳卒中経験者の8割が認知障害


Prevalence of Post-Stroke Cognitive Impairment in China: A Community-Based, Cross-Sectional Study.
2015  4月  中国

脳卒中のあとに認知障害になる者の割合を調べてみたそうな。


地方および都市部の病院4施設に入院したことのある脳卒中経験者599人について評価したところ、


次のことがわかった。

・80.97%が認知障害だった。

・このうち39.59%(全体の32.05%)が認知症と診断された。

・過去の脳卒中歴や合併症経験があると認知障害リスクが約3倍になった。


脳卒中経験者が認知障害を示す割合が非常に高かった、


というおはなし。

中国

感想:

脳をやられたのに認知機能になにも問題が起きないのは ちょっと恥ずかしい。普段あたま使ってなかったんじゃないかと、、

2015年5月20日

移民は貧乏そうだからきっと脳卒中になりやすいんだろな、、ところが


Cardiovascular disease incidence and survival: Are migrants always worse off?
2015  5月  デンマーク

移民と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


1993-2010の11万人あまりの移民データをフォローして、自国(デンマーク)出身者と比較した結果、


次のことがわかった。

・男性難民は 脳卒中および心血管疾患の発症リスクが有意に低かったが、急性心筋梗塞リスクは高かった。

・女性難民も脳卒中の発症リスクは明らかに低かった。

・家族呼び寄せ移民の脳卒中、心血管疾患リスクは男女ともに低かった。

・移民の脳卒中、心血管疾患の生存率は、出身国や難民、家族呼び寄せ移民の区別にかかわらずデンマーク出身者よりも良かった。


難民および家族呼び寄せ移民の脳卒中リスクはその国の出身者よりも低く、生存率も高かった。移民が健康上不遇な状態にいるとは言えない、


というおはなし。

家族呼び寄せ移民


感想:

脳卒中には貧困病の側面があるから、経済的に厳しい環境にいるはずの移民は脳卒中になりやすいに違いない。けど元居た国よりはるかにマシなため 逆に脳卒中になりにくくなった、ってことと理解。

豊かさとは相対的なものなのかも。

2015年5月19日

脳卒中からの回復は 6ヶ月後ではなく2ヶ月後に決まる


Functional and Motor Outcome 5 Years After Stroke Is Equivalent to Outcome at 2 MonthsFollow-Up of the Collaborative Evaluation of Rehabilitation in Stroke Across Europe
2015  5月  ベルギー

脳卒中患者の運動機能の回復度を長期的に調べてみたそうな。


4施設に入院した238人の脳卒中患者について、入院時、2ヶ月後、6ヶ月後、5年後の運動機能を評価したところ、


次のことがわかった。

・発症時の平均年齢69、84%が脳梗塞、53%は左側麻痺だった。

・6ヶ月 - 5年 の間に、運動機能が複数の指標で明らかに低下していた。

・2ヶ月時点の運動機能と5年後のそれに有意な差はなかった。

・高齢、重症な患者ほど長期的回復度は低かった。


脳卒中患者の5年後の運動機能は、発症から2ヶ月時点のレベルにまで戻っていた。高齢、重症な患者ほどこの傾向が強かった、


というおはなし。
2ヶ月後

感想:

本人と周囲の期待がMaxになるのはちょうど6ヶ月後。気持ちも乗って最高の機能評価を記録する。
ところが実際は 2ヶ月時点を境にプラトーな回復状態が5年以上続いていた、、ってことだと思う。

自分も5年以上経つ。退院したのはちょうど2ヶ月後だった。病院でこれ以上の回復はないと考え退院させてもらった。

以降、生活への適応面で進歩は感じるけど運動機能的には退院時と同レベルと言えなくもない。

2015年5月18日

手の指を繰り返し動かしてあげても脳への影響はゼロ


Continuous passive movement does not influence motor maps in healthy adults.
2015  4月  オーストラリア

手の指を繰り返し動かしてあげることで脳皮質と筋肉とのつながりが強化されるものなのか実験してみたそうな。


13人の健常者について、親指の外転筋をモーターで繰り返し動かす刺激を1日に30分間x3日間行った。TMSを使って運動誘発電位を測定し、脳皮質の対応マップを作成して運動刺激前後での変化を比較した結果、


次のようになった。

・運動誘発電位および対応する脳皮質マップに有意な差は生じなかった。


親指筋肉への持続的他動運動の結果、脳皮質への影響がまったく観測できなかった。脳卒中患者へ こういった類のリハビリを施してもおそらく効果はないだろう、


というおはなし。

持続的他動運動

感想:

機械にやらせるからそういう結果になる。社会的に高い地位にある人に指を動かしてもらえれば、きっと 良くなる患者が続出すると思うんだ。まえにNHKでみた、

2015年5月17日

高血圧患者の睡眠時間と脳卒中との関連について


Sleep Amount May Up Stroke Risk for Some
2015  5月  アメリカ

睡眠時間と脳卒中リスクとの関連を高血圧患者で調べてみたそうな。

金曜日の米国高血圧学会での発表内容。


高血圧患者20万人あまりについて調査したところ、


次のことがわかった。

・睡眠時間が7-8時間に比べ、5時間以下の脳卒中リスクは83%増しで、

・睡眠が8時間以上の場合も74%増加した。


高血圧患者に限定すると睡眠時間が少なすぎても多すぎても、脳卒中リスクが非常に高くなった、


というおはなし。

睡眠時間


感想:

15年くらい前 コンビニの夜勤を週3入れて、平日は一晩寝て2日間起きてる生活を4年間続けてた楽しい思い出。

2015年5月16日

脳卒中になってなお性欲の衰えを知らない患者は再発しやすいことが判明!


Impact of Libido at 2 Weeks after Stroke on Risk of Stroke Recurrence at 1-Year in a Chinese Stroke Cohort Study.
2015  5月  中国

性欲と脳卒中再発との関連を大規模に調べてみたそうな。


56病院の脳卒中患者1757人(男性65%)について調査した結果、


次のことがわかった。

・30.34%の患者は発症2週間時点で性欲が低下していた。

・1年後 9.45%の患者が脳卒中を再発した。

・性欲が変わらなかった患者に比べ、性欲低下患者の脳卒中再発リスクは41%低かった。

・この関連は男性、60歳以上で顕著だった。


脳卒中後、3人に1人は性欲が低下した。性欲の低下は脳卒中再発を防ぐ要因の1つであり 特に高齢男性で明らかだった、


というおはなし。

性欲


感想:

さすが中国、こんなテーマでも人が集まる。

ようするに脳卒中後のセックスは再発の危険を伴うのではないか、、と言ってる。

2015年5月15日

ランセット誌:握力よわくなったら脳卒中が近いと知りなさい


Prognostic value of grip strength: findings from the Prospective Urban Rural Epidemiology (PURE) study
2015  5月  カナダ

握力の低下と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


カナダ、スウェーデン、インド、南アフリカ、ポーランドの35-70歳、139691人について4年間 調査したところ、


次のことがわかった。

・この間に2.0%(3379人)が死亡した。

・握力が低下すると死亡率が上昇した。

・特に、5kgの握力低下で総死亡率が16%あがり、

・脳卒中リスクも 9%高くなった。

・握力と糖尿病、肺炎、転倒、骨折などとの有意な関連は見られなかった。


握力測定するだけで脳卒中や死亡リスクの見当をつけられるかもしれない、


というおはなし。
図:握力と脳卒中死亡率


感想:

なるほど脳卒中になる1-2年前、ひさしぶりにボーリング行ったら握力なくて 黒いボールはおろか青いボールも投げられず強い精神的ショックを受けた思い出。

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