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2015年4月30日

半側空間無視を癒やす色と光の位置がわかった


Effects of lateralized light flash and color on unilateral neglect.
2015  4月  台湾

半側空間無視の注意力の偏りが、閃光ライトや色メガネレンズで変わるものか実験してみたそうな。


脳卒中で右脳損傷の半側空間無視の患者15人について、メガネレンズの色(無色、赤、青)およびライトの位置(ライトなし、左、右)の各組み合わせ時での注意力の右方向への偏り度を測定、比較したところ、


次のことがわかった。

・赤レンズ、左方ライトのときに注意の偏りがもっとも低下した。

・青レンズ、右方ライトのときに右方向への注意の偏りがもっとも大きかった。


赤レンズメガネをかけて 左方でライトを照らすと半側空間無視の症状を効果的に緩和することができた。逆に 青レンズ 右方ライトは症状を悪化させた、


というおはなし。

赤レンズ

感想:

ライトの位置は当然として、赤レンズメガネで注意喚起できたってとこがミソかな、、

2015年4月29日

PM2.5が濃い地域に住むと脳が小さくなり梗塞も起きやすくなる


Long-Term Exposure to Fine Particulate Matter, Residential Proximity to Major Roads and Measures of Brain Structure
2015  4月  アメリカ

大気汚染が脳血管疾患や認知障害と関連があることはわかっている。

そこで、大気汚染が脳の構造とも関連するものか調べてみたそうな。


健康で60歳以上の被検者900人について、住環境の粒子状物質PM2.5濃度を衛星画像から推定し、また幹線道路からの距離を計測、MRIで得られた全脳、海馬、病的な高信号白質の体積との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・PM2.5濃度が2μg/m3(普通の大都市レベル)に達すると全脳体積が0.32%減少し、

・微小脳梗塞になるリスクが1.46倍になった。

・幹線道路から距離を置くほど病的な高信号白質が少ない傾向があった。


PM2.5濃度と全脳体積の減少と関連があった。これは加齢による脳萎縮1年分に相当し、微小脳梗塞のリスクも高くなった、


というおはなし。



感想:

中国のPM2.5って10-100倍以上だけど、脳だいじょぶかな、、

2015年4月28日

高齢の日本人脳卒中経験者は 再発する前に認知症になってしまう可能性大


High Incidence of Dementia Conversion than Stroke Recurrence in Poststroke Patients of Late Elder Society.
2015  4月  日本

脳卒中のあとに認知症になってしまう患者の割合を調べてみたそうな。


脳梗塞や脳内出血の患者112人の約5年間のフォローアップデータを解析したところ、


次のことがわかった。

・112人の平均年齢は74、発症時すでに16.1%が認知症だった。

・残り83.9%認知正常の患者は、その後 年率7.6%で認知症を発症していった。

・元から認知症だった患者の11.3%は正常域に戻った。

・脳卒中の再発率は年に2.2%だった。


再発率2.2%に比較して、認知症になる率7.6%は非常に高い。高齢脳卒中患者は再発以上に認知症に注意が必要である、


というおはなし。


感想:

じゃ、どうやったらボケてくのを止められるんだ?

2015年4月27日

右脳卒中の患者は声に感情が乗らない


Emotional prosody expression in acoustic analysis in patients with right hemisphere ischemic stroke.
2015  3月  ポーランド

右脳半球の非言語活動への役割は明らかでないが、発話の感情表現を担っているらしいことはわかっている。

そこで、脳卒中患者の梗塞位置と感情を込めた時の発話パラメータの変化との関連を調べてみたそうな。


右利きで右脳損傷の脳梗塞患者46人と同年齢層の健常者34人について実験したところ、


次のことがわかった。

・喜び、怒り、悲しみを発話表現する際の声の周波数変化の幅は、健常者よりも患者グループで非常に狭かった。

・脳皮質に梗塞がある場合、喜び表現および怒り表現時の低音周波数の変化域が皮質下梗塞の患者よりもずっと制限されていた。


右脳半球の皮質に梗塞があると感情の発話表現が阻害された。右脳皮質は発話感情表現を担っていると考えられる、


というおはなし。


感想:

これ思い出した↓
[コミュ障] 右脳損傷患者は会話から感情を読み取れないことが明らかに


2015年4月26日

PTSDがきっかけで脳卒中になるものなの?


Risk of stroke among patients with post-traumatic stress disorder: nationwide longitudinal study.
2015  2月  台湾

PTSD(心的外傷後ストレス障害)になると脳卒中にもなりやすいものなのか調べてみたそうな。


国民健康保険データベースからPTSD患者5217人を抽出、同様の年齢性別構成の健常者20868人と共にフォローして、その後の脳卒中のなりやすさを比較した。


次のようになった。

・PTSDだと脳卒中になるリスクが3倍以上高かった。


PTSDだと どういうわけか脳卒中にもなりやすかった、


というおはなし。


感想:

これまで 「脳卒中がきっかけでPTSDになる」の記事はいくつかあった。
逆もアリとなると 「PTSDが原因で脳卒中が再発してしまう」人がいるかも、、


2015年4月25日

砂糖の代わりに甘味料を使うと脳梗塞がさらにひどくなることが判明


Dietary Intake of Sugar Substitutes Aggravates Cerebral Ischemic Injury and Impairs Endothelial Progenitor Cells in Mice
2015  4月  中国

食品に使用される甘味料(代替糖)と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


砂糖(ショ糖)および様々な代替糖をネズミに6週間与えた後、人為的に脳虚血状態にした。

梗塞の大きさ、血管新生、神経症状、内皮前駆細胞の働きを測定した。


次のようになった。

・果糖、糖アルコール、人工甘味料や希少糖などの代替糖を与えられたネズミは、脳虚血後に梗塞の大きさや神経症状が悪化した。

・また、虚血脳組織での血管新生が減少し、

・血管修復に重要な内皮前駆細胞の働きも低下した。


砂糖に代わる甘味料を長く摂り続けた結果、脳を虚血にした際のダメージが非常に大きくなった。甘味料の使用には注意が必要かもしれない、


というおはなし。

図:代替糖と脳卒中


感想:

ショ糖(スクロース)は良くて果糖(フルクトース)は害、は意外だった。

でも検索してみると、、あるね。
Fructose more toxic than table sugar in mice

Compared to Sucrose, Previous Consumption of Fructose and Glucose Monosaccharides Reduces Survival and Fitness of Female Mice
(2015 3月)

2015年4月24日

タバコのおかげで脳梗塞で死なずに済んだ患者が続出 [喫煙パラドックス]


New Insights Into Obesity and Smoking Stroke Paradoxes
2015  4月  アメリカ

急性脳梗塞患者の喫煙経験と死亡率との関連を調べてみたそうな。

第67回米国神経学会議での発表内容。


全国患者データベースから2000-2011年、急性期脳梗塞の事例を抽出し、tPA治療、喫煙歴の有無で分類し関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・5206102人の急性期脳梗塞患者のうち、2.6%がtPA治療を受けた。

・tPA治療をしなかった者のうち、院内死亡率は非喫煙経験者で6.36%、喫煙経験者で2.83%だった。

・tPA治療ありの場合でも、院内死亡率は非喫煙経験者で10.7%、喫煙経験者で6.8%だった。

・年齢、性別、社会経済状況等を考慮すると喫煙経験の無い者と比べたときの喫煙経験者の死亡リスクは、tPA治療ありで0.81倍、tPAなしでは0.62倍だった。


tPA治療の有無にかかわらず、喫煙経験者の死亡リスクが低かった、


というおはなし。

感想:

たばこって じつは身体に良いのかも知れないな、、

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