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2023年6月27日

奇跡のリハビリ:麻痺のない足が麻痺した足を救う!

2023  6月  アメリカ


クロスエデュケーションは、左右いずれかの肢の筋力や技能トレーニングがもういっぽうの肢にも向上効果をもたらす現象であり健常者でよく研究されている。

また、運動トレーニングのまえに準備運動(プライミング)をおこなうことで、運動皮質興奮性が高まりその後のトレーニング効果が向上することがわかっている。

脳卒中におけるプライミング研究のおおくは「大脳半球間競合モデル」に基づいており、病側M1(一次運動野)を促進し、非病側M1を抑制することを目指す。

とくにクロスエデュケーションに伴うこれらM1の変化はクロスアクティベーション(cross-activation)とも呼ばれている。

そこで、重度脳卒中患者での非麻痺側下肢の訓練が麻痺側下肢の筋力や反応時間、脳皮質の興奮性にどのような影響を与えるものか、くわしくしらべてみたそうな。

2023年6月22日

運動イメージ訓練と両側性転移の秘密を解き明かす

2023  6月  アメリカ


両側性転移(Bilateral transfer)はクロスエデュケーションともよばれ、訓練した手足から未訓練の手足に運動活動パフォーマンスが移り向上することを指す。

1858年に研究がはじまりおおくの検討がなされてきた。

そこで、両側性転移を誘発する運動イメージ訓練の効果をあきらかにするべくメタアナリシスをこころみたそうな。

2022年10月22日

健常側を筋力トレーニングする理由

2022  10月  中国


脳卒中患者では非麻痺側にも筋力の低下が生じているという報告がすくなくない。

また、非麻痺側のトレーニングが麻痺側に「転移」する現象クロスエデュケーションも報告されている。

そこで非麻痺側の筋力トレーニングが運動機能におよぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。

2022年4月22日

【日本発】指が開く?電マ握り療法とは

2022  4月  日本


脳卒中で上肢の手指機能が麻痺した患者での、伸筋活動を促進する効果的なリハビリテーション方法はみつかっていない。

いっぱんに筋肉へ振動刺激を与えたときに、その筋肉が収縮し拮抗する筋肉が抑制される、または振動を与えた側と拮抗する筋肉の活動が促される現象が知られていて、それぞれTVR、AVRと呼ばれている。

そこで、脳卒中患者の手のひらに振動刺激を与えたときの伸筋と屈筋の反応をくわしくしらべてみたそうな。

2022年2月11日

電気 振動 鍼の脳卒中クロスエデュケーション効果

2022  2月  オーストラリア


体の片側での運動トレーニングのあとに、トレーニングしていないもういっぽうの側の筋力やスキルが向上することを、「クロスエデュケーション」と呼ぶ。

これは1回の運動刺激によっても観察されるので、筋肉量の増加ではなく中枢神経系に由来する効果と考えられている。

クロスエデュケーションのエビデンスのおおくは、随意運動によるものであるが、末梢神経の電気刺激や振動刺激、鍼刺激によってもクロスエデュケーション効果が報告されている。

そこで、これら3種類の末梢神経刺激によるクロスエデュケーション研究の量や規模をしらべるべく、スコーピングレビューをこころみたそうな。

2021年12月23日

「握り」動作で損傷脳を活性化させる方法

2021  12月  カナダ


神経学的に、左右の脳半球は脳梁を介して互いの働きを抑制しあってバランスしていると考えられている。

脳卒中によりいっぽうの脳半球がダメージを負うとこのバランスが崩れる。

このとき、たとえば非麻痺手の運動を促すと対側脳半球の活動が高まり損傷脳半球への抑制がさらに強まる。その結果、損傷脳半球の可塑性の機会が抑えられてしまうため非麻痺手の運動は禁忌であるとする考え方がある。

そのいっぽうで、非麻痺手の運動が両側の脳半球の活動を高めるとする「クロスエデュケーション」の考え方もある。

そこで、脳卒中患者の非麻痺手で高強度の握り運動をおこなったときの脳活動をMRIで観察してみたそうな。

2019年7月6日

クロスエデュケーション+ミラーセラピーで背屈筋アップ


Unilateral dorsiflexor strengthening with mirror therapy to improve motor function after stroke- A pilot randomized study
2019  7月  アイルランド

クロスエデュケーションは片側の手脚を鍛えると もう片方の手脚にも筋力増強効果が現れる現象で、脳卒中患者の下肢では30%を超える背屈筋力向上の報告もある。

いっぽうミラーセラピーではミラーニューロンシステムの活性化により両側の一次運動野の働きが強化され、さらに鏡像による感覚フィードバックは脳半球抑制バランスを改善するという。

これまでクロスエデュケーションとミラーセラピーを組み合わせた研究は少ないので、下肢についてその効果をくわしくしらべてみたそうな。



平均年齢62の慢性期の脳卒中経験者35人について、
クロスエデュケーションのみ、と
クロスエデュケーション+ミラーセラピー、の2グループにわけた。

非麻痺足首の背屈筋アイソメトリックトレーニングを週3回x4週間おこなった。

最大随意筋力 MVC、
歩行速度 10-m walk test,
timed up and go (TUG),
Modified Ashworth Scale (MAS),
London Handicap Scale (LHS)
をトレーニング前後で測定したところ、



次のようになった。
・31人が訓練を完遂し、有害事象はなかった。

・クロスエデュケーション+ミラーセラピーグループで、歩行速度のあきらかな向上(0.09m/s)がみられた。

・歩行速度を除いていずれの項目もグループ間での有意な差はなかった。

クロスエデュケーションにミラーセラピーを組み合わせた訓練は、麻痺側の訓練がむつかしい患者の運動機能を改善できるかもしれない


というおはなし。

図:ミラーセラピーとクロスエデュケーション



感想:

効果のほどはそれほどではないにしても、麻痺側をひたすら訓練させるような考え方にくらべたらずっと好感がもてる。
ミラーセラピーは両側性転移を促す

ミラー訓練がクロスエデュケーションを強化する...

上肢ミラーセラピーの効果的なやり方

2018年5月11日

麻痺していない手を鍛える意義


Unilateral wrist extension training after stroke improves strength and neural plasticity in both arms
2018  5月  カナダ

片方の手や脚の筋肉を鍛えた効果が 鍛えていないもういっぽうの手や脚に伝達される「クロスエデュケーション」は重度の片麻痺で訓練のできない脳卒中患者への応用が期待されている。

下肢についての応用例はいくつかあるが上肢のそれはほとんどないので実験してみたそうな。


慢性期の脳卒中で片麻痺の患者24人について、麻痺していないほうの手関節の背屈筋を最大筋力で鍛える訓練を5週間継続した。


次のようになった。

・5週間後 20人が訓練を完遂した。

・非麻痺がわの手関節背屈筋力は42%、麻痺手のそれは35%増加した。

・さらに5週間後のフォローでもこの筋力増加量は維持されていた。

・4人の患者で臨床的に意義あるレベルでの手の機能改善があった。

・皮膚反射や皮質静止期間、脳梁抑制を測定することで脊髄路や皮質路の可塑的変化が生じたことがわかった。

非麻痺側の手を集中的に鍛えることで両手の筋力を改善でき、脊髄や皮質にも可塑的変化が生じた、


というおはなし。
図:脳卒中上肢筋力のクロスエデュケーション効果

感想:

筋繊維が強化されるわけではなくて抑制が外れるってことなんかね。
リハビリにクロスエデュケーションを使うべき理由

2017年8月2日

リハビリにクロスエデュケーションを使うべき理由


Clinician perspectives on cross-education in stroke rehabilitation.
2017  7月  カナダ

脳卒中患者のおおくが上肢に麻痺をのこして生活の質の低下に悩んでいる。

これにたいして CI療法や電気刺激、メンタルイメージ、バーチャルリアリティー、ミラーセラピー、ロボティクスなどの治療法が提唱されてはいるが、どれも制限がおおく適応になる者はわずかである。

たとえば CI療法では手首が20度 指が10度以上開くことのできる患者以外は相手にされない。

さいきん、片方の手で訓練した成果がもういっぽうの手に移る「クロスエデュケーション」が重度の上肢麻痺患者にも耐えうる治療法として注目されている。いくつかの研究では健常者よりも脳卒中患者でよりおおきなクロスエデュケーション効果を得られることもわかってきた。

そこでクロスエデュケーションをリハビリ現場にもちこむにあたって何が問題になりそうかをセラピストたちに議論させてみたそうな。


救急病院やリハビリ病院から経験年数0-30年の作業療法士23人、理学療法士2人をあつめて、

*従来の上肢麻痺患者のリハビリ訓練法
*クロスエデュケーションの理解
*クロスエデュケーションの可能性と問題点
について議論させ、その内容を定性的に分析した。


次のようになった。

・全体をとおして浮かび上がったテーマは「受け入れがたいけど有望」である。

・これには3つの段階があって、
(1)従来のリハビリは麻痺手を強制使用させる考え方にもとづいている。
(2)麻痺が重度で強制しようのない患者には従来法は無力である。
(3)クロスエデュケーションは従来法に簡単に追加できる。
・健常な手を訓練するクロスエデュケーションについて患者や家族、医療関係者に理解を得るための資料が必要と考えられた。

麻痺手のために健常手を訓練するクロスエデュケーションは重症麻痺の患者に適している。従来法を置き換えるものではなく補助的な治療法である。一見して従来法とは矛盾した考え方がもとになっているため関係者の理解を促す資料が必要だろう、


というおはなし。

図:クロスエデュケーションをリハビリで使うには

感想:

クロスエデュケーション研究には120年の歴史がある。その効果はたぶん本物なんだろう。

ならば、健常な手に袋をかぶせて2週間使えない状態にするCI療法はクロスエデュケーション的には最凶最悪の治療法といえるだろう。共存はむりだな。

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2016年9月22日

ミラーセラピーは両側性転移を促す


Mirror Visual Feedback Training Improves Intermanual Transfer in a Sport-Specific Task: A Comparison between Different Skill Levels.
2016  8月  ドイツ

ミラーセラピーは脳卒中で片麻痺のリハビリにも用いられ その効果はミラーニューロンネットワークを介した両側性転移またはクロスエディケーションで説明できる。

これをスポーツスキルの異なる健常者で確かめてみたそうな。


健康でバスケットボール経験のある39人と ほとんど素人の41人について、
右手でドリブル訓練を行った。

このとき、高さ120cmのミラーボックスの前で鏡像を見るグループと、
ドリブルを直視するグループに分けた。

4日間の訓練の後、左右各々の手でのドリブルパフォーマンスの改善度を比較したところ、


次のようになった。

・ミラー無しグループのパフォーマンス改善度を明らかに上回っていたのは、ミラーフィードバックがあるバスケ経験者の左手ドリブルのみだった。

両側間の運動能力転移がミラーフィードバックにより強化されたと考えられた。しかしこの効果は個人のスキルレベルに影響される、


というおはなし。
図:ミラーフィードバック ドリブル

感想:

なるほどねぇ~

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2016年3月13日

クロスエデュケーションは片麻痺に効くの?


Cross-education of strength has a positive impact on post-stroke rehabilitation: a systematic literature review.
2016  2月  アイルランド

一方の手足を訓練した効果がもう一方の手足に移る 「クロスエデュケーション」が発見されたのが1894年。

これまで脳卒中患者への応用で成果が出ているものかどうか調べてみたそうな。


脳卒中片麻痺患者に応用した研究論文をデータベースから抽出し、信頼性の高いものを厳選したところ、


次のことがわかった。

・質の高い研究成果は2件のみだった。

・片麻痺患者の 麻痺側の訓練していない方の手足に それぞれ31.4%、45.5%の筋力増強効果が報告されていた。

・いずれの研究も 訓練課題や運動機能の転移効果の可能性も示していた。


これまでの研究によると脳卒中片麻痺患者へのクロスエデュケーション効果は期待できそうである。さらに質の高い研究が望まれる、


というおはなし。


図:クロスエデュケーション

感想:

これ↓思い出した。
健側の手首を筋トレしたら麻痺手がグイグイ動くようになった

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2016年1月18日

ミラー訓練がクロスエデュケーションを強化する...


Mirror Training Augments the Cross-education of Strength and Affects Inhibitory Paths.
2016  1月  オランダ

左右一方の手を筋力トレーニングすると反対側の手の筋力も増加する いわゆるクロスエデュケーションは 効果がそれほど強くない。

そこで訓練手を鏡に映し観察させた場合、クロスエデュケーション効果に違いがあるか調べてみたそうな。


健常者をミラーグループ11人と非ミラーグループ12人分けて、
右手首を最大筋力の80%で曲げる訓練を3週間施した。
ミラーグループには鏡像を観察しながら訓練させた。

その後の左手首の最大屈筋力と運動野との誘発電位を測定したところ、


次のようになった。

・両グループともに右手首の筋力は72%増強した。

・クロスエデュケーション効果である左手首の筋力は、ミラーグループで61%、非ミラーグループでは34%強くなった。

・運動誘発電位の静止時間はミラーグループで15%減少し、非ミラーグループでは12%増えた。

・脳半球間抑制度はミラーグループで11%増加、非ミラーグループで15%減少した。

鏡を使って訓練中の動作を観察するとクロスエデュケーションが強化される。脳卒中患者のリハビリに応用できるかもしれない


というおはなし。

図:クロスエデュケーション

感想:

これ↓思い出した。
上肢ミラーセラピーの効果的なやり方

2015年6月17日

健側の手首を筋トレしたら麻痺手がグイグイ動くようになった


High-Intensity, Unilateral Resistance Training of a Non-Paretic Muscle Group Increases Active Range of Motion in a Severely Paretic Upper Extremity Muscle Group after Stroke.
2015  5月  アメリカ
脳卒中で麻痺がひどいとリハビリがむつかしい。

そこで、麻痺していない方の手を訓練するとその効果が麻痺手に伝わる "クロスエデュケーション効果" を利用したリハビリを検証してみたそうな。


発症4ヶ月以上の脳卒中片麻痺患者6人と健常者7人について、

麻痺していない手首の伸筋を高負荷で鍛える訓練を4週間、計16セッション行った。

訓練前後での 麻痺手(または訓練していない手)の最大筋力と関節可動域を測定した。

TMSを使って皮質脊髄路の興奮性変化も測定した。


次のようになった。

・訓練後、健常者の訓練していない手首の筋力および関節可動域が向上した。

・同様に脳卒中患者の麻痺手の筋力および関節可動域も明らかに改善した。

・健常者の皮質脊髄路の興奮性は変わらなかった。

・脳卒中患者の随意筋運動度は向上し、

・訓練前にはなかった運動誘発電位が確認できた。


脳卒中患者の麻痺していない方の手をしっかりと鍛えることで、麻痺した手の筋肉を動かし力を絞り出す能力を改善できるにちがいない、


というおはなし。
筋力トレーニング

感想:

なんか夢のような話なんだけど、

そういえばこんなの↓も あったよなぁ、、
麻痺上肢の痙縮を簡単に改善する方法を日本の研究者が発見!


[クロスエデュケーション OR 両側性転移]の関連記事

2014年2月25日

上肢ミラーセラピーの効果的なやり方


Effects of a Mirror-Induced Visual Illusion on a Reaching Task in Stroke Patients: Implications for Mirror Therapy Training.
2014  2月  オランダ

ミラーセラピーの効果的な実行条件について調べてみたそうな。


発症6ヶ月以上の脳卒中患者93人を次の5つの条件ごとのグループに分けて、リーチ課題訓練を行い 効果を測定した。

1)鏡を使わずに麻痺手の訓練を直接見る。(→ 通常のリハビリ)
2)健側手の訓練を直接見る。
3)鏡に映した健側手の訓練を見る。(→ ミラーセラピー)
4)両手を使い、麻痺手は衝立てで隠す。
5)両手を使い、健側手を鏡に映す。

1)-3)は片手訓練。


次のようになった。

・1)がもっとも効果があった。

・3)は1)とほぼ同程度の効果があった。

・2)は1)に比べ改善程度がずっと低かった。

・両手運動での動作に要する時間は、鏡の有無に関わらずあまり改善しなかった。


鏡に映した健側手の動作を観察する いわゆるミラーセラピーが運動学習を促すことがわかった。鏡を使った両手訓練は片手訓練より優れているわけではなかった、


というおはなし。

図:ミラーセラピー


感想:

鏡1枚でクロスエデュケーション効果が激増するってことか。

リハビリ革命だな。

2012年12月4日

『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』


High-intensity unilateral dorsiflexor resistance training results in bilateral neuromuscular plasticity after stroke.
2012  11月  カナダ


脳卒中で麻痺した足のつま先を上げる筋肉を鍛えることが出来れば、

歩行能力がより回復することがわかっている。



両側性転移でこれを解決できるか試してみたそうな。

両側性転移は一方の手足でトレーニングした力やスキルが

もう一方の手足に自動的にコピーされる現象を指す。




発症7年前後の慢性期脳梗塞患者19人について、


麻痺していない方の足の背屈筋に負荷をかけて

おもいっきり力を入れるだけのトレーニングを6週間行った。



その後、筋力や歩行能力を詳細に分析した。




次のようになった。


・つま先を上げる力が健常側で31%、麻痺側で34%アップした。

・同様に筋肉の活動量も両側で20%以上アップした。

・特に、4人の患者は足首の背屈ができなかったのにトレーニング後できるようになった。


脳卒中後何年も経って諦めていた麻痺足の筋肉が、

両側性転移を応用した健常足のトレーニングによって

再び元気にできることがわかった



というおはなし。

図:両側性転移で背屈筋

感想:

過去記事↓

麻痺してない方の足を鍛えると麻痺足もついでに強くなる

両側性転移で麻痺手が勝手に良くなるフシギ

両側性転移ですぐにリハビリ成果を出す方法について


[クロスエデュケーション OR 両側性転移]の関連記事


今日からこのブログは4年目に突入。

これからもおもしろいネタが見つかりますように...

2012年11月25日

両側性転移ですぐにリハビリ成果を出す方法について



Motor strategies and bilateral transfer in sensorimotor learning of patients with subacute stroke and healthy subjects. A randomized controlled trial.
2012  11月  イタリア


両側性転移は、例えば一方の手を使って学んだスキルが

もう一方の手に自動的にコピーされる性質を指し、

脳卒中患者の上肢リハビリの助けになるとして注目されている。


この性質をもう少し詳しく調べてみたそうな。




40人の脳卒中患者と40人の健常人を

2つのグループに分けて、

9つの穴に棒を挿すテスト(9ホールペグテスト)を

計2回させた。




各グループは次の順番でテストを行った。

・先に動きにくい方の手で1回、次によく動く方の手で1回。

・先によく動く方の手で1回、次に動きにくい方の手で1回。


各テストを完遂する時間、棒を挿すスピード、等を評価した。




結果は次のようになった。


・先によく動く手で行ったグループの方が、テスト完遂時間の合計が明らかに短かかった。


・先の回の動作方法が次の回の動作速度に影響していた。





よく動く手から、動きにくい方の手への両側性転移を観察できた。

両側性転移は必ずしも繰り返し練習から生じるものではなく、

その直前の動作に影響を受ける性質があることがわかった


というおはなし。

図:両側性転移


感想:

これ↓思い出した。
両側性転移で麻痺手が勝手に良くなるフシギ


[クロスエデュケーション OR 両側性転移]の関連記事



2011年5月12日

両側性転移で麻痺手が勝手に良くなるフシギ


Transfer of motor skill learning from the healthy hand to the paretic hand in stroke patients: a randomized controlled trial.
2011 5月 イタリア



両側性転移とは一方の手で学習した動作が

自動的にもう一方の手にコピーされる現象をいう。



脳卒中で麻痺した手にも同様の転移が起きるのかどうか、

を調べたそうな。



脳卒中片麻痺患者20名を2つのグループに分けて、


一方のグループには健常側の手でnine hole peg test

1日10回、3日間続けて実行した。



そののち両グループで麻痺手によるnine hole peg test

行いそのタイムを評価した。




結果は、

健常側の手で練習したグループは23%ほどタイムが速かった。



これはリハビリテーション革命になるかも知れない、というおはなし。



2010年11月14日

麻痺してない方の足を鍛えると麻痺足もついでに強くなる


Bilateral neuromuscular plasticity from unilateral training of the ankle dorsiflexors.
2010 11月 カナダ



手足の一方のみで学習した内容がもういっぽうの手足に
伝わる現象があり、"クロスエデュケーション効果"と呼ばれている。
これを脳卒中片麻痺患者の弱った足首筋力の改善に
利用出来るかどうかを調べたそうな。


その結果、麻痺していない方の足首を激しく鍛えることで、
麻痺側の足首の筋力も改善されることがわかった、とのこと。


"cross-education effect"って
"両側性転移" とも呼ばれているようで、
バスケのドリブルを右手だけで練習していた選手が
とつぜん左手でもドリブルできるようになる現象、
ってな説明があった。




ふにゃ足首には困っているので意識してみよう。

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