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2019年6月11日

梗塞の[位置+体積]と機能的自立度FIM


Predictive value of the combination of lesion location and volume of ischemic infarction with rehabilitation outcomes
2019  6月  アメリカ

これまで脳梗塞のリハビリ病院での回復度と脳の損傷位置や体積との関係を別個にしらべた報告はある。

しかし位置と体積を組み合わせた調査はすくない。

そこで脳梗塞の位置と体積および機能的自立度FIM(Functional Independence Measure)との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2019年6月10日

O型の脳内出血が止まりにくいはほんとうか?


Blood Type O Predicts Hematoma Expansion in Patients With Intracerebral Hemorrhage
2019  6月  中国
脳内出血は脳卒中の20%を占め死亡率がたかい。その3分の1には血腫増大がおき予後が悪化するといわれている。

血腫増大には止血の仕組み(Hemostasis)がつよく関わっているとされ、とくに血液O型では第8凝固因子とフォン・ヴィレブランド因子があきらかに少ないことから他の血液型にくらべ出血がつづきやすいと考えられる。

そこで脳内出血から早い時期での血腫増大がO型でおきやすいものかたしかめてみたそうな。



発症後6時間以内にCTを撮ることのできた患者のうち48時間後CTと比較して、33%もしくは6mL以上拡大したばあいを「血腫増大」とした。

患者210人の記録を解析したところ、



次のことがわかった。

・患者の34.3%がO型だった。

・かれらのうち41.7%に血腫増大がおきた。他の血液型での血腫増大は18.1%だった。

・O型および入院時意識レベル(GCS)スコアは独立した血腫増大の予測因子だった。

血液O型の脳内出血患者は血腫増大リスクが高かった、


というおはなし。

図:O型と血腫増大


感想:

じつはこっちの調査↓ではB型で血腫増大した。
脳内出血がとまりにくい血液型
その理由として初回CTのタイムリミットを24時間以内としていたため早期の血腫増大をみのがしていたからではないか、、、と言ってる。

2019年6月9日

Stroke誌:血液中の金属と脳卒中


CirculatingZ Multiple Metals and Incident Stroke in Chinese Adults
2019  6月  中国

環境に存在する重金属は人間の代謝や機能に影響し有害となりうる。

これまでの研究から、ヒ素、鉛、銅、セレニウムの単体と心血管疾患との関連があきらかになっている。

しかし脳卒中との関連については結論がでていない。

そこで、同時に複数の金属にさらされているばあいの脳卒中との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2019年6月8日

【メタ解析】ロボット支援歩行リハビリ...効果ない


Robotic-Assisted Gait Training Effect on Function and Gait Speed in Subacute and Chronic Stroke Population: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials
2019  6月  サウジアラビア

脳卒中経験者の65%は下肢運動機能になんらかの問題を抱えているという。

ロボティクスの脳卒中リハビリへの応用は セラピストを支援して患者の麻痺脚のアクティビティを高めることができると期待されている。

そこで下肢運動機能の回復にロボット訓練がどのていど有効なものかこれまでの研究をメタアナリシスしてみたそうな。



研究データベースから信頼度の高い(PEDroスコア6-8)ランダム化比較試験を厳選して、データを統合 再解析したところ、



次のことがわかった。

・1371の研究から9つに絞り込んだ。そのうち4件は慢性期、5件は亜急性期のものだった。

・歩行スピードの点でロボット訓練と通常訓練ではあきらかな差がなかった。

・しかし慢性期患者に限定すると効果量0.04のごくごくわずかなアドバンテージがみられた。

ロボット支援の歩行訓練は通常訓練よりもすぐれているとはいえなかった、


というおはなし。
図:ロボットリハビリ



感想:

派手な見た目は「客寄せパンダ」として優秀。
HALリハビリ 期待外れだった
上肢も↓
ランセット誌:ロボット上肢リハビリ まったく効果ない

2019年6月7日

〇〇なひとは「PM2.5→脳内出血→死亡」


Association between incidence of fatal intracerebral hemorrhagic stroke and fine particulate air pollution
2019  6月  中国

脳卒中は病気死亡原因の2番目に位置し 患者の3分の2は低中所得国にいる。大気汚染と脳卒中の研究から脳梗塞についてはその関連があきらかになってきた。

脳出血の報告は増えてきたが とくに脳内出血と大気汚染との関連はよくわかっていない。

中国は深刻な大気汚染に直面している。そこでPM2.5と致命的脳内出血との関連をくわしくしらべてみたそうな。



2012-2014、上海市の疾病予防センターのデータベースから脳内出血での死亡事例5286件を抽出して、発症3日まえまでのPM2.5濃度との関連を解析したところ、



次のことがわかった。

・平均のPM2.5濃度は77.45μg/m3 だった。

・致命的脳内出血発生率はPM2.5濃度とあきらかに関連し、

・とくに糖尿病のある者でそのリスクが高かった。

・高濃度PM2.5への暴露から2日後の関連が強かった。

・高血圧と喫煙による影響はみとめられなかった。
死に至るほどの脳内出血の発生とPM2.5濃度にはあきらかな関連があった。とくに糖尿病患者でこのリスクが高かった、



というおはなし。

図:PM2.5 脳内出血



感想:

PM2.5の日本の環境基準の上限は 35μg/m3。
中国のPM2.5と脳卒中の種類

PM2.5は脳梗塞か それとも脳出血か?

中国から流れてくるPM2.5は脳卒中を引き起こすのか?

2019年6月6日

脳卒中後うつと死亡率


Post stroke depression and risk of stroke recurrence and mortality- A systematic review and meta-analysis
2019  3月  中国

脳卒中後うつは、強い不安、睡眠障害といった自律神経兆候、活力の低下、認知障害、社会的孤立、自殺などと関連があるとされる精神症状で脳卒中患者の30%にみられるという。

脳卒中後うつと再発または死亡との関連について これまでいくつかのメタアナリシスがあるが一致した見解が得られていない。

最新の知見をふくめてあらためてメタアナリシスを試みたそうな。

2019年6月5日

脳卒中での腸内細菌の変化


Dysbiosis of the intestinal microbiota in neurocritically ill patients and the risk for death
2019  5月  中国

重症筋無力症やパーキンソン病、脳卒中などの神経疾患と腸内細菌との関連が指摘されている。

また腸内細菌の多様性が失われる「ディスバイオシス」が死亡リスクと関連するという報告もある。

そこで、脳神経の疾患患者の腸内細菌の構成の変化と死亡リスクとの関連をくわしくしらべてみたそうな。

2019年6月4日

脳卒中と認めてもらえない女性 JAMA Neurol.


Sex Differences in Presentation and Outcome After an Acute Transient or Minor Neurologic Event - Acute Coronary Syndromes
2019  5月  カナダ

重症度が中レベル以上の脳卒中のばあい症状のでかたが男女でことなることがしられていて、麻痺や言語障害といった典型症状は女性ですくない。

のちの機能回復度や生活の質も女性で低い傾向がある。

いっぽう脳梗塞患者の半数以上をしめる軽度または一時的な脳卒中の男女差についてはあきらかになっていない。

軽い神経症状の患者は最終的にその3分の1が脳卒中類似症状(stroke mimic)と分類されるという。

そこで軽度の脳卒中患者の入院時症状とその後の男女差を大規模にしらべてみたそうな。



2013-2017 複数の大学病院で、軽いもしくは一時的な脳虚血症状をしめす患者について、
その診断結果(脳梗塞 or 類似症状)および90日後の再発や死亡をフォローしたところ、



次のことがわかった。

・70歳前後の患者1648人を対象とした。

・MRIを撮っていても、女性が脳梗塞と診断される割合は相対比0.88で男性よりも低かった。

・しかし90日時点での再発や死亡のリスクに差はなかった。

・入院時の症状(局在 or 非局在)にあきらかな男女差はなかった。

軽い脳卒中では入院時の症状が男女おなじであっても女性のほうが類似症状とみなされることがおおかった。再発リスクに男女差がなかったことからこれら類似症状扱いされた女性は2次予防指導をうける機会を逸したと考えられる、


というおはなし。
図:脳卒中類似症状



感想:

女性は片頭痛や精神ストレスで病院にかかることがおおいため「またか...」と思われてしまうことが理由ではないか、と言ってる。
じつは脳卒中でなかった割合 in Japan

2019年6月3日

脳卒中後うつへの鍼治療の効果


The effectiveness of acupuncture therapy in patients with post-stroke depression- An updated meta-analysis of randomized controlled trials
2019  5月  中国

脳卒中後のうつは患者の29-35%にみられ、社会活動 認知機能 リハビリテーションや死亡率にも影響するという。

たいさくとして心理療法や薬物治療が考えられるが、たとえば抗うつ薬には目のかすみ 閉尿 性機能不全 ふるえ 低血圧 不眠 などの副作用がある。

いっぽう鍼をつかえば副作用のしんぱいはほとんどない。

これまで脳卒中後うつへの鍼治療研究のメタアナリシスは、2010年までの15の研究についてのものが最新で このときは鍼治療の効果は確認できなかった。

そこで、2010以降の研究についてあらたにメタアナリシスをおこなってみたそうな。

2019年6月2日

ラクナ梗塞は運動不足のせいだったのか


Self-Reported Physical Activity and Cardiovascular Disease Risk Factors in Patients with Lacunar Stroke
2019  5月  デンマーク

運動不足は脳卒中などの心血管疾患のリスクでありながら改善可能な要因の1つである。アメリカ心臓協会やWHOは1日に中強度(2-3MET:歩行など)の運動を150分以上、高強度(4MET以上)の運動75分以上、相当を薦めている。

ラクナ梗塞の患者はおそらく運動不足であろうから、これをたしかめるべく、くわしくしらべてみたそうな。

2019年6月1日

グルコサミンの脳卒中予防効果はほんとうか


Association of habitual glucosamine use with risk of cardiovascular disease- prospective study in UK Biobank
2019  5月  アメリカ

グルコサミンのサプリメントは骨関節炎の痛みをやわらげるとされている。その使用はヨーロッパの多くの国では規制され処方箋が必要である。

いっぽうアメリカやオーストラリアでは成人の20%が毎日飲んでいるという。

グルコサミンの関節痛への効果はいまだあきらかではない。さいきんグルコサミンが心血管疾患の予防になるという報告がいくつかあがってきている。

動物実験ではグルコサミンが解糖系のはたらきをおさえタンパク質をエネルギー源とするいわゆる「低炭水化物ダイエット」と同様のはたらきを示すことがわかってきた。

そこでグルコサミンと脳卒中など心血管疾患との関連を大規模にしらべてみたそうな。

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