元2023 7月 ドイツ
カテーテルを使った機械的血栓除去術(MT)は大血管閉塞型の脳梗塞治療に適用される。
しかし現実条件下でMTを受ける患者は、有効性の根拠となった臨床試験での最適化された組み入れ基準から大きくはずれていることが少なくない。
さらに、術後90日におこなわれるフォローアップデータが欠落(Missing outcome data:MOD)している患者が 8- 20%あることも報告されている。
これらMODは治療効果を過大評価する可能性の一因でもあるので、MODのメカニズムをあきらかにするべく関連要因をくわしくしらべてみたそうな。
2015-2021年のGerman Stroke Registry-Endovascular Treatmentに登録された13082例について、90日後の障害度mRSスコアの有無を確認し解析した。
次のことがわかった。
・90日後の記録がないMODの患者は19.7%(2580/13082例)であった。・MODは、脳卒中前の障害度が高いほど、退院時の障害度が高いほど有意に多くみられた。・対照的に、再疎通治療の効果がなかった患者ではMODでは有意に少なかった。・施設へ退院した患者は有意にMODと関連していた。
日常的に行われる機械的血栓除去術では、90日後のデータの欠落はおよそ20%にみられた。これらはランダムに起きるわけではなく、脳卒中前後での障害度が高い場合にフォローできていないことがおおかった、
というおはなし。
感想:
血栓除去術はしくじり率が高い。カテーテルが動脈を突き破り重篤な脳出血をおこす↓。
それでも治療が「有効である」と言われている裏側には、フォローの連絡がとれなくなるほどひどい状態に陥った患者が大勢いて、それらが評価に入っていないってこと。
きっと血栓除去術を好む医師は患者の転帰には関心がないのだろう。