2024年7月17日

血栓除去術こそが危険!軽度脳卒中患者を襲う意外なリスク

2024  7月  ドイツ


大血管閉塞を有する脳卒中患者のかなりの割合が、軽度の神経障害を呈する。

このような患者において機械的血栓除去術(MT)が有益であるかどうかは議論のあるところである。

そこで、軽症の脳卒中患者における血栓除去術の早期神経学的悪化(END)の因子をくわしくしらべてみたそうな。



2015~2021年にGerman Stroke Registry-Endovascular Treatment(n=13082)に登録された全患者について、

ベースラインのNational Institutes of Health Stroke Scale(NIHSS)スコアが6未満で、MTを施行した患者を対象とした。

ENDは、MT後24時間以内にNIHSSスコアが4以上上昇した場合と定義した。

ENDに関連する因子および治療後90日の好ましくない機能的転帰(modified Rankin Scale(mRS)スコア2以上)との関連を解析した。



次のようになった。

・対象患者817人のうち、24%がENDを呈し、48%が好ましくない機能的転帰を示した。

・脳卒中前mRS、ベースラインNIHSS、入院から鼠径部穿刺までの時間、全身麻酔、パス回数、治療中の有害事象、再疎通成功、追跡画像での頭蓋内出血は、ENDと独立して関連があった。

・ENDは、好ましくない機能的転帰と独立して関連があった。


軽度の脳卒中患者のうち、機械的血栓除去術をうけた患者のほぼ4分の1が早期神経学的悪化を示した。これらの患者は、転帰不良の確率が2倍であった、


というおはなし。

機械的血栓除去術


感想:

カテーテルで血管の中をゴシゴシしてくれるおかげで、動脈が破れたり飛び散った血栓がその先で詰まったりして、かえって症状が悪化するってこと。

これまでの治療実績のおおくはこういった有害事象を病気のせいにして無視することで得られてきた。

軽症患者を対象にすると手術自体の『害』があきらかになるため、このような患者への適用が避けられてきた。


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