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2026年10月2日

照明でいびきが半減? 脳梗塞病棟で起きた意外な変化

元
2026  9月  ポーランド


脳卒中患者では、睡眠時無呼吸などの睡眠呼吸障害がよくみられ、急性期では50~70%に達するとされる。こうした睡眠の問題は、回復の遅れや再発、死亡率の上昇とも関係する。

一般的な病棟では、昼も夜も同じような白い照明が使われることが多い。しかし夜まで明るい光を浴びると、体内時計が乱れ、睡眠にも悪影響を与える可能性がある。

そこで、時間帯に合わせて照明の色を変えることで、脳梗塞患者の「いびき」が減るかどうかをくわしくしらべてみたそうな。



対象は急性期脳梗塞患者93人である。
通常照明の病棟に入院した47人と、適応照明を導入した後に入院した46人を比較した。つまり、同じ患者で照明だけを変えたのではなく、導入前後の別々の患者群を比べた研究である。

通常照明は、約4000 Kの蛍光灯を24時間ほぼ同じ条件で使用していた。
一方、適応照明では、
21:00~06:00 2700 K  
06:00~08:00 3000 K  
08:00~09:00 3500 K  
09:00~19:00 5700 K  
19:00~20:00 3500 K  
20:00~21:00 3000 K
と時間帯によって色温度を変えた。
要するに、昼は青白い光、夜は暖かい色の光にして、照明で昼夜のリズムを作る方法である。

睡眠中のいびきはWatchPAT 300という機器で測定し、45 dBを超えるいびきの有無や、いびきをかいていた時間などを比較した。



次のようになった。

・45 dBを超えるいびきが確認された患者は、
通常照明 47人中47人(100%)  
適応照明 46人中37人(80%)
であり、適応照明のほうが有意に少なかった。

・さらに、睡眠時間のうちいびきをかいていた割合は、
12.2% → 6.7%
いびきをかいていた時間は、
31.2分 → 16.4分
となり、どちらもほぼ半分に減っていた。

・ただし、いびきをかいた人の音量そのものは、42.0 dB対41.5 dBで差はなかった。
つまり、「いびきが小さくなった」というより、「いびきをかく人が減り、かいている時間も短くなった」という結果である。

・一方、睡眠時無呼吸の程度を示すAHIや、酸素低下を示すODIには有意な差はなかった。


昼夜に合わせて照明の色を変える病棟では、通常の照明に比べ、急性期脳梗塞患者のいびきがかなり少なかった。
照明によって体内時計や睡眠のリズムが整い、その結果として上気道の状態にも何らかの影響が出た可能性がある。
ただし、この研究はランダム化比較試験ではなく、照明導入の前後で別々の患者を比べた観察研究である。そのため、「照明を変えたからいびきが減った」とまでは断定できない。
また、睡眠時無呼吸そのものが改善したわけでもない、


というおはなし。

色温度といびき



感想:

『さいきんは安いシーリングライトでも色温度と光量を変える機能あるから意識してみるといいかも。家電メーカーが喜びそうな研究よね』



以下、医師国家試験正答率98%AIの進化版GPT-5の回答コピペ↓



最近は、安価なシーリングライトでも色温度や明るさを時間帯に合わせて変えられる製品が増えている。昼は明るく青白く、夜は暗めの暖色にする――そんな単純な工夫でも、睡眠や体内時計に影響する可能性がある。自宅でも少し意識してみるとよいかもしれない。

それにしても、家電メーカーが喜びそうな研究である。なお、この研究では外部資金はなく、著者らは利益相反なしと申告している。



『21:00~06:00 2700 K ってあるけど、光量はどうなの?明るすぎないの?』



そこ、私も引っかかる。2700 Kは「色」であって「明るさ」ではない。

論文では通常照明については「約300 luxを24時間」と明記されている。一方、適応照明は「連続調光可能なLED」と書かれているものの、21:00~06:00の2700 K時に実際に何luxまで落としていたのかは、本文では具体的な値が示されていない。

つまり、

- 通常照明:4000 K、約300 luxを一日中
- 適応照明:夜2700 K、昼5700 K
- ただし各時間帯の照度(lux)は不明

である。

もし夜も300 lux近くあったなら、かなり明るい。2700 Kに暖色化してメラトニン抑制を減らしても、「暗くする」効果は十分ではない可能性がある。

この論文は色温度のスケジュールはかなり詳しく書いているのに、照度スケジュールを出していないので、そこは方法の記載として弱いところ。



『病室じゃなくて病棟の共用スペースをふくめた照明の設定ってことなの?』



そう読んでよい。

論文には、適応照明は「病棟全体 throughout the ward に設置したLEDシステム」と書かれている。したがって、病室だけを個別に変えたのではなく、脳卒中病棟全体の照明環境を時間帯に合わせて変える設計である。

設定は病棟共通で、

- 夜 2700 K
- 朝 3000~3500 K
- 日中 5700 K
- 夕方 3500→3000 K

という流れで、看護師が手動でモードを切り替えていた。

なので「病室の照明」というより、正確には「病棟全体の照明環境を昼夜で変えた研究」である。

ただし、廊下・ナースステーション・共用スペースごとの照度や個別設定までは本文に書かれていない。



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