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2025年7月25日

クロピドグレルでは脳卒中は防げない──日本人に効かない理由

2025  7月  中国


クロピドグレルとアスピリンは、脳卒中や心臓の病気を防ぐためによく使われている薬である。特にクロピドグレルは、アスピリンが使えない人(胃に負担がある人やアレルギーのある人など)に代わりとして処方されることが多い。

しかし、アジア人では、体質的にクロピドグレルがうまく効かない「薬剤抵抗性」があることが知られている。

本当にアスピリンの代わりになるのか、その効果とリスクを、アメリカの健康調査データを使ってくわしくしらべてみたそうな。

2025年7月24日

呼吸を止めて“黙らせる”ための薬か、“助ける”ための薬か──脳卒中後の痛み治療

2025  7月  アメリカ


脳卒中を経験した人の多くが、その後に何らかの痛みを感じるようになる。
ところが、こうした痛みは医療現場で見過ごされやすく、しっかりと治療されていないことが多い。

これは、患者が自分から痛みを訴えることが少なく、医療者側も聞き出す機会がないためである。
また、脳卒中後の痛みに対して、どう対応すべきかという標準的なルールがまだ整っていない。

そこで、どのくらいの脳卒中患者がどんな種類の痛みを経験しているのかを明らかにし、どんな人に痛みが起こりやすいかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年7月23日

汎用AIが“脳出血”を診た日──読影医、終了のカウントダウン

2025  7月  トルコ


脳卒中などの急な脳の病気では、CTなどの画像をいかに早く、正確に読み取るかが生死や後遺症に関わってくる。そのため、画像を読む力(読影)はとても重要だ。

最近では、人間の言葉を理解して答えるAI(ChatGPTなど)が注目を集めているが、その中でも画像も読めるようになった「ChatGPT-4V」という新しいタイプが登場した。これは「汎用AI」、つまり医療専用ではない、なんでもそこそこできるAIである。

そんな汎用AIでも、「脳のCT画像から出血を見つけられるのか?」という点に注目して検証してみたそうな。

2025年7月22日

「とろみじゃダメなのか?」脳卒中後の嚥下にゼリーが選ばれる本当の理由

2025  7月  日本


脳卒中になると、飲み込む力が弱くなってしまうことがある。その結果、食べ物や飲み物が気管に入ってしまい、「誤嚥性肺炎」を起こすリスクが高まる。これを防ぐために、「とろみ」をつけた水やゼリー状の食べ物がよく使われている。

ただし、実際の現場では「ゼリーは気道に入るから危ない」という理由で避けられることも多い。しかし、それが本当に正しい判断なのかどうかを調べた研究はあまりない。とくに日本のJDD2021(摂食嚥下のガイドライン)ではゼリー(コード0j)ととろみ水(コード0t)が嚥下訓練に使われているが、その違いがどのように嚥下に影響するのかははっきりしていない。

そこで、「ゼリー」と「とろみ水」が飲み込みの動きにどう影響するのかを、VF検査(飲み込む様子をレントゲンで見る方法)でくわしくしらべてみたそうな。

2025年7月21日

他人の気持ちがわからない…それ、脳卒中の“後遺症”かもしれない

2025  7月  オランダ


脳卒中後の「感情認識」の障害は、これまであまり注目されてこなかった。しかし、表情や感情を正しく読み取る力は、人間関係の維持や社会復帰において非常に重要である。

軽度の脳梗塞であっても、感情認識がどの程度影響を受け、時間とともに回復するのかは明らかではなかった。さらに、その障害が行動面や気分に与える影響についても、十分な検討がなされていなかった。

そこで、軽度脳梗塞患者の感情認識の回復過程と、それが行動・気分にどう関係しているかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年7月20日

FASTは危険? ―“助かるはずの命”を奪う医療の落とし穴

2025  7月  アメリカ


軽い脳梗塞(NIHSSスコアが5以下)に対して「tPA(静注血栓溶解薬)」を使うべきかどうかは、これまでずっと議論されてきた。

症状が軽い場合、本当にこの治療が必要なのか、安全なのか、医師の間でも意見が分かれている。特に、軽症例にtPAを使っても、本当に良くなるのかははっきりしていなかった。

そこで軽症の患者だけを対象としたRCT(ランダム化比較試験)にしぼって、tPAの効果とリスクをくわしくしらべてみたそうな。

2025年7月19日

発症から72時間後のくも膜下出血は、そっとしておくべきだったのか?

2025  7月  日本


くも膜下出血は再出血による死亡や後遺症のリスクが高く、一般的にはできるだけ早く(発症から72時間以内)動脈瘤を閉鎖する手術を行うべきだとされている。

しかし、すべての患者がすぐに病院にたどり着くとは限らない。頭痛だけで済んでしまう軽症例や、社会的・経済的な事情で受診が遅れる人も多く、発症から3日以上経ってからようやく診断・入院となるケースも少なくない。

こうした「遅れて病院にやってくる患者」に対して、今のところ明確な治療方針は定まっていないので、これまでの患者データをくわしくしらべてみたそうな。