元
40-Hz Binaural beats enhance training to mitigate the attentional blink
2020 4月 カナダ
非侵襲的な脳刺激法には磁気のTMSや電流のtDCSがある。
このほかに、視覚や触覚 聴覚からの感覚刺激を用いた脳刺激法がある。このうちバイノウラルビート(Binaural Beat)は両耳にわずかに周波数のことなる音を聴かせたときにその周波数差に相当するビート(うなり音)が意識に生じる現象を指す。
バイノウラルビートの周波数に脳の活動が同調する(entrainment)効果が脳波や脳磁図計測から確認されている。
いっぱんに40Hzのガンマ周波数での脳活動は注意や特徴統合、記憶、学習、と関連が深いとされている。
そこで、「注意のまばたき」(attentional blink:数100ms間隔で連続提示される視覚ターゲットの2番め(T2)は、1番目のターゲット(T1)にくらべ見落とされやすい現象)がガンマ・バイノウラルビートを使った訓練により改善するものか、実験してみたそうな。
健常者29人について、グループAとBにわけて周波数16.3Hzと40Hzのクロスオーバー実験とした。
「注意のまばたきタスク」を行いT2の正答率を計測した。
1セッションは3日間連続でタスク訓練をおこなった。
過去の脳磁図測定で16.3Hzのバイノウラルビートは脳のガンマ同調効果がもっとも小さいことがわかっている。
つぎのようになった。
・40HzのバイノウラルビートのときT2の正答率がおおきく改善した。
・この改善はすぐに起きるのではなくて、睡眠をとった翌日にあらわれていた。
「脳外傷や脳卒中のリハビリテーション訓練におけるパフォーマンスの向上は、一般的にごくわずかなものである。バイノウラルビートなどの聴覚刺激は、それら訓練効果を加速する可能性がある。」
"The performance increments in rehabilitation training, e.g., after brain injury or a stroke, are commonly tiny. Sensory stimulation such as through auditory beats, could accelerate the training."
感想:
そう言っていただけると、心強い。
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脳活ビート #2:全脳ガンマビート、全脳シータビート
追記:
バイノウラルビート 慢性疼痛緩和の二重盲検 RCT