元2023 7月 中国
観察研究では、社会経済的地位が神経疾患や老化(アルツハイマー病や脳梗塞)と関連していることが明らかになっている。
しかし、これらの間の因果関係は不明なままである。
メンデルランダム化解析では暴露因子と関連の強い遺伝変異のランダム化が出生前に完了していると考えられるので、諸々のバイアスが入り込む余地が少なく、観察研究をもってランダム化比較試験と同様の信頼性を得ることができる。
そこでこの手法を用いて、遺伝的に予測される世帯収入と神経疾患との関係をくわしくしらべてみたそうな。
公開されているゲノムワイド関連研究のヨーロッパ人の大規模データを対象に、
世帯収入およびアルツハイマー病、パーキンソン病、脳梗塞、脳内出血、脳動脈瘤、くも膜下出血、てんかん、と関連の強い一塩基多型を抽出して関連を解析した。
次のことがわかった。
・遺伝的に予測される世帯収入が高いほどアルツハイマー病および脳梗塞のリスクが低い傾向がしめされた。・対照的に、遺伝的に予測される世帯収入が高いほどパーキンソン病のリスクが有意に高かった。・脳内出血、脳動脈瘤、くも膜下出血、頭蓋内出血、てんかん、との有意な関連は認められなかった。・逆方向の因果関係は認められなかった。
メンデルランダム化解析の結果、遺伝的に予測される世帯収入の高さはパーキンソン病の原因と考えられるいっぽう、アルツハイマー病や脳梗塞に対しては保護的であった、
というおはなし。
感想:
貧乏人が脳梗塞になりやすいのはわかる。
金持ちがパーキンソン病になりやすいメカニズムは???。
身近に同じ例があったので関心をもった。