2015年1月31日

お酒と脳卒中の関係を双子1万人で調べてみた

元
Alcohol Consumption at Midlife and Risk of Stroke During 43 Years of Follow-UpCohort and Twin Analyses
2015  1月  スウェーデン

飲酒と脳卒中の関係について、年齢と遺伝を考慮して調べたそうな。


60歳未満の一卵性双生児11644人についてアルコール摂取量をしらべその後の脳卒中の有無を43年間追跡したところ、


次のようになった。

・調査期間中に30%の被験者が脳卒中になった。

・1日にワイン2カップ(250cc)以上のヘビードリンカーはほとんど飲まない人に比べ脳卒中リスクが34%高かった。

・50-60歳の時期にヘビードリンカーの人は遺伝や若い頃の生活習慣に関わらず、脳卒中になるタイミングが5年間早まった。

・このリスクの高さは高血圧や糖尿病に匹敵するものだった。


50歳過ぎたらお酒を控えないと脳卒中になっちゃうよ、


というおはなし。
1カップの酒
1カップの酒


感想:

たとえ1卵性双生児でも、50歳以降はDNAのスケジュールにとらわれずに別の飲酒結果が現れる。50歳以降の生活習慣は自己責任、先祖のせいにするな ってことかな。

2015年1月30日

歩行活動を毎日測って教えてあげたらこうなった

元
Use of Accelerometer-Based Feedback of Walking Activity for Appraising Progress With Walking-Related Goals in Inpatient Stroke Rehabilitation: A Randomized Controlled Trial.
2015  1月  カナダ

脳卒中で入院中の患者がリハビリの時間以外にもどのくらい歩いているものなのか調べて、それを療法士さんがフィードバックしたらどうなるのか実験してみたそうな。


57人の脳卒中患者の両足首に加速度センサーを着けて1日の歩行状況(時間、歩数、歩調など)を記録し、

*半数の患者には理学療法士から毎日フィードバックを行い、
*残りの半数へはなにも報せなかった。


次のようになった。

・両グループ共に歩行時間や歩数の増加は見られなかった。

・しかしフィードバックしたグループでは歩調が著しく増加していた。

・よく調べるとフィードバックグループで 歩行速度が高くなり、歩行周期の変動性は低下していた。


脳卒中患者への歩行状況のフィードバックは、歩行量の増加にはならなかったが、歩調が増えた。これは歩行強度と速度が上がる理由でもある、


というおはなし。


感想:
フィードバックを受けると 歩きの周波数が高値で安定 つまりキビキビ歩くようになるってことで、たくさん歩く動機にはならないんだな、、

歩数計で代わりになりそう。


[歩数]の関連記事


 

2015年1月29日

患者をやる気にさせるロボアーム装具

元
Local stroke patients getting help from robotic arm brace
2015  1月  アメリカ

脳卒中患者に希望を与えるロボティクス技術について 動画レポート。



あらすじ:

・アンジー50歳は6週間前に脳卒中になり今日までずっと入院していた。

・いぜんとして左半身が麻痺している。

・しかしアンジーは最新のロボティクス装具により回復しつつある。

・電気刺激により手の開閉と歩行がアシストされる。

・非常に高価なこの装置を着けて アンジーを含め毎日5人の患者が30分間の訓練に励んでいる。

・保険は効かないけれどこのリハビリはアンジーに希望を与えてくれている、


というおはなし。


感想:

あえて結果に触れていないので、おそらく低周波治療器と大差ないのだろう。けれどデザインは大切だなぁ と思った。

着けてみたい気にさせる。強くなりそうな気がする、、

2015年1月28日

脳梗塞と脳出血 べんぴしやすいのはどっち

元
Correlation analysis between post-stroke constipation and brain injury.
2015  1月  中国

脳卒中と便秘の関係を調べてみたそうな。


病院10箇所の脳卒中患者723人について調査したところ、

2015年1月27日

自殺したくなる脳卒中患者の特徴が明らかに

元
A study of suicidal ideation in acute ischemic stroke patients.
2015  1月  中国

脳梗塞患者の自殺願望とその要因について調べてみたそうな。


急性脳梗塞患者271人について調査したところ、


次のことがわかった。

・10.9% 29人に自殺願望が確認できた。

・自殺願望を抱く主な要因として、
*田舎住まい、
*抑うつ、
*重度の神経症状、
*信頼性のない治療、
 との関連が強かった。


急性脳梗塞患者に自殺願望をもたらす要因をいくつか明らかにすることができた、


というおはなし。

自殺

感想:

「田舎住まい」とはどういうこと? と思ったら、、

ふつう途上国では都会に比べ田舎の方が自殺率は低いんだけど、中国は経済格差がすごすぎて田舎の貧乏人が病気すると借金まみれになって死ぬしかなくなるので自殺率が都市部の3-5倍と書いてある。



2015年1月26日

[感覚障害] 療法士さんはエビデンスに基づいた評価 治療をしているのか?

元
Somatosensory assessment and treatment after stroke: An evidence-practice gap.
2015  1月  オーストラリア

脳卒中患者の感覚障害は珍しくない。そこで、ひごろ療法士さんがこの問題にどう対応しているものか調べてみたそうな。


作業療法士および理学療法士172人にアンケート調査したところ、


次のことがわかった。

・現在進行形で脳卒中患者を扱っているOTの63%、PTの37%から回答が得られた。

・そのほとんどの療法士(93%)は日常的に脳卒中患者の感覚障害に遭遇していた。

・感覚障害を測定する方法の70%は標準的なやり方ではなかった。

・ほとんど全ての療法士(98%)は感覚障害に対して代替戦略または再学習を薦めていた。

・エビデンスに基づいた治療はまれで、多くは同僚の意見や直近の経験に従ったものだった。

・時間、件数、情報アクセス上の制約から エビデンスに基づいた治療を行う困難さを感じていた。


多くの療法士は感覚障害への対応の重要性を理解していた。しかし現場ではエビデンスを欠いた評価法 治療法が少なからず用いられており、理想と現実のギャップが存在していた、


というおはなし。
図:感覚障害を扱わない理由


感想:

どんなものか知らないけど、そのエビデンスとやらにじゅうぶんな説得力がありさえすれば みな採用すると思うけどな、、

[感覚障害]の関連記事

2015年1月25日

努めて水を飲んでいれば脳卒中で死なないのか?

元
Raw Water Consumption Does Not Affect All-Cause or Cardiovascular Mortality: A Secondary Analysis.
2015  1月  アメリカ

水を飲む量と脳卒中での死亡リスクの関連を調べてみたそうな。


国民栄養調査の記録から、1日に飲む水の量(カップ数)と死因まで追跡できた事例を抽出して解析したところ、


次のことがわかった。

・7666人分のデータが集まった。

・1日に水を6-8カップ飲む人と比べたときの総死亡率や脳卒中関連死亡率に有意な差は見られなかった。


毎日飲む水の量と脳卒中死亡率との関連はなかった、


というおはなし。
水


感想:

でも再発予防にはなるみたいなんだよね、、
水をたくさん飲むと脳卒中にならない、はホントだった

2015年1月24日

脳卒中患者はタンパク質をしっかり摂ったほうが良いとする理由

元
Effects of different intakes of protein on nutritional status in severe stroke patients
2014  11月  中国

脳卒中患者のタンパク質摂取量の影響を調べてみたそうな。


89人の重症脳卒中患者を1日のタンパク質摂取量ごとにA,B,Cグループに分けた。

A:0.9g/kg
B:1.2g/kg
C:1.6g/kg

7日後、14日後の血液サンプルおよび上下肢の周囲長を測定した。


次のことがわかった。

・14日時点でグループA,Bの上腕周囲長および下腿周囲長が著しく減少した。グループCでは変化はなかった。

・総タンパク質およびアルブミン、ヘモグロビンがグループAでは減少の一途。グループBでは一旦減少して増加、グループCでは減少はなく後半に増加した。

・体筋肉量を反映するクレアチニンは3グループとも変化はなかった。

・タンパク質の代謝産物である血液尿素窒素はグループA,Bで増加したがグループCでは変化がなかった。


重症脳卒中患者の栄養状態を改善するためにはタンパク質を1日あたり1.6g/kgは摂らせると良い、

というおはなし。

感想:

健康なひとでもかなり意識しないと1.6g/kg にはならないだろうな。ぜんぶ肉(含有率20%)で摂るとすると体重50kgで 400g相当の肉を毎日食べなくてはならない。

思い出すに、、リハビリ病院の食事の量は少なかった。体重3キロ以上減った。

2015年1月23日

サムスンが開発した脳波で脳卒中を予知するアプリ&センサーとは

元
C-Lab Engineers Developing Wearable Health Sensor for Stroke Detection
2015  1月  韓国

サムスンが脳波から脳卒中を予知する スマホアプリおよびヘッドセットを開発したそうな。

サムスン脳波アプリ

・ EDSAP(早期発見センサーアルゴリズムパッケージ) という名称。

・2年前にサムスンの研究チーム5人により開発がスタートした。

・まだ試作機段階ではある。

・ヘッドセットは柔軟な素材でできていて電極の頭部装着が簡単。

・この電極は将来的にヘアピンやメガネに組み込むことも可能。

・脳波解析は無線接続のスマートフォンアプリで実行される。

・1分以内に脳卒中の予測解析が完了する。

・ストレスや睡眠、うつ、心電図への応用も考えられる。

・今後、臨床試験を考えている。


というおはなし。



感想:

街を歩いていて脳卒中が起きそうになるとスマホが教えてくれる。最寄りの病院までの道順と口コミが表示される。

そもそも脳波で脳卒中が予測できるのかな?

それをこれから調べるのか、、

2015年1月22日

一人暮らしの男性脳卒中経験者はなぜ長生きできないのか?

元
Men who live alone run a greater risk of dying prematurely after stroke
2015  1月  スウェーデン

一人暮らしが脳卒中患者に与える影響を調べてみたそうな。


70歳未満の脳梗塞患者1090人および健康な600人について調査したところ、


次のことがわかった。

・発症後12年以内に亡くなってしまう者の割合は、一人暮らしで 36%、同居人ありで 17%だった。

・これを男性に限定するとこのギャップはさらに広がり、44% vs. 14%になった。

・この要因として 運動不足、飲酒などとの関連が確認できた。

・また、脳卒中経験者の12年内の(再発)脳卒中リスクは健常人に比べると10倍であり、

・記憶、注意力の低下が多くの者に見られた。


脳卒中後 一人暮らしの患者は早死する可能性が高い。生活習慣指導が必要かもしれない、


というおはなし。


感想:

一人暮らし問題に関する過去記事↓
一人暮らしは脳卒中になりやすく回復しないは本当か?

一人暮らしで脳卒中になるとヤバイの?

高齢になると一人暮らしよりも夫婦世帯のほうが病院に行くのが遅れる

2015年1月21日

アロセントリックな半側空間無視とエゴセントリックな、、

元
Lesion Sites Associated with Allocentric and Egocentric Visuospatial Neglect in Acute Stroke.
2015  1月  カナダ

脳卒中後の半側空間無視には2種類ある。

*物中心(allocentric):対象物を中心に片側を無視し、自分との位置関係に依らない。
*自分中心(egocentric):正中の片側を無視する。

各場合の脳損傷位置との関連を調べてみたそうな。


脳梗塞で右脳損傷の62人の半側空間無視患者について調べたところ、


次のことがわかった。

・物中心と自分中心とで関連する脳損傷の位置に違いが見られた。

・物中心の半側空間無視では、上下頭頂皮質と上中側頭回に損傷があった。

・自分中心の半側空間無視では、中心前回および中前頭回、島皮質、被殻に損傷があった。

・判別テストのいくつかは前頭および頭頂の損傷と関連またはオーバーラップする部分もあった。


どうやら側頭、頭頂部は物中心の半側空間無視に関連し、前頭葉は自分中心の半側空間無視との関連が強いと考えられる、


というおはなし。
アロセントリック エゴセントリック

感想:

半側空間無視ってあまりわかってないのね
半側空間無視の3つの種類と回復度

2015年1月20日

松果体の石灰化で脳卒中 はほんとうか

元
Stroke and pineal gland calcification: Lack of association. Results from a population-based study (The Atahualpa Project).
2015  1月  エクアドル

松果体の石灰化は脳卒中と関連があると言われている。

ほんとうか確かめてみたそうな。


60歳以上のエクアドル住民の頭部を片端から断層撮影し、松果体の石灰化および脳梗塞、脳出血の有無を確認したところ、


次のようになった。

・平均年齢70、248人の被験者のうち55%に松果体の石灰化があった。

・16%に無症候性を含む脳血管障害がみつかった。

・松果体の石灰化は、脳血管障害のある人の61%、ない人の54%に確認できた。

・他の要因も含めて解析すると松果体の石灰化と脳血管障害は関連がなかった。


松果体の石灰化と脳卒中の関連は確認できなかった、


というおはなし。


感想:

自分のあたま↓の ど真ん中にも石が見つかったので、このテーマには関心が高い。
写真:松果体の石灰化

2015年1月19日

死んでしまいやすい脳内出血は 右脳? それとも左脳?

元
Higher mortality in patients with right hemispheric intracerebral haemorrhage: INTERACT1 and 2.
2015  1月  オーストラリア

脳内出血の回復が良くない患者が 左右脳半球別に偏りがあるかどうか調べてみたそうな。


脳内出血患者の血圧治療の研究データを用いて解析したところ、


次のことがわかった。

・脳内出血患者2708人の左右脳半球および90日後の自立度情報が得られた。

・発症90日時点での死亡リスクは右脳内出血の患者が左側患者の1.77倍だった。

・障害の重症度については左右脳半球での差はなかった。


脳内出血患者は右脳損傷の場合 死亡リスクが高かった。しかし障害の重さには影響しなかった、


というおはなし。



感想:

なぜなのか? じぶんが右脳出血だっただけに気になる。

これ↓と関係があるかも。
胃瘻からすぐに復帰できる脳卒中患者の特徴が明らかに

右脳梗塞の犬は余命が極端に短いことが判明!(∪^ω^) わんわん

2015年1月18日

歩行が安定する腕の振り方のコツ

元
Effect of arm swing strategy on local dynamic stability of human gait.
2014  12月  オランダ

転倒の多くは歩行中に起きる。歩行の安定には腕の振りが影響している。

歩行中にどんな腕の振り方をすればより安定するのか実験してみたそうな。


健康な若い男性10人について歩行中の4種類の腕の振りと、7段階の歩行スピードを与え、その様子をモーションキャプチャーして解析したところ、


次のことがわかった。

・通常の腕の振りに比べ 過大なまでに腕を振った場合、正中面方向(前後、上下)への安定性が向上した。

・特に低速時に効いた。


大げさに腕を振ることで歩行時の安定性が著しく向上する。転倒しやすい高齢者や脳卒中経験者に教えてあげるとイイかも、、


というおはなし。

腕のふり


感想:

まったく凄いことを発見してくれだものだ。さっそく実践してみたいけど ちょっとはずかしい。

2015年1月17日

野菜 果物をよく食べる日本人の脳卒中リスクは

元
Fruit and vegetable intake and mortality from cardiovascular disease in Japan: a 24-year follow-up of the NIPPON DATA80 Study.
2015  1月  日本

野菜、果物と脳卒中など心血管疾患との関連をアジア人で調べた研究は少ない。

日本人で調べてみたそうな。


1980年の栄養調査記録から9112人を24年間追跡調査した結果、


次のことがわかった。

・野菜、果物を多く摂るひとは、年齢が高く、魚や乳製品、大豆製品をよく摂り、肉は少ない特徴があった。

・野菜、果物を多く摂るひとの心血管疾患リスクは0.74倍、脳卒中では0.80倍、冠動脈疾患は0.57倍だった。


日本人が野菜、果物を多く摂ると脳卒中など心血管疾患のリスクが著しく低くなる、


というおはなし。



感想:

でも長生きするのは肉をよく食べる人だったりするんだよね。

2015年1月16日

カルフォルニア大学が開発した最新の上肢リハビリ法とは

元
Musical glove helps stroke patients
2015  1月   アメリカ

脳卒中で麻痺した手の動きを改善する FDAも認めた新装置「ミュージックグローブ」を使ってみた事例ビデオ。


見れない場合はこちらから

あらすじ
・元タイピストで脳卒中経験者のジャネットさんは何年もリハビリを受けてきたけど手の動きは一向に良くならなかった。

・カルフォルニア大学でミュージックグローブのテストをしていると聞き、実験に参加した。

・音楽に合わせ指でつまむ動作を毎日繰り返した。

・2週間後、ジャネットさんは再びタイピングができるようになった。

・そればかりか ドアを開けたり、コップを洗ったり、食器を使ったりできるまでになった。


このミュージックグローブ療法は、従来型のリハビリに比べ運動機能の改善が20-30%優れていることがわかった、


というおはなし。



感想:

指を曲げ伸ばしできる時点で非常に軽度の麻痺であることは明らか。

しかし同様な軽度麻痺患者のみを対象とするCI療法に比べると、はるかにわかりやすくて、たのしくて、健常手にミットをはめる必要もないし、なにより1人でできる点で圧倒していると思う。

2015年1月15日

脳卒中後の「痛み」と精神的苦痛、社会参加について

元
Pain among institutionalized stroke patients and its relation to emotional distress and social engagement.
2015  1月  オランダ

脳卒中後の疼痛と精神的苦痛、社会参加の問題との関連を調べてみたそうな。


介護施設に入所中の慢性期脳卒中患者274人について調査した結果、


次のことがわかった。

・28%の入所者がかなりの痛みを感じていて、その68%は身体の麻痺側の痛みだった。

・この疼痛が精神的苦痛スコアの60%に関連していて、

・妄想、興奮、攻撃、抑うつ、不安といった臨床症状とも関連していた。

・疼痛は社会参加度の低さとも関連していたが、精神的苦痛スコアを考慮に入れるとその関連は消えた。


脳卒中後の疼痛は精神的苦痛の元であり、社会参加を妨げる原因にもなる、


というおはなし。


感想:

「痛み」を語る脳卒中ブログは滅多にみない。

痛みは外から見てわからないので説明がつらい。同病者ですら共感がむつかしい。

しぜんと内向きになり表現を諦めるんだろうな、、

2015年1月14日

発症後7日以内に亡くなってしまう患者の特徴

元
A study of seven day mortality in acute ischemic stroke in a teaching hospital in chitwan.
2014  1月  ネパール

脳卒中の発症後7日時点での患者死亡率を調べてみたそうな。


ネパールの大学病院に入院した急性期脳梗塞患者100人について調査したところ、


次のことがわかった。

・発症後7日目までに13%の患者が亡くなった。

・7日時点での死亡率は、入院時の重症度、心房細動、高血圧と関連があり、

・年齢、性別、喫煙、糖尿、冠動脈疾患、脂質異常などとの関連は無かった。

・特に、入院時の神経症状の重症度が早期死亡率と最も強く関連していた。


急性脳梗塞患者の13%が7日以内に死亡した。これはほぼ入院時の重症度で決まる、


というおはなし。



感想:

1ヶ月死亡率はよく目にするけど、7日ははじめてかな。
死亡率もっと高いと思ってた。意外にみんなタフ。

ネパールってとこにも注目した。先進国の日本なら13%を上回ることはないハズ。


2015年1月13日

2年後、脳卒中経験者の生活の質を脅かす最大の理由は、、

元
Associations between quality of life and socioeconomic factors, functional impairments and dissatisfaction with received information and home-care services among survivors living at home two years after stroke onset.
2014  4月  ルクセンブルク

発症から2年後、自宅で暮らす脳卒中経験者の生活の質QoLに影響する要因をいろいろ調べてみたそうな。


平均年齢65、発症後18ヶ月以上の脳卒中経験者94人に面談調査した結果、


次のことがわかった。

・脳卒中経験者の50%は高卒以下で低所得だった。

・機能障害は珍しくなく、感覚45%、運動35%、記憶32%、言語31%、視覚20%だった。

・低学歴、低所得の脳卒中経験者のQoLは多くの側面で低かった。

・復職できている人のQoLは疼痛、メンタル、睡眠の点で隠居した人よりも良好だった。

・機能障害はQoLのほとんどあらゆる側面に影響していた。

・脳卒中により今後どうなってゆくのか? 巷にあふれる情報は正しいのか? リハビリやアドバイスを受けるにはどうしたらよいのか? といった情報アクセスへの不満とQoLの多くの側面が強く関連していた。


脳卒中経験者はいろいろな理由でQoLが低下し 抑うつになりがちである、


というおはなし。

情報と満足
感想:

ネットがなかった頃の脳卒中経験者はどうやって情報あつめてたんだろう?

きっといまでも ネット利用者密度の低い地方の村落に行くと、主な情報源は口コミで『△△病院の〇〇先生はすごいらしい、、触れるだけで治る』って尾ひれのついた噂が飛び交っていると思う。

2015年1月12日

若い脳卒中経験者が医療サービスに望んでいること

元
Young and Midlife Stroke Survivors' Experiences With the Health Services and Long-Term Follow-Up Needs.
2015  1月  ノルウェー

脳卒中経験者が抱く医療サービスへの感想やニーズについて、特に若者と中年を対象に調べてみたそうな。


若年脳卒中経験者16人に面談調査したところ、


次のことがわかった。

・彼らは継続して医療サービスを受けるために苦労していた。

・医療サービスから計画的にフォローされているとは感じていなかった。

・若年脳卒中経験者はフォローしてもらいにくい印象を持っている。

・医療サービスからフォローがあっても自分のニーズに応えるものではなかった。


若い脳卒中経験者の個々のニーズを取り込んだ長期的なサポートが望まれる、


というおはなし。
医療サービス

感想:

個人情報の取り扱いに過敏なためか 他の業種にくらべると時代錯誤的にこの種のフォローって少ないとおもう。

あんなにお金払ったのにハガキ一枚よこさないし、、

2015年1月11日

片麻痺がきっかけでダイエットに成功するという根拠について

元
Resting metabolic rate analysis in chronic hemiparesis patients.
2014  11月  ブラジル

片麻痺患者と健康な人の安静代謝率を比較してみたそうな。


*片麻痺患者8人と
*健康だけど座りがちな生活を送っている8人について、

呼吸分析器を装着させて安静時の酸素摂取量、二酸化炭素産生量、換気量等を計測した。

これらのデータから脂肪や炭水化物燃焼率、安静代謝率を算出し比較した。


次のようになった。

・片麻痺患者の呼吸パラメータは 健康な人に比べ大きくズレており、

・脂肪燃焼の割合が高く、

・安静代謝率も大きく異なっていた。


脳卒中片麻痺患者の安静代謝率は健康な人に比べ高かった、


というおはなし。

安静代謝


感想:

ということは、片麻痺はダイエットにいいかもね。


メモ:

今日、自転車こいでて強風にあおられ転倒した。左手の平をおもいっきり擦りむいた。血が滴るほどではあったけど、まったく痛くない。かゆくもない。風呂に入ってせっけんつけてもぜんぜんしみない。

感覚麻痺でよかった と思えた数すくないエピソードとして、、

2015年1月10日

ゴルフ療法が鍛えるメンタルローテーション能力とは

元
The effects of golf training in patients with stroke: a pilot study.
2015  1月  ドイツ

ゴルフ療法の脳卒中リハビリ効果について実験してみたそうな。


23-74歳の脳卒中患者24人について、

*ゴルフトレーニンググループ
*ミーティングおしゃべりグループ に分け、

1回1時間x週2回x10週間 実施ののち、複数の認知機能テストを行い比較した。


次のことがわかった。

・両グループ共に、抑うつ度テスト 視空間記憶テスト バランステスト のスコアが向上した。

・特に ゴルフトレーニンググループで、物体を心的に回転させる能力:メンタルローテーション のテスト結果が著しく向上した。


脳卒中患者へのゴルフトレーニングは視覚イメージ能力をおおきく改善する、


というおはなし。
ゴルフ訓練


感想:

ゴルフやったことないからな、、

2015年1月9日

仕事のストレスが引き金になるのは、、 脳梗塞? or 脳出血?

元
Job Strain and the Risk of Stroke: An Individual-Participant Data Meta-Analysis.
2015  1月 スウェーデン

職場での心理的ストレスと脳卒中との関連を調べてみたそうな。


ヨーロッパ人を対象とした14件の研究データを統合し、職業性ストレスと脳卒中の発生との関連を解析したところ、


次のようになった。

・19万人あまりの男女を9年ほど追跡し、2千件の脳卒中データを確認した。

・職業性ストレスが強いと脳梗塞リスクが1.24倍、

・脳出血は1.01倍、脳卒中全体で1.09倍だった。

・特に 脳梗塞と職業性ストレスの関連は社会階層に依らず強かった。


職業性ストレスが強いと脳梗塞リスクが上がる、


というおはなし。

職業性ストレス

感想:

脳出血の方が関連強いとおもってたは

2015年1月8日

アパシー(無気力)の原因は睡眠リズムにあった

元
Circadian sleep/wake rhythm abnormalities as a risk factor of a poststroke apathy.
2014  12月  フランス

脳卒中患者の19-55%はアパシー(無気力)を経験するという。

患者の睡眠・覚醒の概日リズムとアパシーとの関連を調べてみたそうな。


46人の脳卒中患者の退院時に睡眠と覚醒を記録する装置アクチグラフを装着させて7日間記録した。 その後、発症3ヶ月時点でのアパシー度を調べ関連を解析した。


次のことがわかった。

・3ヶ月時点で10人(22%)がアパシーと評価された。

・この10人は実験招集時には睡眠やアパシー、不安、ウツについてまったく自覚はなかった。

・しかし退院時のアクチグラフには睡眠の大きな変化が記録されていた。

・アパシーになる患者は睡眠効率(ベッドに居る時間に対する実睡眠時間の割合)が低く、

・睡眠断片化指数も高かった。

・脳損傷の位置や微小梗塞、微小出血の数との関連はなかった。


脳卒中後にアパシーになる患者には、早い段階で睡眠・覚醒リズムに変化が見られた。これはアクチグラフを使うと簡単に調べることができるよ、


というおはなし。

アクチグラフ
アクチグラフの例

感想:

上記写真のアクチグラフは10万円ほど。スマホアプリなら無料。

いびきを記録するアプリを使ったときは衝撃を受けたなぁ。

2015年1月7日

平地をいくら歩いても無駄、階段を登り降りしなきゃ

元
The Effects of Stair Gait Exercise on Static Balance Ability of Stroke Patients.
2014  11月  韓国

階段歩行訓練のバランス改善効果について実験してみたそうな。


脳卒中の慢性期で平地を30mくらい歩くことのできる患者30人について、

*階段歩行グループ
*平地歩行グループ

に分けて、1回30分間x週3回x4週間の訓練を行った。

階段歩行は理学療法士が腰と膝をサポートしながら、手すりにつかまりつつ登り降りを行った。


次のようになった。

・階段歩行グループでは麻痺脚と非麻痺脚にかかる体重負荷の差が非常に小さくなったが、

・平地歩行グループでは体重負荷の分布に変化がなかった。

・身体前後への安定度の限界は階段歩行グループで著しく向上した。

・姿勢安定性の神経学的検査であるロンベルグ試験の結果も階段歩行グループで大きく向上した。


慢性期脳卒中患者を階段で登り降りさせることで姿勢の安定性を改善できた、


というおはなし。



感想:

最初の階段トライはかなりの恐怖体験だった。それだけにクリアしたあとの自信と喜びは大きかったなぁ、、

2015年1月6日

ストレッチくらいじゃダメ、がっつり運動しないと脳が萎縮する

元
Effects of Community Exercise Therapy on Metabolic, Brain, Physical, and Cognitive Function Following Stroke: A Randomized Controlled Pilot Trial.
2014  12月  イギリス

運動療法が脳卒中経験者の脳に与える影響を調べてみたそうな。


50歳以上で自立歩行の可能な慢性期脳卒中経験者40人について

*運動療法グループ と
*ストレッチグループ に分けた。

いずれも週3回x19週間継続し、脳と身体機能について比較したところ、


次のことがわかった。

・血糖値は両グループともに一定に保たれていた。

・運動療法グループで内側側頭葉の血流が増加し、組織の体積は保たれていた。

・ストレッチグループでは内側側頭葉の血流に変化は無く、灰白質が著しく萎縮していた。

・運動療法グループでは血圧やコレステロール、認知機能等も良好だった。


短期間の運動療法によって脳の代謝、身体、認知機能が改善した、


というおはなし。
内側側頭葉
感想:

ところで どんな運動をさせたのだろうか?

2015年1月5日

鍛えるべきは、、膝を伸ばす筋肉? or つま先を持ち上げる筋肉?

元
Associations between lower limb strength and gait velocity following stroke: A systematic review.
2014  12月  オーストラリア

脳卒中患者の下肢筋力と歩行速度との関連を過去の研究から調べてみたそうな。


医学論文データベースから関連する研究を複数の審査者が厳選し、データを統合、再解析したところ、


次のことがわかった。

・21件の研究が見つかった。

・いずれの研究も被験者数は多くはなかった。

・膝の伸筋の力は歩行速度と強い関連になかった。

・一方、つま先を持ち上げる背屈筋の力は歩行速度ともっとも強い関連があった。


下肢筋肉群にあって足首の背屈筋が歩行速度と強く関連していた。足首の背屈筋を鍛えることで速く歩けるようになるかもしれない、


というおはなし。


感想:

当時 一歩ごとにつま先が地面をこするので、左の靴の先端にすぐに穴が開いてしまったことを思い出す。

2015年1月4日

のちに脳卒中になる男性の青年期の特徴

元
Risk Factors Assessed in Adolescence and the Later Risk of Stroke in Men: A 33-Year Follow-Up Study.
2014  12月  スウェーデン

高齢者を対象とした脳卒中リスクの研究は多い。
そこで、脳卒中のリスク要因を青年期の若者について調べてみたそうな。


1969-1989の徴兵時に収集された平均年齢18の男性81万人あまりの健康診断を含む登録情報を解析したところ、


次のことがわかった。

・33年前後の追跡期間中に6180件の脳梗塞と2104件の脳出血があり、発症年齢の平均は48歳だった。

・脳梗塞に関連の強い要因は、運動不足、肥満、糖尿病、飲酒、低所得、母方の脳卒中歴だった。

・脳出血も同様に、運動不足、肥満、飲酒、糖尿病、低所得がリスクとして挙げられた。


脳卒中のリスク要因はすでに青年期に明らかになっており、その代表的なものは運動不足、肥満、糖尿病、低所得、母方の脳卒中歴であった。それらのいくつかは十分に改善可能である、


というおはなし。


感想:

若かりし頃を思い出すに 運動不足、母方脳卒中歴、低所得 がガッチリ当てはまってた。

2015年1月3日

性別で脳梗塞の回復に違いがでるものなのか

元
Sex Differences in Short-Term Outcomes After Acute Ischemic Stroke: The Fukuoka Stroke Registry.
2014  12月  日本

脳梗塞患者の予後に性別が関係するものかどうか調べてみたそうな。


1999-2013の福岡の脳卒中データベースから初回脳梗塞患者6千人あまりの記録を抽出、解析したところ、


次のことがわかった。

・38.5%は女性患者だった。

・重症患者は女性に多かった。

・他の要因を考慮してなお、女性であることが退院時の機能回復の悪さと関連していた。

・この傾向は特に70歳以上で顕著で、70歳未満では女性だからどうの‥ということはなかった。


女性であることが脳梗塞退院時での機能回復不良と関連があった、


というおはなし。

福岡 Fukuoka

感想:

これは何度も繰り返し出てくるテーマ。理由はよくわからない。

2015年1月2日

tDCS(経頭蓋直流電気刺激)にもハイビジョンがあった

元
Feasibility of using high-definition transcranial direct current stimulation (HD-tDCS) to enhance treatment outcomes in persons with aphasia.
2014  12月  アメリカ

従来型のtDCSにくらべより限局した範囲を強く刺激できるHD(ハイディフィニション)tDCSを実際に試してみたそうな。


慢性期脳卒中で失語症の8人の患者について従来型のtDCS もしくはHDtDCS を施し、併行して5日間の失語リハビリを行った。


次のようになった。

・HDtDCSは実験を行う上で従来型と比べ特に大きな違いはなかった。

・両グループともに失語リハビリの成果が見られた。

・訓練成果の正確さの点でHDtDCSの方がやや優れているように見えた。

HDtDCSは従来型のtDCSと同様に扱うことができ、効果も同程度以上はありそうだ、


というおはなし。


HDtDCSを自作して自分に試し、やけどしかけた人のビデオ




感想:

tDCSのニュースはこれまで30件以上取り上げてきた。
2015年にもなったし 今だから正直に言うと、tDCSで脳の神経が分極して興奮がどうのこうのという理屈は最初からぜんぜん信用していない。

上に貼ったビデオのように簡単に実験できるはずなのに まったく試してみる気にもならない。

その理由を書いてみる。


子供のころ006Pタイプの乾電池を舐めて 痛いくらいに舌がシビレた。tDCSで使用する電池、流す電流がまさにこのレベルのものである。

じっさい、tDCSの通電中のチクチク感は問題になっていて、この不快感を緩和するために電極の材質や頭皮との間にはさむジェルやスポンジを工夫している。

つまりtDCSで効果があるとされるレベルの電流を流すと多少のチクチク ピリピリ感はどうしても避けられない。

その結果、比較対照のための偽刺激(電流を流さない)実験が事実上意味をなさなくなる。

わかりやすく言うと、
実験中ずうっとアタマに貼った電極にチクチク感のある被験者は、自分がなにかすごい先端医療を施されていることを感覚的に体験し続ける。

いっぽう、偽刺激の被験者には全体を通してほとんどチクチク感は無く、なにかされているのかさっぱり実感がわかない。


これほどの実験状況の違いがあるとポジティブな結果がでないハズがなく、得られる成果のほとんどは「チクチク感によるプラシーボ効果」であると考える。


でも名のある研究機関も取り組んでいることを考えると、少しは本当の効果も含まれるのかな、、と思い 見守っている。

2015年1月1日

片麻痺患者の身体の揺れを簡単に抑えるコツ

元
Deliberately Light Interpersonal Touch as an Aid to Balance Control in Neurologic Conditions.
2014  12月  イギリス

脳卒中などの神経症状により 身体が揺れてしまう患者の背中へ「そっと触れる」効果について調べてみたそうな。


11人の慢性期脳卒中で片麻痺の患者と
12人のパーキンソン病の患者について、

様々な状況下で圧力センサープレートに立たせ、
リハビリの専門家が背中にそっと触れた際の重心の動揺を計測した。


次のようになった。

・両グループともに背中にそっと触れることで身体の前後の揺れが収まった。

・背中の上部に触れたときに効果が高く、

・特に肩の高さで同時に2点触れるとさらに効果的だった。


患者の背中にそっと触れることで姿勢を安定化することができた。患者のかたわらで楽にサポートできる方法である、


というおはなし。

図:ライトタッチ 脳卒中


感想:

意識してかどうか、皆やっていることだよな。

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