元2023 12月 中国
これまでの疫学的証拠は、低気温への曝露と脳梗塞リスクとの関連を示唆しているが、その基礎となるメカニズムは依然として不明である。
そこで、脳梗塞における血小板活性化と血栓症について、天津の多施設臨床データと動物実験を通して、周囲温度の影響をくわしくしらべてみたそうな。
・2018年から2020年にかけて、天津の3つの脳卒中センターから約3000人の脳梗塞患者を解析の対象とし、そのうちADP(アデノシン二リン酸)による血小板凝集率を入手した。
同時期の気象データも収集し、環境温度との関連を解析した。
さらに、動物実験では、寒冷曝露群と常温群のマウスを用いて、血小板凝集、拡散、血栓の引き込みなどの血小板機能評価を行った。
次のことがわかった。
・外気温度と血小板凝集の間に非線形の関係が認められた。・平均気温が1℃下がるごとに、血小板凝集率は7.77%増加した。・気温は凝集率以外の他の血小板パラメータとは関連していなかった。・男性、65歳以上、高血圧患者は気温変化の影響を受けやすいことがわかった。・さらに動物実験では、低温ストレスで誘導されるタンパク質CIRBPレベルの上昇とそれに続くp-ACT/p-ERKの活性化が、寒冷曝露による血小板活性化の原因のひとつである可能性が示された。