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2016年6月29日

左脳をやられると右への気付きがちょっと遅れる


Not Just Language: Persisting Lateralized Visuospatial Impairment after Left Hemisphere Stroke.
2016  6月  アメリカ

左脳は言語に 右脳は注意力に特化していると考えられてきたため 左脳損傷患者への注意力検査はあまり行われていない。

左脳の脳卒中患者の注意力を調べてみたそうな。


左脳損傷の慢性期脳卒中患者25人および健常者20人について、コンピュータを使った視野探索課題と行動性無視検査を行い比較したところ、


次のことがわかった。

・行動性無視検査では左脳損傷患者に注意障害は見られなかった。

・しかし視野探索課題で 統計学的有意な注意障害が確認できた。

・左脳損傷患者では右視野のターゲットを見つけ出す時間が、左視野の場合に比べ平均208ms余計にかかっていた。

・健常者ではこの差は8ms程度だった。

左脳損傷患者に見られた明らかな注意力の偏りは、左脳が視空間注意バランスを担っている証拠である。左脳損傷患者にも注意力検査をするべきだろう、


というおはなし。

図:左右ターゲット別の遅延時間


感想:

先週のコレ↓も行動性無視検査では分からなかったとある。
左脳損傷で右の半側空間無視になる患者の割合

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