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2022年4月9日

日本のくも膜下出血クリップ率

2022  4月  日本


脳動脈瘤治療の臨床試験ISATでは、クリップよりもコイルが優れていた。

別の比較試験BRATではコイル治療の優位性は時間が経つほど減少すると結論している。

そこで、日本のくも膜下出血患者でのクリップ治療とコイル治療の臨床転帰について、くわしくしらべてみたそうな。



38の病院にて、2010-2013年のくも膜下出血患者1863人のうち、

入院までに発症後72時間以上経っていた者や出血位置の不明な者を除いて、

クリップでもコイルでも治療できた瘤の患者1209人を対象とした。



次のことがわかった。

・クリップが792人(65.5%)、コイルが417人だった。

・平均年齢は61.5で、女性は800人、男性が409人だった。

・術後3ヶ月の時点での転帰良好者の割合はクリップ(68.2%)コイル(60.9%)で有意差はなかった。

・臨床転帰の危険因子は、男性、高齢、発症前の自立度、入院時の重症度、が挙げられた。

・治療方法による臨床転帰にあきらかな違いはなかった。


日本ではくも膜下出血の治療にクリッピング手術が主流である。臨床転帰はクリップとコイルで差はなかった、


というおはなし。
mRSクリップとコイルの図


感想:

コイルはいいことずくめなはずなのに、なかなか普及しないってことは現場にしかわからない大きなな問題を抱えているんだとおもう。


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