元2022 4月 中国
脳卒中の後、患者には認知障害がよくみられる。
しかしその病因はほとんどわかっていない。
腸内細菌叢の異常が認知障害に関連している可能性を検証してみたそうな。
脳卒中患者83人について、3ヶ月後に認知機能をMoCAスコアで評価した。
患者の炎症関連因子と腸内細菌叢の組成を解析した。
さらに患者から脳卒中マウスへ糞便移植を行い、腸内細菌叢と認知障害との因果関係をしらべた。
マウスの認知機能はMorris水迷路試験で評価した。
次のようになった。
・患者は、認知障害34人、非認知障害49人に分類された。・認知障害群は、炎症反応にかかわるリポ多糖や炎症マーカーが有意に高かった。・認知障害患者から糞便移植された脳卒中マウスには、高レベルの炎症性サイトカイン、低レベルの酪酸、重度の腸管破壊、認知障害がみられた。・さらに血液脳関門の健全性の悪化、ミクログリアの活性化、海馬神経の細胞死、がみられた。・酪酸ナトリウムを補給すると、糞便移植され認知障害になったマウスの状態が改善した。
脳卒中に起因する腸内細菌叢の炎症関連の変化が血液脳関門を破壊し、海馬のアポトーシスやミクログリアの活性化をもたらし認知障害につながることがわかった、
というおはなし。
感想:
腸内細菌はたいせつ。
酪酸(短鎖脂肪酸)は長芋を食べると増える。