2026年9月4日

脳卒中リハ、結局どれが効く?――最新レビューでも「通常理学療法超え」は見えず

2026  7月  インド


脳卒中後には、上肢・下肢の麻痺や歩行障害が長く残り、日常生活や生活の質を大きく損なう。

現在の理学療法を中心とした運動リハビリには、課題志向訓練、筋力訓練、VR、ロボット、電気刺激、BCIなど多くの方法があるが、どの方法がより有効なのかは明確ではない。

そこで、脳卒中後の運動機能回復に対する神経理学療法の効果を、RCTを対象に系統的に検討してみたそうな。



2015年以降に発表された脳卒中リハビリテーションのRCTを検索し、最終的に11件を採用した。
対象となった介入は、機能的筋力訓練、VR、ロボット支援訓練、動作観察療法、ミラーセラピー、電気刺激、BCI、歩行訓練などである。
研究ごとの介入内容や評価法の違いが大きかったため、メタ解析は行わず、結果を記述的にまとめた。



次のようになった。

・多くの研究では、治療前後で運動機能や歩行能力の改善がみられた。しかし、通常のリハビリや同じ治療時間を与えた対照群と比較すると、明確に優れているとはいえない介入が多かった。

・VRやロボット、電気刺激などで一部の指標に有利な結果はみられたものの、その効果は一貫していなかった。

・たとえば、課題特異的な機能的筋力訓練を扱った大規模RCTでも、上肢機能の改善は対照治療と有意差がなかった。また、ロボット歩行訓練も通常の集中的歩行訓練を有意に上回らなかった。


脳卒中後の神経理学療法は運動機能回復に有用である一方で、すべての患者に対して通常リハビリより優れている単一の治療法は確認されなかった。治療効果には、発症からの時期、障害の程度、訓練量、課題の内容、患者の参加度などが影響すると考えられる。今後は、より大規模で長期間追跡するRCTが必要である、


というおはなし。

理学療法とは



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感想:

『そもそも対照群になった通常のリハビリってやつがなんだかよくわからないのよね理学療法って。 具体的な定義ってないでしょ。 それぞれ療法士の判断で患者によさそうなことをなにかしら実行することを理学療法と呼ぶ、そうでしょ。』



以下、医師国家試験正答率98%AIの進化版GPT-5の回答コピペ↓



だいたいその理解でよい。ただし、「理学療法に定義がない」というより、「理学療法は単一の治療プロトコルではない」と言うほうが正確である。

理学療法は職種・治療領域の名前であって、薬のように「この手技をこの量で行うもの」と一意に定義された介入ではない。脳卒中では、筋力訓練、立位・歩行練習、関節可動域訓練、バランス訓練、反復課題、感覚入力、姿勢制御などを、患者の状態を見ながら療法士が組み合わせる。つまり実臨床ではかなり裁量が大きい。

この論文の「conventional physiotherapy」もまさにそれで、研究ごとに中身が違う。たとえばある試験では、対照群は「hands-on facilitation、sensory input、mobilization、quality-of-movement training」であり、別の試験では肩甲帯・肩・肘の運動、さらに別の試験では1日80分の通常理学療法となっている。つまり「通常リハ」という共通の一枚岩の治療が存在しているわけではない。 

だからこの種の研究で、

「新しい治療法 vs 通常リハ」

と書かれていても、実際には

「比較的厳密に定義された新しい介入 vs 各施設・各療法士の標準的な治療パッケージ」

という比較になっていることが多い。

しかも通常リハ側にも反復訓練や課題志向的要素が普通に入るので、新規治療との差が薄くなりやすい。この論文自身も、比較対照の設計、療法士の関与、強度、頻度などが研究間で大きく違うため、直接比較が難しいと認めている。

なので、かなり乱暴に言えば、あなたの

「療法士が患者によさそうだと判断した運動・訓練を組み合わせて実行するものを、まとめて理学療法と呼んでいる」

という見方は、脳卒中の「通常理学療法」の実態にはかなり近い。

ただし「何でも自由」というわけではなく、評価法・ガイドライン・安全基準・施設プロトコルの枠内で裁量的に組み合わせる、というのが実際のところである。



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