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2025年6月23日

「こするだけ」で脳が変わる?──“かっさ療法”が脳卒中リハに効くという衝撃

2025  6月  中国


脳卒中後の片麻痺は、発症患者の70~85%に生じる深刻な後遺症であり、ADL(日常生活動作)の自立を著しく妨げる。

現行のリハビリテーション法には一定の限界があり、改善率には個人差が大きい。近年、中国伝統医学の一手法である「刮痧(かっさ)療法」が、神経・筋系の回復に有効ではないかと注目されているが、臨床データは断片的で体系的な評価が不足していた。

そこで本研究は、かっさ療法の脳卒中後片麻痺に対する治療効果を科学的に検証するため、システマティックレビューおよびメタアナリシスをこころみたそうな。

2024年12月12日

耳から血を抜くだけで脳卒中が改善!?耳尖瀉血の驚きの効果

2024  12月  韓国


脳卒中は全世界で死亡や障害の主な原因であり、多くの生存者が後遺症に苦しんでいる。これに対し、東洋医学の耳尖瀉血療法が注目されている。

耳尖瀉血は、耳の尖った部分(耳尖)を軽く刺して少量の血液を出すことで、気血の滞りを解消し、回復を促すとされる伝統的な治療法である。

この方法が急性脳卒中の治療にどのような効果をもたらすのかを検証するためにメタアナリシスをこころみたそうな。

2024年10月27日

日常生活は改善するか?『瀉血』で脳卒中リハビリがここまで進化

2024  10月  韓国


瀉血(しゃけつ)は、東アジアの伝統医学で用いられる治療法で、特に韓国や中国で古くから脳卒中のリハビリに活用されてきた。

そこで、中国で行われた17の研究を対象に、瀉血が急性脳卒中の回復にどの程度有効か、安全性はどうかをくわしくしらべてみたそうな。

2024年5月13日

脳卒中の昏睡からの目覚め!鍼治療の可能性を解明する最新研究

2024  5月  中国


脳卒中後の昏睡患者における鍼治療の覚醒促進効果については、臨床現場で広く応用されているにもかかわらず、依然として議論の余地がある。

その有効性を評価するべくメタアナリシスをこころみたそうな。

2023年9月2日

脳卒中しゃっくり地獄に鍼治療

2023  8月  中国


しゃっくりは脳卒中後によくみられる症状であり、脳幹梗塞によるワレンベルグ症候群の13.7%に観察されたという報告がある。

ドーパミン遮断薬などの薬物治療はめまいや過度の鎮静を引き起こすことがおおく、リハビリテーションの妨げになる。

そこで、脳卒中後のしゃっくりにおける鍼治療の有用性についてメタアナリシスをこころみたそうな。

2023年5月4日

脳内出血急性期の鍼治療の予後とBDNF

2023  4月  中国


鍼灸は、世界保健機関WHOが脳卒中後の代替補完治療として推奨している。

中国伝統医学の文献では、鍼が血腫の吸収を助け、神経障害を改善するとされている。

そこで、脳内出血の急性期における鍼治療が、患者の予後と脳由来神経栄養因子BDNFに及ぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月23日

「柴胡疎肝湯」が脳卒中後うつに効く

2022  12月  中国


脳卒中後のうつ(PSD)は3分の1以上の患者が経験するという。

抗うつ薬による治療では効果の得られない患者や副作用を起こす患者が高い割合で存在する。

中国伝統医学の 「柴胡疎肝湯」(さいこそかんとう:CHSG)はPSD治療におおきな利点があると考えられるので、レビューをこころみたそうな。

2022年11月10日

お灸の脳卒中あとの認知障害への効果

2022  11月  中国


脳卒中後の認知機能障害(PSCI)は患者や社会におおきな負担を強いる。

しかしその有効な治療法は確立されていない。

そこで、PSCIに対する「お灸」の効果についてメタアナリシスをこころみたそうな。

2022年6月8日

伝統中国医学で脳卒中リハビリのエビデンスマップ

2022  5月  韓国


伝統中国医学は副作用が少なく低コストというメリットがある。

脳卒中の予防やリハビリテーションに用いられることもおおく、膨大な研究論文があるものの、結論には一貫性がなくエビデンスの質もよくわかっていないので、

システマチックレビューによるエビデンスマップの作成をこころみたそうな。

2022年2月11日

電気 振動 鍼の脳卒中クロスエデュケーション効果

2022  2月  オーストラリア


体の片側での運動トレーニングのあとに、トレーニングしていないもういっぽうの側の筋力やスキルが向上することを、「クロスエデュケーション」と呼ぶ。

これは1回の運動刺激によっても観察されるので、筋肉量の増加ではなく中枢神経系に由来する効果と考えられている。

クロスエデュケーションのエビデンスのおおくは、随意運動によるものであるが、末梢神経の電気刺激や振動刺激、鍼刺激によってもクロスエデュケーション効果が報告されている。

そこで、これら3種類の末梢神経刺激によるクロスエデュケーション研究の量や規模をしらべるべく、スコーピングレビューをこころみたそうな。

2020年1月25日

【鍼灸院歓喜】はっきりと効果がでるまでの回数


Application of survival analysis techniques to determine the optimal number of acupuncture therapy sessions for stroke patients
2020  1月  タイ

鍼(はり)は副作用のすくない治療法として脳卒中患者にもよく用いられていて、タイでは国の医療保険対象となっている。

鍼治療には 挿している時間、鍼の操作、電気刺激の周波数や強度がパラメータとしてあるが、

何回のセッションをおこなえば十分な効果が得られるのかについては ほとんどあきらかになっていないのでくわしくしらべてみたそうな。

2019年12月27日

嚥下障害の鍼治療 システマチックレビュー概観


An Overview of Systematic Reviews and Meta- analyses on Acupuncture for Post-acute Stroke Dysphagia
2019  12月  中国

25歳以上の25%はその人生で脳卒中を経験するという。

さらに脳卒中経験者の35-78%は嚥下障害になり、それは肺炎の原因になる。

中国では嚥下障害への鍼治療が日常的な医療行為になっている。

これまで数多くのランダム化比較試験(RCT)が行われ、20を超えるシステマチックレビューが出版されたが、相矛盾する結論になっている。

そこで嚥下障害への鍼治療についてのシステマチックレビューを方法論的に概観してみたそうな。

2019年8月5日

ツボ足三里の運動野へのはたらき


Effect of acupuncture at ST36 on motor cortical excitation and inhibition
2019  7月  中国

鍼は伝統中国医学の1つで、鍼刺激の対象になる体の位置(経穴、ツボ)は300箇所以上にのぼる。

そのなかでもST36(足三里)は特に重要で、脳卒中や高血圧、疼痛の治療に用いられている。

通常、鍼の効果は 得気(Deqi)とよばれる独特の統合感覚(sore, numb, full, heavy, dull)として認識される。

そこでST36への反応を 運動誘発電位の点からくわしくしらべてみたそうな。



20人の健常者について、
ST36を刺激 もしくは 少しはずれた位置を(偽)刺激するケースにわけて、

鍼刺激→12分後(鍼除去)→20分後、までフォローして、

得気スコア、
TMSによる運動誘発電位、
短 長潜時皮質内抑制 を測定した。



次のようになった。

・すべての被験者でST36刺激時に得気スコアが高かった。

・運動誘発電位はST36刺激中にあきらかに高く、鍼を抜くと元にもどった。

・得気スコアは運動誘発電位と相関関係にあった。

・短 長潜時皮質内抑制はST36刺激時に高値をしめした。

ST36への鍼刺激は運動野の興奮性を高めた。得気は運動誘発電位に相関し、運動野内の興奮調節機構への影響も確認できた、


というおはなし。

図:足三里の運動皮質刺激効果



感想:

「得気」これ↓。
鍼治療の「得気」は小脳のはたらきだった

2019年5月3日

くも膜下出血後の頭痛に効くツボ


Treating Therapy-Resistant Headache After Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage with Acupuncture
2019  4月  ドイツ
くも膜下出血患者の90%以上は突然の激しい頭痛を経験する。鎮痛薬を使用したとしてもその痛みはとてもつよい。

退院後30日以内の再入院の理由の2位もまた頭痛であり、その後何年間にもわたって頭痛が続くこともあるという。

オピオイド系の鎮痛薬は眠気や呼吸抑制の問題がある。非ステロイド性消炎鎮痛薬は血小板凝集をさまたげるためくも膜下出血をひどくする可能性がある。

そこで、代替医療としての鍼をくも膜下出血後の頭痛に応用してみたそうな。



くも膜下出血のあと複数種類の鎮痛薬使用にもかかわらず非常に強い頭痛が続いている女性3人について3日間の鍼治療をほどこした。

鍼刺激した位置は下図のとおり。



次のようになった。

・すべての患者で痛みがすくなくとも50%以上和らぎ、

・鎮痛薬の使用量を減らすことができた。

・副作用もなかった。

くも膜下出血後の頭痛には鍼治療を加えることが有効かも、


というおはなし。
図:くも膜下出血の頭痛に効くツボの位置


感想:

うえの図をみて 有名どころの風池、合谷、足三里はすぐにわかった。

2019年2月22日

太極拳が右脳に良い証拠


Effects of Tai Chi on Cerebral Haemodynamics and Health-related Outcomes in Older Community Adults at Risk of Ischaemic Stroke: A Randomized Controlled Trial
2019  2月  中国

太極拳はゆっくりとした連続動作と呼吸や脳内イメージを組み合わせた運動法で、脳卒中のリスク要因を改善できるとする報告もおおく期待されている。

このメカニズムを調べるべく、大規模なランダム化比較試験をおこなったそうな。


脳卒中リスクがあって運動習慣のない55-75歳の170人について、
太極拳グループと比較グループにわけた。

太極拳は1回60分間x週5回x12週間おこなった。
比較グループは通常の生活をつづけてもらった。

12週間後と24週間後に超音波を使った脳内の血流動態測定および血漿成分検査をおこなった。


次のことがわかった。

・12週間後、太極拳グループで右の前大脳動脈の流速および血管抵抗性があきらかに改善し、

・さらに右の中大脳動脈の流速もあきらかな改善をしめした。

・左の動脈流速に変化はなかった。

・また、太極拳グループでは中性脂肪、空腹時血糖値やホモシステインレベルが低下し、

・バランス能力も改善した。

脳卒中リスクのある高齢者への12週間の太極拳エクササイズには 脳内の血行動態や血漿パラメータおよびバランス能力の改善効果が期待できる、


というおはなし。

図:



感想:

なぜ右脳の血流ばかりよくなるのかについての考察がみつからなかった。

そういうものなのか?

2018年6月30日

痙縮を解く「経穴腸線注入」のメカニズム


Catgut implantation at acupoints increases the expression of glutamate aspartate transporter and glial glutamate transporter-1 in the brain of rats with spasticity after stroke
2018  6月  中国

脳卒中後の手足の痙縮をやわらげることはリハビリをすすめる上でのおおきなテーマである。

脳卒中による痙縮は神経伝達物質であるグルタミン酸の過剰による興奮毒性が原因とする説がある。

いっぽうで経穴への腸線(動物の腸からつくった縫合糸:Catgut)注入により脳卒中後の痙縮が緩和されたとする動物実験報告がある。

そこで、経穴への腸線注入による痙縮緩和効果と、このときの脳内でのグルタミン酸トランスポーター2種の発現を検証してみたそうな。


ネズミを人為的に脳虚血と再灌流をした3時間後に
4つのツボ(GV14,GV6,CV4,CV12)に腸線注入をおこなった。

その後の 神経症状、痙縮度、梗塞サイズ、GLAST,GLT-1の発現量を比較したところ、


次のようになった。

・脳虚血によりネズミに痙縮がおきた。

・腸線注入グループで神経症状がおおきく改善され、

・筋肉の緊張も低下し、梗塞サイズも小さくなった。

・損傷脳側でグルタミン酸トランスポーターGLAST,GLT-1の発現が増加していた。

経穴への腸線注入により脳梗塞ネズミの痙縮が緩和された。これはグルタミン酸トランスポーターの増加による効果かも、、、


というおはなし。
図:キャットグット注入による脳梗塞減少効果

感想:

鍼の効果を持続させるためにCatgutを埋め込むんだって。まったく知らなかったよ。

2018年4月12日

温鍼灸療法が痙縮に効くは本当か?


Warm-needle moxibustion for spasticity after stroke: A systematic review of randomized controlled trials.
2018  3月  中国

「温鍼灸療法」はツボに刺した針の末端にモグサを据えて燃やし 針をとおして熱を伝える治療法であり、近年とくに脳卒中の痙縮治療効果で注目があつまっている。

これを検証するべくこれまでの研究をシステマチックレビューしてみたそうな。


世界中のデータベースから関係する信頼度の高い研究を厳選し データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・被験者878人を含む12のランダム化比較試験がみつかった。

・痙縮をやわらげ運動機能の回復を促す点で温鍼灸療法は電気鍼や通常の鍼よりすぐれていた。

・日常生活動作への影響は 温鍼灸療法が電気鍼よりもすぐれていたが、

・通常の鍼との差はなかった。

温鍼灸療法は脳卒中患者の痙縮をやわらげ運動機能や日常生活動作を改善する点で他の鍼灸より期待できるかも、、


というおはなし。
図:温鍼灸療法

感想:

不用意に動くと針からモグサが落ちて とても熱い思いをすることになりそう、
とおもったけどこぼれないようになってるんだな。

2017年11月23日

鍼の脳卒中治療メカニズムと人気のツボランキング


Mechanisms of Acupuncture Therapy in Ischemic Stroke Rehabilitation: A Literature Review of Basic Studies.
2017  11月  台湾

鍼治療はWHOもすすめる脳卒中の代替療法の1つである。おおくの臨床試験で脳卒中患者のバランスや痙縮、筋力、生活の質の改善効果が示されているものの そのメカニズムはよくわかっていない。

これまでの研究から 鍼治療の脳卒中リハビリテーションメカニズムとよく使われるツボの種類についてまとめてみたそうな。


関係する40の研究内容を分析したところ、


次のことがわかった。

・鍼刺激による5つの脳卒中回復メカニズムがあきらかになった、

1)神経新生と細胞増殖の促進
2)虚血領域への血流改善
3)細胞死の抑制
4)神経化学物質のコントロール
5)長期増強効果による学習改善

・よく使われるツボは、百会(GV20)、足三里(ST36)、風池(LI11)、水溝(GV26)、大椎(GV14)、合谷(LI4)の順だった。

鍼治療は脳卒中患者の中枢神経系にたいし 異なるメカニズムの様々なはたらきをとおして改善効果をもたらす、


というおはなし。
図:脳梗塞の鍼治療メカニズム

感想:

鍼のような信念体系にいまだおおくの支持があり かつエビデンス主義の世界で生き残っていること自体に強い関心がある。

2017年10月13日

鍼治療は脳卒中後うつの予防になる?


A Population-Based Cohort Study on the Ability of Acupuncture to Reduce Post-Stroke Depression.
2017  9月  台湾

脳卒中後のうつは長く患者に影響する合併症の1つである。投薬治療も試みられているが効果は小さい。

伝統中国医学の鍼治療は漢方薬もあわせると 台湾人の脳卒中患者の半数以上が選択する代替医療でもある。

鍼治療を受ける患者が脳卒中後のうつになりにくいという報告がいくつかあるので、これを検証してみたそうな。


2000-2005に脳卒中になった台湾人について、鍼治療経験とうつ発症の有無を2007までフォローしたところ、


次のことがわかった。

・トータル8487人の脳卒中患者のうち1036人は 発症後6回以上鍼治療を受け、1053人は1-5回、6398人は鍼治療をまったく受けなかった。

・年齢、性別、重症度、他の病気など関連要因を考慮に入れると、頻繁に鍼治療を受けていた(6回以上)グループではうつリスクが53%低く、それより少ない頻度では28%のリスク低下だった。

脳卒中後の鍼治療はうつのリスクを低下させるようだ、


というおはなし。
図:鍼治療頻度と脳卒中後うつ割合

感想:

今回使用したデータベースにはどのツボを刺激したかについての情報がない。だから鍼でうつを治そうとした結果ではなく、目的によらず鍼治療をうけること自体のおまけ効果 といってもいい。

鍼治療のような根拠のよくわからないものを積極的に利用しようとする楽観的かつポジティブな気質が そもそもうつと縁遠いのではないか、、、と思う。

2017年9月9日

失語症に良いツボと刺激の条件とは


An fMRI study of the effects on normal language areas when acupuncturing the Tongli (HT5) and Xuanzhong (GB39) acupoints.
2017  9月  中国

伝統中国医学では脳卒中で失語になった患者への鍼治療が試みられている。

しかし脳の言語野を活性化するためにはどのツボが適しているのか、左右のどちらのツボを刺激するべきかを明らかにした研究はまだない。

そこで 失語症治療によく使われる2つのツボ、通里(つうり:HT5)と懸鐘(けんしょう:DB39)についてその組み合わせと脳皮質の反応をしらべてみたそうな。


右利きの10人の健常者について鍼刺激中の脳の活動状態をfMRIで観察した。

ツボ HT5とGB39の組み合わせと、右または左のみの鍼刺激をおこなった。

次のようになった。

・GB39を組み合わせずに、右のHT5を刺激したときにのみ、

・両側の言語関連の皮質が複数箇所 活発になった。

・このとき左脳側の活動範囲がやや広かった。

右のツボ通里HT5への鍼刺激は 言語関連の両側の脳皮質をひろく活性化した。失語症治療につかえるかも、


というおはなし。
図:ツボHT5の刺激で左右の言語野が活性化
図:失語に効くツボHT5

感想:

これ↓も似たような位置にあるね。
失語症に効くツボを刺激したら本当に脳が反応した

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