~ 5000超の記事をシンプルな単語で検索するよ!

ラベル イメージ訓練 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル イメージ訓練 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025年5月27日

インチキじゃない、本物のリハビリ──重症者も救う“脳だけ訓練”とは?

2025  5月  カナダ


脳卒中後、約半数の人が日常生活動作(ADL)に支障をきたすとされる。リハビリでは繰り返しの動作練習が有効とされているが、痛み・疲労・麻痺などにより実際の訓練が困難な場合も多い。

そこで注目されるのが、実際には動かさずに「頭の中で動作を思い描く」運動イメージ(Motor Imagery:MI)である。MIは健常者やアスリートにおいて運動学習を促進する手法として知られているが、脳卒中患者においてADLの自立を改善する効果があるかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年5月3日

「呼吸で脳がつながる⁉」──深浅交互呼吸で脳卒中リハビリ

2025  4月  中国


脳卒中は、命を落とす原因にもなり、後遺症が残ることも多い病気である。体が動きにくくなるだけでなく、呼吸が弱くなったり、食べ物を飲み込みにくくなったり、自律神経が乱れたりと、さまざまな不調を引き起こす。

中でも呼吸の問題は、肺炎や体力の低下につながる深刻な課題である。これまでは、呼吸の筋肉を鍛えるリハビリが中心だったが、最近では「呼吸のリズムや深さ」が脳の働きそのものに影響を与えるのではないかと注目されている。

そこで、「交互呼吸」と呼ばれる特別な呼吸法が、脳のつながりや気分にどんな影響を与えるのかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年2月22日

脳卒中リハビリ革命!運動イメージ療法の多彩なアプローチとその実力

2025  2月  中国


脳卒中後のリハビリでは、上肢機能の回復が重要な課題となる。特に、片麻痺の患者は実際に体を動かすことが難しい場合が多い。そのため、運動イメージ療法(Motor Imagery Therapy, MI)が注目されている。

MIとは、実際に運動をせずに頭の中で動作をイメージすることで、脳の運動ネットワークを活性化し、回復を促す方法である。

そこで、MIの基本概念と、リハビリでの適用方法を整理し、その効果を最新の研究に基づいてまとめてみたそうな。

2023年12月10日

リハビリ革命:メンタルプラクティスが上肢を劇的向上!

2023  11月  韓国


メンタルプラクティス(MP)は実際の動作をともなわず、認知的に身体活動のリハーサルを行うことであり、近年、脳卒中患者に対する有望なリハビリテーション法として注目されている。

そこで、脳卒中患者の運動機能に対するMPの総合的な効果を推定するために、既存のエビデンスを批判的に評価したメタアナリシスをこころみたそうな。

2023年9月18日

運動不要?脳卒中後の下肢リハビリの新常識

2023  8月  中国


脳卒中患者の下肢運動機能の障害は、リハビリテーション医学にとって重要な課題である。

運動イメージ訓練では、実際に下肢を動かすことなく運動機能を改善できるとされている。

しかしこの治療法には明確なガイドラインがなく、効果にばらつきがあり有効性に疑問も呈されているので、

これまでの研究のメタアナリシスをこころみたそうな。

2023年6月22日

運動イメージ訓練と両側性転移の秘密を解き明かす

2023  6月  アメリカ


両側性転移(Bilateral transfer)はクロスエデュケーションともよばれ、訓練した手足から未訓練の手足に運動活動パフォーマンスが移り向上することを指す。

1858年に研究がはじまりおおくの検討がなされてきた。

そこで、両側性転移を誘発する運動イメージ訓練の効果をあきらかにするべくメタアナリシスをこころみたそうな。

2023年2月22日

運動イメージ・メンタルプラクティスで上肢リハビリ

2023  1月  スペイン


脳卒中患者の30-66%はリハビリテーションをおこなっても上肢機能が十分に回復しない。

運動イメージ(MI)やメンタルプラクティス(MP)は、実際に運動をおこなうことなく認知プロセスのみで運動をシミュレートし、共通する中枢神経系の再活性化をはかるものである。

これらのメカニズムはミラーニューロン理論によっても支持され、たとえば手の動きの映像を観察することでも回復を促すことができる。

亜急性期、慢性期脳卒中患者の上肢機能へのMI・MPの有効性について体系的にレビューをこころみたそうな。

2022年10月2日

下肢のイメージトレーニング効果

2022  9月  中国


運動イメージ訓練は、実際の動作をともなうことなく想像だけで運動リハーサルをおこなう簡単かつ低コストな方法であり、麻痺の程度によらない。

これまで脳卒中患者への有効性を示すおおくのエビデンスがあるが、とくに下肢機能への影響についてメタアナリシスをこころみたそうな。

2020年5月1日

nature.com:運動イメージ+歩行訓練のRCT


A randomized controlled trial of motor imagery combined with structured progressive circuit class therapy on gait in stroke survivors
2020  4月  タイ

脳卒中経験者の歩行は、脚の運びに時間を要し 速度も歩調もおそい。また33-55%には時空間的にあきらかな非対称性がみられるという。

運動イメージ訓練(MI:Motor Imagery)はこれまで上肢機能への応用がおおくなされてきたが下肢機能についてのそれは少ない。

そこで、運動イメージ訓練と下肢のトレーニング Structure Progressive Circuit Class Training (SPCCT) を組み合わせたときの効果を検証してみたそうな。

2020年4月2日

運動イメージ訓練が手足の廃用をふせぐ


Motor Imagery Training During Arm Immobilization Prevents Corticomotor Idling- An EEG Resting-State Analysis.
2020  3月  フランス

手足を使わないでいると運動機能に測定可能なあきらかな変化を引き起こす。

運動イメージ訓練は、四肢の廃用や固定化による運動障害を予防するための行動戦略として用いられてきた。

しかし、四肢を短期に固定化したときに運動イメージ訓練が神経レベルでどのように作用するのかについては、まだ十分な研究がなされていない。

そこで、12時間手足を固定して この間の運動イメージ訓練が固定化に関連した脳波上の変化を防ぐことができる可能性を検証することにしたそうな。

2020年3月5日

運動イメージ訓練とスローファイブ(Slow-5)


Motor Imagery Training After Stroke Increases Slow-5 Oscillations and Functional Connectivity in the Ipsilesional Inferior Parietal Lobule
2020  2月  中国

運動イメージ訓練(Motor Imagery Training)やメンタルプラクティスは実際の身体活動をともなわない認知機能上のリハーサル訓練であり、通常の脳卒中リハビリに組合せるとより効果的であるとする報告が数おおくある。

そのメカニズムとして、運動野をふくむ前頭-頭頂ネットワークの機能再編が考えられている。

こんかい、シンプルかつデータ再現性の高い「安静時fMRI」で観測できる灰白質由来のシグナル "Slow-5"(0.01-0.027Hz)に着目して、脳卒中患者での運動イメージ訓練の効果についてランダム化比較試験をこころみたそうな。

2019年10月1日

安静時脳ネットワークにみるイメージ訓練の効果


The reorganization of resting-state brain networks associated with motor imagery training in chronic stroke patients
2019  9月  中国

運動イメージ訓練(motor imagery training:MIT)は脳卒中患者の上肢リハビリで高い成果をあげている。

その効果は脳皮質上の活動変化として いくつものタスクベースのfMRI研究で確認されている。

いっぽう安静時fMRIをつかった研究はまだ1件しかない。

そこでMITの脳卒中リハビリへの効果が安静時fMRIのネットワーク解析結果にどう反映されるものか、実験してみたそうな。



慢性期の脳卒中で片麻痺の34人を、
通常リハビリ
通常リハビリ+MIT
の2グループにわけた。

MITはリラックスした状態の1人称視点で手の動作を思い描く。これを1日30分間x4週間おこなった。

この前後での安静時fMRIを測定し、上肢の機能回復度(FM-UL)との関連を解析したところ、



次のようになった。
・MITグループでFM-ULスコアがよりおおきく改善した。

・両グループともに半球間結合が高まり、損傷脳半球内での一次運動野(M1)間の結合が低下した。

・しかしMITグループでは、損傷脳半球内のM1と中心前回および中心後回 中部帯状回 縁上回の結合がたかまった。いっぽう通常リハビリグループではこれらの結合は低下していた。

・脳ネットワークのクラスター係数はMITグループでのみあきらかに上昇していて、これはFM-ULスコアと正の相関があった。

運動イメージ訓練は脳内ネットワークの再編をとおして運動機能の回復にむすびついていると考えられる、


というおはなし。

図:MITの上肢機能とクラスタリング係数



感想:

安静時fMRIだから手をうごかせない患者でもMITリハビリの進展をモニターできるな。
運動イメージ中の脳ネットワーク結合を調べた結果、、

2019年8月12日

エビデンスレベルⅠ 推奨度Aの脳卒中リハビリ法とは


Motor imagery as a complementary technique for functional recovery after stroke- a systematic review
2019  7月  スペイン

脳卒中後のリハビリのおおくは特定動作を繰り返させるやり方にもとずいている。しかし重い麻痺をかかえている患者にとってこのような方法はほとんど意味をなさない。

その点、運動イメージ訓練(Motor Imagery:MI)は実際の動作をともなうことなく頭のなかだけで訓練が完結するので重度麻痺にも適している。

運動イメージ訓練により運動野から小脳 大脳基底核が活性化し機能の再構築がすすむという。

運動イメージ訓練には2種類あって、1つは暗示的(Implicit)MIとよばれ、他人の動作やビデオを見てミラーニューロンシステムを介するもの。

もう1つは明示的(Explicit)MIと呼ばれ、意識的 自発的にイメージ動作を構築するものである。

そこでこれまでの研究について脳卒中患者への運動イメージ訓練の効果のシステマティックレビューをこころみたそうな。



関係する論文を、2007-2017に出版されたものに限って厳選した。



次のことがわかった。

・13のランダム化比較試験がみつかった。

・方法論的 研究の質を CriticalReview Form-Quantitative Studiesで評価したところ、15点中9-13点に相当した。

・エビデンスレベルと推奨度を U.S. Preventive Services Task Force (USPSTF) assessment で評価したところ、最高レベルの IA 、II-B1 に相当した。

・とくに上肢機能、バランス、歩行機能であきらかな改善がみられていた。

運動イメージ訓練を通常のリハビリに加えると脳卒中患者の機能回復に効果的である、


というおはなし。

図:運動イメージ訓練のエビデンスレベル


感想:

数あるリハビリ法のなかでもっとも成果をあげているのが運動イメージ訓練なんよ(イメージトレーニング、メンタルプラクティス、メンタルリハーサルともいう)。
Stroke誌:上肢リハビリ 良い方法 & ダメな方法

2019年7月7日

運動イメージ訓練の上肢リハビリ効果


Efficacy of motor imagery additional to motor-based therapy in the recovery of motor function of the upper limb in post-stroke individuals: a systematic review
2019  7月  ブラジル
脳卒中経験者の85%は上肢機能になんらかの障害をもつとする報告がある。その回復は神経可塑性によることになるが、これを促す方法の1つとして運動イメージ訓練(motor imagery)がある。

腕や指を「動かそう」という意思だけで、関連する脳のネットワークが活性化するとされている。

やり方には2種類あって、心の中で一人称視点で動作をシミュレートするものと、一人称または三人称視点で視覚化された動作パフォーマンスを観察する方法がある。

今回、通常のリハビリに運動イメージ訓練を組み合わせたときの効果についてのこれまでの研究のシステマチックレビューをこころみたそうな。



脳卒中上肢麻痺への運動イメージ訓練に関係するランダム化比較試験を厳選して、その効果とエビデンスの質を評価したところ、



次のようになった。

・被験者104人を含む エビデンスレベル(PEDroスコア)中-高 の4つの研究に絞り込んだ。

・すべての研究で統計学的有意な上肢運動機能の改善が見られた。

・肘や手首、指の曲げ伸ばしといった総体的な運動機能の向上は全研究でみられたものの、

・髪をまとめたり 物を取ったりする日常生活動作の向上がみられたのは1つの研究のみだった。

通常の上肢リハビリへの運動イメージ訓練の追加が効果的である とする確かなエビデンスが存在する。より効果的な訓練頻度や手法の研究が期待される、


というおはなし。
図:運動イメージ訓練研究のPEDroスコア



感想:

数あるリハビリ法のうち、もっとも成果をあげているのが運動イメージ訓練(イメージトレーニング、メンタルプラクティス、メンタルリハーサルともいう)なんやで。
磁気刺激上肢リハビリに運動イメージ訓練を足してみた

中低所得国で成果をあげている脳卒中リハビリとは

メンタルプラクティスの上肢リハビリ効果

上肢の運動イメージ訓練とネットワーク変化

2019年4月9日

磁気刺激上肢リハビリに運動イメージ訓練を足してみた


The Effects of Combined Low Frequency Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation and Motor Imagery on Upper Extremity Motor Recovery Following Stroke
2019  2月  中国

脳卒中の上肢麻痺を改善する方法として、経頭蓋磁気刺激rTMSと運動イメージ訓練MIがある。

いずれも非侵襲的でかつ楽な姿勢でできるので重度の麻痺や慢性期であっても可能である。

これら手法を組み合わせたときの効果を検証してみたそうな。


慢性期脳卒中で上肢麻痺の患者42人をつぎの2グループに分けた。

実験グループ)rTMS+MI
コントロール)rTMS+環境音でリラックス

rTMSは病変と対側の運動野に1Hzの刺激。
MIは録音された指示にしたがって想像上で上肢を動かし日常生活動作の具体的動作を思い描くこと30分間。

これを2週間に合計10セッションおこなった。

上肢機能を4種類の指標(WMFT,UE FMA,BBT,MBI)で評価し、4週間後までフォロー比較したところ、



次のようになった。

・両グループともにすべての評価項目で改善した。

・改善効果は4週間後まで持続していた。

・とくに、運動イメージ訓練を加えた実験グループで改善著しかった。

低周波数の磁気刺激に運動イメージ訓練を加えたところ、磁気刺激のみよりもおおきく改善した、


というおはなし。

図:脳卒中の運動イメージ上肢訓練


感想:

高価な磁気刺激装置を買ったはいいが、ぜんぜん効果がないとわかり しかたなくMIと混ぜて結果をひねりだしたという感じ。

磁気刺激の上肢リハビリは根拠なしってことですでに↓結論でてる。
[結論] rTMSの上肢リハビリ効果について

数ある上肢リハビリのなかで↓ 運動イメージ訓練(メンタルプラクティス)だけが最後の希望。
Stroke誌:上肢リハビリ 良い方法 & ダメな方法

2018年12月11日

メンタルプラクティスの上肢リハビリ効果


Mental practice for upper limb motor restoration after stroke- an updated meta-analysis of randomized controlled trials
2018  12月  中国

脳卒中上肢麻痺のリハビリにはいくつもの方法がある。
しかしこれまでもっとも頼りにされてきた特定動作の繰り返し(課題指向型訓練)には効果がないことが最近わかってきた。

メンタルプラクティスは実際の動作を行う必要がないことから重症患者にも適用でき、安全かつ簡単で退院後も続けることのできるリハビリ方法として期待されている。

過去のメタアナリシスでは評価方法のばらつきがおおきくその効果をあきらかにできていなかった。

そこで最新の研究をふくめてメンタルプラクティスのメタアナリシスを再度こころみたそうな。


メンタルプラクティスによる脳卒中上肢リハビリの論文を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・被験者268人を含む12の研究がみつかった。

・Egger's testでは出版バイアスは見られなかった。

・メンタルプラクティスにより上肢運動機能FMAスコアがあきらかに向上していた。

・同様に上肢機能ARATスコアもおおきな改善をしめした。

・これらの関連は任意の研究データを除外しても影響を受けず保たれていた。

メンタルプラクティスは脳卒中上肢麻痺のリハビリに有効である。ぜひ推奨したい、


というおはなし。

図:

感想:

メンタルプラクティスと運動イメージ訓練(motor imagery)は同じ。これに場の雰囲気やじぶんの気持ちを加えた脳内リハーサルを総称して「イメージトレーニング」とよぶ。


これまでも上肢リハビリがいろいろあるなかで唯一まともそうなのがメンタルプラクティスだった。↓
Stroke誌:上肢リハビリ 良い方法 & ダメな方法

2018年11月27日

運動イメージ訓練に適した時間の長さ


Does the duration of motor imagery affect the excitability of spinal anterior horn cells?
2018  11月  日本

実際の運動をしなくても頭のなかで動作を思い描くだけで脳の関連領域が活性化し、神経伝達路の興奮性がたかまることが報告されている。これは運動イメージ訓練とも呼ばれ脳卒中患者のリハビリにも用いられている。

運動イメージ訓練のもっとも効果てきな時間については報告によりことなる。20年前のメタアナリシスによると、長ければ良いというわけでもなく20分程度が適当と結論している。

そこで、末梢神経を電気刺激したときに脊髄前角で返ってくるF波の観点から運動イメージ訓練に適した時間をしらべてみたそうな。


健常者11人について、左腕の正中神経を刺激して運動イメージ中のF波を測定した。

この間、母指球筋に力を込めるイメージを5分間継続した。


次のことがわかった。

・運動イメージ開始1分から3分後のF波はあきらかに増強していた。

・5分後にはそのレベルは低下し、主観的なイメージの質も大きく低下した。

運動イメージ訓練の継続時間は1-3分が適当であろう、


というおはなし。

図:

感想:

これは同感。具体的にイメージするほど頭がハンパなく疲れる。

2018年8月30日

上肢の運動イメージ訓練とネットワーク変化


Motor imagery training induces changes in brain neural networks in stroke patients
2018  8月  中国
運動イメージ訓練では実際の運動はせずに心の中だけで動作訓練をする。

脳卒中で上肢麻痺患者での運動イメージ訓練の効果と神経ネットワークのはたらきはよくわかっていないので実験してみたそうな。


脳卒中で上肢が中等度以上に麻痺した男女20人を2グループに分けた。

両グループとも通常のリハビリを行い、
そのあといっぽうのグループには運動イメージ訓練をほどこした。

運動イメージ訓練は、椅子にすわりテーブル上に両手を置いて目を閉じ、指示にしたがって指や手首を動かす様子を一人称視点でくりかえし心に思い描く。

1回45分間x4週間の訓練を続けたのち、
上肢機能(ARAT,FMA)と運動誘発電位、拡散テンソル画像(DTI)から背側腹側経路の異方性変化をくらべた。


次のようになった。

・運動イメージグループで上肢機能の回復があきらかにすぐれていて、

・短母指外転筋への運動誘発電位の強度はおおきくなり、

・背側経路の異方性がおおきくなっていた。

通常のリハビリに運動イメージ訓練を加えることで上肢機能が改善し、背側経路が強化された、


というおはなし。
図:運動イメージ訓練と背側経路

感想:

DTIは機能や働きを見ているわけではないのと、処理の仕方でどうとでも表現できることから刺身のツマのようなものとしての認識がじぶんの中にはある。

2018年8月9日

運動イメージ能力と半側空間無視


Motor imagery in chronic neglect- An fMRI pilot study
2018  8月  ドイツ

脳卒中患者の運動イメージ訓練が半側空間無視にも有効であるとする報告がいくつかある。

このときの脳の働きをくわしくしらべてみたそうな。


右脳損傷の脳卒中で半側空間無視の慢性期患者9人について、

親指と他の指をタップする課題(finger opposition task)を心のなかで行わせた。

このときの脳のはたらきを脳機能MRIで観察したところ、


次のことがわかった。

・非麻痺手の運動イメージは、左脳の1次体性感覚野、運動前野および補足運動野が活動し、

・麻痺手の運動イメージでは、左脳の運動前野、補足運動野および背外側前頭前野の働きがあった。

・発症からの時間と視覚的にイメージ操作する能力がおおきいほど麻痺手イメージ中の補足運動野の活動が小さかった。

・半側空間無視が重症であるほど麻痺手イメージ中の補足運動野の活動はおおきかった。
麻痺手の運動イメージ中の補足運動野の活動をとおして運動イメージ能力が無視症状にたいして代償的に働くことを示せた、


というおはなし。
図:運動イメージと無視

感想:

なるほど、イメージができていないものはたとえ目の前にあっても見えないってことか。

2017年9月25日

メンタルプラクティスと脳卒中患者のQoL


The influences of the mental practice on the quality of life of the stroke patients.
2017  9月  韓国

実際の運動をせずにその動作を頭のなかだけで繰り返しイメージするメンタルプラクティスは 脳卒中患者への応用がおおく報告されている。しかし生活の質(QoL)への効果についてはくわしい研究がすくないので実験してみたそうな。


発症後6ヶ月以上経つ脳卒中片麻痺患者で、認知機能が正常で、イメージ明瞭性が標準的(Vividness of Movement Imagery Questionnaire ~2.26)な32人をつぎの2グループに分けた。

*作業療法20分+メンタルプラクティス10分
*作業療法30分のみ

これを週5日x4週間 継続した。

メンタルプラクティスは、静かな環境で、本のページめくり、豆つまみ、カップ積みの各動作をイメージさせた。

脳卒中患者の生活の質を12項目x各5段階のSS-QoL評価したところ、


次のようになった。

・生活の質SS-QoLはメンタルプラクティスグループで明らかにすぐれていた。

・項目別では身の回りの世話ができる能力と上肢機能の改善がいちじるしかった。

メンタルプラクティスが脳卒中患者の生活の質の改善につながることがわかった、


というおはなし。
図:メンタルプラクティスで脳卒中のQoL改善

感想:

たとえ想像の世界であっても繰り返し成功体験を積むと幸せになる。

その逆もしかりで、努力すれば治ると思い込み「できない体験」を重ねているとどんどん不幸になる。

ご意見 ご感想はこちら

名前

メール *

メッセージ *