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2026年9月25日

失語症に運動療法という発想――なぜこれまで、ほとんど研究されてこなかったのか

元
2026  8月  アメリカ


脳卒中後の運動療法は、体力や認知機能の回復に役立つことが知られている。

しかし、失語症のある人で、運動が言語機能の回復にもつながるのかはほとんど調べられていない。

そこで、失語症をもつ脳卒中経験者向けの高強度インターバルトレーニング(HI-FIIV)を行い、安全に続けられるか、さらに言語や認知機能に変化があるかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年8月5日

「歌えば脳が変わる」は本当だった!右脳が目覚める、ことば回復の“裏ルート”とは?

元
2025  7月  フィンランド


脳卒中の後に言葉が出にくくなる「失語症」は、患者の生活や社会参加を大きく制限する問題である。特に慢性期(発症から半年以上)の患者では、自然な回復だけでは限界があることが多い。

これまでにも、音楽を取り入れたリハビリが言葉の回復を助ける可能性があると指摘されてきた。中でも「みんなで歌う」という活動は、脳の構造そのものを変える力があることがわかってきた。しかし、脳の動きをリアルタイムで見る方法(fMRI)を使って、歌が脳にどんな変化を起こすのかを調べた研究は少なかった。

そこで、グループでの歌唱トレーニングが、脳のどこにどんな働きを引き出すのかをくわしくしらべてみたそうな。

2024年12月15日

言語療法で手が動く!?脳卒中回復に挑む統合リハビリの力

元
2024 11月 イラン


脳卒中後、多くの患者が運動障害と言語障害の両方を抱える。特にブローカ野は、運動機能と言語機能を司る脳領域として知られており、これが損傷すると失語症と片麻痺が同時に発生することが多い。

従来、運動療法と言語療法は別々に実施されることが一般的であったが、これらを統合することで相乗効果が得られる可能性がある。

そこで、運動療法(AAT)と言語療法(SLT)の統合が単独療法よりも効果的かどうかを検証してみたそうな。

2024年10月19日

失語症患者の孤独が限界突破?脳卒中後に迫る精神崩壊の危機!

元
2024  10月  デンマーク


脳卒中後の失語症は、言語能力に多大な影響を与えるだけでなく、患者の内的な精神状態にも深刻な負荷をかける。

言葉が出ない、思いを伝えられない状況で、日常的なフラストレーションや孤立感が増大し、多くの失語症患者は常に「ギリギリ」の精神状態にある。

そこで、失語症患者が日々直面するコミュニケーション上の課題と、それがもたらす内的な不安定さについて、具体例をくわしくしらべてみたそうな。

2024年10月1日

脳内出血と失語症がもたらす精神崩壊のリスク!最新研究が明かす衝撃の事実

元
2024  9月  台湾


脳卒中後の患者にとって、身体的な障害だけでなく精神的な問題も重要な課題である。

特に、失語症の患者は、コミュニケーションの障害により日常生活に大きな支障をきたす可能性がある。

最近の研究では、脳内出血後の失語症患者における精神的健康への影響が注目されている。

そこで、脳卒中後の失語症と精神的健康との関連についてくわしくしらべてみたそうな。


2024年8月3日

失語症サバイバーの復職率はなぜ低い?リハビリメニューの存在が鍵!

元
2024  8月  オーストラリア


失語症を伴う脳卒中サバイバーの職場復帰は、重要なリハビリテーション目標である。

しかし、失語症によるコミュニケーション障害が原因で、職場復帰が難しくなることが多い。

そこで、失語症を患った脳卒中サバイバーの職場復帰を妨げる要因と、リハビリテーション介入の現状についてまとめてみたそうな。

2023年8月17日

失語症バイリンガルの「言語混交」とは

元
2023  7月  イスラエル


2つの言語の要素がひとつの会話や文中で組み合わされる現象を言語混交(Language Mixing)と呼ぶ。

言語混交は通常のバイリンガルだけではなく、失語症のバイリンガルにもみられる。

そこで、脳卒中で失語症のバイリンガルにみられる言語混交が、言語障害に起因するのか、それとも認知コントロールの障害に起因するのかをくわしくしらべてみたそうな。

2023年1月28日

失語症は「注意切り替え」が苦手

元
2023  1月  ロシア


これまでの研究で、失語症患者は健常者とくらべて「注意の切り替え」に障害があることが示されている。

しかし注意切替えが、課題や失語症のタイプ、病変部位などにより異なるかどうかについてはよくわかっていないので、くわしくしらべてみたそうな。

2022年4月21日

失語症患者のメンタル異常

元
2022  3月  スペイン


脳卒中後の精神神経症状についての研究では、そのコミュニケーションの困難さから失語症患者を除外しておこなわれることがおおい。

そこで、慢性期脳卒中で失語症の患者での精神神経症状について、これまでの研究のレビューと小規模の観察研究をこころみたそうな。

2021年9月3日

メロディック・イントネーション・セラピーのメタ解析

元
2021  8月  スペイン


脳卒中患者の30-34%はなんらかの失語症を経験するという。

言語聴覚療法によるリハビリテーションのうち、とくにメロディックイントネーションセラピー(MIT)がもっとも期待されている。

MITは構造化されたプログラムで、患者はセラピストが歌う口語リズム、韻律パターンを真似て再現を試みる。

MITの有効性に関するエビデンスについてメタアナリシスをおこなったそうな。

2020年10月8日

失語症の早期リハビリ がんばっても効果なし

元
2020  10月  オーストラリア


脳卒中後の早期に集中的に行う失語症リハビリテーションの効果はあきらかになっていない。

そこで、VERSE試験(Very Early Rehabilitation for SpEech trial)の結果についてくわしくしらべてみたそうな。

2020年3月30日

Brain誌:急性期発話機能の前頭 側頭-頭頂での乖離

元
Dissociation between frontal and temporal-parietal contributions to connected speech in acute stroke
2020  3月  アメリカ

人は単語を検索して複雑な文章に統合することができる。

これまでの研究では、発話に必要な脳領域の特定は 主に慢性期脳卒中の患者を対象とすることがおおかったが、慢性期では脳の機能がすでに再編成しおえて他の領域に移行している可能性があった。

急性期患者であれば重症でない小病変の患者も対象にすることができ、機能と病変とのマッピングがより詳細にできると考えられる。

そこで、脳卒中急性期の52人の自発的な発話内容の構造と脳の損傷パターンとの関連をくわしくしらべてみたそうな。

2019年2月20日

ミラーニューロンを使った失語症リハビリ

元
Aphasia rehabilitation based on mirror neuron theory- a randomized-block-design study of neuropsychology and functional magnetic resonance imaging
2019  2月  中国

ミラーニューロンシステムは他者のジェスチャーの意味を読み取るコミュニケーション上の必要性から発達してきたとする考え方があり、じっさいブローカ野やウェルニッケ野にもまたがっている。

そこで、言語訓練に並行して手の動作を見せることでミラーニューロンシステムが刺激をうけ言語皮質の可塑性が促されて失語症が改善するという仮説を立てた。
これを検証してみたそうな。


慢性期脳卒中で失語症の患者24人をつぎの3グループにわけた。

*動作観察(目的別に手で物を扱うビデオ)+物の呼称を繰り返し
*物体観察(台上で物が回るだけのビデオ)+物の呼称を繰り返し
*通常の言語リハビリ

それぞれ、1回35分間x週5回x2週間 行った。

また、一部の患者と健常者のfMRIを撮り比べた。


次のようになった。

・物体観察グループにくらべ動作観察グループの失語症検査(Western Aphasia Battery)スコアは高く、

・トータルで通常の失語症リハビリにも匹敵し、

・語彙抽出と自発発語の点ではむしろ優れていた。

・fMRIでは 動作観察グループで ブローカ野や ウェルニッケ野 縁上回を含むミラーニューロンシステムがより強く活性化していた。

手の動作観察により言語野をふくむミラーニューロンシステムが活性化され、可塑性がうながされ訓練効果があがったと考えられる、


というおはなし。

図:動作観察 失語リハビリ


感想:

まいどミラーニューロンの万能感。

いちど闘ったあいての技をコピーしてしまう北斗神拳奥義「水影心」もまたミラーニューロンのはたらきなのだろうか。

[ミラーニューロン]の関連記事

2018年12月27日

失語症は女性がなりやすいのか?

元
Sex differences in post-stroke aphasia rates are caused by age. A meta-analysis and database query
2018  12月  デンマーク

脳卒中患者の失語症の率は調査により15-68%と幅がある。さいきんのメタアナリシスでは約30%が失語症になるという。

これには男女のちがいも影響すると考えられている。いっぱんに女性の脳卒中のほうが重症であることから失語症は女性におおいとする考えと、言語機能がいっぽうの脳半球に偏る程度が男性のほうが強いことから失語症は男性におおくなるとする仮説があるがじっさいのところはよくわかっていない。

これを確認するべくこれまでの研究のメタアナリシスと、アメリカの公開データベースをつかってくわしくしらべてみたそうな。


失語症の性差に関係する研究論文を厳選してデータを統合 再解析した。

また、約200万人の脳卒中のアメリカ人患者を含む健康データベースをつかって、年齢や重症度を加えた解析をおこなったところ、


次のことがわかった。

・脳卒中で失語症の48362人をふくむ25の研究がみつかった。

・いずれの解析でも失語症率は男性より女性のほうが高かった。(約1.1倍)

・脳卒中の発症年齢で調整すると失語症率の有意な性差は確認できなかった。

脳卒中後の失語症率は女性で高かった。これは女性の言語機能のいっぽうの脳半球への偏りが小さいとする仮説に反するものだった。このような性差は患者の発症年齢のちがいで説明できそうだった、


というおはなし。

図:失語症年齢の男女の差

感想:

女性におおいにはおおいけど、女性だからなりやすいわけではなくて、長生きゆえにより高齢で脳卒中になるから症状が重くなって そのついでにってことなんだな。

2018年11月5日

失語症は腕を動かして治す

元
Robotic Arm Rehabilitation in Chronic Stroke Patients With Aphasia May Promote Speech and Language Recovery (but Effect Is Not Enhanced by Supplementary tDCS)
2018  10月  アメリカ

脳卒中を経験すると運動機能や感覚、認知、コミュニケーションに障害をもつことがある。これらを個別にリハビリしてゆくのはとても骨が折れるので、一石二鳥に回復できる方法が望まれている。

2007年に、ロボット支援の上肢訓練とtDCS(経頭蓋直流電気刺激)の組み合わせで亜急性期脳卒中の失語症がよくなった、という報告があった。

これを慢性期患者でたしかめてみたそうな。


左脳の脳卒中で失語症の慢性期患者17人について、ロボット支援の右の上肢運動訓練を週3回x12週間おこなった。

訓練前にtDCSについて on/off のグループにわけた。

この間、失語症訓練は行わなかった。

訓練前後の失語症評価を比べたところ、


次のようになった。

・ぜんたいとして運動性発話能力(ディアドコキネシス)があきらかに改善した。

・失語症の 意味カテゴリー語想起(Category naming)と失語症評価(Western Aphasia Battery)スコアも改善した。

・tDCSは失語症の改善度にまったく関連しなかった。

上肢運動訓練がその領域をこえて失語症の回復をも促す可能性を示せた、


というおはなし。

図:上肢リハビリで失語症が回復

感想:

左腕を動かすと半側空間無視が治る、ってはなしと似ている。
左手を動かすと半側空間無視が改善するしくみをしらべてみた

左手を動かしてあげる → 半側空間無視対策

2018年7月12日

健常側の白質病変と失語症の関係

元
Leukoaraiosis is independently associated with naming outcome in poststroke aphasia
2018  7月  アメリカ

脳卒中のあとの失語症には梗塞のおおきさや位置、発症からの時間、年齢、利き手、性別などが影響する。

さらにネーミング(呼称)などのネットワーク的に複雑な働きを要する課題では 梗塞の起きていない健常な側の脳が関係してくると考えられている。

右脳の白質病変が言語機能に与える影響はよくわかっていないので脳卒中患者でくわしくしらべてみたそうな。


左脳損傷で失語症の脳卒中患者42人について、

健常側の右脳の白質病変の程度をMRIのFLAIR(フレア)条件で撮影し評価した。

これと3ヶ月以降の呼称課題の結果との関連を解析したところ、


次のようになった。

・右脳白質病変の重症度が高いと呼称課題スコアがあきらかに低かった。

・この関連は梗塞のおおきさや位置、発症からの時間、合併症にはよらなかった。

左脳卒中で失語症患者の呼称課題スコアは、右脳白質病変の重症度に影響された。失語症からの回復は健常側の白質の健全性によるのかも、、


というおはなし。


感想:

これ↓2週間後に撮ったじぶんのフレア画像からの動画。血腫とその周辺の白質病変を着色してある。




たしかに人の名前がでてこない。特に映画女優。顔ははっきりとイメージできるのにでてこない。
たとえば「スカーレット・ヨハンソン」はなんどしらべてもすぐにわすれて思い出せなくなる。

2017年12月30日

慢性期の失語症リハビリに適した訓練時間は

元
Efficacy of intensive aphasia therapy in patients with chronic stroke: a randomised controlled trial.
2017  12月  ドイツ

慢性期脳卒中の失語症リハビリは、短期の集中訓練が効果的であることが最近あきらかになってきた。

しかしどのくらい集中すればよいのかはわかっていない。

これを探るべく実験してみたそうな。


脳卒中の発症後1年以上経つ失語症患者30人を2グループにわけた。
いっぽうには1回2時間、もういっぽうには4時間の失語症リハビリ訓練を4週間継続した。

その後の改善度を複数の指標で評価 比較したところ、


次のようになった。
・"Aachen Aphasia Test" では訓練時間によらず両グループで言語パフォーマンスに同程度の明らかな改善が見られた。

・"Action Communication Test" では後半の2週間に4時間訓練グループの改善が見られなかった。

4週間の失語症リハビリでは1回2時間を超える訓練をおこなってもさらなる効果は確認できなかった。むしろ集中度はそのままに期間をすこし延長するとよいだろう、


というおはなし。

図:失語訓練に適した時間

感想:

これ。↓
ランセット誌:慢性の失語症でも3週間の集中訓練で治る

2017年7月31日

失語症と構音障害 3ヶ月後に治ってる割合

元
Aphasia and Dysarthria in Acute Stroke: Recovery and Functional Outcome.
2017  7月  イギリス

脳卒中のあとの失語症や構音障害は患者の社会参加や生活の質、復職をむつかしくする原因でもある。

とくに構音障害についてはその回復過程の研究はおおくない。

失語症と構音障害の3ヶ月後の回復スピードと生活自立度への影響をしらべてみたそうな。


脳卒中患者データベースから8904人を抽出して NIHSSの失語症と構音障害スコアが1以上の者の3ヶ月後の回復状況をしらべたところ、


次のことがわかった。

・入院時、45.4%が失語症、69.5%が構音障害で、29.6%が両方だった。

・3ヶ月時点で脳卒中患者の17.9%で失語症が、40.1%で構音障害が治り、

・23.7%で失語症が、27%で構音障害がつづいていた。

・失語症が3ヶ月時点でも続いていると生活自立度も低かった。

失語症と構音障害は3ヶ月時点でも脳卒中患者の4分の1で続いていて、生活自立度の低下につながっていた、


というおはなし。
図:構音障害の回復

感想:

右脳の出血だけど ことばが出にくいことが いまだにある。だからゆっくりとはなすようにしている。

2017年6月9日

半側空間無視と失語症にも比例回復則はアリ?

元
Principles of proportional recovery after stroke generalize to neglect and aphasia.
2017  6月  スイス

脳卒中患者の運動機能は、低下したぶんの70%がおよそ3-6ヶ月間で勝手に回復するグループとほとんど回復しないグループに別れる。これを比例回復則 "proportional recovery rule"とよぶ。

運動機能にみられる比例回復則が半側空間無視や失語症にもあらわれるとする報告があるので確かめてみたそうな。


脳卒中で半側空間無視の患者35人と失語症の患者14人について、3週間後と3ヶ月時点での機能評価を行い回復度を比較したところ、


次のことがわかった。
・患者の回復度は良好と不良の2グループにはっきりと分かれた。

・半側空間無視の30人と失語症の10人は低下した機能ぶんの71%が回復した。

・残りの計9人の回復ぶんは25%未満だった。

脳卒中患者の半側空間無視や失語症にも 運動機能の回復にみられた比例関係と2分化が確認できた。運動機能と認知機能の回復には共通の可塑的プロセスがあるのではないか、、


というおはなし。
図:脳卒中半側空間無視の比例回復則

感想:

「治る人はすぐ治るし、治らない人は治らない」
言ってしまっては身も蓋もないテーマを語れるようになったのはおおきな進歩だとおもう。
Stroke誌:下肢運動機能の比例回復則からわかること

[比例回復則 "proportional recovery rule"]の関連記事

2017年3月6日

ランセット誌:慢性の失語症でも3週間の集中訓練で治る

元
Intensive speech and language therapy in patients with chronic aphasia after stroke: a randomised, open-label, blinded-endpoint, controlled trial in a health-care setting.
2017  2月  ドイツ

脳卒中で失語症になり 6ヶ月以上つづいている慢性期失語の患者は脳卒中全体の20%ほどいる。彼らへの集中的な言語聴覚療法は効果的であるとされながらもサンプル数が少なくエビデンスの質は低かった。

そこで慢性期失語症への集中的な言語聴覚療法の効果を大規模にしらべてみたそうな。


19のリハビリ施設から脳卒中で慢性失語の患者158人をえらび2グループに分けた。

言語聴覚療法は週10時間x3週間の訓練をおこなった。

いっぽうのグループへは訓練の開始を3週間遅らせた。

訓練直後、さらに6ヶ月後もフォローして比べたところ、



次のようになった。

・訓練直後、言語コミュニケーション能力が著しく改善した。まだ訓練を受けていないグループでは変化はなかった。

・6ヶ月後、両グループで同様の改善効果が持続していた。

・この効果は 脳卒中の種類や失語の種類、重症度に依らなかった。

脳卒中で慢性期失語症の患者への3週間の集中的な言語聴覚療法は、言語コミュニケーション能力を明らかに向上させる効果がある、


というおはなし。
図:言語聴覚療法の集中訓練効果

感想:

STはできる子。なのにPTOTは、、、
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

ランセット誌:超早期リハビリぜんぜん効果ない

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