2019年2月12日

刺激密度が高いときの半側空間無視


Visuospatial neglect is more severe when stimulus density is large
2019  2月  オランダ

半側空間無視は左右視空間への注意のバランスが崩れた状態をさす。評価方法として視覚走査をともなうキャンセレーション課題が用いられるが、これは作業記憶への依存がおおきく状況限定的で実生活を反映していない。

たとえば左に1個 右に0個の対象物がある場合と、左に35個 右に34個ある場合では、いずれも1個のちがいではあるが対象の刺激密度はあきらかにことなる。

刺激密度を考慮した半側空間無視の研究は非常にすくなく一致した見解が得られていない。そこで作業記憶に依存しない評価方法を考案し、刺激密度の半側空間無視への影響を大規模にしらべてみたそうな。


脳卒中患者207人について、

スクリーン上の左右に個数のことなるオブジェクト(小さな円)を同時に表示して、左右のどちらに個数がおおいかを答えさせる課題を条件を変えながら80回試行した。

それらのエラー率を解析したところ、


次のことがわかった。

・事前の検査で、患者全体の18.8%が半側空間無視を示し、そのうちの84.6%は損傷脳半球の対側への無視、15.4%は同側への無視症状を示した。

・エラー率はオブジェクトの個数が増えるほど高くなり、

・この影響は半側空間無視の患者で顕著で、

・とくに損傷脳半球の対側に多くのオブジェクトが提示されたときにつよかった。

半側空間無視の症状は刺激密度が高まるほど よりあきらかになった。日常生活への影響はこの傾向を加味するべきだろう、


というおはなし。

図:刺激密度と半側空間無視

感想:

いままで無視症状を指摘されたことはないんだけど、さいきんでもまれに左から突然車が現れてびっくりすることがある。

テレポーテーションじゃないかと思うほどおどろく。

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