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2011年12月31日

腿までの浸水療法で脳卒中リハビリがはかどる


Water Immersion to the Femur Level Affects Cerebral Cortical Activity in Humans: Functional Near-Infrared Spectroscopy Study.
2011  12月  日本



浸水療法の脳卒中片麻痺治療への

可能性について調べてみたそうな。



健康な男性9人について、

座らせたまま次の3つの状態に5分間ずつ曝した。


1.水のない状態

2.水を注いでいる状態

3.水に浸っている状態




水位は腿までとし、

水温、気温共に34度に保った。




各状態での大脳皮質の活動を

近赤外線分光法で観察した。


また、血圧、心拍、体温なども測定した。





その結果、

浸水が完了してから1分半ほどの間に

脳の感覚野、運動野の酸素化ヘモグロビンの

量が著しく増加した。


この間、血圧、心拍、体温に変化はなかった。




浸水療法は脳皮質の活動レベルを高めるので、

脳卒中リハビリを促す効果が期待できるかも知れない、


というおはなし。






感想:

要するに風呂に入れってことだと思う。



自分のいたリハビリ病院には温泉があった。


毎日入っていた。



すっごいスピードで回復したのは

そのおかげだったかも知れない。

2011年12月30日

下肢装具の効果は不明


Effect of ankle-foot orthosis in postural control afterstroke: a systematic review.
2011  12月  スペイン




脳卒中患者が着ける下肢装具

姿勢安定効果について調べたそうな。



18-80歳の急性期、慢性期脳卒中患者の下肢装具

ついての世界中の研究を調べ、内容を見なおした。



その結果、

下肢装具によって歩行スピードや歩調を改善する

効果は見られるものの、


歩行の対称性、姿勢のブレ、バランスの改善効果が

あるかどうかはわからなかった。





研究対象とした患者の病状の多様さや

研究方法が統一されていないなどの理由から、


今のところ、脳卒中患者への下肢装具の姿勢安定効果は

"不明" と言わざるを得ない


というおはなし。







感想:

最初の1週間ほど着けていた記憶がある。

足首が脱力しきっていたときには

下肢装具がとても頼もしく感じた。



ただ、こういうものをいつも着けていると

かえって回復の妨げになるんじゃないか...


という印象は持った。

2011年12月29日

脳卒中で退院後の気持ちの変化


On parallel tracks: newly home from hospital-people with stroke describe their expectations.
2011  12月  スウェーデン



脳卒中経験者の退院後の

気持ちの変化を調べたそうな。



5人の脳卒中患者について、

リハビリ病院から退院、帰宅した後、

3ヶ月間面談を繰り返し調査した。




その結果、


●退院時:

病院という安全な環境から切り離されて

自宅に戻るには不安がいっぱい、

という気持ちを感じていた。




●数週間が過ぎるころ:

・ 回復への非常に強い期待感と

・ 実生活に適応しなければならない

という2重の気持ちが交錯していた。





●3ヶ月後:

回復への強い期待は持ち続けているものの、

かつてのような生活にはもう戻れない、

と思い始めるようになっていた。





脳卒中患者は退院後も非現実的なまでの

回復への強い期待感を持ち続けていることがわかった。



現実の生活とのバランスを促すサポートが必要

かも知れない、



というおはなし。







感想:

ぴったり。


まさに おっしゃるとおりでございます。

2011年12月28日

半側空間無視が磁気刺激で治る理由


Excitability out of balance: Treating hemineglect with transcranial magnetic brain stimulation.
2011  12月  アメリカ




半側空間無視のリハビリは難しい。


注意を促す訓練の繰り返しや脳への外部刺激によって

視野への適切な注意行動を取り戻す試みがなされている。




特に脳への外部刺激による方法は、

左右の脳が互いの働きを補ったり、

足を引っ張ったりしながらバランスをとって活動

しているという仮定に基づいている。




一方の脳の梗塞によって、

健常側の脳への抑制が効かなくなり、

バランスが崩れると視野への関心が偏ると考えられる。




反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)を用いて、

損傷側の脳の活動を高める、または

健常側の脳の活動を抑制することで

この崩れたバランスを正すことができる。




rTMSによるシータバースト刺激は脳の興奮を

安全かつ効果的に抑制し、

半側空間無視を改善することができるかもしれない、



というおはなし。

2011年12月27日

レボドパの脳梗塞治療効果について


Levodopa Treatment Improves Functional Recovery After Experimental Stroke.
2011  11月  スウェーデン




脳卒中後のレボドパ投与は運動機能回復に効くという。


その仕組みについて調べてみたそうな。



ネズミを人為的に脳梗塞にした2日後、

レボドパを12日間投与した。


梗塞の大きさと運動機能の回復程度、

脳内で発現しているタンパク質と分布を調べた。



その結果、

・レボドパ投与によって運動機能が著しく改善した。

・梗塞の大きさには変化はなかった。

・梗塞周辺の細胞に機能的な変化があった。





やっぱりレボドパは効果があって、

脳梗塞周辺の細胞に影響があることがわかった、


というおはなし。







感想:

つい先日、"レナードの朝" という古い映画を観た。

それがレボドパがテーマの映画だった。


効果が長続きしないため、

結局 問題解決にならなかった、という内容。




脳卒中治療の効果もイマイチっぽい印象がある。


写真:レボドパ

2011年12月26日

tDCSの効果は単なる気のせいではなさそう...なことが判明


Cortical activation changes underlying stimulation-induced behavioural gains in chronic stroke.
2011  12月  イギリス


経頭蓋直流電気刺激(tDCS)の脳卒中リハビリ効果

については多くの報告がある。

しかしその背景にどんな仕組みがあるのかは

明らかになっていない。



tDCSと脳活動、脳卒中患者の運動機能の改善が

どう関連しているか、について調べてみたそうな。



発症後6ヶ月以上経った脳卒中患者13人について

次の3つの各状況ごとに実験を行った。


・損傷脳側に乾電池のプラス極を貼り付ける。

・健常脳側に乾電池のマイナス極を貼り付ける。

・頭に電極だけを貼り付ける。




電流を流す時間は20分間。


電流刺激の前後での麻痺側手指の動作反応時間と

脳機能MRIによる脳活動を記録、比較した。




その結果、

プラス電極を貼った場合には動作反応速度が

5-10%改善し、対応する脳の活動領域も増加した。


マイナス電極を貼った場合には動作反応速度

のみが改善した。


電極を貼っただけの場合は、何の改善も起きなかった。



損傷脳側への直流電気刺激が麻痺した手指の動作を改善し、

脳の活動も増加させることがはっきりとわかった、



というおはなし。







感想:

これは無視できないくらいに まともそうな人達の研究。


正直、tDCSはいまも信用していないけど、


もしかしたら本当に効果があるのかもしれない。




ちょっと乾電池買ってくるかな。



2011年12月25日

脳卒中後うつは重症でなくてもよく起きる


Depression after minorstroke: prevalence and predictors.
2011  12月  イタリア



そんなに重症ではない脳卒中患者の

うつになる割合について調べたそうな。



105人の脳卒中患者について、

2年半ほど追跡調査したところ、

41%の患者が脳卒中後うつの状態にあった。

よく見られた症状としては、


やる気興味の喪失

・慢性的な疲労感

などがあった。



悲嘆に暮れ、罪悪感を感じている患者ほど

脳卒中後うつになりやすかった。



また、

高学歴糖尿病

うつとの関連が高かった。




脳卒中後うつは重症でない患者でも

よくあることで、発症部位との関連も見られなかった、


というおはなし。

2011年12月24日

脳梗塞を再発しやすい日本人の特徴が判明


Risk Factors Predisposing toStrokeRecurrence within One Year of Non-CardioembolicStrokeOnset: The FukuokaStrokeRegistry.
2011  12月  日本



脳梗塞の再発は発症後の1年間に多い。

脳梗塞が再発しやすい患者の特徴を調べてみたそうな。




福岡県で入院した心臓が原因でない脳梗塞患者

876人(平均70歳)について、入院時の身体の状況と

その後の1年間の経過を追跡調査したところ、

71人(8.1%)が脳梗塞を再発した。




解析の結果、


・高齢であること

・HDL(善玉)コレステロール値が低いこと

・慢性腎臓病であること




が1年以内に脳梗塞を再発する人の特徴である

ことがわかった、


というおはなし。







感想:

でも、脳梗塞を再発した西城秀樹は まだ56歳なんだよね。

2011年12月23日

rTMS、やっぱ高頻度の方がイイかも


Comparison of the Effects of High- and Low-frequency Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation on Upper Limb Hemiparesis in the Early Phase ofStroke.
2011  12月  日本


早期脳卒中患者の上肢麻痺に効く

反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の条件を調べてみたそうな。


発症早期の脳卒中患者29人を

次の3つのグループに分けた。


高頻度(10ヘルツ)rTMSを損傷側の脳に施す。

低頻度(1ヘルツ)rTMSを健常側の脳に施す。

・偽(ニセ)のrTMSを施す。



5日間の刺激治療を施した後、

握力と指を動かす速さを計測比較した。


その結果、

高頻度グループの改善程度がもっとも優れていた、


というおはなし。








感想:

TMSには大きな可能性を感じてはいるけれど、


・10ヘルツで刺激すると脳の活動が亢進し、

・1ヘルツで刺激すると抑制される。

といった話はどうにも理解ができない。


人の身体を単純化しすぎていると思う。




2011年12月22日

水をたくさん飲むと脳卒中にならない、はホントだった


The influence of fluid intake onstrokerecurrence - A prospective study.
2011  12月  ドイツ

一日に水を2リットル以上飲むと脳卒中予防になる、という噂をよく耳にする。

ほんとかどうか調べてみたそうな。


465人の脳卒中患者について、飲み物日記をつけてもらい、約2年間、3ヶ月ごとに訪問しては記録を回収し、同時に血液検査も行った。



結果は、

一日に水を2リットル以上飲むグループと

2リットル未満のグループに分けて評価したところ、

水をよく飲むグループでは
脳卒中の再発率は12.3%

水をあまり飲まないグループ
脳卒中再発率は16.8%

だった。


また、水をよく飲むグループでは血液が固まりにくくなっていた。



たしかに、水をよく飲むと脳卒中予防になることがよーくわかった、

というおはなし。
図:水を飲む量と生存率

2011年12月21日

経頭蓋磁気刺激治療、10年間のまとめ


French guidelines on the use of repetitive transcranial magnetic stimulation (rTMS): Safety and therapeutic indications.
2011  12月  フランス



過去10年間に経頭蓋磁気刺激(TMS)

についてのたくさんの研究が行われてきた。


これらをザッと総括してみたそうな。



TMSはすでに何千人もの健常人、病人での実施事例がある。


副作用の報告例は極めて少なく、

失神の事例がいくつかあった。


これらの失神事例は推奨閾値を超えて強い刺激を

与えた場合に起きている。


rTMSはもっと弱い刺激を用いている。


ちなみに、2009年には新たな安全基準が設けられた。



rTMSの治療効果の研究は最近のものである。


慢性疼痛、運動障害、脳卒中、てんかん、耳鳴りや精神疾患

への適用が検討されてきた。



すでにrTMSの慢性神経痛、うつ、幻聴などへの多くの臨床報告がある。


今後、刺激パラメータの最適化が進み、

さらなる臨床事例が増えることが予想される。



というおはなし。





感想:

さいきん、磁気刺激治療のはなしばかりひっかかる。

20年後が楽しみ ではある。

2011年12月20日

チーズを もりもり食べると脳卒中予防になることが判明


Delay ofStrokeOnset by Milk Proteins inStroke-Prone Spontaneously Hypertensive Rats.
2011  12月  日本



一般に乳製品の摂取量が増えると

脳卒中になりにくくなる、と言われている。


乳製品のどの成分が関連しているのかを調べたそうな。



脳卒中になりやすい高血圧ネズミを使って、


・乳製品、大豆、卵由来のタンパク質

・これらを構成する同等のアミノ酸

・バター、牛脂、ココアバター由来の脂肪



を それぞれ摂らせて観察した。



その結果、

乳製品由来のタンパク質を摂るネズミで

明らかに脳卒中の発生が遅くなった。

他の食品由来のタンパク質や、アミノ酸、脂肪では

このような効果はまったく見られなかった。



乳製品に含まれるタンパク質が脳卒中予防に

役に立つことがわかった、


というおはなし。

2011年12月19日

磁気刺激治療は重症片麻痺にも効く


Transcranial magnetic stimulation in mild to severe hemiparesis early after stroke: a proof of principle and novel approach to improve motor function.
2011  12月  ブラジル



脳梗塞で重症の上肢麻痺になった患者への

反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)の効果を調べたそうな。



脳梗塞発症後5-45日以内の患者30人について、

ダメージを負った脳と反対側の脳に

低頻度のrTMS治療を2週間にわたり10セッション施した。


比較のために偽の刺激を与えるグループも作った。



その結果、

・ほとんど全ての患者で全セッションをクリアすることができた。

・副作用はまったく見られなかった。

・上肢機能に著しい改善が見られた。

・ただし偽刺激グループでは何の改善もなかった。






rTMS治療法は重症片麻痺患者にも効果が

ありそうなことがわかった、

というおはなし。

2011年12月18日

脳卒中後うつのサポートが必要な人


The lived experience ofstrokesurvivors with early depressive symptoms: A longitudinal perspective.
2011  12月 ノルウェー



脳卒中患者のうつ経験について調べたそうな。


9人の患者に、発症後6,12,18カ月に面談して

その状況を語ってもらった。




脳卒中後の喪失感は強く、

ほとんどの患者が強い疲労や燃え尽き感を持っていた。


多くの場合、うつ経験自体が

おおきな問題になることは少なく、


時が経つにつれ、

・なんとか自分の生活を取り戻すことができる人

・障害を持って生活が一転してしまう人

・回復のために非常な努力を続けている人



に分かれてくる。




その中でも特に、

・一人暮らしの高齢者

・一家の大黒柱だった人




には特別な精神的サポートが必要と考えられた、


というおはなし。

2011年12月17日

半側空間無視が磁気刺激で治る


Theta-burst stimulation of the left hemisphere accelerates recovery of hemispatial neglect
2011  12月  イタリア



脳卒中後の半側空間無視への

経頭蓋磁気刺激治療(TMS)の効果を調べたそうな。



右脳損傷の脳梗塞患者に

左脳頭頂部への磁気刺激治療を

2週間施したところ、

行動性無視検査のスコアが16%改善した。


偽の刺激ではスコアの改善は見られなかった。




磁気刺激により亢進した左脳の活動が

抑制されたためと考えられる、


というおはなし。

2011年12月16日

あれっ 脳卒中かな? とりあへず仕事を片付けて...と


Time to presenting to hospital and associated factors in stroke patients.
2011  12月  日本




脳卒中患者の発症から入院までの時間を調べたそうな。


287人の脳卒中患者の記録を調べたところ、


・発症から入院までの時間は、だいたい12時間前後だった。


17%の患者は発症から2時間以内に到着していた。


・2時間以内に到着した患者は重症であることが多かった。








ほとんどの人は脳卒中になっても

すぐには入院しないことがわかった、


というおはなし。





感想:

自分も体調異変を感じてから入院まで

8時間以上かかっている。



仕事場から一旦 家にかえって

一眠りしてから病院に行こうと思っていたら


帰宅途中に力尽きて救急車で運ばれた。

2011年12月15日

脳梗塞後の早期移動訓練は超オススメ


Early mobilization out of bed after ischaemicstrokereduces severe complications but not cerebral blood flow: a randomized controlled pilot trial.
2011  12月  スイス



脳梗塞後の早期移動訓練と

合併症、脳血流への影響について調べたそうな。



50人の脳梗塞患者について、

移動訓練を、

・52時間後に始める:早期グループ

・7日後に始める:後期グループ


に分けて


合併症、脳血流、3ヶ月後の回復具合

を比較した。




その結果、

重度の合併症になる率は、

・早期グループ→2%

・後期グループ→8%


だった。


また、超音波装置で脳血流を調べたところ、

両グループで違いは見られなかった。


3ヶ月後の回復具合も同程度だった。




早期移動訓練は合併症も減らせるし、

大した危険もないのでお勧めかも、


というおはなし。

2011年12月14日

女性の脳卒中死亡率は男性より高いのか?


Gender Difference in Stroke Case Fatality: An Integrated Study of Hospitalization and Mortality.



2011  12月  アメリカ


脳卒中死亡率の性差について調べたそうな。


2005-2009のネブラスカの脳卒中患者15806人

について調べたところ、


入院後30日以内の死亡件数は

女性のほうが5割ほど多かった。



しかし、年齢や合併症を考慮に入れると

死亡率は男女でほとんど変わらないことがわかった、


というおはなし。

2011年12月13日

脂の乗った魚を選ぶことで脳梗塞を予防、特に女性


Fish Consumption and Ischemic stroke in Southern Sweden.
2011  10月  スウェーデン



魚の摂取と脳梗塞との関連を調べたそうな。



2469人の脳梗塞患者と

2722人の健常者について、

どんな魚をどれくらい食べていたかを

アンケート調査し、脳梗塞との関連を解析した。



その結果、

脂の乗った魚を食べると、男女共に脳梗塞の

リスクが低下し、


一方、脂の少ない赤身魚を多く食べると、

女性の脳梗塞リスクが高くなることがわかった、


というおはなし。


写真:脂の乗ったさかな

2011年12月12日

病院の営業時間外に入院すると死亡率が1.5倍


Off-hours admission for acute stroke is not associated with worse outcome - a nationwide Israeli stroke project.
2011  12月  イスラエル



営業時間外に担ぎ込まれてきた脳卒中患者の

予後の良し悪しを調べてみたそうな。



・営業時間→一般の労働時間帯

・営業時間→休日も含めた上記時間帯以外

とし、


2139人の時間患者と2688人の時間患者

について比較した。




その結果、

営業時間患者の入院中の死亡率は9%

営業時間患者は6% 

だった。



また、その後の回復程度については

ほとんど差はなかった、


というおはなし。

2011年12月11日

発症時、手が動かない人はいつまで経っても動かない


Predictors of upper limb recovery after stroke: a systematic review and meta-analysis.
2011  10月  イギリス




脳卒中後の上肢運動機能の回復目安になる特徴

について過去の研究を見なおしてみたそうな。



研究データベースから信頼性の高い論文を探したところ、

58件の研究論文が見つかった。



年齢、性別、発症部位、初期の障害程度、運動誘発電位などの

条件を考慮に入れて回復具合を評価したところ、



発症初期の上肢機能の障害程度が

その後の回復具合と一番関連がありそうなことがわかった。



つまり 初め重症な人はいくら頑張っても大して良くはならない、


というおはなし。






感想:

自分も、発症時は 腕も手も1mmも動かなかった。


複数の療法士さんに、

『そのうち動くようになりますよね?』

と訊くと、

『いいえ、そういうことはありません。』

と キッパリ言われたことを思い出す。




ところが、2ヶ月もしないうちに自由に動くようになった。



だからこういう研究は真に受けない方がいい。

2011年12月10日

脳の電極刺激で失語症がなおる


Epidural electrical stimulation to improve chronic poststroke aphasia: A 5-year follow-up.
2011  5月  フランス




失語症は左脳脳梗塞患者のおよそ25%が経験する。

自発的な治癒は発症後3-6ヶ月の間に起きる。

この期間を過ぎると、通常はほとんど回復しない。



脳に電極を貼りつけた患者で、

失語症が著しく回復した事例があったそうな。



左脳損傷で失語症のある女性(58歳)が、

脳卒中後に薬の効かない疼痛に悩まされていた。



発症から4年後、疼痛治療のために

脳への電極刺激治療トライアルに参加したところ、

電気刺激の間は失語症も明らかに改善することがわかった。




慢性期の失語症でも、脳を直接電気刺激することで

症状を改善できるかもしれないことがわかった、


というおはなし。

2011年12月9日

来年はタンゴリハビリが流行る予感


Application of Adapted Tango as Therapeutic Intervention for Patients With Chronic Stroke.
2011  12月  アメリカ



タンゴリハビリの効果について調べたそうな。


慢性期脳卒中患者で片麻痺、視覚障害のある

73歳のアフリカ系アメリカ人男性について


11週間にわたりタンゴ教室に通わせたところ、

バランス、歩行、耐久力、などが改善した。



また、このタンゴリハビリをとても楽しんで、

今後も続けたい、と思っていることも分かった。




タンゴでリハビリはかなりお勧めかも知れない、

というおはなし。





感想:

こんなリハビリなら良くならないはずがない。


2011年12月8日

不眠脳卒中患者の自殺傾向について


Is insomnia associated with suicidality instroke?
2011  12月  中国




脳卒中経験者の不眠と自殺傾向について調べたそうな。



787人の脳卒中患者について、

発症から3ヶ月後に、不眠と自殺傾向のアンケート調査を行った。


そのデータを年齢、性別、既往歴などを

考慮して解析したところ、



87人(11.1%)の患者で高い自殺傾向が確認された。

これら自殺傾向の高かった患者の多くが、

睡眠の中断を頻繁に経験していた。




夜中によく目が覚めちゃう脳卒中経験者は

自殺しちゃうかも知れないので注意が必要、


というおはなし。


写真:不眠

2011年12月7日

脳出血の位置はBMI(ボディマス指数)でわかる


Impact of body mass index on the location of spontaneous intracerebral hemorrhage.
2011  11月  日本




脳出血の位置は予後に大きく影響する。


突発性脳出血の位置とボディマス指数(BMI)

との関連を調べたそうな。



463人の突発性脳出血患者の記録を調査し、

その脳内の発生位置を、

被殻、視床、皮質、脳幹、小脳

に分類し、ボディマス指数BMI(kg/m2)

との関連を調べた。



その結果、

・皮質下出血の患者でBMIが特に低かった。

・脳幹出血の患者で特にBMIが高かった。

・皮質下出血の患者は高血圧との関連は低く、

低体重、女性、70歳以上で多かった。

・脳幹出血の患者は肥満が多かった。




BMIと脳出血の位置には

関連があることがわかった、


というおはなし。






感想:

自分は被殻出血で、BMIは20


あってる。

2011年12月6日

近い将来、医者がスマホで脳卒中治療の可能性


ZigBee-based Wireless Neuro-Stimulator for ImprovingStrokeRecovery.
2011  12月  韓国



脳卒中患者の頭をインターネット経由で

電気刺激する装置を開発したそうな。



脳卒中患者の脳表面に電極を埋め込み

脳を直接電気刺激することでその回復が

促されることがわかっている。

(大脳皮質運動野電気刺激療法)



しかしながら、脳卒中患者にとって、

通院するのは大変なことなので、

その電極に無線コントローラを取り付け、

インターネットに接続できる装置を開発した。




この技術により、医師は離れた場所からボタンひとつ

で患者の頭に電気を流せるようになる、


というおはなし。






感想:

エロサイトにアクセスした医者のパソコンが

ハッキングされて、

電流が流れっぱなしになり

全身が硬直する患者が各地で続出する予感。

2011年12月5日

大脳皮質運動野電気刺激療法で脳卒中後の上肢機能が改善する


Changes in Motor Function Induced by Chronic Motor Cortex Stimulation in Post-StrokePain Patients.
2011  11月  日本


脳卒中患者への大脳皮質運動野電気刺激療法(MCS)

の効果について調べたそうな。


運動機能障害のある脳卒中患者6人の

脳表面に電極を埋め込んで、

1日4時間前後の電気刺激を6ヶ月間行った。


その結果、

4人の患者では上肢の運動機能が著しく向上した。

一方、

2人の患者は痙縮がより強まり、

運動機能が低下してしまった。

これは電気刺激の時間を減らすことで解消した。



大脳皮質運動野電気刺激療法は脳卒中患者の

運動機能を改善するあらたな治療法になる

かもしれない、

というおはなし。

2011年12月4日

血圧があんまり低くても脳卒中は再発しやすい


Level of systolic blood pressure within the normal range and risk of recurrent stroke.
2011  11月  アメリカ



脳卒中の再発率と血圧コントロールとの

関連を調べたそうな。


50歳以上 20330人の脳梗塞経験者について、

2年半追跡調査した。

彼らの収縮期血圧をレベル別に5つに分類して

それぞれのグループでの脳卒中再発率を求めた。



各血圧グループでの再発率は次のようになった。


120mmHg未満 →8.0%

・120-130 →7.2%

・130-140 →6.8%

・140-150 →8.7%

・150より高 →14.1%



収縮期血圧が140mmHgを超えるグループと

120mmHg未満のグループで再発率が高かった。


血圧は低けりゃ良いってもんでもない、


というおはなし。



このブログを始めてまる2年が経った。
皆勤賞
やったぁ!

2011年12月3日

乾電池で上肢麻痺が改善!奇跡のtDCS療法、エネループなら充電して何度も使えます。


Optimizing recovery potential through simultaneous occupational therapy and non-invasive brain-stimulation using tDCS.
2011  11月  アメリカ



経頭蓋直流電気刺激(tDCS)と作業療法(OT)

を組み合わせたときの効果をしらべたそうな。



脳卒中患者の脳損傷部位と反対側の脳に、

乾電池のマイナス極を30分間貼りつけて、

続いて作業療法を行う組み合わせを、

5日間連続して行った。(tDCS+OTグループ)



偽の電気刺激+作業療法 のグループと比較したところ、


tDCS+OTグループの方が上肢機能が顕著に向上した。

この効果は少なくとも1週間継続した。


ついでに脳機能MRIを撮ったところ、

刺激した側の脳の運動野の活動が減少していた。


これはtDCSによって損傷脳と反対側の脳の活動が

抑制されたためと考えられる、


というおはなし。






感想:

あたまに乾電池のプラス電極を貼ると

脳の働きが亢進し、

マイナス電極を貼ると活動が抑制される。


これが最先端医療技術 tDCSの原理。



じつは 19世紀にも同じようなことをやっていました。
写真:経頭蓋直流電気刺激

2011年12月2日

発症1年後 ひきこもり → 3年後も ひきこもり


Social activity one and three years post-stroke.
2011  11月  オランダ




脳卒中経験者の社会活動レベル

について調べたそうな。



190人の脳卒中患者について、

発症から1年後、3年後の社会活動レベルを

追跡調査した。




その結果、

社会活動レベルについて、

・ほとんどの人で、発症後1年~3年は同じ状態が続いた。

・10人に1人は活動レベルが低下し、

・10人に1人の割合で活動レベルが向上した。






つまり、1年後の社会活動レベルを見れば、

3年後の状態もかなり正確に予測できることがわかった、


というおはなし。








感想:

わたしも 間もなく発症から まる3年になる。


たしかに2009年のころからなにも変わっていない。

...


安定感があってイイ、と思う。

2011年12月1日

歩行リハビリ決戦 : イメージトレーニング vs ボバーステクニック


Task-oriented circuit class training program with motor imagery for gait rehabilitation in poststroke patients: a randomized controlled trial.
2011  12月  インド




脳卒中患者の80%は歩行機能に障害を受ける。

亜急性期脳卒中患者への

歩行イメージトレーニングの効果を調べたそうな。



発症後4-12週の脳卒中患者30人を


イメージトレーニング+サーキットトレーニング

ボバーステクニックに基づくトレーニングのみ



の2グループに分けて6週間フォローし、

歩行機能を評価、比較した。




その結果、

イメージトレーニング+サーキットトレーニング

を行ったグループの歩行機能が、

統計学的にも明らかに、著しく良好な結果を示した、



というおはなし。








感想:

この研究ではイメトレがボバースに勝利、

に見えるけど、


ところで ボバースとはいったいなんなのか?


検索しても具体的な説明が一切出てこない。


...

2011年11月30日

イメージトレーニング能力をリハビリする必要性について


Recovery of Motor Imagery Ability in Stroke Patients.
2011  4月  オランダ




イメージトレーニングを脳卒中リハビリに応用する

研究例がしばしば見られる。


そこで脳卒中患者の、運動をイメージする能力

について調べたそうな。



運動イメージ法にはいくつかの種類があって、


たとえば

身体の動きを視覚的にイメージするものや

物体の回転、反転動作をイメージするもの、

指示にしたがって手足の動作を正確に

イメージするものなどがある。



これらのイメージ能力は

脳卒中後いったん衰えることがあるが

リハビリにより比較的早い時期に回復することができる。



これを放って置くと運動イメージ能力も低下

したままになるので、


イメージトレーニング能力それ自体をリハビリする

専用のトレーニングが必要になるであろう、



というおはなし。

2011年11月29日

オゾン療法で脳梗塞が治療できる可能性について


Brain ischemia and hypometabolism treated by ozone therapy.
2011  10月  スペイン

オゾン療法が脳梗塞の治療に役に立った

かもしれない例の報告。



脳腫瘍で放射線治療を受けていた75歳の患者

を調べたら脳に血の巡りの悪い部分が見つかった。


そこでオゾン療法(血液を採って、オゾンを加えて輸血)

を施したところ、


脳の血の巡りが改善されたことが最新の核医学

検査によって明らかにされた。


これは患者の運動機能改善程度とよく一致していた。



オゾン療法は脳卒中治療にも役に立つのではないか、


というおはなし。

図:オゾン療法の脳梗塞治療効果


感想:

オゾン療法なるものの存在をしらなかった。


ozone therapy (wiki)

によると、科学的な根拠はほとんどないものの、

ガンやエイズにも効く万能の治療法とされている。


今回の研究は、脳卒中分野への新規市場開拓の一環と理解した。


なるほど"オゾン療法"で検索して広告表示をみてみると、

すでにちょっとした市場を形成していることがわかる。


オゾン療法の血液クレンジングとは?

2011年11月28日

寒くなってまいりました。脳出血に注意しましょう。


AreStrokeOccurrence and Outcome Related to Weather Parameters? Results from a Population-Based Study in Northern Portugal.
2011  11月  ポルトガル



気候条件と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


ある地域に住む86023人の2年間の疾病記録と

気象記録を解析した。



この間に462件の脳卒中があった。

・20%が脳出血

・75%が脳梗塞


だった。


・脳出血発生率は、日中の気温が前日比で

1度下がるごとに12%増えた。


・脳梗塞発生率は、前日からの最低気温

1度下がるごとに4%増えた。


・脳卒中死亡率は最高気温が前日よりも

1度下がるごとに16%増えた。



急に寒くなったときには脳卒中に注意しましょう、


というおはなし。

2011年11月27日

貧乏人は仕事上のストレスが原因で脳卒中になったりはしない

Perceived Psychological Pressure at Work, Social Class, and Risk ofStroke: A 30-Year Follow-Up in Copenhagen Male Study. 2011  11月  デンマーク


社会経済的状況と仕事のプレッシャーが
脳卒中発生率に関連するかどうかを調べたそうな。


健常な4943人の中年男性を30年間にわたり追跡調査した。


その結果、
社会経済的レベルが中クラス以上の人は、
仕事上の心理的プレッシャーを強く感じていて、
脳卒中になった人のおよそ10%はこの心理ストレス
との関連が強く疑われた。

一方、低所得者クラスでは仕事上の心理ストレスと
脳卒中との関連はまったく見られなかった。


金持ちはそれなりのリスクと代償を払っているのかも
しれない、 というおはなし。




感想:
実際に脳卒中になって手足が動かなくなってみて、
お金のちからの限界を痛切に感じた。


持っているお金の多寡に関わらず、
治る人は勝手に治るし、
治らない人は なにをやっても治らない。


だから寿命を縮めるようなストレスに耐えてまで
仕事をして お金を貯めることの意味、
についてよく考えるようになった。

2011年11月26日

大気汚染と脳卒中死亡率との関連はない in ジャパン


Exposure to Particulate Matter and Long-term Risk of Cardiovascular Mortality in Japan: NIPPON DATA80.
2011  11月  日本



大気汚染と脳卒中死亡率との関連を調べたそうな。


日本全国から選んだ30歳以上の日本人7250人について、

1980-2004まで追跡調査した。



その間の大気中の粒子物質濃度と

脳卒中を含む心血管系疾患での死亡率との

関連を調べた。


この間に1716人が死亡した。

内訳は

心血管系疾患で571人

冠動脈疾患で116人、

脳卒中で250人

だった。




解析の結果、

性別、血圧、肥満度、喫煙、飲酒などの

要因を考慮にいれても、


大気汚染濃度と脳卒中死亡率との間には

なんの関連も見いだせなかった、


というおはなし。

2011年11月25日

脳卒中経験者はいろいろな痛みに悩んでいる


Pain followingstroke: a population-based follow-up study.
2011  11月  デンマーク




脳卒中患者の慢性痛について調べたそうな。


発症後2年を経過した脳卒中経験者608人にアンケートを送り、

3ヶ月以上持続して現れる慢性的な痛みの種類と頻度

について調査した。



比較のため、同じ年齢、性別の一般人519人にも

同様の調査をおこなった。




その結果、

・脳卒中経験者の39%

・一般人の29%

が何らかの慢性痛を経験していた。



また、

15%の脳卒中経験者、

・9%の一般人

が痛み対策の薬を毎日飲んでいた。



頭痛、肩の痛み、筋肉の緊張などが

主に脳卒中経験者に共通する痛みで、


関節痛は一般人にも共通していた。



脳卒中経験者は慢性的な痛みに

悩まされやすいことがわかった、


というおはなし。


写真:脳卒中経験者の慢性痛の種類と頻度
慢性痛の種類と頻度





感想:

自分は発症時も含め、ひどい頭痛にはなったことがない。

左肩の痛みは半年以上続いた。

今は左足の裏の筋肉が緊張して若干の痛みがある。

2011年11月24日

急性期脳卒中患者は意外に動き回っていることが判明


Stroke patients do not need to be inactive in the first two-weeks after stroke: results from a stroke unit focused on early rehabilitation.
2011  11月  ノルウェー




脳卒中専門病棟にいる患者の一日の活動状況について

調べてみたそうな。



発症後14日以内の脳卒中患者117人

(平均年齢79歳、男女半々)について、


朝8:00から夕方5:00までの活動状況を10分刻みで

記録、分析した。




その結果、

患者たちは日中時間の


・30%をベッドのなかで、

・46%は椅子に座って、

・20%の時間を立ったり、歩いたり活動して



過ごしていた。



特に、

・軽症患者は日中の80%の時間を、

・中程度患者は59%、

・重症患者は31%の時間を



椅子に座っているか動いているかしていた。




急性期脳卒中患者は

日中の多くをベッドの外で過ごし、

少なくとも20%程度の時間は動きまわってもOKで、


重症者ですら、ずっとベッドで寝ていなくても良い

ことがわかった、


というおはなし。







感想:

ほんとかね、とおもった。


自分の居た病院では、

発症後1週間過ぎたころ、

車椅子をこいでトイレに行っただけで

看護師から大目玉を食らった。



それがあまりにも恐ろしい体験だったので、

以来 動いていはいけないものと思い込み、

ベッドでひたすらじっと本を読んでいた思い出。

2011年11月23日

『希望を持ちなさい』 → 『どこで買えるんですか?』


Understanding hope afterstroke: a systematic review of the literature using concept analysis.
2011  10月  ニュージーランド



希望を持っているひとは病気になっても忍耐強く

リハビリを続け回復も良い、と言われている。



脳卒中患者の"希望"について調べてみたそうな。



脳卒中患者の視点で、"希望"について言及している

研究論文を検索した。



その結果、

20件の研究論文が見つかった。


それらによると、希望にはつぎの3つの側面があった。


・心の状態としての希望

・回復目標としての希望

・努力過程としての希望





また、希望は良い回復結果をもたらし、

リハビリのヤル気の源になると考えられた、


というおはなし。






感想:

一見面白そうだったが、何が言いたいのかよくわからなかった。



希望を持つから回復が良いのか、

回復が良いから希望を持つのか?




有効な治療法がまったくないこの分野。


もはや希望にすがるしかない、ってことなのか…

2011年11月22日

超早期リハビリについて、専門家は概ね好意的


Does evidence really matter? Professionals' opinions on the practice of early mobilization after stroke.
2011  10月  スウェーデン




超早期リハビリについて専門家の意見を

まとめてみたそうな。


リハビリ学会に参加していた医師、看護師、療法士等へ

次のような内容のアンケート調査を行った。


1.脳卒中後、移動訓練はいつ始めればよいか。

2.超早期リハビリで予後は変わると思うか。

3.超早期リハビリの実施にはどんな根拠が必要か。





202名にアンケートした結果、

40%の専門家は発症後24時間以内に移動訓練を始める

超早期リハビリに好意的だった。


しかし脳出血患者については慎重で

24時間以降が良いとする意見が多かった。

また、7日以降を良しとする意見はなかった。



多くの専門家が超早期リハビリは運動機能、認知機能、

抑うつ症状に良い結果をもたらすと考えていた。



19%の専門家のみが超早期リハビリについて

懐疑的だった。



超早期リハビリの適用基準については

専門家の間で広く意見の相違があった、

より確かな根拠となる研究が必要である、


というおはなし。

2011年11月21日

復職のための有効なリハビリは、これといって ない


The Effect of Vocational Rehabilitation on Return-to-Work Rates Post Stroke: A Systematic Review.
2011  10月  オーストラリア




脳卒中患者の20%は労働可能年齢である。

脳卒中患者の復職リハビリの効果について調べたそうな。



研究データベースを使って、

復職リハビリに関する信頼のおける研究成果を厳選した。



その結果、

462人の被験者を含む6件の復職リハビリの研究事例が見つかった。


その復職率は12%-49%と幅があり、


どのリハビリ法が効果的であるかについては

結論がでなかった。



復職リハビリについての規模の大きい研究が必要である、


というおはなし。


2011年11月20日

脳卒中経験者は自動車運転をナメきっていることが判明


Self-evaluation of driving simulator performance afterstroke.
2011  10月  カナダ
脳卒中経験者の自動車運転に関する自己評価の精度について調べてみたそうな。


30人の脳卒中経験者と30人の健常人について、

・ドライビングシミュレータ検査

・神経心理テスト
を実施した。


事前予想、事後評価を申告させて、実際のスコアとのズレの大きさを評価し、自己認識障害の程度とした。


その結果、

脳卒中経験者はいずれの検査についても

自らの能力を著しく過大評価する傾向がみられた。




しかしながら、脳卒中経験者も健常者と同様に、事後に自身の能力を正しく評価しなおしてフィードバックできることもわかった。


この傾向は神経心理テストよりもドライビングシミュレータ検査の結果について顕著であった。


ドライビングシミュレータは脳卒中経験者の自己認識を改める良い機会になる安全な方法であることがわかった、


というおはなし。
図:脳卒中経験者の運転過信



感想:

そのとおり。


適性検査に合格して運転を再開した当初は自分の病状をナメきっていた。



崖から落ちそうになったり、駐車中の車にぶつかりそうになったりバイクに追突しそうになったりと
冷や汗ものの体験をいくつもした。

いまは反省し、もう そういうことはない。

2011年11月19日

アイパッチ療法で半側空間無視がいつの間にか改善する


Stimulating visual exploration of the neglected space in the early stage of stroke by hemifield eye-patching: a randomized controlled trial in patients with right brain damage.
2011  11月  イタリア



急性期脳卒中の半側空間無視患者への

右視野アイパッチ療法の効果を検証したそうな。



右脳損傷の脳卒中患者56人から

18人の半側空間無視患者を厳選して、


・10人には右視野アイパッチ療法

1日8時間×15日間 行った。


・8人は視野探索訓練を

1日40分間×15日間行った。




この治療の前後、及び7日後の回復具合を評価した。




その結果、

両グループで同じ程度に著しい改善がみられた。



右視野アイパッチ療法はアイパッチ眼鏡をかけて

生活するだけの簡単、人手いらずで経済的

かつ効果的な半側空間無視の治療方法である、


というおはなし。






感想:

これならおもちゃのメガネを買ってきて紙を貼るだけで作れる。



外出はお勧めできない。

2011年11月18日

血圧が高いひとは、他人の気持ちがわからない


Cardiovascular-emotional dampening: the relationship betweenbloodpressureand recognition of emotion.

Clemson researcher says high blood pressure may lead to missed emotional cues
2011  11月  アメリカ

血圧と共感能力との関係を調べたそうな。


アフリカ系アメリカ人106人について人の顔や文章から感情を読み取るテストを行い、

その際の血圧、末梢血管抵抗、心拍などを測定した。



その結果、

血圧や末梢血管抵抗が高くなるほど感情認識テストのスコアが低くなった。


投薬状況、心理状態、肥満程度などの要因を考慮に入れても、

感情認識テストのスコアは血圧や末梢血管抵抗が

上がるほど 低くなった。


高血圧の人は他人の感情を読み取る能力が低いため、人間関係やコミュニケーションに問題を抱える可能性が大きいことがわかった、



というおはなし。
写真:高血圧の感情受容能力


感想:

あぁ …

高血圧が原因だったのか…

2011年11月17日

脳卒中になりやすい血液型が判明!


Blood type may affect stroke risk, study finds
2011  11月  アメリカ 



脳卒中と血液型との関係を調べたそうな。


62000人の男性、28000人の女性を20年以上

追跡調査した結果、


この間に2901件の脳卒中があった。


血圧などの他の要因も考慮に入れてなお、


AB型の人はO型に比べ、男女問わず

26%ほど脳卒中になりやすい。


B型の女性も同年令のO型女性に比べ

15%ほど脳卒中になりやすい。



ということがわかった。



その仕組みについては未だ不明、


というおはなし。


感想:

わたしはB型。


是非、星座と脳卒中との関係についても調べていただきたい。

2011年11月16日

精神病患者扱いされるなんて まっぴら御免


Effect of low dose levodopa on motor outcome of different types ofstroke.
2011  10月  バングラデシュ



向精神薬のレボドパが脳卒中患者の運動機能向上に

役に立つかどうか調べたそうな。



97人の脳卒中患者について、次の2グループに分けた。


・51人は低用量のレボドパを与えるグループ

・46人はレボドパを与えないグループ





両グループには8週間の理学療法を施した。


また、脳梗塞(72%)と脳出血(28%)の患者を分けて評価した。




その結果、

運動機能を評価したリバミードモビリティ指数

(Rivermead Mobility Index)は、


・レボドパありグループで6.9

・レボドパなしグループでは3.0だった。




脳梗塞、脳出血の患者いずれもレボドパありの方が

運動機能の回復程度は大きかった。



レボドパは脳卒中リハビリに効果があるかも、


というおはなし。







感想:

じぶんの心は最後の砦。


医者といえども踏み込んで欲しくないし、


向精神薬を飲んでまで良くなりたいとも思わない。


写真:レボドパ

2011年11月15日

女性脳梗塞患者は男性よりも死亡率が高いし回復も遅い


Sex differences in risk factor distribution, severity, and outcome of ischemicstroke.
2011  11月  ポーランド



脳梗塞患者の予後の男女の違いについて調べたそうな。


1995-2007に入院した脳梗塞患者、

女性1379人(平均74歳)、男性1155人(平均69歳)について

そのリスク要因、生活習慣、発症30日後の回復具合などを調査した。



その結果、

・女性は高血圧や心臓病などの障害を持っている場合が多かった。

・女性は入院時の意識低下がしばしば。

・男性は喫煙、アルコール、心筋梗塞、一過性脳虚血発作などの経験が多かった。

・男性の頸動脈狭窄率が高かった。

・女性の前頭葉の血流障害率は高かった。

・死亡率および予後不良率は女性の方がずっと高かった。
(女性 vs 男性 それぞれ: 17% vs 13%、60% vs 46%)






女性であるという理由だけで、脳梗塞の回復不良が予想される。


女性脳梗塞患者には より集中的、長期的な治療が必要であろう、



というおはなし。

2011年11月14日

脳卒中で入院→ついでに禁煙でもするか


Smoking Cessation 1 Year Poststroke and Damage to the Insular Cortex.
2011  11月  スペイン




脳卒中での入院は禁煙する貴重なチャンスでもある。

禁煙に成功する要因について調べてみたそうな。



入院時に喫煙習慣のあった急性期脳卒中患者110人

について1年間追跡調査した。



その結果、

退院時には69.1%の患者が禁煙できていたが、

1年後には40%にまで減っていた。



110人の患者のうち

27人(24.5%)は脳の島皮質に病変があり、

その19人(70.3%)が1年後の禁煙に成功していた。



また、発症以前に禁煙を真剣に考えていた患者ほど

禁煙に成功しやすいこともわかった。



脳卒中をきっかけに禁煙に成功するひとは4割程度であり、

その成否は脳の損傷部位と事前の禁煙意志の有無に大きく左右される、



というおはなし。





島皮質の位置(赤いところ)
写真:脳の島皮質
wiki




感想:

脳卒中をきっかけにしてなにかポジティブな行動を起こそう

とするアイデアは立派。


自分も入院で数カ月間 ネットへのアクセスを絶たれたので

これでネット中毒から抜けられる… と思ったのもつかの間、


よけいにひどくなってしまった。

2011年11月13日

酒とラーメンが好きな日本人男性の脳卒中死亡率は…


Salt preference and mortality fromstrokeand coronary heart disease for Japanese men and women: The JACC study.

2011  10月  日本



日本人の食塩嗜好性と脳卒中死亡率との関連を調べたそうな。


男性35515人、女性49275人についてアンケートをとり、

食塩嗜好性について調査した。

16年あまりの追跡期間に脳卒中で1970人が死亡した。



1000人あたりの年間脳卒中死亡率は、

男性2.0人、女性1.3人だった。



食塩嗜好性と脳卒中死亡率との間には関連がみられ、

食塩好きな人とそうでもない人との間で比較すると、

脳卒中での死にやすさの指標は2割増しになった。


特に酒好きの男性でこの傾向が強かった。


また、冠動脈疾患での死亡率は

食塩嗜好性が高いほど低くなることがわかった、



というおはなし。





感想:

たしかに自分は塩辛いものが好き。


リハビリ病院退院の直前に栄養士さんから指導があって、

その間約30分、

とにかくラーメンのスープだけは飲まないように

と何度も何度も繰り返し説教されたのを思い出す。



写真:ラーメンのスープ

2011年11月12日

rTMSにボツリヌス療法と集中的作業療法を組み合わせてみた


Combined therapeutic application of botulinum toxin type A, low-frequency rTMS, and intensive occupational therapy for post-stroke spastic upper limb hemiparesis.
2011  11月  日本




磁気刺激療法(rTMS)にボツリヌス療法と集中的作業療法を

組み合わせてみたそうな。



慢性期脳卒中患者14人について


・痙縮を起こしている筋肉にボツリヌス毒素Aを注射し、





その4週間後入院させて、

・20分の低頻度rTMS治療と

・120分の集中的作業療法を




15日間にわたり合計22セッション施した。



これら治療の前と直後、退院4週間後の

上肢運動機能をいくつかの方法で評価した。





その結果、

これら治療のあとで上肢運動機能が著しく改善され、

痙縮の程度も小さくなった。

この効果は4週間後でも継続していた。



この組み合わせ治療法は有効かも知れない、


というおはなし。






感想:

磁気刺激治療で有名な病院なのに、

ボツリヌス毒素、集中的作業療法、過去にはCI療法、レボドパ...

組み合わせ過ぎだと思う。



磁気刺激治療一本で勝負できないのかね?

2011年11月11日

脳梗塞かな?って思ったら、すぐに酒を飲め


Neuroprotective Effect of Acute Ethanol Administration in a Rat With Transient Cerebral Ischemia.
2011  11月  中国



エタノールの消費が増えると脳梗塞リスクが

低下することがわかっている。


そこで、エタノールの神経保護効果を検証してみたそうな。




人為的に脳を虚血状態にしたネズミにエタノールを与えて、


・エタノールの量と回復具合

・低体温療法との組み合わせ効果

・エタノールを与える猶予時間

・tPAを組み合わせたときの脳出血リスク

・組織の低酸素状態を改善するタンパク質(HIF-1α)の量



を評価した。





その結果、

・体重1kgあたり1.5gのエタノールを与えたところ、脳梗塞の体積が小さくなった。

・脳虚血後、4時間以内にエタノールを与えると効果があった。

・低体温療法との組み合わせ効果はなかった。

・tPAとエタノールを併用しても脳出血は増えなかった。

・HIF-1αタンパク質が増加した。







エタノールを脳梗塞後4時間以内に与えると

強い神経保護作用を示すことがわかった。

また、tPAと併用しても脳出血が増えるわけでもないので、

有効な治療法の1つになるかも知れない、


というおはなし。







感想:

これ、ほんとかね?

飲酒は危険要因にしかならないと思っていた。



1.5g/kgのエタノールだから、

50kgの体重なら75cc

→ワインならグラス2杯、缶ビールなら3本に相当する。



『あれっ、脳梗塞かな?』って思ったら、

とりあえず酒を飲め、ってことと理解した。


写真:酒を飲む

2011年11月10日

脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい


Burly rugby player has a stroke after freak gym accident… wakes up gay and becomes a hairdresser
2011  11月  イギリス

脳卒中がきっかけでゲイになった人がいるそうな。


26歳のクリスバーチさんは

当時、体重120kgのラグビー選手で銀行員、

婚約者もいた。


ある日公園で友人と後ろ宙返りの練習をしていたら

首をしたたかに打ってしまい、

それが原因で脳卒中になった。


数日間意識を失い、病院で目覚めたときに

すでに違和感を感じていた。

もはや女性には関心がなくなっていた。


これまでの仕事、スポーツにも興味がなくなり

自分を美しく見せるために50kgもダイエットをした。


そしていまは、19歳のボーイフレンドを作り

銀行を辞め、ヘアデザイナーとして転身し、

現状に非常に満足している、


というおはなし。


ビフォーアフター
写真:脳卒中前写真:脳卒中後



感想:

回復過程で脳の可塑性によってホモ回路が構成されてしまったとか、まことしやかに書いてある。


ホモが遺伝子レベルの原因ではなくて、脳の器質的な変化によってもたらされるものであるのなら、そのうち rTMS治療に失敗してホモになってしまう患者がでてくるかもしれない。

2011年11月9日

発光ダイオードで植物状態患者の手が動く


Focal Increase in Cerebral Blood Flow After Treatment with Near-Infrared Light to the Forehead in a Patient in a Persistent Vegetative State.
2011  11月  日本



事故や脳卒中で脳にダメージを負った患者への

光照射療法に効果がありそうなことがわかっている。


そこでLED(発光ダイオード)ライトで脳の血流が変化するかどうか調べたそうな。




近赤外線を発する146個のLEDライトを並べたものを

植物状態の患者の前頭部から5mmほどの位置に置いて

頭蓋骨越しに、1回30分 73日間 光の照射を続けた。




その結果、

患者は自らの喉に手を延ばすことができるほどに回復した。



また、放射性同位元素を用いた脳の断層撮影を行い

脳血流の変化を調べたところ、


光照射後の左前頭葉の脳血流が20%増加していることがわかった。




LEDを使った光照射療法は脳血流を増加させ

重症の脳損傷患者の回復に役立つかも知れない

ことがわかった、


というおはなし。

図:脳卒中の光治療






感想:

同じ経頭蓋治療の、TMStDCSの研究者に言いたい。

『そんなに効果があるのなら麻痺の軽い人ばかり相手にしていないで、

植物状態の患者にも応用してみたら?』 って。

2011年11月8日

機能的電気刺激(FES)に歩行改善効果はまったくないことが判明


Effects of the addition of functional electrical stimulation to ground level gait training with body weight support after chronicstroke.
2011  10月  ブラジル



FES(機能的電気刺激)の歩行改善効果について調べたそうな。



慢性期の脳卒中片麻痺患者12人について、


地上での体重免荷歩行訓練を、

FESなし→FESあり→FESなし

の順番で行い、


各回での歩行スピード、歩幅、歩調、

関節の動き、角度、を脚、腿、体幹等について

詳細に画像解析し、評価した。




その結果、

FESの有無によって各要素の変化はまったくなかった



というおはなし。








感想:

関連ビデオ(2分): 前半1分がFESなし、後半1分がFESあり



上のようなシーンに出会ったとき、どう解釈すれば良いのだろうか…



・適切な患者を選択し、

・ビデオ撮影の趣旨を簡単に説明しておくだけで

『~のように演技してください』

と言わなくても、


被験者自らが 自然と 気を利かせて、

期待通りに振舞ってくれるものである。



ってこと。

2011年11月7日

嚥下障害は脳梗塞の2割で起こり、多くは重症ではなく、勝手に治る


Swallowing disorders after ischemicstroke.
2011  10月  ブラジル



脳梗塞後の嚥下障害について調べたそうな。


過去の患者記録を調べて、

脳梗塞で入院が必要になった患者のうち、

以前に関連する病気で入院したことの無い者

596人を分析対象とした。



患者の特徴は、

50.5%が男性、49.5%が女性、平均年齢65.3歳、

79.4%が高血圧、36.7%が糖尿病、42.7%が喫煙、13.3%が死亡



そのうち、

・嚥下障害は19.6%に見られ、

91.5%は中程度、8.5%は重症だった。

87.1%は2年以内に勝手に治っていた。

・脳幹部の梗塞が6.8%あった。







嚥下障害は脳梗塞患者のおよそ2割に見られ、

そのほとんどは中程度の症状で、

高齢、糖尿病、脳幹部の梗塞などが危険要因と考えられた、


というおはなし。


写真:嚥下の道

2011年11月6日

fMRIとTMSでCI療法の効果を確認してみた



Functional MRI and motor behavioral changes obtained with constraint-induced movement therapy in chronic stroke.
2011  10月  オーストラリア




CI療法の効果をファンクショナルMRI(fMRI)で確認してみたそうな。


発症後3年前後の脳卒中患者11人について、

2週間のCI療法を施して、

その前後での感覚運動野の活動領域の大きさ、

脳から指先までの刺激の伝わるスピードを

それぞれfMRI、TMSを使って調べた。




結果は、

CI療法の後

ほとんどの患者で上肢の運動機能が向上した。


また、機能改善の著しい患者ほど感覚運動野の

活動領域が大きくなり(fMRI)、


脳から指先まで刺激の伝わる時間が短くなった(TMS)。



これらの結果は慢性期脳卒中患者の

運動機能回復の仕組みと関連があるに違いない、


というおはなし。






感想:

CI療法のみを行なっている点がすこしズルいと思った。


もし、比較のために通常のリハビリグループを用意したら、

きっと同じ結果が出ると思うんだよね。






CI療法は、指をある程度開くことのできる麻痺の非常に軽い患者のみを対象にした上肢トレーニング法である。


その適応審査段階で、改善の見込みが少しでも怪しい患者を全て切り捨ててしまうため、ほぼ確実にトレーニング成果を観測することができるという非常に高い安定性を誇っている。



2011年11月5日

大気汚染と脳梗塞、脳出血との関連は…


Outdoor Air Pollution and Incidence of Ischemic and Hemorrhagic Stroke: A Small-Area Level Ecological Study.
2011  11月  イギリス



大気汚染と脳卒中との関連を調べたそうな。



南ロンドン市街を20mごとの区画に分けて

大気汚染の程度として、

二酸化窒素と10μm以下の粒子物質の濃度を調べ、

住人の脳卒中発生件数、年齢層との関連を解析した。




1995-2004に、住人267839人中、

1832件の脳梗塞、384件の脳出血があった。





解析の結果、


大気汚染で、65-79歳の脳梗塞が若干増加したものの、

明確な関連は見られなかった。


また、脳出血の増加を示すデータはまったくなかった、


というおはなし。


2011年11月4日

音楽療法が脳卒中後の抑うつ気分を改善する


Effects of music therapy on mood instrokepatients.
2011  11月  韓国


脳卒中患者の抑うつ気分の改善に

音楽療法が役立つかどうか、調べたそうな。



発症から6ヶ月以内の18人の脳卒中患者について、

9人ずつ、

・音楽療法グループ

・比較グループ 


に分けて、


音楽療法グループには通常のリハビリに加えて、

1回40分のセッションを

週に2回のペースで4週間、計8回行った。


比較グループには通常のリハビリのみだった。


音楽療法セッションでは、

歌ったり、楽器を演奏したり、音楽を聴く

などを行った。



この前後での患者の気分をアンケート調査し、

定量化して比較したところ、


音楽療法グループで統計学的に有意に

抑うつ気分の改善が見られた。




音楽療法は薬とは異なり副作用もなく、

脳卒中患者の不安や抑うつ気分を改善

することができることがわかった、


というおはなし。


2011年11月3日

ニューヨークの子供らに大人気、"ヒップホップ脳卒中" とは


Child-Mediated Stroke Communication: Findings From Hip Hop Stroke.
2011  10月  アメリカ




急性期脳梗塞の血栓溶解治療の実施率があまりにも低いのは

人々が脳卒中の初期症状についてよく理解していないため

救急車を呼ぶのが遅れてしまうことが原因と考えられる。



そこで、子供を使ってその両親に脳卒中教育をほどこすことが

できるかどうか、調べてみたそうな。



脳卒中の症状をヒップホップ音楽にのってラップするイベントを企画し、

小学校で9-12歳の子供182人を対象に集団で練習させた。





その前と後で 彼らの両親にアンケートをとり、

脳卒中の症状関する知識レベルを検証した。




分析の結果、 多少の知識の改善が見られた。




子供を巻き込んだヒップホップ脳卒中プログラムは

両親の脳卒中知識の啓蒙に役立つかもしれない、


というおはなし。




これが噂の↓ヒップホップ脳卒中






感想:

FASTキャンペ-ンがあまりにも不振だったので作戦を変えた、ということと理解。

2011年11月2日

脳卒中後の視野欠損対策は研究途上


Interventions for visual field defects in patients with stroke.
2011  10月  イギリス




脳卒中後の視野欠損は20-57%の患者に見られる。

視野欠損があると自立の妨げになる。



視野欠損対策について調べてみたそうな。




世界中の論文データベースを検索して信頼の置けそうな

研究成果を厳選した。



その結果、

13件の研究が見つかった。

それらの多くは視野欠損を補うための

探索訓練に関するもので、

その評価については まちまちで結論は出せなかった。




脳卒中後の視野欠損については

充分な根拠のある対策法は存在しない、


というおはなし。






感想:

これ、ちょっとちがうけど期待しちゃう。


2011年11月1日

脳卒中後の眼球運動障害はよくあること


Interventions for disorders of eye movement in patients with stroke.
2011  10月  イギリス


眼球運動障害は脳卒中患者のおよそ70%に見られる。

この障害により眼球の位置が定まらず、適切に物を見ることができなくなる。

例えば、物の奥行きや位置感覚が鈍り、本を読んだり細かい作業がしにくくなる。

その結果、リハビリにも良くない影響が出てくる。


脳卒中後の眼球運動障害の治療法についての過去の研究を

洗い出してみたそうな。


その結果、

参考になりそうな研究成果が2件、見つかった。

しかしこれらは薬を使った治療法の研究で、

しかも脳卒中被験者数が5人しかいなかった。


脳卒中後の眼球運動障害の治療法として

有効そうな方法はみつからなかった、

今後の研究が期待される、


といったおはなし。


感想:

自分や他人の経験に照らしてみて、脳卒中のあとの視力低下や複視などの問題についてお医者さんに相談しても 軽くスルーされる。

治してくれるとは期待していないけど、話しても相槌すら打ってもらえないのは 寂しい限り。

[眼球運動障害]の関連記事

2011年10月31日

GPSで距離確認:今日は何キロ歩いちゃったかな?


Is outdoor use of the six-minute walk test with a global positioning system instrokepatients' own neighbourhoods reproducible and valid?
2011  11月  オランダ




脳卒中患者の歩行リハビリに

GPSが使えるかどうか、調べてみたそうな。



自宅に退院した慢性期脳卒中患者27人について、

その近所の道をつかって6分間歩行テスト(6MWT)を行った。


(6分間歩行テスト:自分のペースで6分間に歩くことができる最大距離を測定する検査)



この距離計測に、GPSとメジャリングホイールを同時に用いて、

2度計測し、その再現性、正確さを検証した。




その結果、

GPSとメジャリングホイールの結果は大変よく一致しており、


知らない土地での6分間歩行テストに

GPSを利用できることが確認できた、   


というおはなし。



感想:

わたしはサイクリングのときにはいつも

アイフォンに入れたランキーパーを使って

GPSで走行距離の確認をしている。

2011年10月30日

脳梗塞の急性期に腎臓病が治る不思議

A Transient Improvement in Renal Function Occurs after Ischemic Stroke. 2011  10月  オーストラリア



脳卒中が腎臓機能に与える影響を調べたそうな。


急性期脳梗塞患者220人について、
血中クレアチニン濃度(Cr)をもって腎臓機能の指標とし、
発症1週間の経過を検査した。


その結果、

・入院時、慢性腎臓病(Cr>1.2mg/dl)とされた患者(62人)の
 Crが平均で0.34mg/dl下がり、腎臓機能が一時的に改善した。

・同様の傾向が糖尿病患者(69人)、心不全患者(89人)についても見られた。

・入院時に腎臓機能が正常とされた患者ではCrの変化はなかった。

・脳卒中の重症度とCrの変化との間に関連はみられなかった。






急性期脳卒中で腎臓の機能が改善することがわかった、

というおはなし。

2011年10月29日

退院後の寿命は、どこで治療を受けたかにはよらない


Survival over 12 years following acute stroke: initial treatment in a stroke unit vs general medical wards.
2011  12月  ノルウェー




脳卒中になったときに、

専門施設で治療を受けた場合と一般病院で治療を受けた場合

とでの長期の死亡率の違いを調べたそうな。




60歳以上、550人の脳卒中経験者について


・脳卒中治療専門施設にかかった患者と


・一般の治療施設にかかった患者とでの


12年後の死亡率を調査した。





その結果、

専門施設では退院するまでは早いけど、

長期の死亡率では両者に違いは見られなかった、



というおはなし。





感想:

でも、短期の死亡率では専門施設の方が低そう。

2011年10月28日

身体パラフレニア:自分の腕じゃないみたい!


Mirror-view reverses somatoparaphrenia: Dissociation between first- and third-person perspectives on body ownership.
2011  10月  イギリス

脳卒中で右脳に損傷を負った患者は自らの身体が

他人のものであるかのような感覚を持つ場合がある。

これを "身体パラフレニア" と言う。


身体パラフレニアのある患者に

鏡を見せた場合の反応を調べたそうな。


右脳損傷で左片麻痺の脳卒中患者5人について、

(うち2人は身体パラフレニアがある患者)

・左腕を直接見る場合と、

・前に置いた鏡に映して見る場合とで

その身体所有感覚を調査した。


結果は、

身体パラフレニアのある患者は、


・自分の左腕を直接見る場合は他人の腕のように感じた。

・鏡に映すと自分の腕のように感じた。

・この切り替えはほとんど一瞬で起きた。

・患者自身はこの身体所有感覚の変化に疑問を感じなかった。

・この切替えに際し実験者が腕に触れても同じ結果だった。


身体が他人のもののように感じる理由は、

自身の感覚統合能力の低下によるもの、と考えられた。


つまり、身体パラフレニアは自身の身体に対する

客観的感覚と主観的な視点との神経学的な

乖離現象であると推測できる。


乳児が初めて鏡に映る自分を理解できないのと同様の

仕組みがあるのかも知れない、


というおはなし。

写真:身体パラフレニア



感想:

これがヒドくなるとエイリアンハンドシンドロームになるのかな。

わたしも、

左手足が自分のものではなく、

高性能の義手、義足であるかのような感覚は常にある。

2011年10月27日

脳卒中後の疲労感は 只の疲労とはわけが違う


Fatigue after stroke: manifestations and strategies.
2011  10月  デンマーク

脳卒中経験者が日常生活の中で "疲労"についてどのように感じているのかを調べたそうな。


25人(男15、女17)の脳卒中患者について、

発症後、半年、1年、2年毎に面談を行い 疲労について調査をした。



その結果、

脳卒中患者達は
・通常の生活で経験する疲労  と

脳卒中後に現れたスペシャルな疲労  
とを、明らかに区別して感じていることがわかった。


脳卒中後に感じる疲労は患者にとって初めて経験するものであり、

快復の障害にもなりうるので対策が必要、


というおはなし。

図:脳卒中後の疲労とリハビリテーション



感想:

脳卒中後○○ というときに、すこしまえは "うつ" だったんだけど、最近は "疲労" の記事が多い。

この記事では

tiredness と fatigue という違いで表現されている。

どちらも疲労なんだけど、前者はスポーツしたあとの筋肉的な疲労で、後者は倦怠感に近いニュアンスがある。

もちろん脳卒中後は fatigue

2011年10月26日

脳卒中後の疲れやすさはしばらくの間 改善しない…


The Course of Fatigue during the First 18 Months after First-Ever Stroke: A Longitudinal Study.
2011  10月  ノルウェー



脳卒中後慢性疲労の時間経過について調べたそうな。



脳卒中後の慢性疲労感は

エネルギー切れになって、燃え尽きたような感覚であり、

悲しさや弱さ といったものとは異なる。



これらを客観的に測定する指標は乏しく、

アンケートの自己申告により評価する。




95人の脳卒中患者について、

性別、身体機能、抑うつ感、疲労度、慢性疲労の前歴

などについて、発症18ヶ月後まで追跡調査した。




その結果、

慢性疲労感の度合いは時間に依らずほぼ一定であった。

また、性別や抑うつ感による違いもほとんどなかった。


特に、慢性疲労の前歴のある患者はその疲労度が大きかった、


というおはなし。



脳卒中後の疲労度の時間変化
写真:脳卒中後の疲労感




感想:

たしかに、急な気分の落ち込みの頻度は大きく下がったけど、


疲れやすさはあまり改善していない印象がある。


脳の中のモーターがいきなり止まっちゃったような感覚になる。

2011年10月25日

上肢訓練で失語症も治る、一石二鳥のリハビリ戦略とは


Language changes coincide with motor and fMRI changes following upper extremity motor therapy for hemiparesis: a brief report.
2011  10月  アメリカ



上肢運動リハビリが言語機能へ及ぼす影響を調べたそうな。



脳卒中で片麻痺、失語症の患者5人について、

上肢運動訓練を4週間継続した。(2.5時間/日)




その結果、

3人の患者で言語機能の著しい改善が見られた。

また、この3人は上肢運動機能の改善も著しかった。




脳機能MRIによると

この3人の言語を司る脳の領域が左脳から右脳へ

移動していることが確認できた。




上肢運動訓練をすると言語機能も改善されるという

仕組みは未だわからないけど、


解明されればリハビリの効率化につながるだろう、



というおはなし。

2011年10月24日

首が太い脳梗塞患者が1年以内に全て死亡


Neck circumference, a bedside clinical feature related to mortality of acute ischemic stroke.
2011  10月  ブラジル




脳梗塞患者の死亡率と身体的特徴との関連を調べたそうな。


急性期脳梗塞患者89人について、

脳卒中の重症度、

ボディマス指数、首周りの長さ、ウエストヒップ比、

睡眠時無呼吸症の有無 

などについて調べ、1年間追跡した。



その結果、

1年以内に8.9%の患者が死亡した。

首周りの長さが、男性43cm、女性38cm 

より大きい患者は全て死亡していた。



首周りの長さと睡眠時無呼吸症、糖尿病

などとの関連が見られた。


しかし肥満は少なかった。(11%)



首が太い脳梗塞患者は死亡率が高い


というおはなし。

首周囲長と脳梗塞死

2011年10月23日

骨髄間質細胞で脳梗塞を治療するためには


Intracerebral, but not intravenous, transplantation of bone marrow stromal cells enhances functional recovery in rat cerebral infarct: An optical imaging study.
2011  10月  日本



骨髄間質細胞には神経疾患の治療可能性がある。



脳梗塞の場合に、どうやって骨髄間質細胞を移植したら

より効果的であるか、を調べたそうな。



人為的に脳梗塞にしたネズミに、

7日後、骨髄間質細胞を、


・静脈に300万個注入  または

・脳へ直接100万個注入

する2つのグループにわけて

4週間 経過を観察し、比較した。




その結果、

骨髄間質細胞注入後、

運動機能が著しく回復し、

かつ 骨髄間質細胞が組織に定着したのは

脳に直接注入したグループだった。



脳梗塞治療目的での骨髄間質細胞の移植は

脳へ直接注入する必要があることがわかった、


というおはなし。




骨髄間質細胞は様々な組織に分化できる
写真:骨髄間質細胞

2011年10月22日

騒々しい場所に長く居ると脳卒中になりやすい


Exposure to workplace noise and the risk of cardiovascular disease events and mortality among older adults.
2011  10月  オーストラリア


騒音の多い環境と脳卒中との関連を調べたそうな。


2942人の被験者について

職場の騒音状況、心血管系疾患等についての調査を行った。



激しい騒音に 1-5年ほど曝されているひとは、

脳卒中になる危険性および死亡率が

騒音の無い環境のひとに比べ非常に高かった、


というおはなし。




2011年10月21日

低周波治療器+ストレッチで手首痙縮を改善する


The efficacy of electrical stimulation in reducing the post-strokespasticity: a randomized controlled study.
2011  10月  トルコ
皮膚表面からの電気刺激が 脳卒中後の手首筋肉の痙縮を改善できるかどうか調べたそうな。


アシュワーススケール2-3の片麻痺患者を次の2グループに分けた。
・手首のストレッチのみ

・手首のストレッチ+伸展筋への電気刺激
電気刺激は、

周波数100Hzのパルスを間欠的に15分間、を目安とした。


その結果、

ストレッチに電気刺激を加えたグループでの

痙縮改善効果が著しかった、


というおはなし。

図:電気刺激とストレッチ 痙縮治療


アシュワーススケール
0:筋緊張に増加なし
1:軽度の筋緊張の増加あり。屈伸にて、引っかかりと消失、あるいは可動域終わりに若干の抵抗あり
1+:軽度の筋緊張あり。引っかかりが明らかで可動域の1/2以下の範囲で若干の抵抗がある。
2:筋緊張の増加がほぼ全可動域を通して認められるが、容易に動かすことができる。
3:かなりの筋緊張の増加があり、他動運動は困難である。
4:固まっていて、屈曲あるいは伸展ができない。


感想:

この電気刺激仕様は、市販の低周波治療器のそれとほとんど同じである。



これを医療機関でやってもらうと、

低周波治療器が数十台買えるくらいの費用が生じる、と予想する。


写真:低周波治療器

2011年10月20日

急性期脳卒中患者の3%が即座に自殺を決断


A Study of Suicidal Thoughts in AcuteStrokePatients.
2011  10月  ポルトガル



急性期脳卒中患者の自殺願望の有無について調べたそうな。



発症後4日以内の脳卒中患者177人について、


15%の患者が自殺を考えた。


・さらにそのうちの22%は自殺を遂行するための

具体的な計画を持っていた。





分析の結果、これらの患者に共通する要因として、


低い教育レベル

・糖尿病

・気分障害の既往歴

・うつ


が考えられた。





急性期脳卒中患者の自殺行動に注意せよ!



というおはなし。







感想:

この割合でいくと

100人の急性期脳卒中患者がいたら

3人はわずか数日間のうちに自殺計画済み、ってことになる。


しかし、急性期じゃ身体も自由に動かないし、監視もきびしいから

本当に実行に移すのはそのうちの 1%程度だろう。


この時、自殺率としては 10万人中30人になる。




日本人の年間自殺率が10万人中24人だから


ほとんど違わない。



なんとも複雑なきぶん。

2011年10月19日

歩行リハビリはたくさん訓練すればイイってものでもない


Effects of Augmented Exercise Therapy on Outcome of Gait and Gait-Related Activities in the First 6 Months After Stroke: A Meta-Analysis.
2011  10月  オランダ




脳卒中後6ヶ月以内の患者に

歩行リハビリの時間を増やしたら

歩行や日常動作がより改善するかどうか

調べてみたそうな。



研究データベースを検索して、関連する研究4966件の中から

14件(被験者総数725人)を厳選した。





解析の結果、

大した効果は確認できなかった。





発症6ヶ月以内の脳卒中患者に

たくさん歩行訓練を施しても

やっただけの見返りは得られませんよ、


というおはなし。






感想:

以前、リハビリ病院で出会った超能力理学療法士

『君は歩けるようになるから、今はできるだけ歩かないようにしなさい』

と わけのわからないことを言われたのを 思い出す。

2011年10月18日

パン、ポテト、スイーツが好きな男性は脳卒中に注意


Dietary Glycemic Load and Glycemic Index and Risk of Coronary Heart Disease and Stroke in Dutch Men and Women: The EPIC-MORGEN Study.
2011  10月  オランダ




食べ物のグリセミック負荷、グリセミック指数と

脳卒中を含む心血管系疾患との関連を調べたそうな。



糖尿病でない 男性8855人、女性10753人について、

食事内容をアンケートし、11.9年追跡調査した。



この間に

・男性

冠動脈疾患:581件

脳卒中:120件、


・女性

冠動脈疾患:300件

脳卒中:109件

があった。


炭水化物の主な摂取源はパン、ポテト、スイーツだった。



解析の結果、

・グリセミック負荷は男性の冠動脈疾患に、

・グリセミック指数は男性の脳卒中に、

それぞれ関連があった。




女性には同様の関連は見られなかった。





炭水化物ばかり摂る男性は心血管系疾患に注意しなさい、



というおはなし。






グリセミック負荷→グリセミック指数に炭水化物の重量をかけた値で、血糖値を上昇させる程度をあらわす指標である。

グリセミック指数→炭水化物が消化されて糖に変化する速さを相対的に表す数値である。

2011年10月17日

TIAは幸運の兆し、脳梗塞が軽い


Why Do Acute Ischemic Stroke Patients with a Preceding Transient Ischemic Attack Present with Less Severe Strokes? - Insights from the German Stroke Study.
2011  10月  ドイツ




脳梗塞の前に脳の虚血を経験していると

脳梗塞の症状が軽くなることが動物実験でわかっている。



人間の場合、一過性脳虚血発作(TIA)の経験の有無で

同様の効果が見られるかどうかを検証したそうな。




はじめて脳梗塞になった7611人の患者について調べたところ、


452人(5.9%)が事前のTIAを経験していた。



これら患者の入院時の重症度(NIHSS)は、

TIAを経験していなかった患者に比べて

明らかに低かった。



この関連性は年齢、性別、病歴等を考慮に入れても

変わらなかった。



また、

TIAを経験してから脳梗塞に至るまでの時間に

一定の傾向は見られなかった。



TIAには脳梗塞に対する神経保護効果がある

ことが確認できた、


というおはなし。


写真:一過性脳虚血発作TIA

2011年10月16日

社会復帰を目指すなら 1日1万歩くらいは当然だね


Are patients 1 year post-stroke active enough to improve their physical health?
2011  10月  ベルギー




脳卒中経験者の身体活動レベルについて調べたそうな。


中程度の障害を持つ脳卒中後1年の元患者16人について、

心拍数モニター、歩数計、アンケートなどをつかって

身体活動レベルおよび快復に影響を与える要因について調査した。





その結果、

被験者は平均で1日に

44±39分の中程度の活動をし、

6428±4117歩 あるくことがわかった。



1万歩以上あるく人は3人のみだった。






解析の結果、

運動機能、心肺機能、気分、社会参加などの程度は

活動時間よりも1日の歩数との関連が強かった。




脳卒中経験者は、単に活動的であろうとするよりも、

万歩計をつけて1日1万歩を目安にきっちり歩くようにしましょう、



というおはなし。





感想:

原因と結果が逆の気がする。


1日に1万歩も歩いてしまうほどに

身体の具合および社会環境がイイ

ってだけの話と思う。



写真:1日1万歩あるけ


自信を持って言うけれど、

わたしは あまり歩いていない。

2011年10月15日

脳卒中後すぐに足組みができなかったひとの半数が1年以内に死亡


The crossed leg sign indicates a favorable outcome after severe stroke.
2011  10月  ドイツ



脳卒中後に足を組むことができた患者の予後を調べたそうな。


集中治療を必要とした重い脳卒中患者(計68人)について


入院後15日以内に


・足を組むことができた患者(34人)

・足を組むことができなかった(患者34人)




の2グループに分けて、1年後の回復具合を比較した。




その結果、

足を組むことができた患者と、できなかった患者のスコア比較は、

それぞれ、

・NIH Stroke Scale(低いほどよい)→ 6.5, 10.6

・modified Rankin Scale(低いほどよい)→ 2.9, 5.1

・Barthel Index(100点満点)→ 71, 49

・死亡者数→ 1人, 18人



だった。



足組みテストは

脳卒中患者の自立と死亡可能性を予測する

目安になるかも知れない、



というおはなし。




写真:足組み

2011年10月14日

磁気刺激治療は歩行リハビリにも効果があるよ


rTMS Combined With Task-Oriented Training to Improve Symmetry of Interhemispheric Corticomotor Excitability and Gait Performance After Stroke: A Randomized Trial.
2011  10月  台湾




反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)療法の

脳卒中上肢麻痺への応用はよくあるはなし。


rTMSを下肢の麻痺治療に応用したそうな。




症状のよく似た脳卒中患者24人について、


・rTMS+歩行トレーニング

・偽のrTMS+歩行トレーニング




の2グループに分けて、10セット、2週間

治療を行った。



rTMSは脳の健常側、運動野の足関連部位に

1ヘルツの抑制刺激を10分間与えた。



その結果、

rTMSを受けたグループで

運動誘発電位と歩行の対称性が著しく改善された。




rTMSは左右脳の活動バランスをとり、

さらには歩行リハビリにも効果があるかもしれない、


というおはなし。


2011年10月13日

メロディック・イントネーション・セラピーとtDCSを組み合わせてみた


Non-invasive brain stimulation enhances the effects of melodic intonation therapy.
2011  9月  アメリカ



失語症のメロディックイントネーションセラピー (MIT)に

経頭蓋直流電気刺激(tDCS)

を組み合わせた時の効果を調べたそうな。



脳卒中で左脳にダメージのある

非流暢性失語症の患者6人について、


tDCSMIT

偽のtDCS+MIT



を時期をずらして施行し、

直後の発話にかかる時間を評価した。


tDCSは乾電池のプラス電極を右脳に貼りつけた。



その結果、

tDCSのある場合に、発話に必要な時間が著しく短縮された。



tDCSとメロディックイントネーションセラピーにより

脳の可塑性が促され、右脳が代わりに働くように

なったのではないか…


というおはなし。




感想:

ネットで見つけた

メロディックイントネーションセラピーの資料はこちら。(←)


読んだらなんとなくわかったような気がした。







ただ、tDCSの怪しさは異常。

乾電池のプラス極を頭にくっつけると脳の働きが亢進、

マイナス極だと抑制される。


シンジラレナイ。

2011年10月12日

たばこ増税が脳卒中を減らす可能性について


Smoking and Smoking Cessation in Relation to All-Cause Mortality and Cardiovascular Events in 25,464 Healthy Male Japanese Workers.
2011  10月  日本



喫煙と心血管系疾患(脳卒中など)との関連を

日本人について調べたそうな。


20-61歳の健康な男性25464人について7年半

追跡調査した結果、

次のことがわかった。



1日に吸うタバコの本数と

総死亡率、心血管系疾患のリスクの比

(タバコをまったく吸わない人との比較)


・1-10本/日
1.51、1.91

・11-20本/日
1.68、2.94

・21本/日 以上
1.30、3.25





また、

4年間以上タバコをやめると

続ける場合よりも両リスクが半分くらいになった。


1日にタバコを11本以上吸うと

心血管系疾患になるリスクは跳ね上がり、

止めればうーんと下がる、


というおはなし。


2011年10月11日

先に麻痺している腕を袖に通して… それが案外難しい


Task-specific practice of dressing tasks in a hospital setting improved dressing performance post-stroke: A feasibility study.
2011  10月  オーストラリア




脳卒中入院患者向けの更衣に特化したグループトレーニングの効果について調べてみたそうな。


1回1時間、週2回のグループ更衣トレーニングに参加した患者は119人。



退院までに自立度を表すFIM評価の点数が

上半身更衣で2.2ポイント

下半身更衣で2.7ポイント



向上した。


というおはなし。






感想:

いまさらこういう地味なことを研究している理由が理解できなくて興味が湧いた。



たしかに片麻痺の更衣にはコツが要る。


グニャグニャになっている腕をトレーナーの袖に通すのは本当に難しかった思い出。

2011年10月10日

心配で心配で 夜も眠れない→ 脳卒中で死亡


Sleep loss due to worry and future risk of cardiovascular disease and all-cause mortality: the Scottish Health Survey.
2011  10月  イギリス




心配に起因する睡眠不足

脳卒中を含む心血管系疾患との関連を調べたそうな。



平均年齢53歳、11905人の健常人を8年間追跡調査した。

この間に1249人が心血管疾患で死亡した。


このうち15.6%が直前の4週間あまり、

心配がもとで睡眠不足になっていた。




解析の結果、

心配が起因する睡眠不足により


・心血管系疾患の発症の危険性が7割増しになり、

・総死亡率が2倍になることがわかった。




これらの関連性の多くは、

睡眠不足が原因の喫煙や酒、運動不足により

説明がつくであろう、


というおはなし。

2011年10月9日

体重免荷トレッドミルって実際に使っている施設はあるの?


Body weight supported treadmill training versus traditional training in patients dependent on walking assistance after stroke: a randomized controlled trial.
2011  9月  ノルウェー



体重免荷トレッドミルの効果について調べたそうな。



60人の脳卒中患者をつぎの2グループに分けた


・体重免荷トレッドミル+PTがアシストする従来型歩行リハビリ

・PTがアシストする従来型歩行リハビリ のみ




両グープとも1回あたり合計1時間の訓練を行った。



5週間ほど後、

両グループ共に歩行能力が大きく改善した。


グループ間で その改善程度に

統計学的に有意な違いは見られなかった、


というおはなし。






感想:

体重免荷トレッドミルの例
写真:体重免荷トレッドミル

かえって人手を煩わしそうで、あまり現実的とは思えない。

2011年10月8日

1月の憂うつな月曜日には脳卒中に注意


Seasonal and Weekly Patterns of Occurrence of Acute Cardiovascular Diseases: Does a Gender Difference Exist?
2011  10月  イタリア



脳卒中や心筋梗塞などの発症は季節や曜日などと

関連があると言われている。

この関連に、性別も影響するかどうかを調べたそうな。



・季節について:

13万人あまりの心血管系患者について調べたところ、

発症ピークの季節は1月 冬、性別による違いはなかった。


・曜日について:

16万人あまりの患者について、

そのピークは月曜日、性別の違いはなかった。




心血管系疾患の季節、曜日による違いは

性別とは関連がなかった、


というおはなし。





感想:

以前、3月に脳卒中が多いというはなしがあった。



でもなぜか月曜日は共通している。


サザエさん症候群と関連があるかも知れない。

写真:サザエさん症候群

2011年10月7日

触覚麻痺はセルフタッチで改善する


The role of self-touch in somatosensory and body representation disorders after stroke.
2011  10月  オランダ



体性感覚の障害は脳卒中患者の約半分が経験する。

これらの障害は、単に触覚の鈍さ や

物や自身の体への認識低下までさまざまである。

そこで、セルフタッチ(自分で自分に触れる)による体性感覚への影響を調べたそうな。


セルフタッチの研究は多くないながらも、

健常人ではセルフタッチが身体表象

(Body Representation:自分の身体の具体的なイメージ)に

影響を与えることがわかっている。


脳卒中で四肢不一致症や片麻痺憎悪になった患者に

セルフタッチの身体表象への影響について聞き取りした結果、

身体保持感覚を得るまでの時間はさまざまだった。


セルフタッチは身体保持感覚の低下を改善し、

身体表象を再獲得するための助けになるかも知れないことがわかった、


というおはなし。
図:セルフタッチと身体表象

感想:

なんとなくわかるような気がする。

自分も左手足の触覚がほとんど無い。


触覚の正常な右手で左の手や腕、脚などに触れると右手の平 表面に生じた触覚があたかも感覚の麻痺した左手足の側に生じたような錯覚を起こす。

これが触覚を取り戻した気持ちにさせるためなのか、とても心地が良いのである。

2011年10月6日

認知障害への作業療法の効果は不明


The Cochrane review of occupational therapy for cognitive impairment in stroke patients.
2011  9月  オーストラリア




脳卒中後の認知障害にたいする

作業療法の効果について再検証したそうな。



様々な論文データベースを検索して

信頼のおけそうな研究のみを厳選した。



1639件の検索結果から

17件の論文を抽出し、さらに精査したところ、

1件の研究論文のみが残った。



これは認知障害への

作業療法のポジティブな効果を示すものではなかった。

また 被験者数も少ない(33人)ことから

その有効性について結論を出すには至らなかった。




作業療法の効果を検証できる

規模の大きいちゃんとした研究が必要、


というおはなし。







感想:

発症後間もない脳卒中患者ができることは とても少ない。

だから作業療法は貴重な 楽しい暇つぶしの時間でもある。



効率やエビデンスばかり求めていると人との関係がギスギスしてくる。


こういう仕事があってもイイんじゃないかな と思う今日この頃。



写真:作業療法

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